
これ何?
生成AIのGeminiを使って遊ぶ自作ゲーム『キャラになりきってあたふたするゲーム』のリプレイです。
遊びかたの雰囲気を確かめたり、単純に2次創作小説として楽しんだりしていただけるとうれしいです。
ゲームそのものについては下記の記事で配布・解説しています。
その1 後輩の文化祭を手伝ってあげたい!
【最終目標】高校生の友人から、文化祭のステージに出演してほしいと頼まれた。しかし予算制約が非常に厳しく、このまま相談してもマネージャーに却下されてしまうだろう。
【主人公】七星みりり
【難易度】普通
情報収集フェイズ
「みりり先輩!文化祭のステージ、出てくれませんか!?」
後輩でもある友人からのキラキラした眼差しに、七星みりりは二つ返事で「ええで!」と答えそうになるのをぐっとこらえた。話を聞けば、交通費とささやかなお礼くらいしか出せないという。プロのモデルである手前、個人的な付き合いで仕事を受けるわけにはいかない。いつも冷静なマネージャーの顔が目に浮かぶようだ。
「うーん、マネージャー、絶対NG出すやんな…」
しかし、友人の期待に応えたい気持ちも本物だ。どうすれば、この無茶な依頼をマネージャーに納得させ、文化祭のステージに立つことができるだろうか。みりりの新たな挑戦が、今始まる。
これより【情報収集フェイズ】を開始します。
あなたは主人公に具体的に何をさせたいのか提案し、最終目標を達成する方法を見つけるための情報を集めることができます。
では、主人公に何を行わせるのか行動を宣言してください。

私は事務所に行き、ひとまず目的を伏せたまま過去の仕事の履歴を調べます。
もし他の人たちが受けた仕事のなかに報酬が極端に安いものがあれば、そこにマネージャーを説得する材料が見つかるかもしれません。
「マネージャーに直談判する前に、まずは下調べやんな」
みりりは事務所の資料室に足を運んだ。プロのモデルとして、感情論だけでは仕事は動かせないことを知っている。彼女の【予習】能力が、まずは客観的な事実を集めるべきだと告げていた。
ファイルの中から過去の契約書をめくり、膨大な仕事の履歴を丹念に追っていく。すると、いくつか報酬が相場より著しく低い案件が目に留まった。新人デザイナーのショーへの友情出演、チャリティーイベントへの参加、将来有望なクリエイターとのコラボ企画……。それらに共通していたのは、目先の利益ではなく、将来への投資や事務所のイメージアップに繋がるという点だった。
「なるほどな。マネージャーは、お金にならんでも『意味のある仕事』なら受けてくれるってことか」
この発見は、ただの前例探し以上の価値があった。マネージャーを説得するための強力な武器を手に入れた、会心の【ダブルヒット】だった。
【ダブルヒット】:過去の契約から、宣伝目的の仕事の実例を探し出す, お金以外でマネージャーが重視していることを突き止める
では、主人公に何を行わせるのか行動を宣言してください。

母校にファンを増やす・・・だけでは交渉材料として弱いでしょうか。
私は依頼してきた後輩に連絡を取り、今年の文化祭に何か変わった要素はないか聞いてみます。そもそも後輩から私へのオファー自体が今年初めてなのです。何か理由があって無茶なお願いをしてきたのかもしれません。
ネタ振りして何か設定を増やしてもらおうとしています。
「そやそや、後輩ちゃんに聞いてみよ!」
みりりは早速、友人に電話をかけた。持ち前の【ギャル】らしい人懐っこさで、単刀直入に尋ねる。
「なあなあ、今年の文化祭ってなんか特別なん?みりりに声かけてくれたんも、なんか理由あるんちゃう?」
すると、電話の向こうで友人が興奮気味に教えてくれた。なんと、今年の文化祭は近隣の有名なデザイン系専門学校との合同開催で、ステージのセットや衣装、当日の音響や照明も全て専門学校の生徒たちが担当してくれるのだという。
「そういうことか!プロの卵たちとのコラボ企画…これならマネージャーも納得してくれるかも!」
これはただの学園祭ではない。将来のクリエイターたちとの貴重な交流の場であり、事務所にとっても大きな宣伝効果が見込める。この【情報収集タスク】の達成は、交渉のテーブルに着くための最大の切り札となった。
【ヒット】:金銭以外のメリット(宣伝効果、新規ファン獲得など)を友人から聞き出す
【情報収集フェイズ】のクリア条件を達成しました。
ここまでの達成済みタスクリスト
- [情報収集] 過去の契約から、宣伝目的の仕事の実例を探し出す
- [情報収集] お金以外でマネージャーが重視していることを突き止める
- [情報収集] 金銭以外のメリット(宣伝効果、新規ファン獲得など)を友人から聞き出す
事前準備フェイズ
これより【事前準備フェイズ】へ移行します。
あなたはこれまで集めた手がかりをもとに、最終目標の達成を妨げる課題を取り除いたり、必要な材料や人員を集めたりすることができます。
では、主人公に何を行わせるのか行動を宣言してください。

