ずんだホライずん 感想 きのこたけのことうほぐっ子。世界を平和にするために!

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ずんだうんと運命! うんと運命ずんだ!

※ 記事を書く前にウイスキーをボトル1本飲んでいます。

(主観的)あらすじ

東北ずん子はずんだ大好き女子高生。今日もおいしいずんだ餅を食べるため、ずんだアローでアローレインぶちかましつつ、のんべんだらりと一日を過ごします。
 ところがある日、ずん子は大江戸ちゃんこ率いる納豆一味の襲撃を受けます。同じ大豆という農産資源に依存するもの同士、ずんだと納豆は決して相容れないもの同士なのでした。まあなんやかんやあって和解するのですが。
 ところがどっこい、あずきを奉じる第三の敵・暗黒大将軍がずん子とちゃんこに牙を剥きます。
 きのこたけのこ戦争もかくやというほどの大混戦。まあこちらも餅神様の仲介があってなんだかんだ和解するのですが。
 ずん子とちゃんこと暗黒大将軍。3つの陣営は母なる餅の元にひとつとなり、姦しい宴を開きます。お餅美味しい!
 めでたしめでたし。

 あと、ことあるごとにボーカロイド音源が流れるので、苦手な人はがんばって受け入れてください。

陣営を定めましょう

 いやっほう。貴重な東北ネタのアニメです。せっかくなので、まずは私が肩入れすべき陣営を定めましょう。

 私は津軽人です。従って、とりあえず東北イタコは敵です。奥羽山脈より太平洋側は津軽人にとって全て敵です。なんだあいつら。津軽弁も話さずにゃーにゃーかわいこぶりやがって。リンゴももがずに金稼ぎやがって。
 そして私は津軽人です。従って東北ずん子は敵です。北東北人と南東北人に交流などありません。東北の面積の広さナメんな。だいたいずんだって仙台じゃなく岩手の食い物じゃねーか。どっちにしろ敵だけど。
 津軽人にとって秋田は比較的近しい存在です。ですが私個人にとっては敵です。東北きりたんめ失せろ。だってあいつら名字も金なら趣味嗜好もやたらと金きらなんだもん。社交性皆無な津軽人にとって、ヤツらの見栄っぱりぶりは肌に合いません。

 一方、津軽人は基本的にお上に従順な生き物です。東京人の言うことには基本的に逆らえません。ですが大江戸ちゃんこ、ヤツだけは私の敵です。納豆とかいう甘ったるい食い物、ご飯のおかずになるものか! (解説:津軽のお年寄りはやたらと納豆に砂糖を入れたがります)

 北海道めろん。ヤツももちろん敵です。お上から来た開拓民だからってお高くとまりやがって。せいぜい津軽人の裏切り者たる某キャラメル牧場に搾取されてろ。
 関西しのび。ヤツは津軽人最大の敵である。なんだあいつら、東京様のお膝元でも憚ることなく訛り全開にしやがって。こっちは津軽弁を悟られぬよう精一杯努力しているというのに。(大抵一発でバレる)
 中国うさぎ。四国めたん。うどんが太い時点で津軽人にケンカ売ってるようなものです。(青森のスーパーで売っているチルドうどんは基本的に細麺です)
 九州そら。沖縄あわも。お前らはとりあえず米の酒を飲め。減反すっぞ。
 中部つるぎ。中部ってどこだよ。

 そして暗黒大将軍。私はあなたより先に“暗黒=あんこ食う”のネタを書いていたことを主張する!

 (だからどうした)

 結論。こいつら全員私の敵である。

ずんだ

 だだちゃ豆を細かく刻んで砂糖で味つけした食べ物です。
 近年急速に土産物としての知名度を上げつつありますが、そのルーツは宮城だったり岩手だったり山形だったり、はっきりしません。もっとも、萩の月もかもめの卵も東北全圏のサービスエリアで買えますし、青森が誇る代表的銘菓処ラグノオも北東北3県+宮城に展開しているくらいです。同じ東北民として、せめて都合のいいときだけでも細かいことは言いっこなしにしましょう。

 本当にただだだちゃ豆を細かく刻んで砂糖をぶっ込んだだけの素朴な食べ物ですので、そのおいしさを味わうには先入観を捨てることが肝要です。ぶっちゃけ甘い枝豆ですからね。何ら技巧を凝らしていない素朴なお菓子ですから、それはもうダイレクトに枝豆の風味が主張してきます。
 マックグリドルを美味しく思えるくらいの広い心と豊かな味覚を用意してから挑みましょう。ぶっちゃけ好みは分かれます。私はマックグリドルが大好きです。ずんだは、うん、まあ。
 ですがひとたび美味しいと思えたならば、あなたは枝豆ならではの若々しい風味、高級品種だだちゃ豆らしい豊かなコク、高級甘味料たる上白糖のふくよかな甘みの新味覚トライアングル大重奏の虜になっていることでしょう。
 個人的には、ずんだは、うん、まあ。

