キャラになりきってあたふたするゲーム 花百合ちゅみリプレイ

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これ何?

 生成AIのGeminiを使って遊ぶ自作ゲーム『キャラになりきってあたふたするゲーム』のリプレイです。
 遊びかたの雰囲気を確かめたり、単純に2次創作小説として楽しんだりしていただけるとうれしいです。

 ゲームそのものについては下記の記事で配布・解説しています。

その1 知らない人と一緒のキャンプを乗りきりたい!

【最終目標】友人と2人のキャンプだと思って待ち合わせ場所に行ったら他に知らない人が3人もいた。無事に乗りきりたい
【主人公】花百合ちゅみ
【難易度】普通

今回は【お花界のトップ】を使わずにクリアすることを目指します。

情報収集フェイズ

駅前の広場。花百合ちゅみは、大きなリュックを背負って待ち合わせ相手を待っていた。今日は、一番の仲良しの友人Aちゃんと二人きりでのんびりキャンプ!のはずだった。
「ちゅみゃーん、お待たせー!」
声のする方を見ると、Aちゃんが手を振っている。しかし、その隣には知らない男女が三人。Aちゃんは悪びれる様子もなく「ごめーん、急遽みんなも来ることになっちゃって!」と笑う。
ちゅみの思考が、フリーズした。初対面の人が、一人、二人……三人。キャパシティを大幅にオーバーしている。これが【花百合さん】の特性だった。口がパクパクするだけで、声が出ない。自己紹介をしようと笑顔を向けてくる三人を前に、ちゅみはただ固まることしかできなかった。

これより 【情報収集フェイズ】 を開始します。
あなたは主人公に具体的に何をさせたいのか提案し、最終目標を達成する方法を見つけるための情報を集めることができます。

では、主人公に何を行わせるのか行動を宣言してください。

ひとまずひとりになれる時間を確保しないと死んでしまいます。私は移動中のバスのなかでキャンプのハウトゥー本を読み込み、ひとりでできそうな作業を片っ端から頭に叩き込んでおきます。現地で役割分担をしようという話になったときは真っ先に立候補するつもりです。

バスに揺られながら、一行はキャンプ場へと向かっていた。友人Aちゃんと初対面の三人は、後部座席で楽しそうに談笑している。一方、花百合ちゅみは一人、前の席でキャンプの入門書を食い入るように読んでいた。これはコミュニケーションからの戦略的撤退であり、生き残るための術なのだ。
「テントの設営方法」「火のおこし方」「飯盒炊爨のコツ」――彼女は一人で黙々とこなせそうな作業のページに、片っ端から付箋を貼っていく。その集中力は凄まじく、周囲の喧騒など全く耳に入っていない。
「……へぇ、薪割りって、斧を振り下ろすんじゃなくて、薪の方を持ち上げて叩きつけるのがコツなんだ……」
ブツブツと呟きながら、ちゅみは【ミーム知識】から得た謎の知識をキャンプ術とごちゃ混ぜにして吸収していく。その結果、「薪割りは『もう許さねえぞお前!』と叫びながらやると威力が上がる」など、いくつかの誤った情報もインプットされてしまったが、本人は至って真剣そのものだった。

【ヒット】 :今後のキャンプ計画とスケジュールを把握する

では、主人公に何を行わせるのか行動を宣言してください。

こっそりミームを摂取したことで少しだけ癒やされた私は幾分余裕を取り戻し、本を読むふりをしながらバス内の人間観察をすることにします。どうも今日のAは信用できません。彼女がどういうつもりで自分と彼らを引き合わせようと思ったのか、現地に着くまでに目星をつけておかなければなりません・・・!

バスの中でキャンプのハウツー本を読み込むふりをしながら、花百合ちゅみはチラリと友人Aと初対面の三人組の方に目を向けた。ミーム知識の摂取で心の平穏を取り戻したとはいえ、まだ油断はできない。Aちゃんは一体どういうつもりで、自分をこの状況に放り込んだのだろうか?

ちゅみは、彼らの会話や仕草を注意深く観察し始めた。友人Aと知らない男性二人、そして知らない女性一人の組み合わせ。Aちゃんと男性の一人が、時折アイコンタクトを取りながら笑い合っている。女性は少し疎外感を感じているようにも見えるが、特に不満そうな様子はない。
(もしかして……Aちゃんとあの人、そういう関係ちゅみゃーん!? で、あたしはカモフラージュか、それとも恋のキューピッド的な役割を期待されてるとか!?)
ちゅみの【ミーム知識】から、ありとあらゆる恋愛シミュレーションのパターンが瞬時に導き出される。これは、キャンプという名の共同生活を通じて、二人の仲を深めさせるための壮大な作戦なのではないか、という疑念が頭をもたげた。そして、もう一人の男性と女性は、そのカップルの友人として動員された「賑やかし枠」なのではないか、と。
もしそうだとしたら、このキャンプはちゅみにとって、ただの人見知り克服イベントでは済まされない。人間関係の複雑な【修羅場】を乗り越える試練となるだろう。しかし、その時、ちゅみは意外なものを発見した。知らない男性の一人が、リュックから小さなスケッチブックを取り出し、熱心に何かを描いている。それは、アニメキャラクターのような絵だった。

【ヒット】 :友人Aがなぜ他の人を連れてきたのか推測する

では、主人公に何を行わせるのか行動を宣言してください。

どうやらAは自分の恋愛にご執心で、こちらにはさほど興味を持っていないようです。その点は安心しました。
ただ、もうひとりの女性の立ち位置が未知数です。Aとその相手の恋愛の行方には何らかの興味を持っていそうなので、女性陣3人でテントに入ったら積極的にコイバナを切り出してきかねません。
できれば巻きこまれたくないので、私はサバイバル系のwebサイトを開き、どうにか現地で1人用のねぐらをつくれないものかと検討を始めます。

