サニーボーイ 第12話考察 光が響く。

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君も気になってたの?

「二年間の休暇」

気になったポイント

ロビンソン計画 ver 5.0

 長良たちはスペースシャトルに乗って宇宙へ飛び立ち、あらかじめ設置しておいたゴンドラに乗り移った。
 このゴンドラは長さが2光年ある絶対に曲がらないシャフトの先端にある。さらにこのシャフトには中心点に無限に回転しつづける歯車が取りつけられており、長良たちがゴンドラに乗るとシャフト全体が回転運動を始める仕組みとなっている。
 宇宙空間では摩擦が発生しないため、シャフトは回転方向のエネルギーをかけられればかけられた分だけ減衰することなくどんどん速度を増していく。長良たちの設計では丸3日で光速を越える速度に至るようだ。
 通常、宇宙空間での加速には惑星の引力を利用したスイングバイ軌道を用いるのが定石だろうが、どうやらこの世界『ハテノ島』はそもそも球形をしていないらしく、また、長良たちが必要とする速度が光速という果てしない超高速だったため、このような方式を選んだのだろう。

 ここから先は私にSFの素養がないためよくわからないが、どうやら物質が光速を越えると“ランドスケープ”と呼ばれる別次元へ跳躍するらしい。いわゆるワープ空間みたいなものだろうか? この“ランドスケープ”を通って元の世界へ帰還するというのがロビンソン計画 ver 5.0の全容だったようだ。
 “ランドスケープ”は無数に散らばるガラス片のようにあらゆる可能性世界と繋がっているが、長良たちは希の【コンパス】をジャイロに取りつけ、3次元的に元の世界への道筋を割り出した。ゴンドラがシャフトから外れたあと風船を射出したのはその進路調整のためだと思われる。

朝風

 これだけ手間暇かけて長良たちがやっと到達した“ランドスケープ”に単身あっさり到達できたらしい。だからお前の【スローライト】結局どんな能力なんだよ。
 長良が持っていた【コンパス】は【ニャマゾン】でつくりだしたコピーだったため、厳密には朝風が譲ってくれたほうがオリジナルの【コンパス】である。ソウとセイジのように生き物ですら限りなく完全に複製できるのが【ニャマゾン】だから、オリジナルかコピーかの違いにさほどこだわる必要はないのかもしれないが。
 もっとも、長良たちも元の世界にいるオリジナルの自分と漂流したコピーの自分とは違う存在だと認識しているわけだから、やっぱり(ともに漂流生活を送ってきた)希のオリジナルを元の世界へ連れ出せるというのには大きな意義があったのかもしれない。そのあたりは彼らの思想と信念の問題だから、私が外野からあれこれ語るべきものじゃないと思う。

ラジダニ

 森になったらしい。
 彼はそれなりに信心ある仏教徒だったらしく、「この世界」を旅して悟りの境地を模索していたようだが、最終的にたどり着いた結論は森だったようだ。本来、仏教の最高目標は輪廻からの解脱、純粋な無になることのはずだが、ラジダニにとってのゴールはどうやら少し違っていたらしい。
 彼は森となり、動物たちとともに無限の時を生きつづけることを選んだ。瑞穂から猫たちを任せられたこともいくらか彼の思想に影響を与えたのかもしれない。

「可能性を振り直す」

 長良の【観測者】は未確定の可能性を観測する能力で、瑞穂の【誰かが死ぬのを見たくない】は漂流者を永久不変の存在にする能力。けれどそれは起こりえぬことしか起こらないという意味であるし、いくら肉体が朽ちずとも精神はいつか生きる目的を見失う。
 長良と瑞穂は希が生きられる「元の世界」を探し当て、一度は希自身が受け入れたはずの死をもう一度取り除き、そして改めて希が生きていく可能性を観測し直すことにした。

 「・・・僕は君のおかげで変われたから。君が、光を見せてくれたから」(第9話)

 「今度は僕が光を見せるんだ」(第10話)

 エゴではあるが、それこそが長良の最大の願いだったから。
 長良はたったそれだけのくだらない願い事のために、きっと無限の可能性があったであろう自分の生きる世界を選択した。希に、もう一度光を見てほしかった。

生きる、足掻く、嘆く

 「・・・全部、なくなっちゃった」

 漂流から2年後の8月16日。この日、痴呆で施設に入っていた瑞穂の祖母の葬儀が行われました。
 祖母がいなくなったなら瑞穂は母親と暮らさねばならず、そして猫嫌いの母親は祖母の飼い猫と生活することを拒み、3匹の猫たちはお金で引き取られることになりました。

