
受けた依頼は必ずはなまるに解決します! 私たち名探偵に任せてください!

「ドキドキ! 初めての依頼!」
大きな出来事
メインキャラクター:あんなたち
目標
探偵事務所初めての依頼を解決する。
課題
手がかりは細々手に入っても、肝心のマンガ原稿がなかなか見つからず、ファントムまで争奪戦に参加。依頼人もあんなたちが危ない目にあうよりはと諦めようとした。
結末
【達成】
「探偵も困った人を笑顔にしたい」と依頼人を説得して調査活動を続行。地道な調査の果てに、ついに原稿のありかを特定した。
心の変化
【ポジティブ】
初依頼は無事に解決。依頼人に喜んでもらえた。
また、依頼人が未来の世界で人気漫画家になっていることに気付き、なおさら達成感を得た。
バトル
マンガ原稿を素体としたハンニンダー。吹き出しや書き文字が飛び出す。
苦戦
特段危うい場面はなかった。
勝利
ミスティックリフレクションやアンサーアタックといった技を初披露したこともあって、危なげなく勝利できた。
ピックアップ
小林デッサン

「伝わってる!?」
「さすが!」
これを見て「さすが」とか言っているあたり、あんなのみくるに対する評価は非常に高いらしい。後のシーンでも「私も似顔絵描けるようになりたいな」と言っていて、本気で言っていることがわかる。自分にはわからないセンスだけど実際には優れたデッサンなんだろう、みたいなことを考えていそう。
実際ここまでのところ、あんなが困っているときは大抵みくるが解決してくれているのだから、視聴者から見た印象以上に本人の信頼は強いのだろう。
それにしても、プリキュア制作陣はつくづくこういうところ解像度高いよね。(実際にスタッフの子どもに描かせることもあるそうで)

五右衛門ジョーク

「暑いねえ。暑くて茹で上がっちまいそうだ」
ははっ。ナイスジョーク。
トランポリン

これをトランポリンと言い張る青山作画監督の勇気と経験。
実際高く跳んでみせたらトランポリンだと認めるしかないよなあ! 東映アニメーションのこういう割りきったところ本当に好き。
森亜さんの名推理

食パンやデッサンモチーフからカバンの持ち主が美術家だと推察したうえで、ゴウエモンの「そういやあいつら、『マンガの原稿が入ったバッグを見つける』とかって」という発言から現在カバンが入れ替わっている状況まで理解したのだろう。
意外とちゃんと考察材料を揃えたうえで推理させている。(主人公の上を行くライバル探偵の描写ではこのあたり片手落ちな超推理になりがち) いうほど持ち主がデッサンしているって情報だけでカバンのありかを特定できるかはさておき。そこはあんなたちも同じなので。
無表情とまぶしい光


おお、ついに来るのね。
地道、地道に
今回は犯人がファントムじゃないので、ウソがどうとか本当がどうとかの思想戦は一旦お休み。
代わりに別のテーマが振られます。
「情報なしだね」
「ああ・・・。もう無理なのかなあ」
「大丈夫! 絶対に見つけてみせますから!」
「・・・もういいよ。僕はみんなを笑顔にしたくて漫画を書いてるんだ。なのに、僕の漫画のせいで探偵さんが危ない目に遭うなんて、嫌だよ!」
「私たちも同じだよ」
「探偵も困った人を笑顔にしたいの!」
「だから、受けた依頼は必ずはなまるに解決します! 私たち名探偵に任せてください!」
プリキュアは諦めない!

今話、大事なものをなくしたはずの依頼人が先に挫けかけて、そこをあんなたちが励ますというかたちで物語が進行していきます。
今話のあんなたちの行動原理は純然たる人助け。あんなたち自身に個人的にマンガ原稿を探さなければならない事情はありません。あくまで依頼人に対する探偵の立場です。純粋に、あんなたちが「諦めない、負けない!」プリキュアらしい粘り強い精神性を持ち合わせているだけ。
それに合わせて、今話の謎解きも”華麗なひらめき”というより”泥臭い地道な調査”がものをいう構成となりました。
カバンが入れ替わっている。カバンの中身は食材とエプロン。カバンやエプロンが汚れている。食べるためのリンゴやジャガイモじゃない。汚れはケチャップだとは限らない。先に謎解きが済んだるるかは食パンとエプロンに注目――。
どれもそれひとつだけで目星がつくようなクリティカルなヒントではなく、複数そろってようやく意味を持つものばかり。自分で謎解きできた視聴者も、多くはあんなたちと同じタイミングでようやくアンサーを出せたのではないでしょうか。
「どうだ。これが怪盗の仕事よ!」
「で、マコトジュエルは?」
「ええっと――。丸いもんばっかりだ。お、四角い! こいつか」
「ただの食パン」
「ハズレね」
先輩としてカッコつけるべく、一足飛びの駆け足でマコトジュエルをゲットしようとしたゴウエモンは見事に空振りました。(るるかに手がかりを提供できたのでムダではありませんでしたが)
今話は推理体験としては本当に地道、地道。なかなか謎解きできない物語展開を追って、諦めずに考えつづけた人だけが真相にたどりつけます。逆に、発想力はあんまり要りません。
そういう物語展開を踏まえたうえで、プリキュアは見事原稿を取り戻すことに成功するのです。
「マンガの原稿と」「純一さんの笑顔を」「取り戻すんだ!!」