友人Aの恋愛事情という、厄介ではあるが理解可能な構図が見えてきたことで、花百合ちゅみは少しだけ安堵した。問題は、もう一人の女性Bさんの存在だ。彼女が恋バナ好きだった場合、夜のテント内は危険地帯と化すだろう。
(なんとかして、一人になれる空間を確保しなければ……!)
ちゅみはスマホを取り出し、サバイバル系のウェブサイトを猛烈な勢いで検索し始めた。ブッシュクラフト、シェルター構築、タープ泊。専門用語が並ぶ画面をスクロールしながら、彼女の目は一つの記事に釘付けになった。
「これだ……!『落ち葉と枝だけで作る快適デブリハット』!」
記事には、森にある自然物だけで、保温性の高い一人用の寝床を作る方法が写真付きで詳しく解説されていた。これなら、テントから離れた場所に自分だけの聖域を築けるかもしれない。
「うおー!!」
ちゅみは思わず小さな声で叫び、ガッツポーズをした。その瞬間、バスが大きく揺れ、手から滑り落ちたスマホが床を転がっていく。慌てて拾おうとした拍子に、隣の席に座っていたおじさんの膝の上に、頭から【どーん】と突っ込んでしまった。おじさんは読んでいた新聞を放り出し、悲鳴のような声をあげた。

【失敗】 :主人公の大きな失敗により、秘匿タスクを達成できる可能性が1つ失われました。

では、主人公に何を行わせるのか行動を宣言してください。

私は数回頭を下げたうえで小さく拍手をするというよくわからない挙動でその場をごまかし、キャンプ場に到着し次第逃げるようにバスを降ります。

正直、さっきから花百合ちゅみのロールプレイというよりも「私だったらこうする」というプレイングをしています。

おじさんに頭から突っ込んでしまった花百合ちゅみは、顔を真っ赤にしながら飛び起きた。声が出ない代わりに、ぺこぺこと何度も頭を下げる。そして、なぜか思いついたように、ぱちぱちぱち、と小さく【拍手】をした。混乱したおじさんは「あ、ああ……どうも……?」と困惑するばかりだ。その気まずい沈黙を破ったのは、キャンプ場への到着を告げるアナウンスだった。
「つ、着いた……!」
ちゅみは救われたように呟くと、まだバスが完全に停車する前に席を立ち、逃げるように降車口へと向かった。友人Aたちが「ちゅみゃーん、待ってよー!」と呼びかける声も聞こえないふりをして、一目散にバスを降りる。
ひんやりとした森の空気が、火照った顔に心地よかった。しかし、安堵したのも束の間、ちゅみは自分のリュックサックが異常に軽くなっていることに気づいた。
「あれ……?」
背負い直してみると、サイドポケットに入れておいたはずの水筒や、外側のベルトに括り付けていた折り畳み椅子がない。どうやら、バスの中での騒動の際に落としてきてしまったらしい。
【へこたれない】ちゅみは、「まあ、水は川で飲めばいいし、椅子は丸太に座ればいいか!」とすぐに気持ちを切り替えたのだった。

【通過】

GMヒント:「そろそろ情報収集も大詰めですね。まだ話せていない初対面の人たちがどんな人なのか、少しでも知っておくと後々楽になるかもしれませんよ。例えば、持ち物から趣味を探るとか……」

では、主人公に何を行わせるのか行動を宣言してください。

私は荷物の整理をするふりをしながら、まず誰がテント設営の音頭を取るのか様子をうかがいます。私はまだ彼らのうち誰がリーダーなのかすら知りません。

キャンプ場に到着し、それぞれがリュックを下ろして荷物の整理を始めた。花百合ちゅみも、その輪から少しだけ離れた場所で、自分の荷物を広げるふりをしながら皆の様子を窺う。テント設営のような共同作業では、自然とリーダーシップを取る人間が明らかになるはずだ。
案の定、Aちゃんと良い雰囲気だった男性Cさんが「よし、じゃあテント立てるか! 説明書は……っと」と声を上げた。しかし、彼は説明書を広げたものの、複雑な図解を前に首を傾げている。
「うーん、このポールはどことどこを繋ぐんだ……?」
それを見て、バスの中でスケッチブックに絵を描いていたもう一人の男性Dさんが、すっと立ち上がった。
「あ、それ、多分こうですよ」
彼は説明書をちらりと見ただけで、まるで手慣れたパズルを組むかのように、あっという間にテントの骨組みを完成させてしまった。その手際の良さに、皆が「おぉー!」と感嘆の声をあげる。どうやら、Dさんは見た目に反してアウトドア経験が豊富なようだ。
一方、残りの女性Bさんは、そんな様子をただにこにこと眺めているだけで、特に何かを手伝おうとする素振りは見せなかった。

【ヒット】 :初対面の三人の素性と関係性を把握する

【情報収集フェイズ】のクリア条件を達成しました。

ここまでの達成済みタスクリスト
  • [情報収集] 今後のキャンプ計画とスケジュールを把握する
  • [情報収集] 友人Aがなぜ他の人を連れてきたのか推測する
  • [情報収集] 初対面の三人の素性と関係性を把握する

事前準備フェイズ

これより 【事前準備フェイズ】 へ移行します。
あなたはこれまで集めた手がかりをもとに、最終目標の達成を妨げる課題を取り除いたり、必要な材料や人員を集めたりすることができます。

では、主人公に何を行わせるのか行動を宣言してください。

これは放っとくとDが手柄を全部取っちゃって後々ギスるやつです。
もともと予定したことではありましたが、私は早々に薪割りを始めることにします。
薪割りが終われば当然次は火起こし。火起こしは難しいうえ時間がかかるのでDが率先して受け持とうとするでしょう。その間、Cは他の女性陣と一緒に食事の支度なり何なりで見せ場をつくれるはずです。

