ぐらんぶる Season 2 第5話感想 こいつらいっつも同じことしかやらない。

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「はじめての女子大」

エピソードトラッカー

主人公:伊織

「おいおい、そう言うなよ――。マジで頼む・・・!」

目標

 女子大の学園祭を満喫する(ナンパに勤しむ)。

課題

 数々の困難に阻まれ、それどころではなかった。

  • 愛菜の学科の企画出展が「ケバっこカフェ」という、伊織の女子大に対する幻想を粉砕するものだった。
  • 同行する千紗が頻繁にナンパの被害に遭い、このままでは奈々華との約束を守れなさそうだった。
  • これを解決するため千紗にケバメイクを施す提案をしたところ、自分まで女装してケバっこカフェを手伝わされるハメになった。
  • しかもテイのいい男よけにするため、自分と耕平だけナチュラルメイクにされた。
  • ケバっこカフェに野島たちが来襲したうえ、本人が目の前にいるとも知らず延々と自分の悪口を聞かされた。
  • 野島たちを制裁し、ついでに追い出すべく画策したところ、自分までつまみ出された。
結末

【失敗】

 最終的に野島たちとともに女子大からつまみ出され、再入場も叶わなかった。

心の変化

【ポジティブ】

 ひとつひとつの企て自体は概ねうまくいき、それなりにいい思いをしたともいえる。
 また、テレビ中継でケバっこカフェ第二部の映像を見たこともあり、まだ再入場(不法侵入)を諦めていない。

キーキャラクター

千紗,奈々華

 当初建前のつもりだった千紗の護衛役が、奈々華に圧を受けるわ実際に千紗がナンパされまくるわで、伊織にとって全く無視できないものになってしまった。結果、そもそもケバっこカフェに来た時点ですでにナンパするどころではなくなっていた。(千紗をケバ子に預けることで解決しようとしたが、自分もカフェの手伝いをやらされて結局身動きが取れないまま終わった)

野島たち

 今回ハタから見るぶんには(現時点ではまだ)大して迷惑行為をしていなかったはずだが、伊織の個人的な怒りを買って厄介客に仕立てあげられ、女子大からつまみ出された。
 よって、伊織自身まで追い出されたのは完全に自業自得といえる。その後再入場するまでそこそこ協調的になるのは、彼らのせいにはできないという正しい事実認識があるからこそなんだろう。(それはそれとして別に罪悪感も持たないが)

ピックアップ

学園祭

 後ろにいるPaBみたいなカッコの男女は何なんだよ。

 最近の学園祭は法規制がいろいろうるさくなってきているため、現実には実現困難な出し物も多い。

  • 食品衛生法:生肉,生魚,生卵を扱う屋台は基本的に臨時営業許可が認められない。1期第3話でPaBがお好み焼きを売っていたが、あれも現実には十中八九NG。加熱済みのフランクフルトを焼くだけとかかき氷を削るだけとかならなんとか。
  • 消防法:ガスコンロや鉄板焼きなど火気を使う場合は事前に届出が必要。また、許可を得るには防火テントでの設営や避難路の整備などノウハウが必要な点も多いため、学生主体の学祭実行委員会だと一律禁止する大学も多い。(だから必然的にカフェのような現地調理を伴わない形態の出店が多くなる)
  • 酒税法:お酒を売るには酒類販売業免許が必要だが、学生団体には基本的に交付されない。そもそも免許があったところで、未成年も多い大学でそのような営業許可を取ること自体が困難。ケバっこカフェはなんであんなに酒類が充実していたの・・・?
  • 風営法:学園祭で数日営業する程度なら見逃される場合も多いが、あまりにも過激な接客をするカフェやギャンブル風のゲームなどは引っかかるケースがある。後ろの半裸の男女、本当に何なの?
  • 労働基準法:基本的に無償ボランティアのサークルメンバーだけで回しているだろうから大抵は問題にならないが、もしバイト代を支払おうとすると最低賃金の遵守や労働時間管理など、非常に面倒くさい。今回の伊織と耕平ももちろん無償労働だっただろう。