 この日、瑞穂は大切だったもの全てを失いました。

 「瑞穂は何で帰りたいと思ったの?」
 「私は・・・、やりたいことがあるから」
 「猫たちはもう向こうでは生きられないよ?」
 「うん。・・・わかってる」
(第11話)

 こうなることはわかっていました。わかりきっていました。
 それでも瑞穂には静止した「この世界」ではない、元の世界でやりたいことがありました。
 何を失うことになろうとも。

 「ねえ、瑞穂」
 「・・・はあ? 誰?」

 それが長良だとわかっていて、あえて拒絶しようとする姿勢。
 瑞穂のやりたかったことというのは、たぶん、独り立ちだったんでしょうね。

 「この世界」にいたときは猫たちに助けられっぱなしでした。【ニャマゾン】は本当は猫たちの能力で、瑞穂がそれを自由に使えたのは、ただ、彼らが瑞穂を愛してくれていたから、それだけでした。
 漂流する前は祖母に面倒を見てもらっていました。祖母がいなくなると、今度は婚約指輪をくれた“先生”のところに身を寄せていました。その“先生”もまた瑞穂が生徒会長選挙の不正を誹謗したことに対する責任を負って、どこかへいなくなってしまったけれど。

 普通に母親と暮らすためには猫たちを捨てなければならない。猫たちを守るためにはこうするしかない。
 自分が猫たちを守っている立場だと思い込んでいましたが、いいえ、たぶん本当は最初からわかっていました。瑞穂はたくさんの人たちと猫たちに愛され、慈しまれ、守られていました。彼らに守ってもらえなければ、彼らを犠牲にしなければ、瑞穂は生きていくことができませんでした。

 優しい瑞穂は、そんな弱い自分がどうしようもなく嫌だったんですね。

 「瑞穂は、誰かが死ぬのを見たくなかったんだ」
 「・・・今夜は親子丼にしよ。ちゃんと食べてあげよ」
(第10話)

 けれど現実は何もかもうまくいかず、しょせん普通の高校生でしかない瑞穂は結局母親の保護がなければ暮らしていくことができませんでした。

 耐えかね、深夜に中学校に忍び込んで、かつては存在していた「この世界」への入口を探すなどという情けないことにまで手を出してしまいました。見つからなかったけれど。
 おもむろにガラスのコップを割ってみます。床に散らばる無数の破片。まるでここへ来るとき“ランドスコープ”で見た光景のような。

 あのとき、目の前には無数の可能性があったはずだった。手を伸ばせばどれでも掴み取れるはずだった。そのいずれもフタを開けてみるまでどんな可能性未来が待ち受けているかはわからなかったとはいえ。
 でも、だからこそ思います。
 あのとき自分が選んだ“この世界”は間違いだったのではなかろうか? 今感じているどうしようもない苦しさは、ひょっとしたらあのときの選択次第で回避可能だったのではないか?
 今さら後悔したところで、どうしようもないことなのだけれど。

 「おい、長良。“ラジダニのオウムは笑う”」

 アヤメの花言葉は「信頼」「希望」、そして「メッセージ」

 この未来を選んだ責任はもちろん自分のものだけれど、それでも少しくらい、きっと気持ちを理解してくれる誰かに弱音を聞いてほしい。
 そのくらいの甘えは許されたい。

 瑞穂は中学校を卒業して、高校生になりました。前より少し大人になりました。ならなければなりません。
 だけど、まだ高校生でもあるんです。

 「バイト大変?」
 「まあ、そこそこ」
 「私もバイトしようかなあ。アパート借りて、猫引き取ろっかなあ」
 「やらなくて済むなら、やんないほうがいいよ。他にしなきゃいけないことはいっぱいあるんだから」

 どうやら長良も相当参っているようです。
 バイトをやりたいというのは瑞穂にとってそれなりに切実な希望のはずですが、長良に言わせるとどうやらそれも夢も希望もないものらしく。

 「何も変わらないってわかってたんだけど。頭では、わかってるつもりだったんだ」
 「ここは長良が選んだ未来でしょ。『どうせ僕たちに世界は変えられない。だから大丈夫だ』って、前私に言ったこと、覚えてる? 今でもそう思う?」

