
これ何?
生成AIのGeminiを使って遊ぶ自作ゲーム『キャラになりきってあたふたするゲーム』のリプレイです。
遊びかたの雰囲気を確かめたり、単純に2次創作小説として楽しんだりしていただけるとうれしいです。
ゲームそのものについては下記の記事で配布・解説しています。
その1 ジェットコースターに乗ってみたい!
【最終目標】ジェットコースターとやらに乗ってみたい
【主人公】コマチガブ
【難易度】普通
情報収集フェイズ
ある晴れた日の午後、ガブは自室のちゃぶ台でテレビを見ていた。映し出されているのは、絶叫しながら猛スピードで駆け抜ける乗り物――ジェットコースターの特集だ。「へぇ、人間はあんなものに乗るのかぁ」。怖いもの見たさ、というやつだろうか。ふわふわの毛に覆われた小さな狛犬の化身は、未知の乗り物に興味を惹かれていた。「ガブも、一回くらいは乗ってみたいものだなぁ」。のんびりとした口調で、誰に言うでもなくそう呟いた。
これより 【情報収集フェイズ】 を開始します。
あなたは主人公に具体的に何をさせたいのか提案し、最終目標を達成する方法を見つけるための情報を集めることができます。
では、主人公に何を行わせるのか行動を宣言してください。

私は友達に電話をかけて、「あれは自分にも乗れるものなのか」と聞いてみます。
「よし、聞いてみよう」
ガブはずんぐりむっくりした短い腕を伸ばし、ちゃぶ台の上のスマートフォンを手に取った。そして、電話帳から慣れた手つきで友人の名前を探し出す。彼女には、その特異な見た目にもかかわらず、親しくしてくれる人間の友人が何人かいた。これも彼女の持つ【ケモノの友達】という不思議な人徳(?)のなせる技である。
『もしもし、ガブさん? どうしたの?』
電話に出たのは、近所に住む大学生のサトウくんだ。
「もしもし、サトウくん。今、テレビでじぇっとこーすたーというものを見たのだけど」
『ああ、ジェットコースター』
「あれは、ガブでも乗れるものなのかな?」
『うーん、どうだろう……。たしか、ああいうのって身長制限があるんだよね。ガブさん、身長60センチくらいでしょ? さすがにちょっと厳しいかもしれないなあ。でも、一緒に行って聞いてみる? 僕も久しぶりに行きたいし!』
サトウくんの優しい提案に、ガブは「ありがとう」と答えた。一人で行くのは心細かったが、友達と一緒なら心強い。しかし、どうやら乗るためには「身長」という大きな壁があるようだ。
【ヒット】 :人間の友達に一緒に行きたいか尋ねる
では、主人公に何を行わせるのか行動を宣言してください。

ただ乗り物に乗るだけなのにどうして身長制限があるのか、私は動画配信サイトでジェットコースターに乗る一部始終を収めた動画をいくつか見て自分なりに考察します。
「なるほど、しんちょうせいげん、か」
ガブは短い腕で顎をさすりながら、スマホの画面を食い入るように見つめた。動画サイトには、世界中のジェットコースターの乗車映像が溢れている。画面の中の人間たちは、すさまじい勢いで上下左右に振り回され、金切り声をあげていた。
ガブが注目したのは、乗客の体を固定する安全バーだった。映像を繰り返し見るうちに、ガブは気づいた。あのバーは、人間の標準的な体格に合わせて設計されている。身長60cm、ずんぐりむっくりな【ケモノの体】を持つ自分では、安全バーが頭の上を通り過ぎてしまい、カーブや落下の衝撃でいとも簡単に座席から放り出されてしまうだろう。
「これは……確かに危ない」
しかし、動画の中には、比較的なだらかなコースを走る、子供向けのジェットコースターも存在した。もしかしたら、ああいうものなら自分でも乗れるかもしれない。
【ダブルヒット】 :ジェットコースターの身長制限とその他の乗車ルールを確認する、初心者向けのジェットコースターを見つけるためにオンラインビデオを見る
【情報収集フェイズ】のクリア条件を達成しました。
正攻法ではあまりに無謀と判断されたのか、「子供向けのジェットコースター」というアイディアを提案されてしまいました。
・・・それはあんまり面白くないなあ。
ここまでの達成済みタスクリスト
- [情報収集] 人間の友達に一緒に行きたいか尋ねる
- [情報収集] ジェットコースターの身長制限とその他の乗車ルールを確認する
- [情報収集] 初心者向けのジェットコースターを見つけるためにオンラインビデオを見る
事前準備フェイズ
これより 【事前準備フェイズ】 へ移行します。
あなたはこれまで集めた手がかりをもとに、最終目標の達成を妨げる課題を取り除いたり、必要な材料や人員を集めたりすることができます。
では、主人公に何を行わせるのか行動を宣言してください。

