私、これからもみんなと一緒にいたい。“楽しい”や“嬉しい”も、それに“苦しい”も“悲しい”も、今という一瞬一瞬を分かちあっていきたい。みんなは私の大切なお友だちだから!
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「ここねとお別れ!? いま、分け合いたい想い」
Lead Character:がんばったひと
ここね
Major Happening:大きなできごと
ここねはお父さんとお母さんから家族でイースキ島に移住したいと打ち明けられる。せっかくおいしーなタウンに友達ができたここねは街を離れたくないが、もちろん両親のことも大好き。どうしたらいいかわからない思いをそのまま両親に伝えることにした。
お父さんとお母さんはここねの思いを汲みとり、ビデオ通話で連絡を取りあいながら両方の土地に生活拠点をつくることにしたようだ。
Sub Questions:小さなできごと
分けあうおいしさ
最初ここねがゆいと友達になれたのはランチを分けあう楽しさを知ったからだった。他の大勢と友達になれたのもみんなそう。
珍しくお弁当を忘れてきてしまったここねのために、ゆいたちがそれぞれのお弁当を分けてくれた。それはもう嬉しそうに。
みんなここねの味方
轟さんはここねにひとりで考える時間をつくってくれたし、お父さんお母さんもここねが悩んでいることを察して話を促してくれた。パムパムは普段からここね最推しだった。ここねがいなくなることを知ったゆいたちも努めて普段どおり接してくれた。
ここねがみんなを大好きになったように、みんなもここねのことが大好きで、たくさん尊重してくれていた。
Battle Depiction:どんなバトルだったか
ここねがいなくても戦えるようにと意気込むプリキュア3人だけでのバトルだったが、岩塊に閉じこめられてしまい脱出困難に。遅れて到着したここねと協力することで岩塊を跳ね飛ばし、ウバウゾーを撃退した。
I’m curious !:気になるポイント
イースキ島名物チョコレートスパイス
プリキュアスタッフのなかにスパイス入りチョコレートマニアが絶対いるよね。
ちなみによく相性がいいといわれるのはブラックペッパー、シナモン、ジンジャーなど。ローズマリーやフェンネルと組み合わせる例も少なくはない。
これも時代感というのでしょうか。一昨日封切りになった映画『すずめの戸締まり』にも今話と共通する価値観が込められていたので、今話みたいなお話が好きな人はぜひ観にいきましょう。
ここねは分けあうおいしさのプリキュアです。
個人的な嗜好でいうならひとりで過ごす時間も全然好き。さびしいなんて思わない。
ですが、ゆいとひとつの目的のため力を合わせたり、ゆいとランチを分けあいっこしたりしたとき、自分の知らなかった世界にこんなに幸せなことがあるんだと初めて知りました。
誰かに自分の持ち物を分け与えるのが好きなのではありません。誰かの持ち物を分けてもらうことが好きなのでもありません。そういった気づかいはむしろ煩わしくて苦手でした。ここねが好きなのは、あくまでみんなで同じものを共有して、みんなで一緒に楽しむことです。
だから悩みます。
ゆいたちと過ごす時間が大好き。だけど、お父さんお母さんと一緒の時間もやっぱり大好き。
どちらか片方だけを選べるような話ではありません。どちらか片方を諦めていいとはどうしても思えません。
そういう、いくら悩んでもどうしようもない問題を解決してくれたのが、ここねの両親でした。ここねひとりではどうしても見つけられなかった冴えた解決策が、実はお父さんお母さんとなら見つけることができたのです。
これまでみんなとおいしいものを分けあってきました。楽しい時間を共有してきました。
これからのここねは悩みや苦しい思いも周りと分けあっていきます。それもまた、みんなと楽しい時間を共有していくために必要なことだから。
ふたひらの落葉
「私ね、いつの間にか自分の周りが“好き”でいっぱいになってたの」