 少し失望。弱音を吐きに来たつもりが、どうして自分が長良を慰めているんだろう?
 いや、これは慰めになっているだろうか? もしかしたら責めているように聞こえるかもしれない。

 もう何もかも嫌になって、札束を降らせてハテノ島全部を燃やし尽くそうとしたあの日。
 長良は「どうせ僕たちに世界は変えられない」と言ってくれました。ひどく卑屈な言葉。だけど、救われました。
 ハテノ島は巻き戻り、正確にはもうひとつのハテノ島に移行し、瑞穂の一時の感情による癇癪はなかったことにしてもらえました。
 私たちに世界は変えられない。そのくらい、世界というものは大きくて、頑丈で、懐が広い。ちょっとした癇癪くらいなら意にも介さず受け止めてもらえる。守ってもらえる。祖母が、“先生”が、猫たちが、いつもしてくれていたように。
 そんな世界のありかたを信じられたから、瑞穂は猫たちを捨てることになってでも独り立ちする勇気を持てました。

 ねえ。言い出しっぺの長良はまだ信じてくれてる?

 「・・・うん。やっぱり世界は変えられない。だけどこれは僕が選択した世界だ」

 YES.

 長良にも弱音を聞いてくれるほどの余裕はなかったようだけど。
 あちらはあちらでたくさん苦しんでいるようだけど。
 それでも、安心できました。

 「まあ、大丈夫だよ。あの島でのあんたがまだ少しでも残ってるなら、大丈夫だ」

 大丈夫。
 言い出しっぺの長良が大丈夫なら、瑞穂も大丈夫。

 この世界は依然大きくて、広くて、きっと優しい。
 今のところお互いまだ何ひとつうまくできていないけれど、きっとまだがんばれる。

 これは瑞穂から見た事実であり、願望であり、長良へ送る最大限の祝福です。

 「どこにいても、どんな状況でも変わらない。今の君にぴったりな能力だ。――君と友達になれてよかった」(第7話)

 大丈夫。
 変わろうとするたびいつも心折れそうになって、だけど必ず立ち上がるあなたは、いつだってあのときのまま変わらない。
 だから大丈夫。
 私は大丈夫。
 私が大丈夫なんだから、あなたも絶対大丈夫。

 色々あっても結局最後までやりきってみせたあなたの姿を、私はちゃんと知っている。

不確定未来の残酷、残響に見出した光

 「遅かったね。待ったよ」

 希がいました。

 どこかにいるのはわかっていました。自分でそういう世界を選んだんですから。
 ただ、積極的に探そうとはしませんでした。中学校に行って、卒業生名簿を調べてもらっても、進学先を確認したのは瑞穂のこと。長良が積極的に会いに行ったのは瑞穂だけ。
 積極的に探そうとはしませんでした。希がどこかで生きているのはわかっていたから。

 不意に遭遇した偶然は、苦い味がしました。

 「じゃあこうしよう! 覚えていたほうが言うことにしよう。『もう一回友達になろう』って。ね。約束。絶対に断らないって」(第11話)

 声をかけるべきでした。長良が知っている希なら、きっとそれを望んでくれるはずでした。
 だけど、声をかけられませんでした。長良が知っている希はすでに死んでいます。いいえ。本当は生きているかもしれません。
 【コンパス】は確かにこの世界へ持ち込めたはずでした。ひとつは長良の手のうちに。もうひとつはきっと希のところに。そのことにどれだけの意味があったのかがまだ未知数なだけで。
 この世界に来るとき、可能性を振り直しました。その結果を、長良はまだ観測していません。

 だから、希に声をかけることができませんでした。
 「もう一回友達になろう」
 そのたった一言で、可能性は固定化してしまうから。
 もしも言ってしまったら、希は友達になってくれるだろうか。それとも、断るだろうか。
 希は漂流先での出来事をおぼろげにでも覚えているだろうか。それとも――?