うーん。しかし私は誰もが絶叫する、あの猛スピードの乗り物に興味を持ったのです。子ども用のコースターという選択肢はギリギリまで排除したいところ。
ところで、私の身長は子どもの座高と比べるなら、そこまで大きく変わらないはずです。座席の上に立つ前提であれば高さはおそらく足りるでしょう。とすれば、バーで安全に体を固定するうえで問題になるのはむしろ肩幅です。
私は先ほどのサトウさんにもう一度電話し、木材や鉄などを使ってジェットコースターのGに耐える頑丈な体型補正具をつくれないものか、と相談してみます。
ジェットコースターの搭乗制限は身長110cm未満であることが多いらしいので、その座高で計算しました。
「うーん……でも、やっぱり、あの速いやつに乗ってみたい」
子供向けのジェットコースターでは、ガブがテレビで見たあの興奮は味わえそうにない。諦めきれない彼女は、もう一度サトウくんに電話をかけた。これも【ケモノの友達】の縁を頼ってのことだ。
『もしもし、ガブさん? どうしたの、何か忘れてた?』
「サトウくん、ひとつ思いついたのだけど」
ガブは、先ほど動画を見て考察した内容を、落ち着いた口調で説明した。問題なのは身長そのものより、安全バーで体を固定できないこと。ならば、自分の【ケモノの体】に合わせて、肩幅などを補う補助具のようなものを作ればいいのではないか、と。
『補助具!? 木とか鉄で!?……ガブさん、意外と発想がすごいね……』
電話の向こうでサトウくんは感心しているようだった。彼は工学部の学生だったことを思い出し、ガブは続けた。
「ジェットコースターの衝撃に耐えられるような、頑丈なものじゃないとダメだと思うのだけど、作れるかな?」
『なるほど……。よし、わかった! 面白そうだから、ちょっと設計図を描いてみるよ! 今度、ガブさんの体のサイズを測らせてくれる?』
サトウくんはすっかり乗り気になってくれた。これで、最大の難関を突破する具体的な道筋が見えてきた。
【ヒット】 :身長と体格を補うための補助具を考案する
では、主人公に何を行わせるのか行動を宣言してください。
【アナザーヒット】じゃないんだ、これ・・・。

その補正具があれば上半身のシルエットもごまかすことができるでしょう。あとは竹馬みたいなものでも使えば身長もごまかすことができます。入場ゲートの係員にはちょっと申し訳ないですが、安全は絶対に確保するから容赦してほしい。
私は諸々の計画を前提に、体型の多少の違和感はごまかせるよう、子どもサイズのオーバーコートを買いに行きます。
「よし、これでいこう」
サト`ウくんが補助具を作ってくれている間に、ガブは近所の子供服売り場へ向かった。ずんぐりむっくりした【ケモノの体】を隠し、身長をごまかすための竹馬(のようなもの)を装着した際にも、その違和感を覆い隠してくれるような、大きめのオーバーコートが必要だと考えたからだ。
店員は、ふわふわの毛玉のようなお客様に少しギョッとしていたが、ガブの【マスコット】的な愛くるしさにすぐに心を許してくれたようだった。
「こんにちは。お子様用の、なるべく大きなコートが欲しいのだけど」
「は、はい! こちらなどいかがでしょうか?」
店員に勧められたのは、ダッフルコートだ。これなら、多少体型が不自然でも、うまいこと隠せそうだ。ガブは満足してそれを購入した。これで、外見的な準備は整った。あとは、サトウくんの補助具の完成を待つばかりだ。
【ヒット】 :身長をクリアするための方法を探す
では、主人公に何を行わせるのか行動を宣言してください。