テント設営で男性Dさんが株を上げているのを見て、花百合ちゅみは「このままではいけない」と直感した。このままだと、リーダー気取りだったCさんのプライドが傷つき、グループ内に不穏な空気が流れるかもしれない。
(よし、あたしが流れを変える……!)
ちゅみは意を決すると、共用の薪割り台と斧を手に取り、少し離れた場所で作業を開始した。バスの中で予習した通り、斧を振り下ろすのではなく、薪を持った左手を振り上げ、斧の刃に叩きつける。
「もう許さねえぞお前ーっ!」
予習したミームの台詞を心のなかで叫びながら、一気に叩きつける! スパーン! と小気味よい音を立てて、薪は綺麗に真っ二つになった。
【豪快】な薪割りに、皆の視線が一斉にちゅみに集まる。Aちゃんが「ちゅみゃーん、すごーい!」と歓声をあげると、他のメンバーからも賞賛の拍手が送られた。これまでほとんど話さなかったちゅみが、突如として力強い一面を見せたことで、場の空気は一気に和んだ。
ちゅみは照れながらも、黙々と薪を割り続ける。これで、Dさんだけでなく、自分もグループに貢献できることを示せた。そして、次に発生するであろう「火起こし」という難易度の高いタスクをDさんに任せることで、Cさんにも他の活躍の場を与えることができるだろう。完璧な采配だった。

【ヒット】 :一人でできる役割を見つける

では、主人公に何を行わせるのか行動を宣言してください。

流れ、変えすぎだろう。

体を動かしながら私ははたと名案を思いつきました。遊び疲れてすぐ眠ってしまったことにすれば、今夜テント内で発生するであろうコイバナイベントをスキップできるのではないかと。そういえばバスではいろいろあって、そのあたりどうするかの結論を出していませんでした。
私はひとしきり仕事を終えると、別に大して興味もない昆虫採集に挑むべく林の奥へ突っ走っていきます。

薪割りを終えたちゅみは、心地よい疲労感に包まれていた。ふと、名案がひらめく。
(そうだ、今から全力で遊んで疲れ切ってしまえば、夜の恋バナ大会が始まる前に寝落ちできるのでは……!?)
計画は完璧だった。彼女は「ちょっと、虫さん探しに行ってくる!」とだけ皆に告げると、虫取り網を片手に森の奥へと駆け出した。もちろん、彼女に昆虫採集の趣味はない。これはあくまで、体力を消耗するための言い訳なのだ。
「うおー! 待ってろよクワガタ―!」
【豪快】に叫びながら、ちゅみは手当たり次第に木を蹴り始めた。ガッ! ボカッ! と鈍い音が森に響き渡る。もちろん、そんな方法でクワガタが落ちてくるはずもなく、ただただ木の幹に足跡がつくだけだった。しばらく暴れ回った後、さすがに疲れたちゅみは、近くの小川で顔を洗うことにした。
しゃがんで水をすくおうとした、その時。背後の茂みがガサガサと揺れ、鋭い牙を剥いたイノシシが飛び出してきた。どうやら、ちゅみが木を蹴りまくったことで、縄張りを荒らされたと勘違いしたらしい。

【ファンブル】 :状況の大幅な変化により、秘匿タスクの内容が全て入れ替わりました。

では、主人公に何を行わせるのか行動を宣言してください。

今の自分にイノシシと戦う術はありません。私は瞬時の判断で真横の方向へ駆け出します。

「ちゅみゃーん!?」
背後から迫るイノシシの荒い鼻息に、花百合ちゅみの全身の毛が逆立った。戦っても勝てる相手ではない。彼女は本能的に、突進してくるイノシシの進路に対して垂直、つまり真横の方向へと全力で駆け出した。
しかし、ここは舗装された道路ではない。木の根が張り出し、落ち葉が積もる森の中だ。運動が得意ではないちゅみの足はもつれ、無様に転んでしまう。
「うわっ!」
イノシシの牙が、ちゅみのリュックをかすめていく。間一髪だった。恐怖で心臓が跳ね上がる。だが、不思議と体は動いた。転んだ勢いをそのまま利用して、近くにあった大木の影に転がり込む。まさに【へこたれない】精神力が、彼女を絶体絶命のピンチから救ったのだ。
イノシシは勢い余ってちゅみを通り過ぎ、少し先で向き直って再び突進の体勢に入る。大木の裏に隠れたちゅみとイノシシの、息詰まる睨み合いが始まった。

【ヒット】 :地形を利用して身を守る

では、主人公に何を行わせるのか行動を宣言してください。

変に注目されたくないので伏せていましたが、何を隠そう私はお花界のトップ。あちらの世界では聞きわけのない野生動物たちに格の違いをわからせるため、一対一で格闘することも一度や二度ではありませんでした。今、私がそうだったことに決めました。
私はこちらに向かって今にも駆けだそうとしているイノシシに正面から対峙し、腰を深く下ろしながら細く長く息を吐きます。迫り来るイノシシ。長い牙がこちらに届くかどうかの刹那、私はイノシシの眉間へ必殺の正拳突きをまっすぐ打ちこみます。

諦めてクリティカル能力【お花界のトップ】を使いました。
このゲームの花百合ちゅみは妙に覚悟が決まっているので、「斧を振りかぶって背後からヒグマに襲いかかる」くらいのことならできるんですが、武器なし不意打ちなしだとちょっと解決策が思いつきません。

大木の裏で息を潜めていた花百合ちゅみだったが、その瞳にはもはや恐怖の色はなかった。むしろ、どこか懐かしむような、それでいて絶対的な自信に満ちた光が宿っていた。
(そうだった……あたしは、お花界のトップ……。こういう修羅場、何度もくぐり抜けてきたじゃないか)
彼女は、今、この瞬間にそういう設定を自分に与えた。突如として覚醒した戦闘能力は、彼女の全身にみなぎっていく。ちゅみは木の影からすっと姿を現し、突進の体勢に入っているイノシシと正面から対峙した。
「【お花界のトップ】、花百合ちゅみ……。参る!」
ちゅみは深く腰を落とし、静かに呼吸を整える。イノシシが猛然と突っ込んできた。土煙を上げ、巨大な牙がちゅみの喉元に迫る。誰もが息をのむ、その刹那――。
「うおー!!」
ちゅみの右拳が、閃光のように繰り出された。それは、イノシシの眉間の一点に吸い込まれるようにして、完璧なタイミングで叩き込まれた。
「ブゴッ!?」
巨体が、まるで紙切れのように宙を舞う。イノシシは数回きりもみ回転した後、遠くの木の幹に激突し、白目を剥いて気絶した。静まり返る森の中、ちゅみはゆっくりと拳を下ろすと、ふぅ、と小さく息を吐いた。