 「希も、僕が知っている希かはわからない。けどここは彼女が見た未来だから」
 「希と会った?」
 「いや。まだ見かけただけで」
 「漂流のこと覚えてないんだ」
 「たぶん」
 「違う人なのかな?」
 「・・・わからない」

 今という場所に立って過去を振りかえってみれば、そこにあったのは確率という要素だけ。全ては偶然と可能性でできていました。
 どうせ世界は変えられない。ちっぽけなひとりの人間ごときに必然を起こす力なんてありませんでした。どんなに努力しようと理不尽に怒られ、何もせずとも理不尽に睨まれる。川面に浮かぶ落ち葉のごとき無力感。長良にできることがあるとすれば、ただ可能性の結果を観測することだけでした。

 希に声をかけることなんてできませんでした。

 どうせ僕たちには世界は変えられない。声をかけたって、かけなくたって、希が長良のことを覚えている確率は変動しない。
 確率は変動しないまま、ただ、可能性の箱を開けることになるだけ。
 覚えているか、そうじゃないか。たった一言声をかけるだけで可能性が固定化されてしまう。

 「ここは長良が選んだ未来でしょ。『どうせ僕たちに世界は変えられない。だから大丈夫だ』って、前私に言ったこと、覚えてる? 今でもそう思う?」
 「・・・うん。やっぱり世界は変えられない。だけどこれは僕が選択した世界だ」

 結果を知るのが、怖い。
 いっそ知らないまま、うやむやに忘れてしまいたい。

 「まあ、大丈夫だよ。あの島でのあんたがまだ少しでも残ってるなら、大丈夫だ」

 ――それにしても、瑞穂はどうしてあんなにも楽観的なことを言ったんだろう?

 暗い色の空。暗い色の傘。暗い色の日常。
 漂流はもう終わりました。長良が終わらせました。代わりに、これからは長い長い現実が続いていきます。この人生を選んだのは長良です。長良自身がこの生きかたに責任を持たなければなりません。長く長く。きっと果てしなく長く。

 だけど、不意に――。

 「君も気になってたの?」

 第二種接近遭遇。ここに少年と少女は再び出会いました。

 きっかけらしいきっかけなんてありませんでした。
 けれどその出会いは確かに、長良の選択によってもたらされました。

 「あの日も同じだった。あの日――。私たちが漂流した日、君は鳥を見殺しにした」
 「だって、あのときは急いでて。それに、下手に手を出すのはあまりよくないっていうし」
 「だから?」
 「そうだよ。僕は冷たい人間だからわざと見捨てたんだ。こう言えば満足かよ」
 「嘘だ」
(第2話)

 この日、長良の心にはたまたま小さなしこりが存在していました。
 鳥の死に無関心でいたくない。
 だって、希ならきっとそれを悲しむはずだから。

 だから長良はなんとなく無音の鳥の巣を覗いてみる気になりました。

 そして希は、そんな長良だからこそ声をかけました。

 「君も気になってたの? 夜鳴いてたもんね。『親鳥はカラスにやられたかも』って、駅員のお兄さんが言ってた。他の子はみんな死んじゃってたけど、この子だけ生きてた」

 そこに希がいました。

 あのとき、長良が惹かれた彼女と寸分違わぬ無垢さと意志の強さを纏って。

 「いるよね、そういう人。いっつも忙しぶってるやつ。行くところがいっぱいあるみたいな顔してさ、そういうやつに限って結局どこにも行くとこないの。――うん? ねえ、君。本当は――。本当はどこかへ行きたいと思ってる・・・?」(第1話)

 彼女は流されるままの人が嫌いで、足掻こうとする人が好きでした。

 「あの日言えなかったけど――。誰かに見捨てられたことが、誰かを見捨てる理由になるの?」(第2話)

 彼女は尊敬できない人が嫌いで、自分の気持ちに真っ直ぐな人が好きでした。

 「君が面倒見る?」

 そこにいたのは希でした。
 間違いなく、疑いようもなく、希でした。
 長良の知る希でした。
 長良が惹かれた希でした。
 長良が憧れていた希でした。

 長良の知る希は、こういうとき、今の長良のような行動ができる人にこそ興味を持ってくれる少女でした。

 「まあ、大丈夫だよ。あの島でのあんたがまだ少しでも残ってるなら、大丈夫だ」

 瑞穂が妙に楽観的なことを言っていたのは、つまり、そういうことだったのでした。

 少年と少女は再び出会い、振り直された可能性を収めた箱も再び開かれました。

 希はもう長良の隣にいません。いくつかの偶然と可能性を辿り、今、彼女は朝風の隣にいます。どうやら漂流の記憶も失われているようです。
 ――だけど、それでも、希は希でした。長良が好きだったあの希でした。

 それさえ知ることができたなら、長良は満足でした。

 「・・・僕は君のおかげで変われたから。君が、光を見せてくれたから」(第9話)

 「今度は僕が光を見せるんだ」(第10話)