 あ、お土産の冷凍品、あれはダメです。コリコリしていて水っぽくて、劇中できりたんたちが「おいしくない」と絶叫していたようなアレな風味に心折られることでしょう。(営業妨害)
 食べるなら現地に出向くか、自作しましょう。難しいことなんて一切ない素朴な料理ですし。なあに、どういうかたちであれだだちゃ豆の消費量が増えさえすれば彼らは喜ぶはずです。
 小豆あんよりもやや塩味を主張させ気味にするのがポイント。

アニメ感想

 色々と頭おかしい展開がめくりめきますが、基本的なプロットはごくシンプルです。
 要はきのこたけのこ戦争。異なるイデオロギー同士の、決して相容れることのない争いの物語です。

 同じ大豆という資源を必要とするもの同士、争いは不可避です。完熟した大豆ならアメリカからも入ってきますが、日本はなぜか遺伝子組み換え作物に忌避感を持つ国、できることなら国産大豆製品を食べたいところです。
 ですが本来同じ農産資源を愛するもの同士。ずんだ派と納豆派には歩み寄る余地がありました。語りあうことは大切です。それはミクロないじめ問題からマクロな国家間安全保障問題に至るまで、直接的な暴力を回避しうる、人間社会最強の平和維持装置です。
 人は誰しも好き好んで他人を傷つけようとは思わないものです。人を傷つけるときは絶対に何かしらの理由があります。切実なものか、くだらないものかはわかりませんが。理由がある以上、人間同士の諍いには対話による和解の余地が常に残されているものです。

 ずん子は大豆を愛しています。ちゃんこも大豆を愛しています。その一点においてふたりの気持ちはひとつ。一見ひとつの資源を奪いあう者同士であっても、和解の糸口は常に残されているのです。

 それは暗黒大将軍とて同じこと。
 彼女が奉じるのは小豆です。ずん子やちゃんこと違って大豆ではありません。
 ですが、それでもわかりあう余地は常に残されています。諦めずに探しましょう。私たちと彼女が歩み寄る道を。
 だって私たちはただずんだや納豆を味わいたいだけの、平和的な人間なんですから。私たちは争いなんて望んでいません。いつだって望んでいません。
 「だって、おんなじ大豆の仲間だもん。小豆だってそうなの。インゲン豆にひよこ豆、エンドウ豆、空豆、落花生。みんな仲間なの」
 ずん子の愛情の対象はずんだだけに留まらず、大豆製品全体、そして豆類全体へと拡大していきます。

 私たちが望むのは自分のイデオロギー以外の排斥ではなかったはずです。手を取り合いましょう。お互いに友達になりましょう。たったそれだけで、私たちは全てを勝ち取ります。
 だって私たちが望むことはそもそも、自分の愛するものを守りたい、ただそれだけなのですから。同じ資源、違うイデオロギー、そいつらは一見私たちの守りたいものを脅かすように見えますが、いいえ、本当はそんなこと、全然違います。
 私たちはそれぞれ自分の大切なものを守りたい、ただそれだけだったはず。ならば、本来敵対する必要なんてひとかけらもありませんでした。
 「ああ、納豆餅おいしそう。それからずんだ餅とあんころ餅、ダブルで食べたい・・・」
 手を取り合いましょう。だって私たちはみんな、お餅によく合う仲間なんですから。

 同じ資源を奪いあう間柄であっても、相容れないイデオロギーを抱く者同士であっても、私たちには友達になれる可能性が常に残されています。
 ただ、愛情を拡張できたならば。ずんだが好き。大豆が好き。全部の豆が好き。愛するものが広がるたびに、友達が増えていきます。相容れない敵が少なくなっていきます。世界がどんどん平和に、私がのんべんだらりとずんだ餅を味わう時間がどんどん増えていきます。
 「さあ、祝いなさい。お餅の前では皆仲間です」
 私の日常と世界平和、それらを守ることができるのは唯一、愛だけです。愛は世界を救う。
 さあ、あなたの隣人を愛しましょう。その先に私たちの理想郷が待っています。(宗教くせえな)

 もーち、もち、もっちもち! もーち、もち、もっちもち!

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