先ほどサトウさんは体のサイズを測らせてほしいと言っていました。他にも何人かに声をかけて、何か手伝えることがあればどんどん協力していきましょう。
「みんな、ちょっと手伝ってくれないかな」
ガブは、サトウくん以外にも、心当たりのある友人たちに次々と連絡を入れた。彼女の【ケモノの友達】ネットワークは意外と広い。狛犬の化身からの突拍子もないお願いにも、友人たちは「面白そうじゃん!」「ガブさんの頼みなら!」と快く応じてくれた。彼らにとって、ガブは唯一無二の愛すべき【マスコット】なのだ。
ほどなくして、ガブの小さなアパートに友人たちが集結した。工学部のサトウくんがガブの体を採寸し、設計図を描き始める。手先の器用な友人は竹馬の制作を、情報収集が得意な友人は遊園地の混雑状況や天気予報を調べ始めた。皆の協力のおかげで、計画は着々と進んでいく。そして、皆でカレンダーを囲み、決行の日時を週末の土曜日に定めた。
【ヒット】 :友人たちと決行の日時を決める
しかし、その和やかな空気を切り裂くように、一人の友人のスマホがけたたましい警報音を鳴らした。画面には「大型台風接近予報」の文字。その予想到達日時は、奇しくも彼らが決めた土曜日とぴったり重なっていた。
【突発アクシデント:失敗がないまま5ターンが経過】 :状況の大幅な変化により、秘匿タスクの内容が全て入れ替わりました。
【事前準備フェイズ】のクリア条件を達成しました。
ゲームが順調に進んでいるときは1回くらい【ダブルヒット】が出るものなので、特殊ルールの【突発アクシデント】はこのように実行フェイズ直前に発生することが割と多いです。
達成行動宣言に向けて進めていた準備が台無しになりがちなので結構困ります。
ここまでの達成済みタスクリスト
- [情報収集] 人間の友達に一緒に行きたいか尋ねる
- [情報収集] ジェットコースターの身長制限とその他の乗車ルールを確認する
- [情報収集] 初心者向けのジェットコースターを見つけるためにオンラインビデオを見る
- [事前準備] 身長と体格を補うための補助具を考案する
- [事前準備] 身長をクリアするための方法を探す
- [事前準備] 友人たちと決行の日時を決める
実行フェイズ
これより 【実行フェイズ】 へ移行します。
今こそ「ジェットコースターとやらに乗ってみたい」という、あなたの最終目標を実行に移すときです。
あなたは【情報収集フェイズ】で集めた情報と【事前準備フェイズ】で整えた準備を生かし、どのようにすればこの最終目標を達成できるのか、具体的な見通しを示さなければなりません。
では、主人公に何を行わせるのか行動を宣言してください。

それはどうしようもないので素直に延期しましょう。せっかくスケジュールを合わせてもらったことは申し訳ないので、それぞれの家のなかで一緒に遊べるようオンラインのゲーム大会を開くなどして過ごします。
ジェットコースターはまた次、皆の予定が揃う日に乗りに行くとして、それまで私はのんびり補正具の着用テストや竹馬での歩行練習をやっておきます。
「まあ、仕方ないね」
突然の台風予報にも、ガブは慌てなかった。自分は【ケモノだからね】、自然の力には逆らえない。それよりも、せっかく集まってくれた友人たちに申し訳ない気持ちでいっぱいだった。
「みんな、ごめんね。また今度になってしまった」
「気にしないでよ、ガブさん!」「台風じゃ仕方ないって!」
友人たちは口々にガブを慰める。そして、その日は急遽オンラインのゲーム大会に変更となった。画面越しに笑い合い、競い合う時間は、遊園地とはまた違う楽しさがあった。
そして、次回の決行日まで、ガブの地道な努力が始まった。サトウくんが作ってくれた、ガブの【ケモノの体】にぴったりフィットする頑丈な補助具。それを装着し、オーバーコートを羽織って姿見の前に立つ。そして、竹馬のような足場に乗り、短い手足でバランスを取りながら、一歩、また一歩と歩く練習を繰り返した。その姿は少し滑稽だったかもしれないが、彼女の瞳は真剣そのものだった。全ては、あの空飛ぶ鉄の塊に乗るために。
数週間後、台風一過の晴天の下、ガブと友人たちは遊園地のゲートをくぐった。オーバーコートに身を包み、補助具と竹馬で身長をごまかしたガブは、少し緊張しながらも身長測定のポールを無事に通過。そして、ついにジェットコースターの座席にたどり着く。サトウくんが作った補助具は完璧に機能し、安全バーがガブの体をしっかりと固定した。ゆっくりと上昇していくコースター。頂点に達した瞬間、ガブは友人たちと一緒に、生まれて初めての絶叫と、最高の笑顔を空に解き放った。
おめでとうございます!【ゲームクリア】です!
エピローグフェイズ(完成したリプレイ小説つき)
最後に 【エピローグフェイズ】 を行います。
ゲームは結末を迎えましたが、その後この世界はどうなったでしょうか?
主人公が最後に思ったこと、これからやろうとすることなど、主人公のその後について自由に行動宣言してください。この宣言は基本的に全て成功します。

