デリシャスパーティプリキュア 第29話感想 恐怖に震える背中を押してくれるもの。

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お前はみごとに恐怖に打ち勝った。これからはクックファイターとして厳しい修行が待っているぞ。

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「おいしいパラダイス! レッツゴー! クッキングダム!」

Lead Character:がんばったひと

セルフィーユ

Major Happening:大きなできごと

 クックファイター見習いのセルフィーユには勇気がなく、昇格試験に落ちてばかりいた。普段からブンドル団と戦っているプリキュアに恐いものは無いのかと尋ねると、あまねが「ある」と答えた。本当に恐いのは踏み出す最初の一歩。だからそういうとき、自分が守りたいもののことを思うのだと。
 クッキングダムにウバウゾーが現れ、尊敬するプリキュアが捕まってしまったとき、セルフィーユは大切なものを守るため勇気をふりしぼって戦うのだった。

Sub Questions:小さなできごと

「もし食べられないものがあるならちゃんと言いなさい」

 収監されるナルシストルーにマリちゃんが一言だけ声をかけた。彼は好き嫌いが多いだけでなく、それにより食事が楽しめなかったことを周りに相談するという行動に出なかったからこそ、ひとりでここまで拗らせてしまった。

別の世界のプリキュアたち

 クッキングダムはおいしーなタウンとは別の時空に存在しているため、行き来するためには時空を繋ぐワームホールをくぐる必要がある。クッキングダムから帰るとき、ゆいたちは他の世界で活躍する別のプリキュアたちの姿を垣間見た。映画のための露骨な宣伝ではあるのだがそれはさておき、きっとどこの世界にも自分たちの大切なものを守るため戦う子たちがいるのだろうと、ゆいたちは心強さを感じた。

Battle Depiction:どんなバトルだったか

 クッキングダムに潜入していたセクレトルーによる中華鍋型ウバウゾー。例によってゆいたちが捕まって転がし攻撃を受けていたところ、セルフィーユの勇気にデリシャストーンが反応してクックファイター化。彼女が動きを止めてくれている隙にトドメを刺した。

 ところで、効率がいいからっていきなり敵の本拠地に突っ込んで、当たり前のように新兵に見つかったあげく、その新兵のちょうどいい訓練相手と見なされて近衛隊長から舐めプ食らってたセクレトルーさん。初手から現場わかってない系上役のテンプレみたいなムーブをかましたわけだけど大丈夫? 恥ずかしくない? 5分で威厳取り戻せる?

I’m curious !:気になるポイント

スペシャルデリシャストーン(贋作)

 ブンドル団がつくった石は機能的には本物とほとんど変わらないが、よくできたニセモノという扱いらしい。鹵獲した石を使ってマリちゃん戦線復帰というわけにはいかなかったか。

クッキングダム

 わたあめの雲におむすびの花、おかず池など、クッキングダムには食糧供給に特化した技術がたくさんあるらしい。
 果たして乾燥昆布はおかずといえるのだろうか? せめて佃煮にしてあげて。

 セルフィーユさん、「selfie」なんて名前に入っているあたりナルシストルーの血縁だったりしません?
 ・・・とかちょっと思ったんですが、調べてみると「Cerfeuil」ってフレンチパセリのことだったんですね。じゃあ違うかー。顔も特に似てるわけでもないしー。

 そんな第29話。ストーリー的にはいつもどおりおいしーなタウンを舞台にしても充分成立する話だったので、わざわざクッキングダムにお出かけしたということは、今後またナルシストルーかセルフィーユにもうちょっと重要な役が回ってくるってことなんでしょうね。楽しみにしておきましょう。
 “自信”とか“前へ進む勇気”とかって話になると、そりゃまあたしかに今公開中の映画もそんな感じのテーマ性ではあるんですが、個人的にはどうしても直近でプレイしていた『ゼノブレイド3』のことを思いだしちゃいます。踏み出す勇気って、ほんと第一歩が全てですよね。その道を選ぶリスクが怖いから尻込みしてしまうわけで、分岐点さえ越えてしまえばあとは直進あるのみですし。

 「選び取れないときはどうする? その絶望は誰が癒やしてくれる?」(『ゼノブレイド3』第7話)

