キミとアイドルプリキュア 第48話感想 キミと私の最終決戦。

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キュアアイドルのキラキラならどんなに離れても見つけられる。だって、私が初めに見つけたんだよ。うたのキラキラを!

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「ファイナルライブ! ダークイーネをご招待!」

大きな出来事

メインキャラクター:うた

目標

 ダークイーネをファイナルライブに招待する。

課題

 街中にダークランダーがあふれかえっており、街の人たちを放っておけないプリキュアたちは手分けして対応せざるをえない。ダークイーネのもとにたどりつけたのは、うたひとりとなってしまった。

失敗

 一対一で戦う歌が繰り出したプリキュア・アイドルスマイリング・エコーはダークイーネに通用せず、変身を解除されてしまった。そればかりか、街で戦っている他のプリキュアやファンたちにまでダークイーネの魔の手が迫る。

バトル

 街中にあふれた量産型ダークランダー。

苦戦

 非常に数が多く、しかも後から後から新しく出現するため、きりがない。

勝利

 プリキュアは分散して戦い、このバトル自体は五分以上で立ち回れている。
 マスコミを中心にプリキュアの勇姿をweb上で伝える者たちが現れはじめ、プリキュアに応援を届ける布石もできた。

ピックアップ

チョッキリーヌとダークイーネの出自

 あまり複雑な設定は無いだろうとは思っていたが、想像していたよりさらにシンプルな設定。
 ダークイーネはクラクランド唯一の住人であり、チョッキリーヌはその尖兵として生み出された存在。要するに、ストーリー上彼女たちの出自に大した意味はない。

 あえていうなら、ダークイーネは物語構造上、概念悪に近い存在でありながら、同時に設定上は実体を持っている人物でもあるため、本当にライブに来てもらえる可能性が高まった。

バカップル持ち

 もうちょっと・・・、こう・・・、さあ!
 夫婦円満で何よりです。

3列×12席

 2階席3階席がぐるっと囲むスタジアム型のライブ会場なわけだけれども、このAブロックって座席のグレード的にはどんなものなんだろうか? 2階席のほうが明らかにステージに近いし、このステージの高さだと奥まで見えないだろうし、パイプ椅子だし。

3人の夢

 「みんな、ここは私たちに任せて!」

 「アイドルは先に行ってください!」

 ヒーローものによくある胸アツ展開。プリキュアシリーズでも過去何度も演じられてきた定番のやつです。

 しかし、こと『キミとアイドルプリキュア』においては、この定型は少し違った意味合いを持ちます。

 「作戦、考えましょう!」
 「こういうのはどうかな? 2人でマックランダーを引きつけて、あと1人がステージでキラッキランランにする」
 「それならいけるかもです!」
 「・・・ううん。一緒にやろうよ。――私ね、夢見つけた!」(第11話)

 前話で引っぱり出してきた「Trio Dreams」、まだ引用が続いていたか。

 せっかくプリルンたちが切り拓いてくれたダークイーネへの道。
 アイドルプリキュアのセンターとしてその道を進み、一騎打ちを仕掛けたうたは、残念ながらダークイーネに敗北しました。

 以前似たようなシチュエーションだったときとは大違い。
 あのときは3体同時発生したマックランダーを前に、当初ななたちの提案で3人で分散して戦おうとしていたのですが、うたの一言でその作戦は取り止めとなりました。あくまで3人一緒に戦うことにこだわりました。

 それが、うたの夢に至る道だったからです。

 「私ね、夢見つけた! 大好きな、歌うこと。誰かにキラッキランランになってもらうこと。それをウインク、キュンキュン、3人で! アイドルプリキュアとしてやっていくこと! それが今の私の夢!!」(第11話)

 それは戦術ではありません。
 思想です。
 あくまでも夢です。

 うたにとってアイドルプリキュアの活動とは、ななたちと一緒に、みんなでやることに意味がありました。
 なぜか?

 「友達のななちゃんとこころも手伝ってくれてるんです! 『このお仕事はどう?』とかいろいろ一緒に考えてくれて。へへ。2人と一緒にいるととても楽しくて! すっごく大好き! 一緒にいると毎日キラッキランラーン!!」
 「それってさ――、そこにあるかもよ。君の夢。夢はひとりで追うものとは限らない」(第11話)

 きわめて単純な話、それが一番楽しかったから。

 夢というものはこれから叶えにいくものであり、現在の自分がどんな活動をしているかは本来関係ありません。
 でも、将来の夢をどうして考えるのかといえば、それは今の自分がこれからどういうふうにがんばっていくべきかを考える、指標にするためです。

 だからうたは、ななとこころと3人で、後にプリルンとメロロンも加えて5人で、アイドルプリキュアをやっていくことに意味を見出していきます。
 これからもみんなと一緒にアイドルプリキュアをやっていくために、今、アイドルプリキュアをがんばっているのです。

