クソ4コマをそのままアニメにするなど許すわけにはいかない。
―― 今回聞き取れた数少ないセリフのひとつ
サブカルクソ女を喜ばせるためのマンガ、いうなればサブカルクソ女界の綾小路きみまろ、堂々のアニメ化。
別にサブカルクソ女でもなんでもない私としては、ではせっかくなので逆にストーリーだのテーマだの高尚ぶったものを捏造して思うさま小難しく語りつくしてやろうと思いましたが、はっは、やめました。だって演技フリーダムすぎでセリフがろくに聞き取れないんだもん。私にゼロから物語る筆力は無い。
というわけで素直に感想でも書きましょう。
私、このアニメ好きです。
セリフ聞き取れなくても。
映像として特段面白みがなくても。
出てくるパロディの元ネタ半分もわからなくても。
好きです。
アニメをアニメたらしめる要素とはいったい何でしょうか。
ストーリー?
演技?
作画?
動画?
音楽?
・・・さあー? 知ったこっちゃないですよ。そんなの観ているあなたが自分で決めたらいいんじゃないですかね? (問題提起しといてこの言い草)
私は普段ストーリーを中心にアニメを楽しんでいるつもりですが、そりゃあ私がそういう見方を好んでいるからです。
世の中には動画としての面白さを第一にアニメを楽しんでいる方もたくさんいますし、あるいは声優だとか脚本家、演出家のファンだっています。
みんなそれぞれ自分なりの楽しみ方で楽しんでいますし、どれが正解ってこともないでしょう。仮におエラい何某さんが「アニメとはこうして観るべきだ」とか言ってきたって「知ったこっちゃねーや」とそっぽ向けば済むだけの話です。
私の世界観は私が決める。あなたの世界観はあなたが決めろ。助言・苦言・妄言なら聞かないでもないですが、それでも最終的に世界を観るのは私であり、あなたです。
何の話でしたっけ?
そうそう、ポプテピピック。
私としてはアニメを観るならストーリーを中心に楽しみたいところですが、このアニメはセリフすらろくに聞かせてくれません。そもそもストーリーらしいストーリーすらないですし。元がギャグ4コマ(・・・?)ですしね。
このアニメは私に私好みの楽しみ方をさせてくれません。
というかこの制作者、視聴者をマトモに楽しませる気があんのか甚だ疑問です。
そこが好き。
突き放されてる感がすごく好き。
マトモじゃないぶってるのがすごく好き。
いいさ、そっちがその気ならこっちだって好き勝手に楽しんでやる。
そんな我がまま気ままなスタイルで接することができる距離感が、私は好きです。
30分足らず、私は笑いもせず泣きもせずさりとてあくびもせず、何考えてるんだか自分でもよくわからないまま、じっとモニターを見つめます。
印象に残ったエピソードなんざひとつもありません。そもそもこいつら何やってるんだかすらよくわかっていません。
エンディングテーマが流れだしました。30分長かったなー、と思っていたらまったく同じ内容がもう1ループ始まりました。30分どころか15分すら経過していませんでした。時間というものの不思議を噛み締めます。
私はモニターを見つめます。一瞬たりとも心揺さぶられることないままに。
でも、観終わった感想としては、まあ、面白かったなー、としか。
具体的な感想とか特にありませんが。
面白かったです。今日は4周ほど観ました。
この制作者に視聴者をマトモに楽しませる気があるのかは甚だ疑問です。
ですが、そんなこと知ったこっちゃない。
私は楽しみました。
制作者の思惑がどこにあるかは知ったこっちゃないですが、とりあえず私は楽しみました。
良いアニメです。
私はそう思いました。
そんなデタラメな付き合い方でいいじゃんと思えるこのアニメが好き。
ちなみにこの路線を拗らせるとサブカルクソ女と呼ばれるクラスタに分類されるハメになるので、そういうのがイヤなら心の赴くままに「このクソアニメクソつまんねえ!」と叫びましょう。
世の中「自分はこいつらとは違う!」とのたまう連中にはとりあえず生温かい視線をくれるものです。
そうとも。私たちはひとりじゃない。
いつだってひとりじゃない。
やったね!
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