初めてのジェットコースター体験で魂が抜けるような余韻に浸る私は、帰り道で、徐々に、本当に乗れたんだ、という実感が湧きあがってくるうち、それに比例する熱っぽさで友人たちに何度も何度も感想を語らずにいられなくなります。
「あれは人類の英知の結晶だ」「速いということがあんなに楽しいとは思わなかった」「安全対策もよく考えられている」など、ケモノ視点からの貴重な体験談は、頑張ってくれた友人たちにとっても面白く、やりがいを感じるものだったことでしょう。
最後の行動宣言を受け付けました。
それでは、今回のゲーム展開をまとめたリプレイを記述します。
現代日本の片隅で暮らす、狛犬の化身コマチガブ。身長60cm、白くてふわふわの毛に覆われたその体は、どこからどう見ても人間ではない。しかし、彼女の心は好奇心旺盛な庶民そのものだった。ある日の午後、テレビに映るジェットコースターという乗り物に、ガブはすっかり心を奪われてしまった。「ガブも、一回くらいは乗ってみたいものだなぁ」。
その素朴な願いを叶えるため、彼女はまず、人間の友人である大学生のサトウくんに電話をかけた。優しい彼は、ガブの突拍子もない願いを笑うことなく、真剣に考えてくれた。しかし、そこで「身長制限」という大きな壁が立ちはだかる。安全上の問題で、小さな子供が乗れないように、ガブの体格では乗車を許可されない可能性が高いというのだ。
諦めきれないガブは、動画サイトでジェットコースターの映像を徹底的に研究した。画面の中で絶叫する人々、そして彼らの体を固定する無骨な安全バー。繰り返し見るうちに、彼女は問題の本質に気づく。問題なのは身長そのものではなく、小柄な自分の体をバーで適切に固定できないことだ。ならば、その隙間を埋める何かがあればいいのではないか。
「サトウくん、ひとつ思いついたのだけど」
ガブは再びサトウくんに電話をかけ、自らの考察を語った。工学部で学ぶ彼は、ガブの論理的な分析と大胆な発想に感心し、「面白そうだから、設計図を描いてみるよ!」と協力を快諾してくれた。この小さな狛犬の持つ不思議な魅力は、いつも周りの人々を巻き込んでいく。ガブは他の友人たちにも声をかけ、いつしか「コマチガブをジェットコースターに乗せるプロジェクト」が結成されていた。
採寸、設計、そして頑丈な補助具と身長をごまかすための竹馬作り。友人たちがそれぞれの得意分野で力を発揮する中、ガブ自身もカモフラージュ用のオーバーコートを買いに走った。計画は着々と進み、決行日は週末の土曜日に決まった。しかし、そこに予期せぬアクシデントが舞い込む。大型台風の接近だ。計画はあっけなく延期となったが、友人たちとの絆はオンラインゲーム大会を通じて、むしろ深まっていった。
そして、次の決行日まで、ガブの地道な努力の日々が続いた。友人が作ってくれた、自分の体にぴったりと合う補助具を装着し、竹馬で歩く練習を繰り返す。その姿は少し滑稽だったかもしれないが、彼女の決意は固かった。
数週間後、台風一過の青空の下。オーバーコートですっぽりと体を隠したガブは、友人たちに囲まれて遊園地のゲートをくぐった。少しの罪悪感と大きな期待を胸に、身長測定のポールを無事通過。そして、ついに目的のジェットコースターの座席へとたどり着いた。友人作の補助具は完璧に機能し、安全バーが彼女の体をがっしりと固定する。
ゆっくりと空へ登っていく高揚感。頂点に達した瞬間の静寂。そして、重力から解き放たれるような、猛烈なスピードと浮遊感。ガブは、生まれて初めての絶叫を、友人たちの歓声とともに青空へ解き放った。
帰り道。ジェットコースターの強烈な余韻に魂を抜かれたようにぼんやりしていたガブだったが、やがて乗れたという実感がふつふつと湧き上がってくると、堰を切ったように友人たちに感想を語り始めた。「あれは人類の英知の結晶だ」「速いということがあんなに楽しいとは思わなかった」「安全対策もよく考えられている」。ケモノの視点から語られる、熱のこもった貴重な体験談。それを聞く友人たちの顔には、やり遂げた満足感と、愛すべき友への優しい笑みが浮かんでいた。
その2 謎の実験に巻きこまれてしまった・・・!
【最終目標】目を醒ますと真っ白い部屋のなかにいて、自分の他には20cmくらいの踏み台と40cmくらいの長さの棒、そして床から2mくらいの高さのところに紐でぶら下げられたバナナだけがあった。・・・取れと?
【主人公】コマチガブ
【難易度】普通
情報収集フェイズ
ふわり、と意識が浮上する。ガブが目を開けると、そこは継ぎ目のない真っ白な部屋だった。見渡す限り、あるのは小さな踏み台と一本の棒、そして天井から吊るされた一本のバナナだけ。「……なんだ、ここは」。寝ぼけ眼をこすりながら、ガブはのんびりとした口調で呟いた。どうやら、何らかの実験に参加させられているらしい。まあいいか、【ケモノだからね】。ガブは状況をあっさりと受け入れた。
これより 【情報収集フェイズ】 を開始します。
あなたは主人公に具体的に何をさせたいのか提案し、最終目標を達成する方法を見つけるための情報を集めることができます。
では、主人公に何を行わせるのか行動を宣言してください。

