キミとアイドルプリキュア 第32話感想 キミも周りをよく見てみなよ。私たちの学園生活はバラ色よ?

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そんなのもったいない! 夢の学園生活はバラ色なものなのに!

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「プリ! メロ! 夢の学園生活」

大きな出来事1

メインキャラクター:メロロンとプリルン

目標

 うたたちの学校に通い、小説で読んだ夢の学園生活やアイドル研究会の活動を体験してみたい。

課題

 妖精の姿のままではさすがに学校に通えない。プリキュアの姿だともっとダメ。

解決

 田中みたいに人間の姿になりたいとがんばっていたら、キラッキランリボンバトンが夢を叶えてくれた。今後も好きなときに学校に通えるようだ。

大きな出来事2

メインキャラクター:持田先生

目標

 教育実習生として立派に生徒たちを指導する。

課題

 緊張しすぎてミスを連発してしまっている。生徒からの人望もうまく集めることができず、自信は失われていく一方だ。

解決

 メロロンとプリルンに応援され、さらにダークランダーにされたことをきっかけにうまく心を切り換えられたのか、いろいろ吹っきれた。

バトル

 持田先生を素体とした跳び箱型ダークランダー。

苦戦

 最初こそプリキュアが圧倒できていたが、チョッキリーヌの「お前の闇はそんなものなのかい」という叱咤で立ち上がったダークランダーは、今度はプリキュアを追尾する跳び箱の段という厄介な攻撃を仕掛けてきた。

勝利

 それはそれとして、プリルンとメロロンのコンビネーション攻撃でダウンさせることができた。

ピックアップ

声優歌唱版OP

 テレビで聞くとちょいちょい「なんだこれ・・・?」となる部分があるミックスだが、映画館でプリキュアのダンス付きで聞くと印象が大きく変わる。むしろ目の前で体を動かしている躍動が感じられて良い。
 単純に、映画館の音響環境に合わせてイコライジングしているせいでもある。たぶん。

スカイジュエルとニコの実

 本物。

ぶら下がり健康器

 プリキュアってちょくちょく昭和の遺物が出てくるよな!

 ・・・と思っていたが、調べてみると今でも売っているらしい。懸垂運動にもしっかり対応した頑丈なつくり。ここ数年ずっと肩こりに悩んでいるから私も買ってみようかな?

「プリルン人間になれたプリ!」→「私、人間になれたよ」

 プリキュアに変身すると口調が変わるのは、本人が意識してキャラ変していたからのようだ。

宇釣木くん

 顔よ。煽りおる。

「はい! バリバリ体育ッス! じゃなくて、体育です!」

 担任から話題を振られて最初は相手の顔を見て話し、すぐに気がついて生徒のほうを向いて言い直している。
 これだけテンパっていても生徒に向きあうべき本分を見失わないなら、いい先生になれるんじゃないかな。

 でも、出席簿には事前にフリガナを振っておいたほうがいいと思う。やりおる教育実習生のなかには初日から暗記して来る人もいるが、ただでさえ授業計画でいっぱいいっぱいなんだから普通はそのくらい許されるはず。(たまにメモの持ち込みを許さない指導教員もいるが)
 というか、この実習生どうしてうたのクラスに回された? うたのクラスの担任って国語科でしょ? ・・・もしかして富士見先生、実は体育科の教員免許も持っていたり?

sinとcos

 サインと小サインではない。

 三角比は高校数学で習う学習単元だが、これは本来中学3年生で習う三平方の定理と紐づけなければ理解が難しい概念のため、現場の教師が自己判断で三角比まで地続きで教えているケースが多々ある。
 (学習指導要領は各科目の教育学者が殴りあいで学習範囲を決めているみたいなところがあり、実は現場教員や彼らを指導した大学教授のなかには現在の指導要領に納得していない人も多い。特に三平方の定理と三角比の学習時期が分かれていることに関しては、昭和50年ごろに決まった話だというのに、未だ批判が根強く残っている)

いとをかし

 鶏卵素麺(福岡県の名物)や龍鬚糖(中国のものが有名)みたいなやつを想像しているんだろうか? 糸お菓子。

フルコース

 緑色の四角いテリーヌみたいなやつは何なんだろう?