【クリティカル】 :イノシシから逃げる / イノシシを何らかの方法で鎮静化させる / 身を守るための武器を見つける
プレイヤーの宣言により、花百合ちゅみに【お花界正拳突き】のステータスが永続的に追加されました。

【事前準備フェイズ】のクリア条件を達成しました。

ここまでの達成済みタスクリスト
  • [情報収集] 今後のキャンプ計画とスケジュールを把握する
  • [情報収集] 友人Aがなぜ他の人を連れてきたのか推測する
  • [情報収集] 初対面の三人の素性と関係性を把握する
  • [事前準備] 一人でできる役割を見つける
  • [事前準備] 地形を利用して身を守る
  • [事前準備] イノシシから逃げる
  • [事前準備] イノシシを何らかの方法で鎮静化させる
  • [事前準備] 身を守るための武器を見つける

実行フェイズ

これより 【実行フェイズ】 へ移行します。
今こそ「友人と2人のキャンプだと思って待ち合わせ場所に行ったら他に知らない人が3人もいた。無事に乗りきりたい」という、あなたの最終目標を実行に移すときです。
あなたは【情報収集フェイズ】で集めた情報と【事前準備フェイズ】で整えた準備を生かし、どのようにすればこの最終目標を達成できるのか、具体的な見通しを示さなければなりません。

では、主人公に何を行わせるのか行動を宣言してください。

私は虫取りに出かけたときと同じ謎のハイテンションと、誰に話しかけているのか微妙によくわからない口調のまま、キャンプ場へ戻ります。仕留めたばかりのイノシシを引きずりながら。
さすがに自らの手で解体しては引かれてしまうでしょうから、イノシシの処分はキャンプ場の管理人さんに委ねます。

「ちゅみゃーん! 晩ごはん、ゲットしてきたよー!」
森の奥から、そんな謎のハイテンションな声が聞こえてきた。友人たちが声のする方を見ると、そこにいたのは花百合ちゅみの姿。しかし、その手には虫取り網ではなく、ぐったりとした巨大なイノシシの後ろ足が握られていた。彼女はそれを、まるで大きな大根でも引きずるかのように、軽々と運んでくる。
「うおー! このイノシシ、すごい脂が乗ってて美味しそう!」
誰に言うともなくそう叫ぶちゅみの姿に、友人Aも、初対面の三人も、ただただ唖然とするばかりだ。一体、森の奥で何があったのか。なぜこのか弱い(ように見えた)少女が、屈強なイノシシを素手で仕留めているのか。誰もが思考停止に陥っていた。
ちゅみはそんな皆の様子を気にするでもなく、近くの管理棟にイノシシを引きずっていくと、管理人のおじさんに「これ、よかったらどうぞ」と事もなげに手渡した。管理人のおじさんもまた、開いた口が塞がらない。
キャンプサイトに戻ってきたちゅみは、何事もなかったかのようににこっと笑う。その笑顔を見て、もう誰も彼女に人見知りだとか、か弱い女の子だとかいう印象を抱く者はいなかった。むしろ、畏敬の念すら感じている。夜の恋バナ大会など、もはや誰も言い出せない神聖な雰囲気が、その場を支配していた。

おめでとうございます!【ゲームクリア】です!

エピローグフェイズ(完成したリプレイ小説つき)

最後に 【エピローグフェイズ】 を行います。
ゲームは結末を迎えましたが、その後この世界はどうなったでしょうか?
主人公が最後に思ったこと、これからやろうとすることなど、主人公のその後について自由に行動宣言してください。この宣言は基本的に全て成功します。

一晩明けて撤収作業中、私は管理人さんからイノシシのロース肉の大きな切り身を受け取ります。ひとりでは食べきれない量です。私はちょうどしまおうとしていた包丁を使ってその肉を5等分に切り分け、キャンプメンバーそれぞれにお土産として手渡します。まだ熟成は済んでいないはずですが、私は緊張しいでうまく説明できないため、そのあたりの解説は管理人さんに丸投げです。

最後の行動宣言を受け付けました。
それでは、今回のゲーム展開をまとめたリプレイを記述します。

駅前の広場。親友のAちゃんと二人きりのはずだったキャンプの待ち合わせ場所に、見知らぬ男女が三人もいた。その瞬間、花百合ちゅみの世界から音が消えた。初対面の人が二人以上いると緊張で言葉が出なくなる。自己紹介をしようと笑顔を向けてくる三人を前に、ちゅみはただ固まることしかできなかった。このキャンプ、無事に乗り切れるのだろうか。

バスに揺られ、一行はキャンプ場を目指す。後部座席で盛り上がる四人を背に、ちゅみはキャンプ入門書に顔を埋めていた。それはコミュニケーションからの戦略的撤退。生き残るための知恵だった。彼女は人間観察を通じて、この奇妙なメンバー構成の意図を推し量る。どうやらAちゃんは、メンバーの一人の男性と良い雰囲気になりたいらしい。そして自分は、そのカモフラージュか賑やかしとして呼ばれたのだと察した。ならば、厄介な恋バナが始まる夜のテントは危険地帯だ。彼女はスマホで「一人用シェルターの作り方」を検索し、自分だけの聖域を森に築くことを固く決意した。

キャンプ場に到着すると、早速テントの設営が始まった。リーダーシップを取りたがる男性Cさんが説明書を前に苦戦する一方、物静かそうに見えた男性Dさんがあっという間に骨組みを完成させてしまう。このままでは気まずい空気になる。そう直感したちゅみは、自ら薪割りの役を買って出た。
「うおー!」
心のなかで叫びながら、予習した通りに斧を振り下ろす。小柄な体躯からは想像もつかない豪快さで、薪が次々と割れていく。その姿に、皆は驚きと称賛の声をあげた。ただの人見知りな女の子ではない。彼女が秘めた力強さの片鱗が、グループの空気を和ませた瞬間だった。