 ・・・信じられるか? これラスボスのセリフなんだぜ?
 未来へ進む意志というのは大人向け作品でも充分テーマに扱える普遍的なトピックだと思いますが、物語構造としてそのライバル役に与えるべき対立概念を考えると、どうしても無責任さ、逃避、甘えといったダサい要素になっちゃうんですね。

 プリキュアは子ども向け作品ですから、セルフィーユの臆病さをはっきり描写しても『ゼノブレイド3』のラスボスほどは情けなくみえません。子どもが臆病なのは当たり前。だからかえって、意外とわかりにくいかもしれませんね。
 結局のところ彼女が直面していた問題の本質は“恐怖”です。失敗のリスクを負いたくないだけ。だから成功者であるプリキュアにも恐怖はなかったのかと聞いちゃう。もしあそこでプリキュアが恐怖なんてなかったと答えようものなら、「彼女たちが成功できたのはたまたま失敗リスクを考えないでよかったからであって、リスクが見えている自分が挑戦すら怖れているのは仕方ないことだ」と自分に言い訳できちゃうから。
 あまねはそんなセルフィーユの逃げ道をきっちり塞いでくれたわけですね。目の前の問題から逃げたところでリスクから逃れられるわけじゃないぞ、と。めっちゃスパルタですが優しい子です。

逃げられない

 「じゃあどうすれば・・・。みなさんには怖いものってないんですか?」
 「ある。だが、怖がっていては何も変わらない。怖いと思ったときは自分が守りたいもののことを思うんだ。そして一歩を踏み出す。本当に怖いのは一歩目だけだ」

 今話はこれに尽きます。

 そしてこのあまねのセリフは、ものすごく残酷なことを言っています。

 「レシピッピを守る――。すまない。私にはその資格がない」(第17話)

 ジェントルーから解放されたばかりのころのあまねは、そう言ってプリキュアになることを拒んでいました。
 資格がない? 資格なんて、それこそほかほかハートの結晶体がはっきりと示していたのに。変身アイテムのほうからあまねを選んでいたんです。これ以上の資格があるでしょうか。

 それでもあのときのあまねは拒否しました。プリキュアだけじゃありません。生徒会長の役職まで。ありとあらゆるものの資格がないと、あのときあまねは自分を卑下していました。生徒会長の件にしても、生徒会の仲間はあまねこそがふさわしいとはっきり伝えてくれていたのに。

 「やめてくれ!! お願いだ。もうイヤなんだ。私のせいで誰かが傷つくのは」(第18話)

 本当のところ、あまねは怯えていただけでした。自分がまた誰かを傷つけてしまうことを。
 いっそありとあらゆる責任ある立場から逃れてしまえば、徹底的に自分を無力にしてしまえば、もう誰も傷つけないで済む。そういう算段でした。
 なのに・・・。

 「プレシャス! もういい。君たちが私のために怪我をする必要はない!」

 「頼む! 逃げてくれ、プレシャス!」(第18話)

 あまねが何もしていなくても勝手に傷つきに来る人たちがいました。
 放っておけないからと。助けたいからと。

 そういうこともあると知るあまねだからこそ言います。

 「ある。だが、怖がっていては何も変わらない。怖いと思ったときは自分が守りたいもののことを思うんだ。そして一歩を踏み出す。本当に怖いのは一歩目だけだ」

 たとえ“何もしなかったとしても”“何も変わらない”。

 どちらを選んだとしても変わりませんよ。どちらでも後悔する可能性があるという点では。
 変えたいと思うなら自ら行動することです。
 行動するのが怖いなら、行動しなかった結果を思うことです。
 さあ、どちらが怖いですか?