悩むここねの両の手のひらに、いちょう並木の落ち葉がそれぞれひとひらずつ降ってきました。
轟さんがおすすめしてくれた場所だけあってそれは美しく、黄金色鮮やかな落ち葉でした。
「ゆい、らん、あまね、マリちゃんに、パムパムたち。クラスのお友だちも。それにもちろん、パパとママ」
どちらを選ぶべきでしょうか。何を選ぶべきでしょうか。どちらもこんなに美しいのに。
だけど、どうしても選ばなければいけないと、ここねの置かれた状況は無慈悲に選択を強いてきます。
落ち葉はあとからあとから降ってきます。ひらひらと。ひらひらと。どれが一番と決められるものではない、それぞれが最高に美しい、無数の落葉の舞。
ここねに全て受け止められるでしょうか。いいえ。すでにたくさんの葉が地面に落ちてしまっています。こうしているうちにもたくさん落ちてきます。
今ですら両手に乗せられているのはたったふたひら。全てをその手に集めるにはここねの体はあまりに小さすぎました。なのに、ここねの瞳はこんなにもたくさんの落ち葉を美しく映してしまうのです。
「――あっ。私、・・・いったいどうしたら」
ふいに横風が吹いて、たったふたひらの落ち葉さえここねの手を離れて飛んでいってしまいます。
選ばなければなりません。どうしても選ばなければなりません。
選ばなかったら絶対に後悔してしまうから。
選ばないと、今大切に思っているもの全部を取りこぼしてしまいそうな気がするから。
何を選ぼう? 何を諦めよう?
選ばなければいけないのに、ここねはどうしても選べなくてひとり泣いているのでした。
「パムパムは知ってるパム。みんな、ここねの味方パム」
風に乗って、落ち葉と一緒にひらひらと降りてくるパムパム。
わかっているつもりです。
――だから、選べないのに。
みんなのお弁当
「はい。おむすびと卵焼きあげる」
「私のフルーツサラダもつけよう」
「じゃあらんらんは特製シューマイで」
どう見てもフルーツサラダしか入っていないあまねのお弁当。しかもその半分以上をここねに渡しているとしか思えないフルーツの山を形成します。
らんに至ってはお弁当に2個しか入っていないジャンボシューマイを2個ともここねにプレゼント。
君ら“分けあう”って言葉の概念わかっているか?
「分けあって同じの食べるって、なんだか楽しいもん」
ここねの友達は以前からこうでした。
「ハートパンと新作のロールパンサンドで迷って、両方にしちゃった!」
「私も、ロールパンサンドと迷った」
「よかったら半分どうぞ!」(第4話)
ここねが分けあうおいしさを知ったのは、ゆいと初めて一緒にランチを食べたときでした。
分けてもらったロールパンサンドがあまりにおいしくて、一緒に笑いあうその時間が信じられないくらい楽しくて。
今度は自分の皿からもカレーパンを分けてみたい。そう思った勢いのままに、ここねはプリキュアになったのでした。
初めは友達なんて必要ないと思っていました。
みんな自分を慕ってくれているのはわかっていたけれど、それだけに色々気を使われてしまうのが煩わしくて、面倒くさくて。それを我慢してまで人づきあいするくらいなら、ひとりで穏やかな時間を過ごしているほうがずっと性に合っていました。
分けあうおいしさを知るまでは。
「あの子と一緒だと心の中で温かいものが、今まで知らなかった思いがどんどん膨らんでいく。私、守りたい。大切な場所を、あの子と!」(第4話)
それは革命でした。
ここねの14年間の人生に一度も現れることのなかった新概念が、ゆいとの出会いとともにここねの心に渡ってきたのでした。
知らない世界がそこにありました。
友達と過ごす時間には、ひとりで過ごす時間にはそもそも存在しえない、全く新しい価値観、全く新しいおいしさがあるのだと、そのときここねは初めて知りました。
今。ここねは分けあうおいしさのプリキュアです。
このかけがえない思いは全て友達が教えてくれたものです。
――だから、諦めきれない。
ボールドーナツ
「・・・ボールドーナツ?」
「これを食べればここねの気持ちを聞けると思って」