夜の恋バナ大会を回避するため、ちゅみは「虫さん探しに行ってくる!」と宣言し、体力を消耗すべく森の奥へ駆け出した。手当たり次第に木を蹴り、意味もなく走り回る。しかし、その無邪気な行動が、森の主の怒りを買ってしまった。茂みから飛び出してきたのは、鋭い牙を剥いた巨大なイノシシだった。
絶体絶命。だが、その恐怖が、ちゅみの内に眠る何かを目覚めさせた。
(そうだった……あたしは、お花界のトップ……こういう修羅場、何度もくぐり抜けてきたじゃないか)
それは、彼女が今、この瞬間に思い出した真実。彼女はイノシシと正面から対峙し、静かに呼吸を整える。猛然と突進してくる巨体。その牙が喉元に届く刹那、閃光のように繰り出された彼女の拳は、イノシシの眉間へと吸い込まれていった。巨体が紙切れのように宙を舞い、森に静寂が戻る。

「ちゅみゃーん! 晩ごはん、ゲットしてきたよー!」
キャンプサイトに戻ってきた彼女の手には、ぐったりとしたイノシシが引きずられていた。友人たちは言葉を失う。目の前の少女が、ただ者ではないことを誰もが悟った。畏敬の念すら漂う神聖な雰囲気の中、もはや恋バナなどという俗な話題を口にできる者はいなかった。ちゅみは、誰にも予想できない形で、このキャンプを「無事に乗り切る」という目的を達成したのだ。

翌朝。後片付けをしていると、管理人のおじさんが、昨日のイノシシの見事なロース肉を持ってきてくれた。一人ではとても食べきれない量だ。ちゅみは調理用の包丁を手に取ると、手際よくその肉を五等分にした。そして、Aちゃんたち一人ひとりに「お土産、です」と、はにかみながら手渡す。本当は「食べる前に熟成させた方がいい」という重要な情報を伝えたいのだが、緊張でうまく言葉が出てこない。彼女はもじもじしながら、隣にいた管理人のおじさんの服の裾をくい、と引っ張った。その意図を察したおじさんは、苦笑しながら肉の扱い方を皆に説明してくれた。イノシシを一撃で屠るほどの力を持ちながら、人と話すのは少し苦手。そんな不思議な少女の存在は、皆の心に忘れられない思い出として、深く刻まれたのだった。

その2 世界征服したい!

【最終目標】世界征服したい
【主人公】花百合ちゅみ
【難易度】難しい

情報収集フェイズ

ある晴れた日の午後。花百合ちゅみは、ふと思った。
「うおー! 今日からあたしが、この世界の王になるちゅみゃーん!」
特に深い理由はない。お花界のトップたるもの、たまには人間界のトップに立ってみるのも一興だろう。しかし、彼女が高らかに世界征服を宣言した、まさにその時だった。

何気なくつけたテレビの臨時ニュース速報に、信じられないテロップが流れた。『全人類の皆様へお知らせ:本日正午をもちまして、我々「大タピオカ帝国」による全世界の完全統治が完了いたしました』。画面に映し出されたのは、つやつやと黒光りする巨大なタピオカだった。それは、人類が気づかぬうちに、甘くておいしいミルクティーのような幸福感で世界を満たし、抵抗する者なく平和的に征服を終えた、と高らかに宣言した。

難易度【難しい】が選択されたため、とんでもないことが起こりました。

これより 【情報収集フェイズ】 を開始します。
あなたは主人公に具体的に何をさせたいのか提案し、最終目標を達成する方法を見つけるための情報を集めることができます。

では、主人公に何を行わせるのか行動を宣言してください。

何、その語尾。

タピオカミルクティーは実際に飲んでこそ幸せになれるものだと思います。納得がいかない私はSNSをざっと読み、大タピオカ帝国の支配が具体的にどのようなものか、もう少し詳しい情報を集めます。

「あたしより先に世界征服するなんて、許せないちゅみゃーん!」
花百合ちゅみはぷんすかと頬を膨らませながら、スマホでSNSを開いた。タイムラインは、大タピオカ帝国の話題で持ちきりだ。
「#大タピオカ帝国最高」「#毎日タピオカ飲めて幸せ」といったハッシュタグがトレンドを埋め尽くしている。どうやら帝国は、全ての水道の蛇口から無限に高品質なタピオカミルクティーが供給されるという、驚異的なインフラを構築したらしい。人々は蛇口をひねるだけで得られる甘美な幸福に浸り、何の疑いもなくその支配を受け入れているようだ。
しかし、その中で、ちゅみはいくつかの不穏な投稿を見つけた。「最近、みんな同じようなことしか言わなくない?」「タピオカ以外の飲み物の話すると、アカウントが凍結されたんだけど…」
どうやら、大タピオカ帝国はタピオカ以外の文化や思想を許さない、恐るべき思想統制を行っているらしい。タピオカによる幸福の裏には、自由な思考の剥奪という大きな代償が隠されていたのだ。

【ヒット】 :大タピオカ帝国に対する市民の反応を調査する

では、主人公に何を行わせるのか行動を宣言してください。

おいしいタピオカミルクティーは飲みたいけれど、洗脳はイヤです。ならば目指すべきは大タピオカ帝国を私が征服し、意のままに操ることでしょう。
決意を新たにした私は当面の活動拠点を探すことにします。公共の水道インフラに接続されておらず、しかし最低限の生活環境が整っていて、自分以外の人は容易に立ち入ることができない場所・・・。南極基地とかでしょうか?