コーヒーメーカー

 背景にある銀色の四角い物体(カフェの「ェ」の下あたり)はおそらくシロカの全自動コーヒーメーカー。1万円ちょっとで買えるのに豆を挽くところからやってくれる優れもの。私も一時期愛用していた。
 ただ、使用するたび粉がこびりついたミルとステンレスフィルターを掃除する必要があるため、シンクの確保が難しい学祭のカフェで使うにはおそらく不向き。

ケバ写真

 1期第5話にあった、伊織の人生初の合コンで撮った写真。何が起こったのかはこの1枚だけでだいたいお察し。

 なお、写真中央に写っているのは北海道のローカルフードであるラーメンサラダ。道外でも、北海道に本店を置く居酒屋チェーンの「いろはにほへと」などで食べることができる。

「私の友達がその関係者なんだけど、手伝ってくれたらその声優さんに会わせてあげる」

 ウソではない。かなこ(写真の一番前に写っているロングヘアの人物)がその関係者。

 合コンのとき自宅写真にアニメDVDが写りこんでいるのを見つけて耕平がオタク仲間だと勘違いしていたが、これもその声優のデビュー作だったため。
 『ぐらんぶる』はバカがバカ騒ぎするコメディ作品だが、表面的なノリに反してキャラクター設定は非常によく練りこまれている。

ミックスなんとか

 ミックスボイスのこと。地声と裏声を混ぜたような発声法で、裏声と違って声量と張りがあるパワフルな歌声にできるうえ、喉への負担が少ないことから、歌いたい曲が女性アーティストだらけになりがちな男性オタクが修得するとカラオケが一気に楽しくなる。
 耕平は歌ではなく話し声としてミックスボイスを使いこなすことができるが、地声とミックスボイスは根本的に発声メカニズムが異なるため、現実にはフツーに区別がつく。生身の女性と女児アニメのキャラくらい違う。ミックスボイスで話したうえボイスチェンジャーを挟んでVTuberのガワをかぶる、くらいのことをしてようやく女声と遜色なくなる人もいるってレベル。

カルーア

 実在するコーヒーリキュール。実在する商標のため画面では「RALUHA」という架空のラベルに差し替えられているが、セリフではなぜか「カルーア」のまま。スピリタスが頻出するアニメだからそのあたりは今さらか。
 リキュールとはいうものの、実は梅酒のような浸出酒ではなく、濃くつくったコーヒー液を蒸留酒と混ぜ、砂糖を加えて味つけしたものらしい。

 初めて口にした酒が学生のころ飲んだカルーアミルクだという人も多いんじゃなかろうか。
 牛乳が胃に膜を張るから悪酔いしにくいといわれるが、これは迷信。(蛋白質が胃酸の働きを和らげるため、空きっ腹で飲んでも体への負担が少ないという面はある)
 いわゆるレディキラーのひとつとして語られることもあるが、一般的なカルーアミルクのレシピはカルーア:牛乳=1:3で、アルコール度数5%前後しかないため、よっぽど弱い人じゃないと酔わない。牛乳が腹に溜まるからそう何杯も飲めないし。

 ちなみに今回伊織が墨汁を混ぜていたが、墨汁の主成分は煤(植物原料由来の炭素粒子)と膠(コラーゲン)であり、多量に飲むべきではないものの深刻な健康被害をもたらすものでもない。

サザエさんパロ

 ナベシンが制作に参加すると、本人にそのつもりはなくても周りのスタッフが積極的に悪ふざけさせたがるというのは有名な話。今話はこれ以外にもちょくちょくセリフの改編が入っていて良き。