「ずっと悩んでいたでしょ」
「大丈夫。パパとママはここねのどんな気持ちも受け入れるから」
約束していました。
「パパ。ママ。私、パパとママと一緒にボールドーナツ食べたい。・・・ワガママかもしれないけど」
「だったらパパだってワガママ言うぞ。パパとママにここねのことを教えてほしい。・・・ごめん。ここねのこと、知らなすぎた。でも、ここねと話がしたいんだ。お気に入りの店とか、好きなものとか」(第23話)
気を使いすぎないでほしい。ここねがそういうのを苦手としている子なんだってこと、今度こそお父さんお母さんは理解したから。
自分の両親だからって気を使ってまで付きあわないでほしい。一緒にいたいとは思っている。だけど、だからこそ、一緒にいてお互い嬉しい関係性を築きたいと思っている。
ここねが友達と一緒にいるとき居心地がいいと感じているなら、お父さんお母さんもそれと同じ関係性を築きたい。
何でも言ってほしい。
ワガママだって言ってほしい。
だって、ここねは分けあうのが好きなようだから。
だからお父さんもお母さんも、ここねにはなるべくワガママを言うようにする。
「――それで、相談なんだけど。家族でイースキ島に引っ越ししたいと考えているんだ」
そうでした。
今回の出来事、実はそもそもお父さんお母さんのワガママから始まったものでした。
友達が好き。おいしーなタウンが好き。
お父さんお母さんも好き。イースキ島だって全然嫌いじゃない。
どうして自分だけワガママを言おうと思わなかったんだろう。
あんなに困らされたのに、どうしてあれがお父さんのワガママなんだって気づかなかったんだろう。
こんなの、誰よりもまずここね自身が一番苦手としていることだったのに。
「みんな味方パム」
ここねが見失っていたものを、ここねが大好きなみんなはちゃんと覚えてくれていました。
分けあうおいしさのプリキュア
「パパ、ママ。聞いて――」
それは革命でした。
再び起きたそれは、もはやここねの知らなかった外の世界からもたらされたものなのか、それとも本当はここねの心のなかで始まった出来事なのかすら定かではありません。
「私、お友だちと離れたくない。でも、パパとママとも一緒にいたい。それに、イースキ島のお料理づくりも応援したいの。だから、だから・・・」
「ここね。気持ちを話してくれて嬉しいよ」
「ここねの願いを叶えられるように一緒に考えましょう」
あえていうなら関係性の間で生まれていたものでした。
2つに1つしか選べないと思い込んでいたここね。
どれもこれも諦められないと困っていたここね。
それでもどちらかを選びなさいと言われた気がしていたここね。
違いました。
みんなここねのことが好きで、いつでもここねのことを思ってくれていて、ここねが一番の幸せを掴んでくれることをずっと願ってくれていました。
「今は――、ううん。これからは私たちだけでなんとかしなきゃ!」
いいえ。
「ごめんね。本当はもう頼っちゃいけないのに・・・」
いいえ。
むしろ頼ってほしい。頼らせてほしい。
関係性が途切れるのはイヤだ。一方的な関係になるのもイヤだ。
分けたいんじゃない。分けてほしいのでもない。
ここねは分けあうおいしさのプリキュア。
一緒に同じ時間を過ごす、かけがえのない幸せを誰よりもよく知っています。
いいえ。それすらも違う。
それは友達がここねに教えてくれた新概念。
そして、ここねがみんなとひとつずつ築きあげてきた新しい関係性。
「私、これからもみんなと一緒にいたい。“楽しい”や“嬉しい”も、それに“苦しい”も“悲しい”も、今という一瞬一瞬を分かちあっていきたい。みんなは私の大切なお友だちだから!」
ここねは今、だから、分けあうおいしさのプリキュアをやっています。みんなと一緒に、力合わせて。
コメント
『すずめの戸締まり』、夏頃からCMを事あるごとに見すぎて気にはなってるんですけど、怖い描写もあると聞いて躊躇してる次第です。
文字情報ならまだ平気なので、いっそ小説版にしようかなとも(←そう言って結局鬼滅に一切触れてない人)