なるほど、ステージが豪華だから出演者も豪華にしたいという話だったのか。
私は状況を理解し、後輩にお願いしてその専門学校生に会わせてもらうことにします。
実際に会ってみて、もし優秀な学生がいれば、仕事でお世話になっているイベント会社に顔繋ぎすることもできるかもしれません。そうなれば自分も今後の仕事で有用な人脈をつくったと評価されるでしょう。
「話が早いやん!ほな、早速その専門学校の子らに会わせてくれへん?」
フットワークの軽さもまた、七星みりりの強みの一つだ。後輩に仲介してもらい、彼女はすぐに専門学校のデザイン科の教室を訪れた。突然のプロのモデルの来訪に、最初は緊張でガチガチだった生徒たち。しかし、みりりが持ち前の【ギャル】マインド全開で「みんなの衣装、めっちゃ楽しみにしてるで!」と笑いかけると、その場の空気は一瞬で和らいだ。
彼女は生徒たちが描いた衣装のデザイン画を一枚一枚熱心に覗き込み、自身の【ファッション知識】を活かして的確なアドバイスや賞賛の言葉をかけていく。そのプロとしての真摯な姿勢と、誰に対しても壁を作らない【ビッグバン】的なコミュニケーション能力は、生徒たちの心を完全に掴んだ。彼らのモチベーションは最高潮に達し、「七星みりりのために最高のステージを作ろう」という固い協力関係が生まれた。これは、マネージャーを説得するための強力な実績となる、見事な【ヒット】だった。
【ヒット】:専門学校の生徒たちと協力関係を築いた
では、主人公に何を行わせるのか行動を宣言してください。

私は学生たちの企画書やデザイン画の一部をコピーさせてもらい、マネージャーを説得するための資料を作ります。
「これはいける!」みりりは確信した。彼女は専門学校の生徒たちに頭を下げ、企画書とデザイン画のクオリティが高いページをいくつかコピーさせてもらった。事務所に戻った彼女は、ただ資料を並べるだけではなかった。過去の成功事例のファイルと並べ、今回の企画が「将来への投資」としていかに優れているかを視覚的に分かりやすく整理していく。彼女の【ファッション知識】が、どのデザイン画を前面に出せばマネージャーの目に留まるかを的確に判断させていた。数時間後、それは単なる資料の束ではなく、完璧なプレゼンテーション資料として完成していた。この【事前準備タスク】の達成は、勝利への王手だ。
【ヒット】:マネージャーを説得するためのプレゼン資料を作成した
では、主人公に何を行わせるのか行動を宣言してください。