 どう考えても中学校の調理実習で扱わせてもらえる食材じゃないし、直前にフライパンで炒めていた肉や野菜がまったく使われていないのはご愛嬌。

「みんなー! 集合しよー!」

 教え子のなかに教師と生徒の間を橋渡ししてくれる味方をつくれ、というのは教育実習前の講義で口酸っぱく教えられる重要テクニック。
 今回はたまたまうたとななが良い子だっただけだが、こういうふうに生徒に助けられたという経験は将来教師になったとき絶対に役に立つはず。落ち込むことはない。

カニさんウインナー

 第29話などではタコさんだったが、ここにきて再びカニさんに回帰した。
 プリルンにとっての一番がタコさんウインナーであることを認めつつ、それでもメロロン自身が食べさせたい(自分らしい料理だと思っている)のはカニさんなのだろう。うたとの比較で揺らがない自尊心を確立できたのだと思われる。

観覧車パンチ

 すっごいデフォルメするじゃん。さすが青山原画、割りきりがいい。

バラ色の学園生活

 「『薔薇ヶ丘女子高校の姉妹たち』?」
 「あ、その小説知ってる。双子の姉妹がバラ色の高校生活を送る、愛と涙のドキドキ青春物語だよね!」
 「そうメロ! メロロンもねえたまとこんな学園生活を送れたら――」

 今話は珍しくメロロンが発起人。
 といっても、今まではうたたちと馴れあうつもりがなかったから場回しにつながらなかっただけであって、本来のメロロンはきっとこういうロールが性に合っているんでしょうね。
 ずっとひとりぼっちでしたし、プリルンと出会ってからも主導権を完全に譲っていましたし。夢見がちな性格なくせに、今まではやってみたいことをずっと我慢していたんじゃないでしょうか。

 「窓辺でのランチタイム。昼下がりの図書室。そして、ねえたまとの秘密の場所。ふたりで語らう夕暮れどき――。素敵なのメロ!」

 でもそれ、学校行かなくてもできるよね?

 とはいえシチュエーションに酔っ払うのはインドアオタクによくあることです。
 外野が何を言おうと、メロロンの熱意は本物でした。なんかさらっと奇跡が起こる程度には。

 「お姉様。私たちの学園生活の始まりです!」
 「すっごく楽しみ!」

 キャー!

 「ねえ。見て見てこれ。ほら、絵が描けるよ」
 「ええ、お姉様。これが黒板とチョークです」
 「わあ! 黒板とチョーク!」

 キャー!

 「私はサイン」
 「私は小サイン」
 「ふたり合わせてサインコサイン」

 キャー!

 「え? 糸ってお菓子なの? そのお菓子、おいしいの?」
 「ええ、お姉様。きっとすごくおいしい」
 「いとおかし」

 キャー!

 「ピンポーン」
 「ピンポーン」

 キャー!

 もう何でもアリでした。
 いくら顔がいいとはいえ、まるで学校全体が集団幻覚に陥ったかのような盛り上がりっぷりでした。
 顔がいいのは正義。
 この世は麗しささえあればキマシタワーが林立する耽美空間。
 バラ色の学園生活に百合の花が咲き乱れます。
 ああ――、顔がいい。

 「メロ。ねえたまとの夢の学園生活、最高だったメロ!」
 「プリルンもすっごく楽しかったプリ!」

 今日は割とマジで何事もなく、新たな召喚バンクを引っさげたチョッキリーヌすら障害にならず、ただただひたすら楽しいばかりの一日でした。
 こっち視点だとフツーに何のドラマもありません。ヤマなしオチなしイミなし。わーい! たのしー。うるわしー。

 「これからもみんなと一緒に学校行けるね!」
 「はい。お姉様。夢の学園生活はまだまだ続くのです!」

 ああ。これ、今話限りのことじゃないのね。
 今後も続ける新しい展開のお披露目だったから、人間に変身できるようになるまでの過程に妙にたっぷり尺を取っていたのね。そいつは予想外。

塵色の教育実習生活

 「ああ、どうしても緊張してしまう。僕に先生なんて無理なのかも。だめだ、だめだ。もうだめだ・・・」

 教育実習中って放課後までに毎日何回か死にたくなるよね。(実習後、自分は教師になるまいと固く誓ったコミュ障の感想)

 メロロンプリルンのお気楽ムードとはうって変わって、持田先生の教育実習生活はひたすらしんどいものでした。
 自己紹介で失敗するわ、生徒の名前を呼び間違えるわ、生徒たちを授業に集中させられないわ、得意の跳び箱ですらカッコいいところを見せられないわ・・・。
 教育実習なんて生徒視点では結構大きなレアイベントのはずなのに、実習初日からもう生徒からの関心が失われている気さえします。なまじ、他のクラスの転校生の話題が学校中を席巻するイキオイなだけになおさら。