踏み台と木の棒を使ったところで明らかにバナナには届きません。なのにどうしてこんなものが用意されているのでしょうか? 私は気になって、よく調べてみます。
「ふむ……」
ガブはずんぐりむっくりした体で、部屋の中央に置かれた踏み台と棒をじっと見つめた。身長60cmの自分では、これらを使っても天井のバナナには到底届きそうにない。何か他に使い方があるのだろうか。ガubは短い腕を伸ばして、まずは棒を持ち上げようとした。
その瞬間、ぐぅぅぅぅ……、と、お腹から盛大な音が鳴り響いた。
「……お腹が、すいた」
自由に飲食ができないこの状況で、食事以外の行動を取ろうとしたため、ガブの体は正直に限界を訴え始めた。【ハラペコ】の特性が発動し、体に力が入らない。簡単なはずの調査すら、ままならなくなってしまった。
すると、次の瞬間、天井のバナナがふわりと淡い光を放ち始めた。そして、部屋中に甘くて香ばしい、抗いがたい匂いが満ちていく。その匂いはガブの空腹をさらに刺激し、ただのバナナだったはずのそれは、今や何としてでも手に入れなければならない、至高のご馳走へと姿を変えてしまった。
【ファンブル】 :状況の大幅な変化により、秘匿タスクの内容が全て入れ替わりました。
では、主人公に何を行わせるのか行動を宣言してください。
いつものGeminiはそこまで頻繁にファンブル能力【ハラペコ】の発動判定をしてこないのですが、ここまで露骨なシチュエーションだとさすがに【ファンブル】にされちゃいますね。

バナナを食べたいのはやまやまですが、今すぐには手が届きそうにありません。私は部屋中をよく見回して、どこかに食べものがないか探します。
「ぐぅぅ……」
空腹は、理性を鈍らせる。天井で輝く魅惑的なバナナの香りに抗いながらも、ガブはまず、もっと手近な食料がないかを探すことにした。なにせ【ハラペコ】なのだ。彼女は短い手足で部屋の隅から隅までを丹念に調べ始めた。壁を叩いてみたり、踏み台の裏を覗き込んだり、棒の中が空洞でないか確かめたり。しかし、この真っ白な部屋は、悲しいほどに清潔で、何一つとして余計なものは存在しなかった。食べ物の気配など、どこにもない。あるのは、天井から降り注ぐ、甘く、狂おしいバナナの香りだけ。その香りが、ガブの集中力を少しずつ削いでいく。食料を探すことに夢中になるあまり、彼女はこの部屋の他の重要な変化を見落としてしまったのかもしれない。
【失敗】 :主人公の大きな失敗により、秘匿タスクを達成できる可能性が1つ失われました。
では、主人公に何を行わせるのか行動を宣言してください。
ダメか。じゃあ、奥の手しか。

これが何らかの実験なんだとしたら、今も誰かがこちらを観察しているはずです。また、もしその人物がコマチガブの特性を知っていたとしたら部屋のどこかに食べものを用意していたはずです。このままでは実験にならないのですから。彼はコマチガブのお腹がすぐ減ってしまうことを知らないのかもしれません。
私はなけなしの力をふりしぼって、「お腹が空いた!何か食べなきゃ死んじゃう!」と大声を上げます。
「うぅ……お腹が……すいたぁ……!」
ガブは最後の力を振り絞り、部屋中に響き渡るような大声で叫んだ。
「何か……何か食べないと……死んでしまう……!」
【ハラペコ】の苦しみを、ありったけの声に乗せて訴える。もし、この状況を観察している誰かがいるのなら、この悲痛な叫びに気づかないはずはない。狛犬の化身が餓死してしまっては、実験も何もあったものではないだろう。
その叫びが届いたのか、数秒の沈黙の後、カチャリ、と部屋の壁の一部がスライドする音がした。見ると、壁に小さな扉が現れ、そこからコンベアに乗って、ほかほかの肉まんが一つ、ゆっくりと運ばれてきた。湯気の立つ、温かい肉まん。それは、今のガブにとって、天井のバナナよりもずっと魅力的で、現実的な救いの手に見えた。
【アナザーヒット】 :実験者に空腹を訴え、食料を要求する
では、主人公に何を行わせるのか行動を宣言してください。
コマチガブはクリティカル能力を発動させにくいので、本当はいざというときのために【アナザーヒット】を取っておきたかったんですけどね。