歴史は繰り返す@伊織

 「なんでそんなに真剣なの・・・?」
 「なんでって――。言わせるなよ、そんなの」
 「・・・なんで?」
 「お前の汚い顔を見たいからに決まってんだろ――」

 ツッコミ役不在だとたまに伊織が言っていることの意味がわからなくなりますね。

 伊織はこう見えて千紗にだけは恥をかかせる系のイジリをしません。
 千紗の場合、冗談として受け取ってくれないからです。本気で嫌がるからです。
 そのあたりが耕平やケバ子に対する扱いと大きく異なるところです。ちなみに耕平とケバ子に対する扱いもそれはそれでけっこう違います。この男は相手を見てやりかたを変えるタイプです。
 そんな伊織が千紗にケバメイクを勧めるのですから、その目的はそれなりにマジメです。

 伊織は奈々華と約束しました。千紗をナンパから守ると。
 ところがあいつらお構いなしです。伊織が近くにいるにも関わらずひっきりなしに千紗に声をかけてきます。
 これはマズい。なにせ今日の伊織の目的もまたナンパです。そんなもん千紗が許すわけがないのに、片時たりとも千紗から離れることができません。

 「古手川もこの格好ならナンパされないで済むんじゃないか?」

 ナイスアイディア、耕平。

 伊織は全力で乗っかりました。ケバっこカフェを託児所代わりにすれば、自分は安心してナンパに勤しめるようになるはずです。
 とはいえ、千紗にそれを正直に話すわけには行きません。なぜ嫌がる千紗にケバメイクをしてまでナンパよけをしたいか説明しようとしたら、芋づる式に奈々華のシスコンバーサーカーっぷりまで明かすことになります。それはきっと奈々華を傷つけることになるでしょう。
 伊織は奈々華のことを恐れていますが、同時に、彼女のことをエロい目で見てもいます。嫌われたくありませんでした。

 「お前の汚い顔を見たいからに決まってんだろ――」

 「俺は千紗をブサイクにしたかっただけなのに・・・」

 だからこれは、ちょっとした照れ隠し――。
 別に伊織自身が見たいわけではないのです。ナンパ野郎どもに見せてやりたいだけなんです。
 ・・・照れ隠しじゃねえわ。いつもの言葉足らずだわ。

 でもこれ、伊織と奈々華の力関係を正しく理解している人にしか真意は伝わりません。
 ケバ子は奈々華がやべーやつなのは知っていても凶暴性まではわかっていません。耕平は知っているはずですが、この男、自分と関係ないと思った話題には基本ノータッチです。千紗は言わずもがな。
 奈々華案件を正しく理解して伊織に適切なツッコミを入れられるのは、この場にいない梓やPaBの先輩たちだけなのです。

歴史は繰り返す@千紗

 「考えてもいいけど。――でも、私だけ恥をかくのはイヤ!」

 さて、一方の千紗もこちらはこちらでメンドクサイ性格です。
 海とかダイビングとかと結びつけてやればすぐなびくチョロさは愛らしいのですが、びっくりするほど決断力がありません。末っ子気質です。
 今回みたいにやるべき理由やめておくべき理由両方を示されて迷いが生まれると、とりあえず伊織を巻きこんで「伊織もやるならしかたない」と予防線を張ろうとします。

 ミスコンにエントリーしたときもそうでした。

 「だってほら、あの子たち、ちーちゃんの優勝を信じて疑わなかったでしょ。それってちーちゃんが一番かわいいって思ってるからじゃない。――どう?」
 「・・・別に、何が何でも絶対にイヤってわけじゃないですけど。ただ、私にだけ恥ずかしい思いをさせようっていう考えかたが気に入らないんです!」(『ぐらんぶる』第3話)

 最初はフツーにやりたくなかっただけなのに、次第に絆されて、テキトーな理由をつけて交換条件をでっちあげていました。
 今回も同じことをやっています。

 「伊織ってさ――、前に梓さんの恰好してたよね」

 千紗は伊織がいかに真剣にナンパよけを考えているか知りません。
 そして、そこを真剣に考えている理由が、菜々花からの圧力+早く千紗から離れてナンパしたいという欲望にあることも。(後者は気付いたらむしろ積極的に妨害するでしょうが)
 ここで伊織の妨害をしているのはただの偶然です。天然ボケが結果的に功を奏しているだけです。