 このパターン、最近見た覚えがあるな。
 あれだ。
 第24話だ。
 「タナカーンの夏やすみ!」だ。

 あのときは心の底から仕事を生き甲斐にしている狂気のワーカホリックと、本当は仕事を生き甲斐になんかできない正気のブラック企業労働者との比較を通し、ザックリーにとっての本当の幸せはどこにあるのか端的に描かれたのでした。

 今話はどうでしょうか?
 どんなムチャクチャをやらかしても何故かバラ色の学園生活になる田中姉妹と、一生懸命マジメに努力しているのに何もうまくいかない持田先生。報われなさの対比がヒドい。

 じゃあ、どうして持田先生はこんなに幸が薄いのかといえば、その原因はたとえばこういうところにあります。

 「で、では、出席を取ります。さきよし うたさん」
 「あ、それ。咲良うたです」
 「すみません!」

 「えー、次はさかがみ るかさん」
 「坂上です」
 「あ、すみません・・・。はあ」

 「みんな、集合しよう!」
 「跳び箱始まるよ!」
 「すみません。蒼風さんに咲良さん。ありがとうございます」
 「いえいえ。誰だって初めは緊張しますよね」
 「がんばりマッスル!」

 こういう生徒がいるの、本当は教師にとってものすごくありがたいことなんですよね。
 私がうたの立場だったころは、クラスへの呼びかけなんて当然やらないどころか、何回名前を間違われても訂正しなかったですもん。
 いやまあ、実際呼び間違いなんて気にしないんですけどね、私は。でも、間違えた側は私のそういう性格なんて知らんわけですよ。ずーっと失礼なことをしていたって後で気がついて、私のいないところでものすごーくヘコむことになるわけですよ。
 私みたいなのに比べたら、学級運営に積極的に参加してくれるうたたちみたいな生徒のなんとありがたいことか。どれだけ胃に優しいことか。ななに至ってはその気づかい何なの? 大学の附属中学校並みに教育実習慣れしている子のリアクションだけれども。

 でも、持田先生はその有り難みに気付きません。いいえ、謝っているので自分が助けられたことまでは認識しています。でも自罰思考に陥るあまり、これなら多少楽観的になっても大丈夫だな、みたいな発想が出てきません。

 今どき教員免許を取ろうとするからには多少なりとも子ども好きな人のはずです。実際、跳び箱で生徒にカッコいいところを見せつけたいと思っていたくらいですから、当初はそういう気持ちを持って教育実習に臨んだはずでしょう。
 なのに、自分のことしか考えられない。せっかくかわいい生徒たちに親切にしてもらえているというのに、その善意も好意も受け取ることができない。

 「望田先生! 初めてだって大丈夫!」
 「夢の学園生活を楽しみましょう!」
 「フレフレ、望田先生! フレフレ、望田先生! フレフレ、望田先生!」

 ここまでわかりやすく善意を表してもらっても、それを素直に受け取ることができません。周りの目を気にする羞恥心のほうが上回ってしまいます。
 いやまあ、私も持田先生の立場だったら同じ反応だったでしょうが。何スか。煽ってるんスか。

 たとえばこれが、闇に染まらなかったメロロンと、チョッキリ団に堕ちたカッティンやザックリンとの違いでもありました。
 ぼっち生活に慣れたメロロンはそれでもプリルンの手を取り、カッティンとザックリンはせっかく友達に構ってもらったのにひとりでヘコむ道を選んでしまった。ここが分水嶺。

 心が闇に沈むかどうかは、こういうときの心の持ちようにかかっています。
 実際うまくいっているかどうかは直接の問題ではありません。一番大事なのは、周りとのつながりを保つか、拒絶してひとりぼっちになるか。
 ひとりぼっちでいると、一度ネガった瞬間そこから軌道修正するきっかけを持てないので、とことんまで立ち直ることができなくなっちゃうわけですね。

 「・・・あれ? 僕どうしてたんだっけ? てか、なんであんなに緊張してたんだろう? なんか、もう大丈夫な気がする。僕の夢の教育実習生活の始まりだ!」

 今までみたいにキラキラした心→闇→キラッキランランという修復のプロセスじゃなくて、最初から闇に染まっている心が→キラッキランランに変化しているわけなので、ダークランダー化の被害者は戦闘後自然とポジティブになれるってことなんでしょうか。何その副次効果。うらやましい。

 そんなわけで、ほんのちょっと心の持ちようが変わった持田先生は、たったそれだけのことでメロロンやプリルンと同じ、みんなにキャーキャーいわれるバラ色の教育実習生活を享受できるようになったのでした。