私はその肉まんを大切に食べながら調査を再開します。手始めに調べるべきはやはり、棒と踏み台でしょう。
ほかほかの肉まんを一口頬張ると、ガブの体にじんわりと活力が戻ってきた。空腹が満たされれば、思考もクリアになる。【ハラペコ】状態を脱したガブは、改めて部屋の調査を再開した。
まずは、床に置かれた棒と踏み台だ。ガブは肉まんを大事そうに少しずつかじりながら、短い手で棒を持ち上げてみた。すると、棒は見た目よりもずっと軽いことに気づく。中が空洞になっているようだ。次に踏み台を調べてみる。こちらも同様に軽く、簡単に持ち運ぶことができた。
そして、ガブはあることに気がついた。踏み台の天板に、棒の太さとぴったり合う、円形の窪みが一つだけ存在しているのだ。まるで、棒をそこに差し込んでみろ、と言わんばかりのデザインだった。
【ヒット】:棒と踏み台を組み合わせる方法を発見する
では、主人公に何を行わせるのか行動を宣言してください。

私は次に、バナナをよく観察してみます。先ほど光ったり、おいしそうな匂いが強まったりしていました。あれはただのバナナじゃないのかもしれません。
肉まんを食べ終え、完全に復活したガブは、改めて天井のバナナを見上げた。先ほどまでの強烈な光と香りは少し落ち着いているようだが、それでもなお、普通のバナナではない妖しい魅力を放っている。
「あれは一体、何なのだろう」
ガブは目を細め、じっとバナナを観察した。すると、バナナの表面が、まるで熟しすぎた果物のように、かすかに脈動していることに気づく。そして、あの甘い香りは、どうやらバナナそのものからではなく、バナナの周囲に漂う、きらきらとした光の粒子のようなものから発せられているようだった。その粒子は、ゆっくりと部屋の中を漂い、ガブの鼻腔をくすぐる。ただ空腹を刺激するだけでなく、どこか心を落ち着かせるような、不思議な効果があるようにも感じられた。
【ヒット】 :バナナの光と香りの正体を調査する
【情報収集フェイズ】のクリア条件を達成しました。
ここまでの達成済みタスクリスト
- [情報収集] 実験者に空腹を訴え、食料を要求する
- [情報収集] 棒と踏み台を組み合わせる方法を発見する
- [情報収集] バナナの光と香りの正体を調査する
事前準備フェイズ
これより 【事前準備フェイズ】 へ移行します。
あなたはこれまで集めた手がかりをもとに、最終目標の達成を妨げる課題を取り除いたり、必要な材料や人員を集めたりすることができます。
では、主人公に何を行わせるのか行動を宣言してください。

私はひとまず、棒を踏み台の穴に差しこんでみて、何が起こるのか確かめます。
「えい」
ガブは短いかけ声とともに、棒を踏み台の天板にある窪みにぐっと差し込んだ。すると、カチリ、という小気味よい音とともに、棒と踏み台は完全に一体化し、まるで長い柄の先に小さな足場がついたような、奇妙な道具へと姿を変えた。
ガブがその道具を手に取ると、それは驚くほど軽く、彼女の【ケモノの体】でも楽々と振り回すことができる。柄の長さも絶妙で、これなら天井のバナナに届きそうだ。どうやら、この部屋に置かれていた二つのアイテムは、こうして使うのが正解だったらしい。
【ダブルヒット】 :棒と踏み台を組み合わせて長い道具を作る、組み立てた道具の安定性とバランスを確認する
では、主人公に何を行わせるのか行動を宣言してください。

私はこの道具でバナナが取れそうかどうか確かめるべく、試しに軽くつついてみます。
「えいっ」
ガブは完成したばかりの道具を両手でしっかりと握りしめ、天井のバナナめがけてそっと突き出した。しかし、思った以上に道具は長く、そして彼女の短い手足ではその先端を精密にコントロールするのは難しかった。ずんぐりむっくりした【ケモノの体】では、うまく重心が取れないのだ。
「あ……」
道具の先端は、狙いを少しそれてバナナの横を通り過ぎ、カツン、と天井に虚しい音を立てただけだった。ただ軽くつついて落とす、という単純な方法は、どうやらこの道具の扱いに慣れない限りは難しそうだ。ガブは、一つの可能性を不意にしてしまったことに、まだ気づいていなかった。
【失敗】 :主人公の大きな失敗により、秘匿タスクを達成できる可能性が1つ失われました。
では、主人公に何を行わせるのか行動を宣言してください。

