
・・・うん。みんなを助けてウソを止める! それが私のきらめき!

「キュアエクレールの復活!」
大きな出来事
メインキャラクター:くれあ
目標
みんなを助けてウソを止める。具体的には、ウソノワールを倒す。
課題
特に無い。
くれあはキュアエクレールの力があればウソノワールを圧倒できることを認識している。
結末
【達成】
マコトジュエルの力を暴走させていたウソノワールを浄化し、撤退に追い込んだ。
心の変化
【変化なし】
くれあは自分の行動原理としている「心のきらめき」を言語化せず直感で動いているため、そもそも自分自身にとってウソノワールを倒すことに何の意義があるか考えていない。結果、自分がウソノワールを倒した結果に関心を持つこともなかった。
バトル
マコトジュエルの力の残滓で暴走を続けるウソノワール。
苦戦
依然としてその力は圧倒的で、あんなたちの力は通用しない。
勝利
くれあがキュアエクレールに変身し、強力なウソノワールをさらに圧倒する力で倒した。
ピックアップ
異次元フィールド

エクレールの正体を推理するための根拠としていい手がかりのひとつ。(公式)

妖精自身か、妖精とともにいる者、妖精に招き入れられた者だけが入って来られるのだという設定が今話で明かされた。
・・・いや、(前話でフィールド展開の瞬間までポチタンを抱きしめていた)れいは?
キュアエクレールの右目



変身直前、変身バンク中、きらめきタイム発動中の合計3回、右目だけ十字模様に輝く演出があった。
後述のダイヤの意匠と合わせて考えると、(各人両目に1つずつだけだが同じ模様を持っている)怪盗団ファントムとの関連が予想される。キュアエクレールの圧倒的な力はこのきらめきを体内に取りこんでいるためか。
あんなとみくる、るるかの瞳には変身前後とも描き込まれていない。マコトジュエルとも今のところ(模様の描写的には)無関係。
ちなみに、十字のきらめき自体は怪盗団ファントムともプリキュアとも関係ないシーンで演出としてしばしば描かれているため、十字模様=何らかの伏線と安直に捉えてはいけない。
ダイヤの意匠


ウソノワールの鎧やファントム幹部の衣装、キュアアルカナ・シャドウの衣装に取り入れられている特徴的な模様。キュアエクレールの衣装にも印象的に取り入れられている。
ウソノワールの鎧の意匠が意味深に光ったあたり、ウソノワールの異常な強さのルーツとなる何かと関係する意匠なのだと思われる。ただし、キュアアルカナ・シャドウだけ瞳に十字の模様が入っていないため、そちらとは別の起源の力である可能性がある。
ちなみに、ダイヤの意匠自体は(以下省略)
予言文字


ウソノワールの鎧の内側に、上記ダイヤの意匠とともに書き込まれていた謎の文字。このうち少なくとも3文字がミラージュの書の予言内にも確認できる。
視聴者に解読できるように書かれている気はしないが、ともあれ字形が特殊でテキトーに手癖で書いた感じのものではないから、設定上何か繋がりがあるのだろう。
かわいい

すごくかわいい。
抜け殻
「いい? 名探偵プリキュアを、キュアエクレールを倒すの。そうしないと私たちに未来はない」

あー。この展開は予想してなかった。
キュアエクレールが精神的に異常なプリキュア(※ 前話感想文で詳しく書きました)である以上、その問題が解決するまでるるかが合流することはないとは思っていましたが、こういうかたちで対立していくんですね。
とりあえず、なぜ危険視するのかには心当たりがあります。
「ウソノワール様が動けば、ウソで世界を覆う前に世界が壊れてしまうだろ!」(第13話)
ウソノワールが外の世界で力を振るいすぎれば、世界が壊れてしまうといいます。
だったら、そのウソノワール以上の力を持つキュアエクレールも、当然世界を壊しかねないというのはわかる話。
強すぎるのがダメなのか、何か特別な力を使っているせいなのかはまだわかりませんが、どっちにしろ結局同じ話です。描写から見て、おそらくキュアエクレールの力の一部はウソノワールの力と起源を同じくしているでしょうから。
だったら力を使わないように説得すればいいだろ、と思わなくもありませんが、(るるかから見た)くれあの性格的にそれも難しいんでしょうね。