 行動することとはすなわち、自ら選んだ結果に責任を負うということです。
 そんなの怖いに決まってる。
 どんな大きな夢があったとしても、絶対に勝ちたい勝負に挑むとしても、怖ければ足はすくむし舌も凍りつく。
 自分のせいで失敗するかもしれない。永遠に失ってしまうかもしれない。
 誰だって怖いに決まってるじゃないですか。

 だから、そんなあなたの背中を押すために必要なものは、恐怖です。

 あまねや他のプリキュアたちはみんな普通の女の子です。戦いが好きで戦ってるわけじゃありません。
 ただし、けっしてしかたなく戦っているわけでもありません。みんな自ら進んで戦いに身を投じています。
 それぞれの大切なものを守るために。

 「怖い・・・。やっぱり私は、何も・・・」

 それがイヤなら、一歩踏み出すしかないと言っている。

 あまねが言っているのはそういうことです。
 何かを始める前に身をすくませている人は肝心のものが見えていません。新しいことに挑戦することにリスクがあるのと同様、何もしないことにだってリスクはあるんです。
 今回、ついにブンドル団がクッキングダムにまで現れました。あなたが手をこまねいていてはレシピッピたちがさらわれてしまうことでしょう。おいしいごはんが失われてしまうことでしょう。それでいいんですか?
 行動するにしても何もしないにしても、どちらにしろリスクはあります。それに気付けないのは、あなたがもっと別の恐怖に飲まれているから。
 自分の責任になるか、ならないか。なるほど、それならたしかに行動する場合にだけリスクが生じるでしょう。
 そんなもののために、他のリスクに目をつぶるのですか?

 大切なものがあるはずです。失いたくないものがあるはずです。貫きとおしたい思いがあるはずです。
 だからこそあなたは困っている。
 逃げることで失われるものがあると怖れているのなら、あなたは前に進むしかない。

 「私の、守りたいもの・・・。――根性ぉぉぉ! 怖くない! 怖くない! 怖くない!! 離さない、絶対に!」

 だからこういうときの気持ちは勇気と呼ばれるわけですね。本当に必要なのは選ぶことじゃなくて、進むことだから。

 「きっとみんな大事なものがあるんだね」
 「それを守るために戦っている」
 「らんらんたちも」
 「どこにいても思いは一緒だ」

 がんばる理由はたくさんあって、事情もみんなそれぞれで。
 それでも戦う人に唯一共通点があるとすれば、彼女たちには逃げたくない理由があったことでした。

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    コメント

    1. 亀ちゃん より:

      今日のデリシャスパーティプリキュアは、デリシャスパーティのプリキュアがクッキングダムに乗り込むと同時にセクレトルーがウバウゾー系を初めて召喚する話でした
      シックリ着たセリフに関しては、和実 ゆいがコメコメに対して「コメコメ。大丈夫!!?」というセリフにシックリ着ました!!☆☆♬
      これはキュアベースボールギャンブラーがキュアチェリーブロッサムと甲子園でベスト4以上に勝ち残った主力選手である元プロ野球選手をお父様に持つ2人が次々と敵を何とかしていく話の中で、キュアチェリーブロッサムが「(キュア)ベースボールギャンブラー。大丈夫!!?」と安否しました!!
      これが後にスマイルプリキュアにてキュアハッピーがキュアサニーに「(キュア)サニー。大丈夫!!?」と安否確認する話につながったと思うと、プリキュア的に感慨深く、女児向けプリキュア的に感慨深さが復活しましたね!!☆☆♬
      それからキュアプレシャスに変身すると今度はセルフィーユに「セルフィーユちゃん。大丈夫!!?」と安否確認しました!!
      だから一粒で二度美味しい感慨深さがありましたね!!☆☆♬
      ちなみにセルフィーユはオリジナルの宇宙の軍人美少女メディアのパティシエタイプ美少女軍人の弟という設定をオリキャラに、植物の名前ということまでは憶えていました!!
      だから和実 ゆいやキュアプレシャスが「大丈夫!!?」と安否確認したセリフに関しては、いとこのお姉さんの次女に直接感想を送ることが出来る内容でもありました!!
      それからマリちゃんの「今行くわ」というセリフもシックリ着ました!!☆☆♬
      女子寮の寮長(プリキュア=キュアバドミントンギャンブラー)がプリキュアからプリキュアに準じた変身ヒロインニチアサアニメになった時の変身ヒロインエースギャンブラー候補に対して「今行くわ」とまで言いながら合流しに行きます
      だから東京では確実に放映されたアニメに登場するキャラクター的に感慨深く、プリキュア的に感慨深いセリフでもありましたね!!☆☆♬
      で、キュアフィナーレがブリリアントと声を発することに関しては、私が2019年の夏の兵庫大会はJR山陽本線からJR東海道本線にかけての西兵庫の駅を降りてから、徒歩で最寄りの野球場に行くことにハラを決め、その道中に、ブリリアントガールズという女の子の衣服を売っている不定休な店を見つけました!!
      これはいとこのお姉さんに対して、いとこのお姉さんの娘のためにメールで紹介しました!!
      当時はいとこのお姉さんの長女も、西兵庫のブリリアントガールズという店に売られている衣服を買ってもらうにはまだまだ丁度良い年頃だと思っていましたね!!
      だからキュアフィナーレが変身する際、ブリリアントと口にするのは私の経験談的に感慨深さが以前からあります!!
      で、物語の序盤ではナルシトルーが「俺様の辞書に反省の言葉はない」と世界の偉人のモジったセリフを口にして、マリちゃんが「捨てちゃいなさい」と返したセリフに関しては、プリキュアの主要メンバー的に感慨深かったですね!!☆☆♬
      捨てちゃいなさいは女子寮の寮長のお母様が口にすることがあります!!
      で、デリシャスパーティプリキュアの第18話ではデリシャスパーティプリキュアのあまねがキュアフィナーレとしてデビューする直前に「私のせいで誰かが傷つくのは」というセリフは忘れがたいセリフで、女子寮の寮長もキュアホワイトソックスがたった1人で次々とウザイナーを浄化して行く話の中で、いずれは「私のせいで○○○(キュアホワイトソックス)が不幸になるのは」と言い放ち切るセリフを交えたいと思っていますよ!!
      でもって「私は…みんなを笑顔にするパフェのような人になりたい!!」というセリフが印象的だったので、女子寮の寮長も「私は…例えプリキュアに変身出来なくても○○○(キュアホワイトソックス)をサポートする女子寮の寮長になりたい!!」とモジってセリフを交えたいとも思っていますよ!!☆☆♬
      で、今年のプリキュアの映画は準スターズ系ではなかったのですね
      それでも映画館で今年も観たい気持ちが湧き出たという履歴は不動です!!
      だからいとこのお姉さんの次女にも
      いずれはえいがかんでプリキュアのえいがをみにいくことをおやくそくしたいよ
      ってな感じでメッセージをいとこのお姉さんのスマホにLINEしました!!
      本編のラストシーンもいとこのお姉さんの次女が今現在よりもっと幼い頃のプリキュア達の像が見えて、全員いとこのお姉さんの次女自身の生の記憶にあって、今でも好きなプリキュアと言えるでしょう
      とはいえいとこのお姉さんの長女にはプリキュアファンを卒業前後の年代のプリキュアばかりでしたが、その中にはいとこのお姉さんの次女と一緒に視て懐かしさを感じるプリキュアもいたでしょう
      私にはすべてハンドタオルをトイザらスで買った先輩プリキュアのオンパレードでしたね!!☆☆♬

      >で、プリキュアとは完全に無関係な雑談は、高校野球で
      私の母校であるおかやま山陽高校が岡山では打線が強いことで有名なのに、岡山県立笠岡工のピッチャーが2失点でまとめたのは目を細めました!!☆☆♬
      一方、私が日本私学の中で1番好きな神戸国際大付が今秋の兵庫大会の準決勝に進出して、岡山から姫路まで拍手を送りに行きたいですね!!
      今度は野球場で神戸国際大付が勝利を遂げた時の校歌を是非是非聞かせて欲しいものです
      来週の土曜は10月1日でプリキュアの店もスタンプ2倍なので、ますます楽しみになりました!!☆☆♬

      • 疲ぃ より:

         ナルシストルー、あの人絶対口だけよね。というか芯がなさそうなところが魅力のひとつだと思っているので今後に期待です。逆にあんな八つ当たりでしかない復讐を反省せず貫き通したならそれはそれで大したもんだ。はてさて。

         予告で新情報らしい新情報が出てこなかったあたり、来年の映画もおそらくは秋1本だけですねえ。春映画と秋映画でのテーマ性の違いとか比べて観るの結構好きなんですが。

    2. ピンク より:

      なんかちょっとプププランドみたいな世界だと思いました。
      おかず池は私も気になります。

      セクレトルーは、レシピッピを囮にして本来お城の警備が凄い場所にでも向かってたのかなと。
      少なくとも、ナルシストルーを前回自分からから追い出しといてわざわざ助けに来たわけではないでしょう。
      舐めプしてたという真相でも、それはそれでめちゃくちゃ面白いからアリですw

