名探偵コナン 特別編「はなまるな真実」考察(妄想) こっちでも事件の背景にいろいろ妄想を巡らせてみる。

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いつまでその格好してんだよ。・・・いや、かわいいな。

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「はなまるな真実」

事件の概要

前提

 「サントス盗賊団」という2人組の連続強盗犯が世間を賑わせている。米花町内の大きなジュエリーばかり狙って犯行を成功させており、次は金子宝石店が店頭展示するパンパンパンパンパンプキンではないかと噂されている。
 サントス盗賊団はこれまで警官、仮面ヤイバー、大怪獣ゴメラ、怪盗キッドに変装してきたという。ただし、どうも変装の技術や犯行の手口自体は非常に拙いらしい。

トリック

 闇バイトを募って団員であるかのように偽装し、廃工場に待機させて、警察の注意がそちらに向いた隙を突いて強盗を行う計画だった。
 ちょうど宝石店前では少年探偵団が宝石泥棒を警戒していた。わざと店頭で不審な動きをして彼らの尾行を誘い、廃工場へと誘導して警察に通報させた。

解決の鍵

 尾行した歩美と元太が真犯人が女性であることを覚えており、逮捕された闇バイトたちが全員男性だったことから、事件はまだ終わっていないということが発覚した。
 手口自体は暴力にものをいわせた単純な強盗だったため、こちらもコナンとキュアアンサー()が力づくで鎮圧した。

ピックアップ

コラボレーション

 冒頭のテレビアニメは、今回のコラボ相手である『名探偵プリキュア!』側のコラボエピソードがベースになっている。あっちでは“眠りのあんな”になる展開があったり、あんなに相棒がいたりするが、そのあたりはオミットされてシンプルな流れになっている。
 もともとこの手のコラボは時系列的にパラレルとして扱われることが常なので、作品間の(どころか作品内ですらも)整合性なんて考えてはいけない。実際、こちらじゃコナンにあんなとの面識はない設定みたいだしね。

 いわずもがなプリキュアは銃なんて使ったことがないし今後も使う機会は(たぶん)ないだろうが、だからこそこうして拳銃を構える姿は貴重。激レアよ。こういうのもコラボの醍醐味ってやつだろう。

サントス盗賊団

 「怪盗団ファントム」に響きが似ていなくもない。・・・いや。響きを寄せていることに気づくまでちょっと時間がかかったよ、私は。

 ちなみに、スタッフロールによると女性が「怪盗サントス」で、男性が「輩」らしい。輩て。
 おそらくプリキュアシリーズの悪の組織にありがちな“首領と手下幹部”、“幹部と怪物”といった上下関係をオマージュする意図もあるのだろう。

パンパンパンパンパンプキン

 作者の新堂美佐子は『名探偵プリキュア!』側のコラボエピソードでも登場した人物。というか、冒頭でテレビに映っていた眼鏡の女性。

 肩書きはガラスアーティスト。劇中で明言はされていないが、おそらくパンパンパンパンパンプキンもガラス細工だと思われる。・・・作品が道路に叩きつけられたって? この人、「シンデレラの強い心を表現するために」(『名探偵プリキュア!』第18話)という理由だけでわざわざ作品を強化ガラス加工する変人だからへーきへーき。(ホントか?)

 作品の中央には30カラットのオーバルカット・ルビーが飾られている。大きさだいたい500円玉くらいになる計算。
 ルビーは大粒のものがきわめて稀少な宝石なので、30カラットともなると数十億円の価値になるはずである。だからこのアーティストの人、お金のかけどころがおかしいって!!

紅い左手

 ミステリ作家ジョエル・タウンズリー・ロジャーズの代表作、『赤い右手』が元ネタ。文庫の表紙も創元推理文庫版のデザインをオマージュしたものになっている。

 詳しい人は先週の次回予告に映った時点で元ネタに気づいていたようで、ジョエルの作品を扱う版元のひとつもXで反応していた。

下見?

 ハトは怪盗キッドがよく連れている動物だから、この人が下見に来たキッドだという説もあるらしい。

身長差

 久しぶりに見るとコナンちっさいな!
 設定上、コナンは小学1年生(平均身長115cm前後)。明智あんなは中学2年生の満14歳だから平均身長155cm前後。・・・いや、絶対それ以上に身長差あるって! 仮に中身が高校2年生だったとしてもまだ全然足りないって!!(いまさら)

闇バイト

 幸い、事件発生前に逮捕されたおかげで強盗の実行犯として疑われることはなかった。
 ・・・と思うじゃん?

 実際のところ強盗には予備罪(強盗するつもりで準備をしたことそのものの罪)の規定もあるため、今回のようなケースでは執行猶予つきながら、しっかり2年以下の懲役刑が科される可能性が高い。
 本人たちに「自分たちは囮である」という真実が知らされていなかったことが、罪の確定に拍車をかける。なにせ目出し帽とバールの支給を受けて、実際に強盗する気満々で待機していたわけなのだから。
 本物のサントス盗賊団には彼らを強盗の実行犯にする気はなかったはずだが、肝心の彼らがそれを知るすべはなかったのだから、言い逃れはできない。哀れ。でもまあ、自業自得よ。反省してマジメに働いて。

エアププリキュア

 色づかいと顔立ちはキュアアンサーなのに、髪型とヘアオーナメントだけキュアミスティックのものになっている。
 逆に器用だな! こういうの、よく知らないキャラだったら録画の一時停止とにらめっこしながらつくるものだろ!?

サントス盗賊団とはどういう犯罪者集団なのか?