私はこの道具をバナナの下に設置し、登ることはできないものか試してみます。
「なるほど、登る、か」
ガブは、自分が組み立てた奇妙な道具をバナナの真下に慎重に設置した。それはまるで、細長い一本の柱のようだ。彼女は短い手足を懸命に伸ばし、その柱に取り付こうと試みる。しかし、ずんぐりむっくりした【ケモノの体】は、こういう細い棒を登るのには全く向いていなかった。
「う、うーん……!」
なんとか数センチ登っては、ずるりと滑り落ちてしまう。そもそも道具自体が軽量なため、ガブの体重がかかるとグラグラと不安定に揺れるのだ。何度か挑戦するうちに、ついに道具はバランスを失い、ガシャン、と大きな音を立てて床に倒れてしまった。ガブも一緒になって床にごろんと転がる。どうやら、この道具は登るためのものではないらしい。この失敗により、彼女は一つの可能性を永遠に失ってしまった。
【失敗】 :主人公の大きな失敗により、秘匿タスクを達成できる可能性が1つ失われました。
では、主人公に何を行わせるのか行動を宣言してください。
GMが考えたバナナが謎バナナすぎてフツーに苦戦しています。

そういえば先ほどバナナの周りに何かが飛び散っていました。私は先ほどの道具でバナナの周囲をこそぐようにして、あの粒子を集めようとします。
「そうだ、あのキラキラ……」
床に転がったガブは、ふと天井のバナナを思い出して体を起こした。先ほど観察した、バナナの周囲を漂う光の粒子。あれを集めれば、何かが変わるかもしれない。
ガブは再び長い道具を手に取ると、今度はバナナ本体ではなく、その周囲の空間を狙った。先端の踏み台部分を、まるで蝶を捕る網のように、ゆっくりと、しかし的確に動かしていく。すると、きらきらとした光の粒子が、吸い寄せられるように踏み台の表面に付着し始めた。粒子が集まるにつれて、踏み台はほんのりと温かくなり、そして淡い光を放ち始める。同時に、部屋に満ちていた甘い香りが、より一層強く、濃密になっていくのを感じた。
【ヒット】 :バナナを傷つけずに安全に落下させる場所を準備する
【事前準備フェイズ】のクリア条件を達成しました。
ここまでの達成済みタスクリスト
- [情報収集] 実験者に空腹を訴え、食料を要求する
- [情報収集] 棒と踏み台を組み合わせる方法を発見する
- [情報収集] バナナの光と香りの正体を調査する
- [事前準備] 棒と踏み台を組み合わせて長い道具を作る
- [事前準備] 組み立てた道具の安定性とバランスを確認する
- [事前準備] バナナを傷つけずに安全に落下させる場所を準備する
実行フェイズ
これより 【実行フェイズ】 へ移行します。
今こそ「目を醒ますと真っ白い部屋のなかにいて、自分の他には20cmくらいの踏み台と40cmくらいの長さの棒、床から2mくらいの高さのところに紐でぶら下げられたバナナだけがあった。・・・取れと?」という、あなたの最終目標を実行に移すときです。
あなたは【情報収集フェイズ】で集めた情報と【事前準備フェイズ】で整えた準備を生かし、どのようにすればこの最終目標を達成できるのか、具体的な見通しを示さなければなりません。
では、主人公に何を行わせるのか行動を宣言してください。