 かつて長良は希に光を見出し、やがてその光を自分の心にも灯すようになり、そしていつか、もう一度その光を希に渡したいと考えていました。
 今、それが為されていたことが観測されました。

 長良の2年間の漂流にはしっかりと意味がありました。

 「人生はまだこれからだ。先はもう少しだけ長い」

 私はね、やっぱり「どうせ僕たちには世界は変えられない」という考えは後ろ向きに過ぎると思うんです。そういう考え、あんまり好きじゃないです。
 だって、希は長良に気付いたじゃないですか。ちゃんと気付いてくれたじゃないですか。長良が鳥の巣を覗きこんだことをきっかけとして。

 あの瞬間、長良は確かに世界を変えてみせたんです。
 希との再会は、長良が自分の行動をもって手繰りよせたものだったんです。

 元を辿ればその動機となったのは漂流中に聞いた希の言葉だったかもしれません。長良はそれを聞いて、眩しく思って、尊敬して、憧れて、そして自分のものにしました。成長しました。
 そして今度は、新しく選び取った世界の希にも、その心の光を渡すことができたんです。

 長良は世界を変えることができました。
 多分に観念的で、果てしなく主観的な見かたではありますが。
 私には、長良はちゃんと世界を変えることができる人物にしか思えません。

 まっすぐ前を見据えて笑えばいい。
 かつて漂流世界の希がいつもそうしていたように。

 この世界の長良と、そして希には、それができます。

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    コメント

    1. ぱいんちゃん より:

      とても参考になる考察でした
      ありがとうございました

    2. ころつけ より:

      Sonny Boyを観ていてあやふやになる頭の中を整理できました
      この作品をより楽しめました。ありがとうございます

      • 疲ぃ より:

         あくまで私はこう思った、というスタンスの文章ではありますが、思索の助けになれたなら幸いです。

    3. より:

      sunny boyの感想考察本当にお疲れ様でした。とっても面白かったです。ありがとうございます。
      まだまだ謎は残っていますが、ひとまず物語はここで幕を閉じました。これからの長良や瑞穂、「この世界」の朝風や明星たち、森になったラジダニなどは気になりますが、続きは無限の可能性を残したまま私たちに委ねられたのでしょう。
      このアニメはわたしが生きていくための糧になりました。また、あなたの文章にも励まされました。
      実をいうとわたしの名前は希と書いて「ひかり」と読みます。この名前のおかげでアニメやあなたの解説を読みながら他人事とは思えませんでした。「希望のひかり」ということで名付けてもらった名前ですが、このアニメの希は少なくとも長良の望み、希望になることが出来たようで良かったです。
      自分語りしてしまってすみません。これからも頑張ってください。応援しています。

      • 疲ぃ より:

         「希」という字はシワを表す象形文字と“布”が合わさってできた会意文字です。
         この漢字ができた当時の機織り技術ではシワのない布が珍しかったことから、めったにないもの、上質で、有り難いものという意味が「希」の字に込められました。
         また、「祈(キ)」と同じ発音であり、意味もどこか似通っているところから、望んで得ようとするもの、請い願うものといったニュアンスも加わっていくことになりました。

         つまるところ「希」とは一種の理想であり、誰もが憧れるものということになります。
         長良は最終的に希という個人を得ることがありませんでしたが、彼女を慕い、追いかけた過程でたくさんの良い影響を受けられたように思います。憧れとはそういうものです。

         希は現実に存在する様々な生き苦しさ、痛みや諦めを超越する強い少女として描かれているので、彼女を自分事に重ね合わせようとするのでしたら、おそらく結構な苦労をすることになると思います。ですが、どうぞがんばってください。憧れることに意味があると、私は思います。

    4. ハロルド より:

      考察お疲れ様でした。
      疲ぃさんのどの考察もしっくり来て、泣いちゃいました。
      もう1回Sonny boy見てきます。
      素敵な考察を残してくださったこと、感謝します!!

      • 疲ぃ より:

         web配信の強さですねー。実は今回の無料配信の影響でウチの感想記事も最初のTV放送時から倍くらいPV数が伸びています。
         じっくり、考えながら鑑賞したい作品ですもん。一時停止やリピート再生といった便利なプレイヤー機能、他の視聴者のコメント付きで楽しむスタイルと相性がいいのもわかる。私の書いた文章もそういった諸々の鑑賞環境に添えられることがあるのなら幸いです。

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