あの子、自分のために行動しないので。自分が何をしたいのか自分で決めないので。
彼女が何かするのは周りの誰かが困っているのを見たときです。基本的に自主的な行動を取らない子です。
自分の行動原理を自分以外の誰かに依存している以上、彼女は自分の行動を自分で抑制できる性格ではないのでしょう。いつぞやのウソノワールが、明らかにプリキュアにトドメを刺せる状況だったにも関わらず、ミラージュの書に従ってあっさり撤退したのと同じように。
「2つめの間違い。ミラージュの書を読み違えたこと。あなたは大王じゃない」
「残念ね。あなたじゃないの」
「1999年7の月。真の地で、真実の石を抱くもの大王となる。そして、世界がウソの影で覆われる」(第13話)
今話、真の地で真実の石を抱いた者はくれあです。大王とはくれあのことだったわけです。
「世界がウソの影で覆われる」っていうのはまだよくわかりませんけどね。
くれあは「心のきらめき」、つまり自分のなかの素直な情動をありのまま受け入れることを美徳とする子なので、むしろウソは嫌いなはず。
きっと結果的にそうなってしまう、という話なんでしょうね。「世界が壊れてしまう」という現象自体が「ウソの影で覆う」と同義なんでしょうか?

事件解決後、なにやら意味深なサナギが大写しになります。夏の季節感を表現する目的にしてはちょっとグロめ。
調べてみると、どうやらこれはアゲハチョウの仲間のサナギのようです。それも縦に裂けているので、すでに羽化した蝶の残した抜け殻ということになります。
キュアエクレールを象徴する蝶がちょうどオオルリアゲハですから、つまりこの抜け殻はキュアエクレールのことを何か暗喩しているのだろうと読み取るべきものです。
いやまあ、記念すべき初変身を羽化に喩えること自体に疑問はないですが、それにしたってなんでこの画? なんで蝶そのものではなく抜け殻? なんでここまでリアルに描き込む?
私の目には不吉な印象しか感じ取れないですよ。
不吉といえばもうひとつ。

今話、くれあが初変身の決意を固めるまでの心情比喩として飛び立つ海鳥の姿が描かれました。
これも、それ自体はおかしな描写ではありません。謎が解けたときの演出として鳥の羽が舞うバンクシーンもあるわけで、名探偵の象徴として鳥を使うことに納得はできます。
ただ、そういえば怪盗団ファントムがエンブレムとしても使っているマスカレード。あれって鳥の顔を模っているやつなんですよね・・・。

いえまあ、普段ならこんな難癖みたいな解釈はなるべく頭のなかから排除するように心がけているんですが。
「くれあー! 今でしゅ、変身するでしゅ! くれあのきらめきを見せるでしゅ!」
「・・・うん。みんなを助けてウソを止める! それが私のきらめき!」
なにせ初変身の決意表明がこれですからね。
明らかに良いセリフとして描こうとしていないやつ。シュシュタンが言ったことのオウム返しで、くれあ自身の言葉としてはまだ何も語っていません。

あとでひっくり返すつもりでわざとやってるんだろうなーって、そりゃ思いますよ。
私を映す鏡
変身バンクも浄化技バンクも、今話でお披露目となったキュアエクレールのバンクシーンはいずれも、塩湖のように美しく空を反射した湖を舞台に描かれました。