 「みんなで一緒にライブ、できるよね?」
 「当たり前でしょ。お姉様と私がいるんだから」
 「キュアアイドルのキラキラならどんなに離れても見つけられる!」

 「私たちなら大丈夫」
 「ウインクと私の強さ、アイドルが一番よく知ってますよね?」
 「・・・私、絶対ダークイーネを連れてくるからね。ライブ、盛り上げようね!」

 これはあくまでダークイーネをライブ会場に連れてくるための一時の戦術。
 あまりにもダークランダーの数が多く、街の人たちを守るためにこうせざるをえなかった最適解。

 だけど、うたがやりたいアイドルプリキュアの姿ではありませんでした。

アイドルプリキュアのセンター

 「キュアアイドルのキラキラならどんなに離れても見つけられる。だって、私が初めに見つけたんだようたのキラキラを!」
 「だから絶対、輝きを絶やさないで。あなたはアイドルプリキュアのセンターなんだから!」

 みんなで一緒にアイドルプリキュアをやるのがうたの夢だから、今回ひとりで戦ったうたは敗北してしまった。

 我ながらなかなかの暴論です。
 みんな、うたに協力するためにこそ分散戦術を選んだというのに。

 ここで持ち上がるのが「センター」という言葉。
 そう、うたはアイドルプリキュアのセンターです。以前、みんなで話しあって決めました。

 「他人に聞くのもいいけど、センターはひとりではできない。近くにいる大事な人を見ないと。お互いを見れば、センターが誰かなんて自ずと見えてくるんじゃない?」

 「考えてみたんだけど、みんなセンターだなって。ウインクもキュンキュンもズキューンキッスもステキだもん! みんなはどう思う?」(第31話)

 センターはグループの顔であり看板。その前提で考えると、音楽的な素養があるななや、ダンスが上手なこころ、華のあるズキューンキッス――。うたにはみんなにセンターの資格があるように感じられてなりませんでした。

 だけど、うたにしてみればごく自然な結論であるはずだったその言葉。けれどみんなにしてみれば、その結論はむしろ違和感が強いものでした。
 だって、みんなうたの輝きに惹かれて集まってきたメンバーでしたから。

 「私たちはアイドルプリキュア。私たち5人で、世界中のキミを、もちろんあなたも、絶対キラッキランランにするから!」(第31話)

 うたが何気なく発したその一言で、センター争い(というかうたひとりの迷走)にあっさり決着がつきます。
 うたのその夢こそがアイドルプリキュアそのもの。
 その言葉こそが5人が1つのグループに集まった理由そのもの。

 「なくすなよ、その絆」(第31話)

 うたがみんなと一緒に取り組みたいと願い、みんながもそれをうたと一緒にやりたいと思ったことこそが、アイドルプリキュアの核。本質。
 だから、アイドルプリキュアはうたひとりで戦うのではなく、みんなで一緒に戦う必要があります。

 アイドルプリキュアのセンターがうたであればこそ。

 「ダークイーネ! 迎えに来たよ。私たちのライブにご招待するね! 『キミとアイドルプリキュア ファイナルライブ』、最前席を用意してるよ!」

 うたにとっても、本来なら本番はダークイーネを来賓席に座らせたうえでのファイナルライブ。今この場で決着をつけるつもりなんか初めからありませんでした。
 アイドルプリキュアのセンター・キュアアイドルは、そもそも独りで敵と決着をつけるべき存在ではありません。

 うたが、そう決めたのですから。

外堀がひとりでに埋まっていく

 「アイドルプリキュアはやっぱりただのアイドルじゃない。いったいいつからこんなことを・・・。――わかるのはひとつだけ。アイドルプリキュアは私たちのために戦ってる! だからみんな、希望を捨てないで!」

 12月から始まった『キミとアイドルプリキュア』一連のラストバトル。
 その最大の特徴は、うたたちの心理状態と戦況が一切リンクしていないところにあります。
 いつものプリキュアシリーズのラストバトルは思想戦。問われているのは主人公の思いの強さと正しさなので、主人公が挫折すれば戦況は絶望的な状況に追い込まれますし、反対に立ち直れば一気に希望の兆しが見えはじめます。ある種セカイ系のようなものです。

 ところが、今作ではそこがリンクしていません。うたたちの精神状態はこれまでずっと安定していて、前向きさを保っていたはずなのに、ダークランダーの脅威を知った街の人たちだけ、時間を経るごとに不安を深め、恐怖に震え、ダークイーネに力を与えつづけてきました。
 うたたちも何もしなかったわけではありません。クリスマスイベントを盛り上げ、お正月にもテレビ出演してお茶の間に元気を与えつづけ、直接的に街の人たちへ働きかけつづけました。それでも状況は好転しなかったのです。前話ではついにハートの木が破壊されるところまで来てしまいました。