「タピオカミルクティーは好きだけど、洗脳は嫌! ならば、あたしがこの帝国を乗っ取って、もっといい感じにしてやるちゅみゃーん!」
花百合ちゅみは高らかに宣言し、世界征服ならぬ「帝国征服」計画の第一歩として、秘密基地探しを始めた。帝国の監視網から逃れられる場所……それは、公共インフラから切り離され、かつ文明的な生活が送れる場所でなければならない。
(南極基地……は、どうやって行けばいいんだろ……?)
ちゅみは【壊滅的な学力】により、南極へのアクセス方法を全く思いつけない。地図アプリを開いてみるも、現在地から南極点までのルート検索は「徒歩 約7000時間」と表示されるだけで、全く参考にならなかった。
「うーん、もっと近場でいいとこないかなあ……」
彼女は頭を悩ませた。その時、ふと窓の外を見ると、近所の公園の池に浮かぶ小さなボートが目に入った。なぜかそのボートの上には、こたつとテレビ、そして小さな発電機が完備されている。
「あれだ!」
理由はよくわからないが、ちゅみはあのボートこそが完璧な秘密基地だと直感した。

【ファンブル】 :状況の大幅な変化により、秘匿タスクの内容が全て入れ替わりました。

では、主人公に何を行わせるのか行動を宣言してください。

考えれば考えるほど、ちょうどいい秘密基地のような気がしてきます。なんといってもコンビニへのアクセスが近いところがgoodです。
私は世界征服のための足場が固まったことに満足すると、次は敵の所在地を確認することにしました。大タピオカ帝国と名乗るくらいなら公式webサイトくらい持っているんじゃないでしょうか。

今回は早い段階で【お花界のトップ】を使うつもりでいるので余裕をかましています。

公園の池に浮かぶ謎の生活空間完備ボートを秘密基地と定めた花百合ちゅみは、次なるステップとして敵の本拠地を探ることにした。
「『大タピオカ帝国 公式サイト』っと……」
スマホで検索すると、案の定、つやつやと黒光りするタピオカがトップページで弾む、やけにポップな公式サイトがヒットした。サイト内を調べていくと、「帝国概要」というページに、彼らの本拠地が記載されているのを発見する。
所在地は「旧東京都庁第一本庁舎」。あの特徴的なツインタワーのビルが、今や大タピオカ帝国の総本山となっているらしい。さらに、サイトには「タピオカ皇帝陛下」なる存在が君臨していることも書かれていた。しかし、その姿は黒いシルエットで隠されており、正体は不明だった。
「ふふん、見つけたぞ……タピオカ皇帝! お前の首、洗って待ってろちゅみゃーん!」
ちゅみは不敵な笑みを浮かべ、打倒皇帝への決意を新たにする。しかし、その時だった。彼女のスマホ画面に、突然警告メッセージがポップアップした。『警告:当サイトへの不審なアクセスを検知しました。あなたの位置情報を特定し、監視ドローンを派遣します』。

【ヒット】 :大タピオカ帝国の本拠地の場所を特定する

では、主人公に何を行わせるのか行動を宣言してください。

ヤバい。私は慌てて冷蔵庫からありったけの食べものと飲みものを取り出してリュックに詰めると、お花界から魔法のICBMを呼び出します。
お花界特産であるこのミサイルはお花でできているため、大きさ・飛翔速度・飛翔高度・爆破半径すべて任意で決めることができ、しかもお花でできているのでどこからでも発射することができます。
私は魔法のICBMにまたがって、先ほど見つけたボートまで飛んでいきます。

「ちゅみゃーん!? これはヤバいやつ!」
警告メッセージを見て青ざめた花百合ちゅみは、考えるより先に動いていた。冷蔵庫の中身を手当たり次第リュックに【どばっ】と詰め込むと、彼女は窓の外に向かって叫んだ。
「いでよ! お花界式ICBM『フローラル・デリバリー』!」
その瞬間、ベランダのプランターに植えられていたパンジーが、にわかに光を放ち始めた。みるみるうちに巨大化したパンジーは、全長3メートルほどの流線型のミサイルへと姿を変える。機体は色とりどりの花びらで覆われており、先端には可愛らしい蕾がついている。
ちゅみは慣れた様子でその魔法のミサイルにまたがると、操縦桿代わりの茎をぎゅっと握りしめた。
「【お花界のトップ】、花百合ちゅみ! 行くぞ!」
彼女の宣言に応じるように、ミサイルは轟音もなく、ふわりと宙に浮き上がった。そして、窓ガラスを突き破ることもなく、まるで幻のようにすり抜けて夜空へと舞い上がる。眼下では、帝国の監視ドローンがちゅみの家を取り囲み始めているのが見えた。しかし、お花でできたミサイルはレーダーに映らない。ちゅみはあっという間に追跡を振り切り、一路、秘密基地と定めた公園の池のボートへと向かうのだった。

【クリティカル】 :監視ドローンから逃れる / 追跡から隠れるための場所を見つける / ドローンを無力化する方法を調査する / ドローンの能力を理解する / テクノロジーに詳しい人物から助けを得る
プレイヤーの宣言により、花百合ちゅみに【魔法のICBM召喚】のステータスが永続的に追加されました。

【情報収集フェイズ】のクリア条件を達成しました。

ここまでの達成済みタスクリスト
  • [情報収集] 大タピオカ帝国に対する市民の反応を調査する
  • [情報収集] 大タピオカ帝国の本拠地の場所を特定する
  • [情報収集] 監視ドローンから逃れる
  • [情報収集] 追跡から隠れるための場所を見つける
  • [情報収集] ドローンを無力化する方法を調査する
  • [情報収集] ドローンの能力を理解する
  • [情報収集] テクノロジーに詳しい人物から助けを得る

達成したタスクの判定が大雑把すぎる・・・!