 もっとも、そんな悪気のない千紗のワガママだからこそ、どんなに理不尽であろうと伊織は無碍にできなくなっちゃうんですが。

歴史は繰り返す@耕平

 「ま、当然だな。お前には資格も実績もあるじゃないか」
 「ケバ子ー! こいつ自然な女声出すぞ。ミックスなんとか」
 「北原ァ!」

 「今から声優ライブの場所取りに行くらしい」
 「まだ8時間以上あるんだけど」
 「それがどうした。――今日のライブ以上に大切な用はない!」

 最後に、耕平。
 この男、自分だけ安全圏から伊織やケバ子をイジりにかかりつつも、本質的にゴーイングマイウェイです。
 伊織と知りあうまで、ぶっちゃけ学科で孤立していました。美形なのに。入学早々「どうして俺が中心の女子高生美少女ハーレムサークルが無いんだよ・・・!」(『ぐらんぶる』第2話)とか寝ぼけたことしか言わなかったばかりに。

 現在、この男の社会性は半ば伊織のおかげで保たれているようなものです。
 伊織に巻きこまれてPaBに入会し、人見知りのため大学でも伊織とツルんでいたせいで(モテには別に興味が無いのに)野島たちと知りあってしまいました。

 同じ場にいても意外と話を聞いていません。隙あらばアニメのことばかり考えていて、ひとりで勝手に妙な誤解などしています。
 仲間思いなのはいいんですけどね。友達の絶対数が少ないぶん、伊織やケバ子のことはなんだかんだでとても大切にしています。
 そのあたりは初期から一貫しています。

 伊織も、千紗も、そして耕平も、基本的なところは初期からずっと一貫しています。

 「すごい格好」

 だから、特に耕平なんかは初対面の相手に大抵誤解されてしまいます。

 「あいつはいつもあんな感じです。あのとおり気持ちの悪い奴でして。本人にも散々『気持ち悪いぞ』って言ってるんですけどね」

 なにせ入学式に女児アニメのプリントTシャツを着て来た猛者ですしね。(伊織は半裸でしたが)
 そういうのをずっと見てきた伊織ですから、彼を初めて見て大抵の人が思うであろう気持ちが手に取るようにわかります。もうすっかり見慣れた、いつもどおりの耕平のイタさ。

 「・・・ひどい言いかた。理解できない他人の趣味ってそう見えちゃうものなのかもね」

 このお姉さんのように、初見から耕平に理解を示そうとする人はなかなかいません。

 伊織にその感性は想像できません。今まで出会ってきた人たちと同じように、この人も当然耕平のことは気持ち悪いと思っただろうという前提で話を続けます。
 あまりにもいつもどおりのことだったので、お姉さんが内心伊織の言いようを不快に感じていることにすら気付きません。

 「たしかに。けど、だからこそ思うんですよ。あいつって――」

 ここから先は、それなりに長いこと耕平とツルんできた伊織の個人的な見解。
 ただし、長いこと一緒にいるからって、誰しもが同じ印象を持つとは限りません。

 ほら、私たちもそうじゃないですか。
 最初伊織たちを見たときは「バカなやつらだなあ」としか思わなかったはずです。
 だけどこうしてそれなりに多くの話数を追いかけて来て、その印象は変わってきたんじゃないでしょうか。
 たぶん、私と同じ視野角で伊織たちを見ている人ばかりではないでしょう。ラブコメの登場人物として彼らを見る人がいます。青春ドラマとして見る人もいます。バカはバカでもいろいろな種類のバカを彼らに見出そうとする視点だってあります。

 それと同じ。
 こいつら初期からずっと同じことを繰り返しているようで、少しずつ自分らしさを磨きあげてきました。

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