いちおう確認してみましたが、湖に反射して映るキュアエクレールの姿に不審な点はありません。本物のキュアエクレールとそっくりそのままです。つまり、この美術表現はくれあの二面性を表現する意図のものではないということになります。
まあ、そもそも子ども向けアニメでこれだけ美しく明るく描いているなら、ネガティブ表現であるわけがないんですが。
だとすればもっと素直に考えていいのでしょう。これからプリキュアとして活躍していくくれあの物語自体が、自分と向きあうことをテーマに展開していくのだと。
「――アルカナ」
「・・・私はキュアアルカナ・シャドウ。あなたの知っている名探偵はもういない」
陽の当たる場所からくれあが呼びかけます。
対して、るるかはわざわざ自分から日陰に足を踏み入れたうえで、返答します。

記憶を取り戻してなお、くれあにはるるかが何を考えているのかわかりません。
名探偵だった彼女がどうして怪盗団ファントムにいるのか、どうして再会を喜んでくれないのか、まして、彼女が実は自分を倒してマコトジュエルを破壊しようとしているなんてことは知りようがありません。
くれあは光のなかで生きています。自分たちのいる場所は光であると信じて疑っていません。
けれど、どうやら今のるるかはそうではないようです。
「純粋――。ユリの花言葉よ。急に思い出して。・・・純粋だからこそ、誤ったほうに突き進んでしまうのかもしれない。あの人、あなたたちふたりのきらめきを信じているのね」(第23話)
自分から悪の道を歩もうとするるるかを見て、記憶喪失だったころのくれあは彼女をこう評しました。
きっと何か理由があるのだと。
そのうえで、きっと自分を救いあげてくれる人がいると信じているのだと。いざとなったら誰かが救ってくれるからこそ、あえて後ろめたいことをすることに耐えられるんだと。
るるかが何を考えているのかはわかりません。視聴者たる私たちにだってわかりません。くれあよりは情報を持っているのであれこれ推測することはできますが、それだって結局推測でしかありません。
ところで。
くれあが今いる場所って、本当に陽の当たる場所なんでしょうか?
「あなた、こんなところに写真があると思っているの?」
「ええ」
「なぜ?」
「私の心に浮かんだ直感、私のきらめきに従ったの」
「きらめき。それが正しい判断だとは限らない」
「写真、取り戻したみたい。もう狙われることはない」
「待って! どうして怪盗団にいるの?」
「私のきらめきに従った。そんなところかな」(第23話)

るるかは自分のいる場所が日陰だとわかっています。なにせ自分で足を踏み入れたくらいですから。
心のきらめきは大切にするべきものだと、るるかもわかっています。わかっているからこそ、彼女は今、日陰にいるんです。自分自身の心のきらめきに従って。
そのうえで、以前るるかはくれあに対し、「きらめきに従うことが正しい判断だとは限らない」と言いました。
文脈からして、これは「自分の判断が過ちだ」と自嘲しているわけではありません。すぐ後のシーンで堂々と「自分は心のきらめきに従っているのだ」と主張しているわけですから。
ならば、心のきらめきに従った結果、過ちを犯しかけている可能性があるのは、くれあのほう。
くれあ自身が認めていることです。
心のきらめきとは素直な情動のこと。別に、必ずしも前向きな気持ちばかりが心のきらめきじゃない。悲しい気持ちやさびしい気持ち、ネガティブな思いまで含めて全てが心のきらめきなのだと。正しいか、誤っているか、それは最初から問題にしていません。
だったらどうして、心のきらめきに従うことが正しいことだと“純粋”に信じ込んでしまっているのでしょうか?