 大事なのはそこ。最近メロロンもドラマチックに乗り越えていったやつ。あと映画でもやってたやつ。
 周りの人たちとつながりを持とうという気持ちを捨てないかぎり、どれだけうまくいかないことが続いても、まぁなんとかなるもんだ。今話はそういう物語ですね。

 もともと距離感バグってる陽キャと最近ついに心を開いた陰キャが、あんなに楽しそうに学園生活を謳歌しているんですから間違いない。

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    コメント

    1. ピンク より:

      坂上さんのノータイムかつ妙に無愛想な対応、身に覚えがありすぎました(難読+思春期+遅かれ早かれ爆速で反応できるようになるw)

      まさかまさか、今になってガチの転入ネタが来るとは。
      3年生の9月半ばって修学旅行などの学校行事が下手すりゃ大体終わってますけど、メロロン的にそれでいいんでしょうか。
      まあなんか楽しそうだったので、大丈夫ですかね。凄まじい世間知らず会話も、なんか逆に深窓の令嬢感になってるのが面白かったですw

      • 疲ぃ より:

         名前を間違われても気にせず返事して、その場で担任に叱られていたのが私です。

         百合小説って学校行事より日常シーンやいじめみたいなのが山場になりがちなイメージがあるので、まあ、うん。修学旅行も体育祭も換気が行き届いていますからね。湿度が足りない。文化祭でワンチャン。自分に百合属性がないのでテキトー言ってますけど。
         どっちかというと、(本で積み木するから図書館を出禁にした)プリルンと図書館でキャッキャウフフできると思っているところにメロロンの狂気(本気)を感じました。

    2. 与方藤士朗 より:

      私は司法試験に手を出していたので教職の単位は履修しておらず当然教育実習もやっていませんが、サークル(鉄道研究会)の先輩には何人か教育学部の人がおられたので、様子はよく聞いています。
      大学の附属中に教育実習に行かれた先輩は、中学理科が専攻でした。もともと広島県東部出身の方でしたが、教育実習がその附属中でした。
      この先輩曰く、教育実習は一種の「ショー」であるとのこと。
      その真意までは覚えていませんが、行った先が確かに附属中学でしたから、生徒のほうも教育実習に慣れていたでしょうし、今度はどんな人が来るのかという感じだったと言えましょう。~私より5学年ほど上の方ですので、小学校の同級生であった黒崎博君(現映画監督)は卒業後でしたからその方とは会っていません。
      ちなみにその先輩はその後岡山県西部の中学校に赴任後教育行政畑に入って県教委の教育課長を経て現在は某市の教育長になられています(定年を前に)。

      さて今回の持田青年、先ほどの先輩のように教育行政で上り詰めていけるようなタイプじゃなさそうですね。教頭や校長になるタイプとも少し違うか。でも、いい先生になって生涯体育教師としてやっていけるのではないかと思いました。

      何だかんだで、教師というのは(学習塾もそうですけど)人相手の仕事です。私自身の経験として、大学時代に部学生で昼間は印刷会社で正社員として写植機を使って印刷物の版下を作っており、客相手の仕事ではなかったこともあったからか、学習塾に生き出してからそれこそ「人相手」の仕事に代わって、最初のうちはいささか頭がクラっとした覚えがあります。~あれ、わしゃ何やっているんだろう、って気持ちになりました。

      持田君にしても、それを今のうちに経験できたのはよかったのではないでしょうか。教育長をされている先輩のようなスマートさはないですが、彼がもし教師以外の仕事に就いても、この経験は生涯の糧となることでしょう。

      へびのあし
      先程の先輩が教育実習に行った先で生徒にもらった寄せ書きを見せていただいたことがありますが、ある生徒(無論男子)が、こんなことを書いていました。
      「JRと??と岡電(岡山電気軌道の路面電車のこと)を完乗してください。」
      生徒にも鉄道好きであることはばれていたようです(苦笑)。
      プリルンやメロロンのような可愛げはないですが、私のようなひねくれ者は思わずニヤリな書き込みでしたね。

      • 疲ぃ より:

         私も附属中学校で教育実習しましたが、指導教員から全く同じことを言われましたねえ。「演劇サークルに入ってるの? じゃあ余裕じゃん」って。
         教育実習生がいきなり生徒主導の授業をするのはハードル高すぎですし、そもそも附属の生徒って基本みんな優秀なので当てなくても集中力が持続するんですよね。必然、たくさん教材を用意して教壇の上で台本どおりひたすら喋るタイプの授業が安牌っていう。
         まあ、私の場合はそもそも3週間かけて生徒の名前を1人も覚えられなかったくらいなので、そもそも客商売をやっちゃいけない人間だったわけですが。

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