自己都合で留学や帰郷を選ぶ/選ばないプリキュアは今までたくさんいましたが、家族の都合主体でこういう話をするのはなかなか新鮮でした。
無粋にも「今時インターネットでどうとでもなるじゃん」と予告の時点で思ったんですけどねw
現にゆいと拓海のお父さんたちは、引っ越しとかそういう話じゃない職業とはいえそうしてますし。
で、そのゆい(と仲間たち)はどうやら「ここねは自分たちの元からいなくなっちゃう」とほぼ確定事項みたいに思ってたようですが。
「プリキュアのことは心配しなくていい」とマリちゃんが言い出したのに、彼から策を聞き出したりせず根性でなんとかしようとしてたっぽいのがちょっと不安かなーと。
『すずめの戸締まり』は東日本大震災にトラウマがある人だけ、当時ニュースで見たような映像がちょこちょこ出てくるので注意って感じですね。ホラー的な意味での怖さじゃないです。
私は新海監督はやっぱり映像美の作家さんって認識なので、どうしても映画がオススメですね。小説は小説で鈴芽の考えていることがドストレートに書かれていて面白いんですが。
私は今話はもはや定例の引っ越しネタとすら認識してなかったです。
いつものパターンだと引っ越しの決定権は(当然)親にあって、その都合に子どもの立場で振りまわされるって感じだったと思うんですけど、今回主導権がここねにありましたからね。そりゃもう、両親に相談する前から「友達を選ぶか家族を選ぶか」で葛藤していたレベルで。自分がどちらを選ぼうと意味はない、みたいな悲壮感全然ありませんでしたよね。つよい。
今日は全日本大学駅伝が駒大の2冠連続達成で終わってから1番最初のデリシャスパーティプリキュアでした!!☆☆♬
今日のデリシャスパーティプリキュアはデリシャスパーティプリキュアのあまねの「気にしない、気にしない」というセリフにシックリ着ました!!☆☆♬
名作であるアニメ的に感慨深いセリフでしたね!!☆☆♬
和実 ゆい・キュアプレシャスの「ここねちゃんの分まで頑張るよ」というセリフにもシックリ着ました!!☆☆♬
これはいとこのお姉さんの次女にも直接いとこのお姉さんのスマホにLINEを発信することで、伝達出来るセリフでもありました!!☆☆♬
もちろんこれも女児向けプリキュア的に感慨深いです!!☆☆♬
さらに芙羽 ここねのお母様の「何、何?」というセリフもシックリ着ました!!☆☆♬
プリキュア的に感慨深さがさらに続きましたね!!☆☆♬
他にもシックリ着たセリフは何個もあった気がしますが、アニメ本編を視ている最中から忘れたままですね!!(苦笑)
次回はらんらんの両親が営むぱんだ軒にテレビ局から取材がくる話です
>プリキュアとは完全に無関係な雑談で言いたいことは
今日はなりわ野球場で1年生大会の第2試合の一部始終を観戦した後で、倉敷の8番らーめん下庄店で昼食を取ろうとしたら15時半では準備中で残念でした!!(厳→汗)
だから8番らーめんの公式サイトでは倉敷市東部の旧国道2号線沿いの下庄店では、休憩時間もあるように編集し直して欲しいですね!!(厳→咲)
で、早島の8番らーめんで塩味の野菜ちゃあしゅうを注文したワケですが、チャーシューがシックリ着ました!!☆☆♬
それから太麺もいくらでも食べたくなるスパイスが効いているようなクセになる味わいでした!!☆☆♫
だから今年の12月以降に8番らーめんでラーメンを注文した時は、旨味が復活している麺を、8番らーめん“全店”で味わいたいものですね!!☆☆♬
8番らーめんの麺に旨味も復活すると鬼に金棒なので、なおさらです!!☆☆♬
今回、ここねが「両親と友達両方選びたいのに・・・」って悩んでいる隣で、ゆいたちは引っ越しが決定事項だとして一生懸命受け入れようとしていた温度差が印象的でした。実はそれぞれ全然ベクトルの違うことを考えていたっていう。まあ、ここね自身(仮に両親から離れておいしーなタウンに残る決断をした場合に)具体的にどうするのか決めていなかったので説明のしようもなかったのですが。