「ポチタン! よかったぁ」
「みんな無事でよかった」
れいが、エリザが、そして(セリフは無いですが)しるくが、口々に事件が無事解決したことを喜びあいます。
キュアエクレール候補とされていた彼女たちは結局プリキュアではありませんでしたが、それでも、この大事件に際してそれぞれ大切に思う誰かのために行動し、そして勝ち取りました。
彼女たちは自分の守りたいもののために全力で向きあいました。だからこそ、涙が出るほどうれしい結末を迎えます。
対して、くれあは4人のなかで最も大きな働きをしました。彼女の正体はプリキュアで、普通の人にはできないことができて、この事件を丸ごと解決してしまうという特別な活躍をしてみせました。
けれど、くれあに感慨はありません。
他の3人のように涙を流して喜びあうどころか、そもそも事件解決に対して特別何も思うことがありません。
当然です。だってそれは、自分で望んだ行動じゃなかったんですから。
シュシュタンに言われたとおりに変身しただけなんですから。
誰かに頼まれたから戦って、誰かに望まれたから勝っただけ。
くれあが変身して、活躍してくれてうれしいのはシュシュタンです。くれあではありません。
何も望まない子は、残念ながら何も手に入れることができないのです。
そういうところから始まるくれあの物語。
本来華々しいスタートを飾って当たり前のプリキュアシリーズにおいては異色も異色ですが、これがくれあです。
水鏡の上にひとり立つ少女。彼女の物語は、足元に映る自分の姿を見据えたとき、ようやく動きはじめることでしょう。まだ、始まってもいません。



コメント
> れいは?
ニジーが言いたかったのは『自身のおとも妖精を連れた人』という意味ですかね。
そもそもプリキュアを気兼ねなくやっつけるためのフィールドでしょうし。
そういえばくれあの記憶喪失(香水の香り1本で思い出した)って、手元から離れたマコトジュエルとの関連性は低いんでしょうか。
今回の容赦無い戦いぶりと、ギャグ描写で済まされた反動を見るに、特攻時に強いショックを受けたからというわけではなさそうですし。
完全なる妄想ですが、青いプリキットミラールーペを作った発明の妖精が、捜査用に記憶を操る薬も作ってて、それをるるかたちに使われたとかならどうでしょう……なんて。
たぶんそう解釈するべきなんでしょうね。要はポチタンがいないときでもフィールドに入れていることに対する理由づけでしょうし。
記憶喪失とマコトジュエルの関係は私もいろいろ考えましたが、まだちょっとわからないですね。
変身用のプリキュアマコトジュエル絡みならジュエルを取り戻すことで記憶も取り戻す流れにすべきところでしょうし、キュアエクレールが砕いた大きいマコトジュエルによるものだったらるるかがポチタンを止めたがるでしょうし・・・。
キュアット探偵事務所の庭に咲くトップオブリリーを1人で見つめる帆羽くれあの元に1人で駆け寄って来て、くれあに自分が「2027年からやって来た」ことを打ち明ける明智あんな。
「2027年からやって来た」という情報自体は既に小林みくるやジェット先輩にも知られている訳で、皆で一緒にいた時に打ち明けてもよかったはずなんですが―――ケーキ作りという名のカウンセリングを2人きりでやった仲、ということで―――あの時話せなかった「寂しさ」「悲しみ」の正体を2人きりの場で打ち明けた、ということなんでしょうね。
つまりは「明智あんなの“きらめき”」という秘密を共有する関係性があんなとくれあの間に成立している、と。
この、(帆羽くれあの相方だった)森亜るるか や(明智あんなの相方である)小林みくるが知らない秘密の関係性をくれあとあんなが築いている、ということが今後の物語にどんな影響を及ぼして行くのか?結構注目する価値がありそうに思えるんですけど、はたして。
それに、(とりあえずキュアエクレールではなかった)金田れいが、どういうわけか(あんな/キュアアンサーやみくる/キュアミスティックを“差し置いて”というレベルで)ポチタンと親密になっている、ことにも何か大きな意味がありそうで……。
他にも来栖エリザ×帆羽くれあの「(実は元祖)常連客と店員」コンビなど、これらの「メインのカップリングに割り込むイレギュラーなカップリング」が、今後の物語で何らかの意味を持って来る事になるのか?
いや、事によると結構な時限爆弾にもなりそうで……はてさて。
どうでしょうね? 今作やたら細かく場面転換したがるところがあるので、私はその流れで2人のシーンをつくっただけなんだろうなと思っていましたが。
キュアエクレール候補だった3人は今後もまた出番があるんでしょう。そもそもあの3人に限らずゲストキャラが継続的に登場する作風みたいですし。