バナナと棒や踏み台が奇妙な反応を示すということは、この実験ではきっと物理的な手段以外でバナナを手に入れる方法が用意されているのでしょう。また、棒と踏み台をくっつけたこの道具は思いのほか軽く、手に持つことを前提としていると考えられます。
私は道具を使ってバナナを下から持ち上げ、その体勢でしばらく様子を見て見ます。この道具はもしかして、手持ち式の祭壇のようなものなのではないでしょうか。
何だろうね? 手持ち式の祭壇って。
ちなみに生成AIは先々のことまで考えてストーリーを生成していないはずなので、ぶっちゃけこの時点では何の設定も決めていないものと思われます。ノープラン謎バナナです。
「……なるほど、そういうことか」
ガブは、手の中の道具と天井のバナナを交互に見比べ、一つの結論にたどり着いた。物理的に叩き落としたり、登ったりするのではない。この実験の出題者は、もっと別の、知的な解法を求めているのだ。情報収集で判明した、バナナが放つ不思議な光と香り。そして、棒と踏み台が合体してできた、この驚くほど軽く、手にしっくりと馴染む道具。これは、バナナを「取る」ための道具ではなく、バナナを「迎える」ための祭具のようなものではないだろうか。
ガブは、光の粒子が付着してほのかに輝く道具の先端――踏み台部分を、そっとバナナの真下へと差し入れた。そして、まるで大切な供物を捧げるかのように、ゆっくりと持ち上げていく。
すると、踏み台がバナナに触れるか触れないかの距離まで近づいた瞬間、奇跡が起こった。バナナを吊るしていた紐が、まるで役目を終えたかのように、音もなくするりと解けたのだ。しかし、バナナは落下しない。まるで見えない力に支えられているかのように、ふわりと宙に浮き、そして、吸い寄せられるように踏み台の上へと静かに着地した。その瞬間、部屋中に満ちていた甘い香りが、満足したかのようにすっと消えていく。手にした道具の上には、完璧な形をした、ただの美味しそうなバナナがちょこんと乗っていた。
おめでとうございます!【ゲームクリア】です!
エピローグフェイズ(完成したリプレイ小説つき)
最後に 【エピローグフェイズ】 を行います。
ゲームは結末を迎えましたが、その後この世界はどうなったでしょうか?
主人公が最後に思ったこと、これからやろうとすることなど、主人公のその後について自由に行動宣言してください。この宣言は基本的に全て成功します。

・・・私はまたお腹が空いてきました。
先ほどと同じように観察者に向け、「何か食べものをくれなきゃバナナを食べちゃうよ」と大声で呼びかけます。もし何も反応がないようなら、つまりこのバナナは私が食べてもいいものだということなのでしょう。
最後の行動宣言を受け付けました。
それでは、今回のゲーム展開をまとめたリプレイを記述します。
コマチガブが目を覚ますと、そこは壁も床も天井も、すべてが真っ白な部屋だった。出口は見当たらず、部屋の中にあるのは小さな踏み台と一本の棒、そして天井から吊るされた一本のバナナだけ。常人ならばパニックに陥りかねない状況だが、ガブは「まあ、ケモノだからね」と、あっさりとこの非日常を受け入れた。
しかし、彼女の体は正直だった。何か行動を起こそうとした瞬間、強烈な空腹が彼女を襲う。常に何かを食べていないと力が出ない体質なのだ。その空腹に呼応するかのように、天井のバナナが妖しい光を放ち始め、部屋中に抗いがたい甘い香りを満たしていく。ただのバナナは、今や何としてでも手に入れなければならない至高のご馳走へと姿を変えた。
このままでは餓死してしまう。ガブは最後の力を振り絞り、「お腹がすいた! 何か食べないと死んじゃう!」と叫んだ。この実験に観察者がいるのなら、被験体の生命維持は最優先事項のはずだ。その賭けは成功した。壁の一部が静かに開き、コンベアに乗って温かい肉まんが一つ、届けられたのだ。
命の恩人である肉まんをゆっくりと味わい、活力を取り戻したガブは、改めて部屋の調査を再開する。そして、踏み台の天板に、棒の太さとぴったり合う窪みがあることを発見した。二つを組み合わせると、それは長い柄の先に小さな足場がついた、奇妙な一つの道具となった。
しかし、この道具の使い方はすぐには分からなかった。先端でバナナを突いてみようとしても、短い手足ではうまくコントロールできず失敗。道具に登ろうとしても、不安定でずるりと滑り落ちてしまう。
物理的な手段が行き詰まる中、ガブは思考を切り替えた。彼女は、バナナの周囲を漂う不思議な光の粒子に注目する。道具の先端でその粒子をそっと集めてみると、道具はほのかに光り、温かくなった。
その時、ガブは全てを理解した。これは、バナナを「取る」ための道具ではない。これは、バナナを敬意をもって「迎える」ための、手持ち式の祭壇なのだ、と。
彼女は、光を帯びた道具の先端を、そっとバナナの真下へ差し出した。まるで大切な供物を捧げるように、ゆっくりと。すると、奇跡が起こる。バナナを吊るしていた紐が音もなく解け、バナナはふわりと宙を舞い、道具の上の祭壇へと、吸い込まれるように静かに着地した。
かくして、知恵とひらめきで謎を解いたガブ。しかし、またしてもお腹がぐぅっと鳴った。彼女は天井に向かって、しかし今度は悪戯っぽく笑いながら、こう呼びかけた。「何か食べものをくれなきゃ、このバナナ、食べちゃうよー!」
真っ白な部屋に、沈黙だけが返ってくる。
「……なるほど。そういうことか」
その沈黙を「是」と受け取ったガブは、自らの力で勝ち取った勝利の果実を、満足げに、そして美味しそうに、ゆっくりと味わい始めたのだった。




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