 これに対し、実はうたたちもそこまで危機感を抱いていませんでした。
 普通の中学2年生である彼女たちは、世界のことよりも街のことよりもまず第一に、自分たちのキラッキランランこそが一番大事でしたから。
 歴代のプリキュアたちもみんなそうです。自分たちの日常を守るために、世界を守る必要があったから、世界のために戦ってきました。もし、世界と無関係に自分たちの幸せだけ守られるなら、彼女たちは戦い理由を失います。
 みんなでアイドルプリキュアをしているだけでキラッキランランになれるうたたちの場合、実際にそういう危うさが表に出てくるわけです。

 それが、ここ2ヶ月の戦況とうたたちの心理状態のギャップの正体。

 このギャップが、皮肉にも、うたたちがピンチに陥ったこの状況下で反転します。
 うたたちのピンチと無関係に、今度は街の人たちが自発的に希望を信じはじめるのです。

 「皆さん、私たちははなみち中学校のアイドルプリキュア研究会です!」
 「ずっと応援してきた僕たちにも、どうして彼女たちが戦ってるのかはわかりません!」
 「でも、アイドルプリキュアはいつだって私たちを笑顔にしてくれるんです!」
 「だから、アイドルプリキュアを応援しましょう!」

 忘れるなかれ。この作品は『キミとアイドルプリキュア』。
 主人公はうたたちだけではありません。
 そこのキミ。キミ。キミ。
 私たちひとりひとりもまた、ダークイーネに立ち向かうべき主人公(当事者)なのです。

 うたたちはこれまでたくさんの人たちを救ってきました。
 カッティーにザックリー、ジョギ、今話の冒頭ではチョッキリーヌも。それから、ダークランダーにされてしまった多くの街の人たちもそうです。
 けれどそれは、必ずしもうたたちが彼らを救おうと思って救ったわけではありませんでした。カッティーたちチョッキリ団のメンバーに対してはそれが顕著で、うたたちはそもそも彼らの事情を知りもしませんでした。そもそも「助けてほしい」と手を伸ばされたことすらなかったから。
 それでも、結果を見ればうたたちがみんなを救いました。みんなをキラッキランランにすることで、自分たちがキラッキランランになりたかったから。

 だったら、私たちが希望を信じるために、自発的にプリキュアを応援したっていいじゃないですか。

 「私はマネージャーとして彼女たちの成長を見守ってきました。だからわかります。彼女たちの歌は、輝きは、世界を救うと! さあ、私たちは私たちの戦いを!」

 戦況の悪化とうたたちの心理状態は直接関係ありません。
 それと同じように、プリキュアのピンチと私たちの希望を信じる思いもまた、直接は関係ありません。

 関係あるとしたら、私たちがうたたちプリキュアのことを好きであるということ。
 好きになってもらえるような活動を彼女たちがずっと続けてきたこと。
 それだけです。

 アイドルプリキュアは、戦いではなく、歌とファンサで世界を救います。

 だから。

 「アイドルプリキュアならダークイーネ様を笑顔にできるのかもしれない。――私にキラキラを教えてくれて、ありがとう」

 救われろ、ダークイーネ。

 うたたちがキミの孤独の闇を理解できるかどうかはわからない。
 だけど、うたたちの放つ光に当てられて、キミが自分を救おうと思うのは自由。
 それに、救われてくれたほうがうたたちも喜ぶだろうから。

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    コメント

    1. ピンク より:

      >パイプ椅子
      たしかにこれは、いっそスマホでライブ配信観る方がマシかもですw

      チョッキリーヌのパワハラ描写、今思えば『ただただ純粋に、クラクラの真っ暗闇になるようなやり方しか知らなかった』ってことだったんでしょうか。
      人間ですらそんな人は一定数現れますからね。根本的な生まれがそういう事情なら、ああなるのも当然でしょう。

      • 匿名 より:

        チョッキリーヌはいわば、生まれたばかりの幼子ですからね。それ以外を知らなかったんでしょうね。そして、そんなチョッキリーヌの孤独はダークイーネの心情を反映してるのかもしれません

    2. 加藤賢人 より:

      ダークイーネが遂にはなみちタウンとキラキランドを真っ暗闇の政界に変えようとしているダークイーネとの決着はそしてうたちゃんたちの運命はキミとアイドルプリキュア最終回キミと一緒にキラキランランアイドルプリキュア最後の戦いを見逃すなそしてプリルンとメロロンとの別れの時が来たうたちゃん達ははなみちタウンとキラキランドを救い出すことが出来るのか

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