マンガ家は読者みんなを笑顔にしたくてマンガを描く。
名探偵は依頼人みんなを笑顔にしたくて推理をする。
それを成し遂げるまでの過程はときに険しく、今回の依頼人のように、出版社への持ち込みから始めなければならない場合も多々あります。
自信を失ったり、不安に囚われたり、あるいは途中で諦めたくなってしまう日が来るのは一度や二度ではないでしょう。
「ティアラを持ち出した方法がわかれば犯人がわかるはずなのに・・・。その方法がわからない。私って、いつも――。わからないんです。これじゃまりさんを笑顔にできない。名探偵にだって」(第1話)
それこそ、第1話のみくるがそうでした。
なかなか答えが出ないからって、あれほど一生懸命叶えようとしていた名探偵になる夢すら折れかけて。
「悩んでるだけじゃ始まらないよ。『一歩踏み出せば答えはついてくる。一歩の勇気が答えになる』だよ!」(第1話)
そんなみくるが今、名探偵をやれているのは、あのとき絶対に諦めないあんなが傍にいてくれたからでした。
一方、そのあんなは反対にみくるのことを深く尊敬しています。
「どうして名探偵になりたいの?」
「私も助けられたから。今度は私が名探偵になって、みんなを助けたい!」
「やっぱりすごいんだね。名探偵なら、ティアラを見つけてまりさんを笑顔にできるんでしょ? だったらなろうよ、名探偵に!」(第1話)
みくるは出会ったばかりのあんなにすごく親切にしてくれたから。
そしてその理由が、かつて自分を助けてくれた名探偵みたいになりたいという夢に支えられていたから。
地道な努力が今まさに実を結ぼうとしている、その輝かしさを、あんなはみくるの在りかたに見ました。
あんなとみくるにとって、「困った人を笑顔にできる名探偵」は、その裏で地道な努力に支えられています。
今回の依頼人は将来、人気マンガ家として大成することになります。けれどそれはずっと遠い未来での話。
誰しもそう簡単に夢を叶えられるわけではありません。みんなに笑顔を届けたいという善意も含めて、やりたいことを成し遂げようと思うなら、粘り強く、諦めずにがんばることが必要です。
諦めないこと。
22年前に始まった初代『ふたりはプリキュア』から一貫して謳われてきた、努力への賛歌は未だ有効です。視聴者が入れ替わり、社会の価値観は目まぐるしく移り変わってきましたが、諦めないことの尊さは未だもって不変、普遍。
「漫画の原稿!? 漫画家さんなの?」
「ううん。目指してる最中なんだ。原稿を出版社の人に見てもらうために来たんだよ。認められれば漫画家になれる。いや、絶対なってみせる!」
「すごいなあ!」

プリキュアは今年も、諦めない、負けない子たちの物語です。
プリキュアは地道にがんばる人たちを応援します。
どうか負けないでと、諦めそうになる人たちの夢を守りつづけます。


コメント
るるかが事態を把握した辺りで私も解けましたが、絵画教室のチラシが無かったらもうちょいかかったかもです。
(今更ですけど、こうやって視聴者間の話題作りに貢献しまくってるんだな本作のフォーマット……)
ここまでお出しする材料に無駄がない構成だと、るるかが(いくら好物とはいえ)しつこくアイス食ってるのも理由があってのことなんでしょう。
そこも解いてみたいところですが、流石にまだまだ時間がかかりますかね。
本作の舞台、1999年は郷ひろみの「GOLDFINGER’99」が話題になった年でもありますが……ああつまりゴウエモン=郷ひろみ+五右衛門ってこと?「アーチーチーアーチー茹でてるんだろうかー」
……雑な1999年リアタイ勢アピールはともかく、
次回、変装して初出撃となるらしい森亜るるか/キュアアルカナ・シャドウさん。その変装のお姿がどことなく霧生満&薫っぽいのは、サブタイトル映像の明智あんな&小林みくるのポーズに続く「ふたりはプリキュア Splash Star」オマージュなんでしょうか。(確認してみると霧生さん達とは結構ディテールを違えてあるものの、雰囲気満と薫のハイブリッドっぽいような感じ)
で、このアルカナ・シャドウさん、「数ヶ月前に失踪したキュアット探偵事務所の名探偵プリキュアで、怪盗団ファントムに潜入捜査している」説が出てきているようなんですが……ただそうなるとアルカナ・シャドウさんは「目には目を、歯には歯を、ウソにはウソを」式に、ウソを武器にしてファントムと戦っている、ことになってくるんですよね。
だとすると、ウソが嫌いな明智あんな/キュアアンサーとは相性悪そうで、たとえ森亜るるかがキュアット探偵事務所に復帰してきても「あなたのようなウソつきを先輩と認めるわけにはいきません!」「本気で怪盗団ファントムの悪事を阻止する気があるのなら、そういうナイーブな考えは捨てなさい」とか一悶着ありそうなんですけど、はたして……。
ふと思ったんですが、
小林みくる画伯の描いた似顔絵やトランポリンを明智あんながすんなり受け入れていたのって、みくるの感性があんなの母親の感性に似ているため、あんなにとっては馴染みがあるものだったから……ってことだったりするんですかね?つまり、小林みくる=あんなの母親説を補強する描写、とか……?