      そういえば『異世界を行き来するには、スペシャルデリシャストーンまたはそれにあたる力が2つ必要』と定義されましたが……
      12話でジェントルーの身体から出てきた黒いハート、今思うとスペシャルデリシャストーンの力由来なんですかね。映画でも、あの石は変身魔法じみたことができると明かされてましたし。

      • 疲ぃ より:

         『星のカービィ』のプププランド、デデデ大王が食べ物を独り占めしたってストーリーであってもそこらじゅうに食べ物(※ 回復アイテム)が散らばっていたりして、あの世界も大概豊かですよね。

         セクレトルーは本当にあの人何しに行ったのやら。一応人の気配がしない部屋を選んで進んでいた感じはあるので、もしかしたら怪盗らしく何か盗みに来ていた可能性も無いではありませんが・・・。その場合は次話あたりで獲物が披露されるでしょうか。
         そういう種明かしがなかったら今後もクックファイター99人に対して舐めプした人扱いしていく所存です。

    3. 東堂伊豆守 より:

      クックファイターなる100名あまりの騎士団を擁しながら、構成員5名(離脱者含む)ぽっちのブンドル団を未だ制圧出来ず、挙げ句ただの中学生4+1名にブンドル団制圧の外部委託をせざるを得ない無能国家・クッキングダム。
      そしてこの国は、調理済みの食べ物がそこら中に自生しているというリアル「酒池肉林」国家であったりもするわけですが……するてえとクッキングはさしずめ「殷の紂王」、クックイーンは「妲己」というところなんでしょうか。
      ――――こうなったらプリキュアと番外クックファイター・ブラックペッパーには、ブンドル団制圧以上に「クッキングダム易姓革命」をやってもらった方が良いのでは……?
      いや、ひょっとすると――――元クックファイターにしてレシピボン窃盗犯・シナモンは、クッキングダムの現状を憂い易姓革命をやってのけるために、革命のキーアイテムとなるレシピボンを奪い、反体制地下組織を結成した――――とかいうことだったのかもしれない。ところがこの地下組織が、いつの間にやら腐敗・堕落あるいは路線対立・権力闘争によって、ただの強盗団あるいはそれ以上に凶悪なテロ組織・「ブンドル団」に変質。シナモンは責任を感じるとともに「守りたいものを守り抜くために闘う」ことの無意味さを感じてしまい、レシピボンをクッキングダムに返却するとそのまま逃亡、おいしーなタウンに流れ着いた……とか。
      クックファイターとしての責任感も誇りも捨て、第2の人生にうつつを抜かすシナモン改め品田門平に愛想を尽かした彼のデリシャストーンは機能を停止。一方レシピボンを失ったブンドル団も活動停止に追い込まれる――――ところが19年後、門平の息子・品田拓海の心に、かつてのシナモンと同じ「守りたいものを守り抜くために闘う」情熱を感知したデリシャストーンが再起動。また、ブンドル団も再びレシピボンを手に入れ活動を再開。こうして、新たなる闘いの日々が始まった……とかなんとか。
      まあ、こんな妄想まみれの憶測が当たっているとは到底思いませんが……ともかく、クッキングダムの理想を信じて修業に励む若人・セルフィーユを待っている未来は、なかなかに前途多難であるようで……頑張れ青少年。

      • 疲ぃ より:

         いくらデリシャストーンで武装しているとはいえ、防衛戦力と外征戦力合わせて99人しかいないというのはむしろ国軍としていささか心許ない数字です。あの国、豊かそうに見えて人口1000人割ってるとかそういう規模なのかもしれませんよ。周辺に侵略国家がない(※ なんならあの世界の統一国家かもしれない)からどうにかなっているだけで。
         2個揃ってなければ時空間移動自体できなくなるスペシャルデリシャストーン持ちのマリちゃんを第一陣として派兵しているあたり、全く戦い慣れていないことが窺えます。そんな重要アイテムほいほい国外に送り出すな。

         というか、あれだ。そもそもシナモンは(マリちゃんとフェンネルの協力もなしに)どうやってクッキングダムから出奔できたんだ。

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