事前準備フェイズ

これより 【事前準備フェイズ】 へ移行します。
あなたはこれまで集めた手がかりをもとに、最終目標の達成を妨げる課題を取り除いたり、必要な材料や人員を集めたりすることができます。

では、主人公に何を行わせるのか行動を宣言してください。

私はとりあえずの報復措置として、旧都庁へ向けて魔法のICBMを10本ほど撃ち込みます。

秘密基地である公園のボートに無事着陸した花百合ちゅみは、おもむろに立ち上がると、旧都庁の方角を睨みつけた。
「あたしを怒らせたこと、後悔させてやるちゅみゃーん!」
彼女が両手を天に掲げると、池に浮かんでいた蓮の葉が次々と輝き出し、10本の魔法のICBM『フローラル・デリバリー』へと姿を変えた。
「発射!」
ちゅみの号令一下、10本のミサイルが夜空を切り裂き、旧都庁へと吸い込まれていく。しばらくして、遠くの空がぱっと明るくなり、巨大な花火のような爆発が夜を彩った。爆心地からは、色とりどりの花びらが舞い散り、甘い花の香りが風に乗ってこちらまで届いてくる。それは、破壊というにはあまりにも美しい光景だった。
しかし、その【豪快】な一撃は、大タピオカ帝国の中枢に深刻なダメージを与えたはずだ。満足したちゅみは、ボートに備え付けられていたこたつに入り、テレビのスイッチを入れた。どのチャンネルも、都庁への謎の攻撃に関するニュース速報を伝えている。

【ヒット】 :タピオカの供給システムを破壊する

では、主人公に何を行わせるのか行動を宣言してください。

敵拠点の機能が麻痺したことを確認した私は、再び魔法のICBMにまたがって自ら突貫し、テレビで見た巨大タピオカを確保することにします。
魔法の小口径ICBMを詰めたオモチャのピストルの銃口を突きつけ「お前もお花にしてやろうか!」と脅して人質に取り、なおかつ狙撃対策として自分とタピオカの周囲に絶えず魔法のマイクロICBMをバラまいて、爆風で目隠しするのです。

旧都庁への奇襲攻撃から一夜明け。テレビは、水道からタピオカミルクティーが出なくなったことに対する市民の混乱を大々的に報じている。今こそ好機。花百合ちゅみは再び魔法のICBMにまたがると、旧都庁へと飛んだ。
半壊した都庁の最上階。そこには、直径5メートルはあろうかという巨大なタピオカ――タピオカ皇帝――が、プルプルと震えながら鎮座していた。
「見つけたぞ、皇帝!」
ちゅみはICBMから飛び降りると、懐からオモチャのピストルを取り出し、その銃口を皇帝に突きつけた。ピストルには、指先ほどの大きさの魔法のマイクロICBMが弾丸として込められている。
「お前も、お花にしてやろうか!」
【ミーム知識】から引用した悪役のようなセリフを吐くと、皇帝は恐怖に震え、さらに激しくプルプルと揺れ始めた。ちゅみは皇帝を人質(人タピオカ?)に取ると、周囲にマイクロICBMを絶えずバラまき始めた。ぱん、ぱん、ぱん! と小さな花火のような爆発が連続し、色とりどりの煙幕が二人を包み込む。これで、外部からの狙撃は不可能だ。完璧な籠城作戦だった。

【ヒット】 :敵の本拠地に侵入する計画を立てる

では、主人公に何を行わせるのか行動を宣言してください。

私はタピオカから世界中の人々を洗脳した手段を聞き出し、二度と実行できないようそのシステムを破壊します。

色とりどりの煙幕の中、花百合ちゅみはオモチャのピストルをタピオカ皇帝に突きつけたまま、ゆっくりと尋ねた。
「どうやって、みんなさんを洗脳したの? 正直に言わないと、お花にするよ?」
皇帝は恐怖にプルプルと震えながら、テレパシーのようなものでちゅみの脳内に直接語りかけてきた。
(……我々は、タピオカミルクティーに微量の『幸福ナノマシン』を混入させておりました……。それを摂取した人間は、多幸感に包まれ、思考能力が著しく低下するのです……。ナノマシンの製造プラントは、この都庁の地下深くに……)
「なるほど、そういうことかー!」
全てを理解したちゅみは、にこりと笑うと、ピストルの引き金を引いた。放たれたマイクロICBMは、タピオカ皇帝の脇をすり抜け、床に大穴を開ける。穴は一直線に地下へと続き、やがて最深部で大きな爆発が起こった。地響きとともに、幸福ナノマシンの製造プラントは完全に破壊されたのだ。
【へこたれない】どころか、全てを一人で解決していくちゅみの姿に、タピオカ皇帝はもはや抵抗する気力すら失っていた。

【ヒット】 :タピオカに対する兵器を開発する

【事前準備フェイズ】のクリア条件を達成しました。

ここまでの達成済みタスクリスト
  • [情報収集] 大タピオカ帝国に対する市民の反応を調査する
  • [情報収集] 大タピオカ帝国の本拠地の場所を特定する
  • [情報収集] 監視ドローンから逃れる
  • [情報収集] 追跡から隠れるための場所を見つける
  • [情報収集] ドローンを無力化する方法を調査する
  • [情報収集] ドローンの能力を理解する
  • [情報収集] テクノロジーに詳しい人物から助けを得る
  • [事前準備] タピオカの供給システムを破壊する
  • [事前準備] 敵の本拠地に侵入する計画を立てる
  • [事前準備] タピオカに対する兵器を開発する

実行フェイズ

これより 【実行フェイズ】 へ移行します。
今こそ「世界征服したい」という、あなたの最終目標を実行に移すときです。
あなたは【情報収集フェイズ】で集めた情報と【事前準備フェイズ】で整えた準備を生かし、どのようにすればこの最終目標を達成できるのか、具体的な見通しを示さなければなりません。

では、主人公に何を行わせるのか行動を宣言してください。

大タピオカ帝国政府を完全に制圧したところで、私は110番通報します。一応ここは日本の領土。今や彼らは主権国家の首脳陣ではなく、ただのテロリストです。彼らは日本の司法で裁かれるべきです。
一方で、私は圧倒的軍事力を背景に、彼らが構築したタピオカミルクティー供給インフラを施設従業員ごと占拠。ナノマシン抜きの普通においしいタピオカミルクティーを全世界に向けて再び供給させます。