 「盗賊団はマコトジュエルを狙ってるんだよ!」
 「マコトかどうかはわからないけど、ジュエル専門の泥棒みたいね。『劇場型の犯罪を得意とし、目的のためなら手段を選ばない』って書いてあるわ」

 劇場型犯罪で手段を選ばないってどういうことだよ!?

 現実にいて劇場型犯罪を行う目的は、主に世論やマスコミを味方につけることです。
 世間の共感を得ることで警察の強硬手段を躊躇させる効果を狙っていたり、あるいは政治的パフォーマンスを通じて特定のイデオロギーを浸透させるテロリズムを目論んでいたりするわけですね。

 ミステリ小説などフィクションではもう少し目的が多様化しますが、基本的には目撃者や警察の注意をそらす狙いであることが多いでしょうか。
 実際の犯行現場や凶器とは異なるものをあえて目立たせることで、実際の犯行過程に気づかれにくくする目的で行われます。

 いずれにせよ、劇場型犯罪を行うならむしろ手段を選ばないと意味がないってことですね。
 サントス盗賊団の場合、いくら特撮やアニメのヒーローを演じたところで、やっていることがスタンロッドや拳銃を使った荒っぽい強盗である以上、世間からの人気を得られるわけがありません。
 また、犯行の核心がその強盗なので、逆に手口そのものを目立たせてしまっています。

 いったい何のために劇場型犯罪という手段を用いているのでしょうか。
 アホだからか? うん。たしかに頭が悪そうな犯人ではある。否定しがたい。

 ですが、せっかく劇中で1件目の犯行の流れが語られているので、頭悪そうな犯人からは一旦目をそらして、そちらを確認しておきましょう。

 「朝出勤すると、店の宝石を盗むという胸の犯行声明が店の固定電話のFAXに届きました。イタズラかと思いましたが、オーナーに報告したところ、念のため警察に通報するように指示を受けました。警察の方との電話を終えたあと、5分ほどで2名の警察の方がいらっしゃいました。後からわかったことですが、その2名はニセの警察官だったとのことです」

 「『サントス盗賊団』のメンバーと思われる2名は、警察官の制服、警察手帳などを用いて警察官を演じ、店へと侵入。本物の警察官が到着する前に従業員らの目を盗んだうえで宝石を奪い、逃走したとみられる」

 金子宝石店の事件とは色々と手口が異なっていることがわかります。

 まず、強盗ではありません。暴力や恐喝を伴わない窃盗事件です。

 また、変装が地に足ついたものになっています。
 2件目以降が仮面ヤイバー、大怪獣ゴメラ、怪盗キッド、名探偵プリキュアと、いずれも浮ついたコスプレだったのに対し、1件目は警官というまっとうな(?)変装をしています。
 実際、少なくとも4件目(怪盗キッド)と5件目(名探偵プリキュア)はお粗末すぎて即バレていますが、1件目がニセモノだと発覚したのは窃盗完遂後です。

 犯行声明(というか予告状)が事前に届けられているというのも見逃せないポイントです。
 コナンたちが金子宝石店を見張ることにしたのは、次のターゲットがここであるという世間の噂を聞きつけたからです。明確な犯行予告があったわけではありません。
 また、4件目の事件では怪盗キッドのふりをしていたくせに、キッドお決まりの予告状が事後に届いたという腰砕けな証言が挙がっています。

 「犯行声明を出した最初の事件は警官の役を演じて、まんまと宝石をせしめたそうよ。次の事件は仮面ヤイバーをやったし。その次は大怪獣ゴメラになって現場で暴れまわったみたいね。さらに次の犯行は――、まあすぐにバレたけど、怪盗キッドのフリをして罪をなすりつけようとしてたみたい。米花町にある大きな宝石を、次から次へと狙ってるみたいね」

 こうして見ると、変装した理由そのものがまず違っていることがわかります。

 2件目以降の犯行は自分の正体を隠すためです。怪盗キッドはともかく、他の3件は非実在の特撮・アニメキャラなので、罪をなすりつける目的ですらない可能性が高い。単純に、顔を隠せたらそれでよかったのかもしれません。
 対して1件目は被害者の警戒を解くための変装をしています。事前に予告状を出して通報を促し、警察として訪問する理由づくりまでしています。窃盗を成功させるための手段が武装強盗だった他の事件に対し、こちらは変装そのものが窃盗を成功させるための手段として使われています。

 たぶん、1件目の事件と2件目以降とはそもそも犯人が違うんじゃないでしょうか。

 4件目のキッドの事件で予告状が後になって届くというマヌケっぷりが語られていましたが、2人組の強盗犯だという性質を考えると、むしろわざとやったんじゃないかと考えられます。
 なにせ、5件目の事件で闇バイトをおとりに使っているんです。
 いかにも頭の悪そうな彼らですが、犯行にあたって警察が脅威であることはちゃんと認識できています。そんな彼らがわざわざ事前に予告状を出して、警察の介入を促すわけがありません。このあたりからも1件目とは犯行の手法が根本的に違っているのがわかりますね。

 サントス盗賊団の手口はいうほど劇場型ではありません。
 むしろ、予告状を出さなかったりおとりを用意したりと、犯行時の観衆を極力減らそうとする意志が見て取れます。
 犯行の核心はあくまで武装強盗であり、それ自体には目立つメリットがありません。

 1件目の事件は別組織の犯行。彼らがうまくやったことに目を付けて、とりあえずコスプレしとけば世間は同一犯だと誤認してくれるだろうと考えた、というところでしょう。
 ・・・まさかあのクオリティで本当に誤認してもらえるとは。

 劇場型犯罪だと世間に誤認させること自体が最大のカモフラージュだったわけですね。たぶん。

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