タピオカ皇帝を完全に無力化した花百合ちゅみは、おもむろにスマホを取り出し、110番に通報した。
「もしもし、警察さんですか? 都庁にテロリストが立てこもってるんですけどー。首謀者は、なんか黒くて丸くてプルプルしてます」
【壊滅的な学力】のせいで若干要領を得ない通報だったが、状況が状況なだけに、すぐさま警察の特殊部隊が突入してきた。彼らは、プルプルと震えているだけの巨大なタピオカと、その横で可愛らしく【拍手】をしている少女を見てひどく困惑したが、ともあれテロリスト(?)の身柄は確保された。

一方、ちゅみは警察の混乱を尻目に、旧都庁の地下に残されたタピオカミルクティー供給インフラを完全に掌握していた。彼女は【お花界のトップ】としてのカリスマ(と、時折見せる魔法のICBM)で従業員たちを従わせると、幸福ナノマシンの混入を中止させ、純粋に美味しく、そして安全なタピオカミルクティーの生産を再開させた。
全世界の蛇口から、再びタピオカミルクティーが供給され始める。それはもはや洗脳の道具ではなく、人々の心を癒やす純粋な飲み物だった。世界中の人々は、この新たな供給システムの支配者を「花百合女王」と呼び、心から賞賛した。ちゅみは、武力や恐怖による支配ではなく、美味しいタピオカミルクティーを供給するという、最も平和的な方法で世界をその手に収めたのだった。

おめでとうございます!【ゲームクリア】です!

エピローグフェイズ(完成したリプレイ小説つき)

最後に 【エピローグフェイズ】 を行います。
ゲームは結末を迎えましたが、その後この世界はどうなったでしょうか?
主人公が最後に思ったこと、これからやろうとすることなど、主人公のその後について自由に行動宣言してください。この宣言は基本的に全て成功します。

1週間後、世界征服に飽きた私は普通のお花界のトップの身に戻ります。タピオカミルクティー水道を含めた帝国残滓は、まあ、需要があれば誰かが勝手に使うんじゃないでしょうか。

最後の行動宣言を受け付けました。
それでは、今回のゲーム展開をまとめたリプレイを記述します。

その野望は、ある晴れた日の午後に、唐突に芽生えた。「うおー! 今日からあたしが、この世界の王になるちゅみゃーん!」。お花界のトップとして君臨する少女、花百合ちゅみにとって、それはほんの気まぐれだった。しかし、彼女が高らかに世界征服を宣言したまさにその時、テレビから流れた臨時ニュースが、その小さな野望を打ち砕いた。
『全人類の皆様へ。本日正午、我々「大タピオカ帝国」による全世界の完全統治が完了いたしました』
画面には、つやつやと黒光りする巨大なタピオカが映し出されていた。人類は、蛇口をひねれば無限に供給される甘美なタピオカミルクティーの幸福に浸り、何の抵抗もなくその軍門に下ったという。先を越された事実に、ちゅみはぷんすかと頬を膨らませた。

「あたしより先に世界征服するなんて、許せない!」
納得のいかない彼女がSNSを覗くと、タイムラインは帝国を賛美する声で溢れていた。だがその中に、タピオカ以外の文化を語るとアカウントが凍結される、という不穏な書き込みを見つける。幸福の裏に隠された思想統制。ちゅみは決意した。「ならば、あたしがこの帝国を乗っ取って、もっといい感じにしてやる!」

反逆の第一歩は、秘密基地の確保。公共インフラから切り離された場所……南極基地を思いつくも、地理に疎い彼女にはそこへ至る術が分からない。そんな時、近所の公園の池に浮かぶ、こたつとテレビと発電機が完備された謎の手漕ぎボートが目に留まった。「あれだ!」と直感したのも束の間、公式サイトで本拠地(旧都庁)を調べていたことで帝国の監視網に捕捉され、無数の監視ドローンが彼女の家に迫っていた。
絶体絶命。しかし、その時こそ、お花界のトップが真の力を見せる時だった。
「いでよ! フローラル・デリバリー!」
ベランダのパンジーが光を放ち、色とりどりの花びらで覆われた魔法のICBMへと姿を変える。ちゅみはそれに軽々と跨ると、夜空へと舞い上がった。レーダーに映らない花のミサイルは、瞬く間に追跡を振り切り、一路、池のボートへと向かった。

秘密基地に降り立った彼女は、報復として旧都庁へ向けて10本の魔法のICBMを撃ち込む。遠くの空に美しい花火が咲き乱れ、帝国のタピオカ供給システムは壊滅的な打撃を受けた。混乱に乗じ、ちゅみは自らもICBMで都庁の最上階へ突入する。そこには、プルプルと震える巨大なタピオカ皇帝がいた。
「お前も、お花にしてやろうか!」
オモチャのピストルに込めたマイクロICBMを突きつけ、彼女は皇帝から洗脳の秘密――ミルクティーに混入された「幸福ナノマシン」の存在を聞き出す。そして、その製造プラントが眠る都庁の地下深部へ向けて、ピストルの引き金を引いた。轟音と共に帝国の支配は根底から覆り、黒くて丸い独裁者は、ただ震えるだけの存在となった。

ちゅみは、確保したタピオカ皇帝を「テロリストです」と警察に通報。駆けつけた特殊部隊が困惑する中、彼女は帝国の残した供給インフラを完全に掌握した。従業員たちを従わせ、ナノマシン抜きの、純粋に美味しく安全なタピオカミルクティーを生産させる。再び全世界の蛇口から流れ始めたそれは、もはや洗脳の道具ではなく、人々の心を癒す甘い恵みだった。世界は、新たな支配者を「花百合女王」と呼び、心からその誕生を祝福した。

――それから、一週間。
女王として旧都庁の玉座(タピオカ皇帝が座っていた場所)に腰かけていたちゅみは、ふと、小さく呟いた。
「なんか、もう飽きたな」
その日を境に、彼女はぷいと姿を消した。残されたタピオカミルクティーのインフラは、世界の誰かがうまいこと使うだろう。彼女はまた、お花界と人間界を行き来する、ちょっと不思議なだけの女の子に戻ったのだ。世界征服とは、彼女にとって、ほんの一週間の気まぐれな遊びに過ぎなかったのである。

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