利害面での説得材料はこれで充分でしょう。あとは格安の仕事を請けたことで事務所が舐められないようにするための体裁づくりです。
私は母校の歴史や地域との連携を調べ、いっそ完全にチャリティーにする前提での企画案を検討します。
「ただの学園祭やない、これは地域貢献や!」
みりりはピンと来た。ただ格安で仕事を受けるのではなく、これをチャリティーとして位置づけ、事務所のイメージアップに繋げるのだ。彼女は【予習】の能力を使い、友人の通う高校の歴史を徹底的に調査した。すると、その高校が古くから地域の商店街と密接な関係を築き、多くの共同イベントを成功させてきた、地域に愛される学校であることが判明した。
これこそが、マネージャーを説得するための最後の一押しになる。みりりは集めた資料をまとめ、今回の文化祭出演を「歴史ある高校と、未来のクリエイターである専門学校生、そしてプロのモデルである七星みりりが三位一体となって地域を盛り上げる、社会貢献プロジェクト」として再定義した。完璧なPRプランの完成だ。
【ヒット】:学校の地域貢献の歴史を調べ、チャリティー企画案を作成した
しかし、その完璧な企画書が完成したまさにその時だった。みりりのスマートフォンがけたたましく鳴り響く。画面にはマネージャーからの着信。
「もしもし!?七星か!?今すぐテレビつけてみろ!」
慌ててテレビの電源を入れると、そこには信じられないニュース速報が映し出されていた。『文化祭を目前に控え…伝統ある〇〇高校、経営難により廃校が決定』
友人の、そして未来のクリエイターたちの晴れ舞台となるはずだった文化祭。その土台そのものが、今、根底から覆されようとしていた。
【突発アクシデント:失敗がないまま5ターンが経過】:状況の大幅な変化により、秘匿タスクの内容が全て入れ替わりました。
【事前準備フェイズ】のクリア条件を達成しました。
年度途中で廃校なんてあるかい!
ここまでの達成済みタスクリスト
- [情報収集] 過去の契約から、宣伝目的の仕事の実例を探し出す
- [情報収集] お金以外でマネージャーが重視していることを突き止める
- [情報収集] 金銭以外のメリット(宣伝効果、新規ファン獲得など)を友人から聞き出す
- [事前準備] 専門学校の生徒たちと協力関係を築いた
- [事前準備] マネージャーを説得するためのプレゼン資料を作成した
- [事前準備] 学校の地域貢献の歴史を調べ、チャリティー企画案を作成した
実行フェイズ
これより【実行フェイズ】へ移行します。
今こそ「高校生の友人から、文化祭のステージに出演してほしいと頼まれた。しかし予算制約が非常に厳しく、このまま相談してもマネージャーに却下されてしまうだろう。」という、あなたの最終目標を実行に移すときです。
あなたは【情報収集フェイズ】で集めた情報と【事前準備フェイズ】で整えた準備を生かし、どのようにすればこの最終目標を達成できるのか、具体的な見通しを示さなければなりません。
では、主人公に何を行わせるのか行動を宣言してください。

これでは後輩たち高校の生徒だけでなく、専門学校生たちもものすごく困っているはずです。私は先ほど作成したプレゼン資料一式を一部修正し、廃校セレモニーとして実施する案をマネージャーに伝えます。
これなら予算は高校からだけでなく、教育委員会や県の文化予算、あるいは専門学校も一部持ち出しで賄ってくれるようになるはずです。メディアの注目度も増して専門学校生たちのチャンスも増えるでしょう。
廃校が決まるような不景気でセレモニーを実現させること自体が一番難しい話でもあるでしょうが、そこは私が各所への企画説明に同行し、県の偉い人に直接圧をかければいいことです。
ピンチをチャンスに変える展開が大好きなのでウキウキしながら長文を書いています。
「……これ、チャンスやん」
テレビの衝撃的なニュース速報を前に、七星みりりは呟いた。その瞳には絶望の色はなく、むしろ逆境を楽しむかのような強い光が宿っていた。彼女は即座に完成させたばかりのプレゼン資料を手に取り、マネージャーの元へと走った。
「マネージャー!この廃校、最後の花火、みりりに打ち上げさせてくれへん?」
最初は渋っていたマネージャーも、完璧に練り上げられた企画書と、何よりみりりの本気の瞳に心を動かされた。話はすぐに県や教育委員会へと持ち込まれる。当然、予算の壁は厚く、担当者たちは難色を示した。しかし、全ての交渉の席に、みりりは同席した。
「生徒たちの最後の思い出、踏みにじるんですか?」「未来あるクリエイターの卵たちのチャンス、潰してええんですか?」「この企画、絶対メディアも注目しますよ?断る理由、ないですやんな?」
彼女の【クリティカル】能力、【圧】が炸裂した。にこやかな笑顔の裏に隠された有無を言わせぬ凄みに、頑なだった大人たちは次々と首を縦に振らざるを得なかった。
結果、文化祭は「ドリームメモリアル・フェス」と名を変え、廃校を惜しむ地域住民や卒業生も巻き込んだ、前代未聞の盛大なセレモニーとして開催された。専門学校生たちが作った最高のステージで、みりりは最高のパフォーマンスを披露し、友人たちの最後の文化祭は、伝説となった。
おめでとうございます!【ゲームクリア】です!
エピローグフェイズ(完成したリプレイ小説つき)
最後に 【エピローグフェイズ】 を行います。
ゲームは結末を迎えましたが、その後この世界はどうなったでしょうか?
主人公が最後に思ったこと、これからやろうとすることなど、主人公のその後について自由に行動宣言してください。この宣言は基本的に全て成功します。

私は「ドリームメモリアル・フェス」閉幕後、後輩含めた文化祭実行委員会と専門学校生たちを集めて記念撮影します。
私と一緒に今回のステージを実現しようと奮闘したことを証明するこの記録は、こちらの業界を志望する子にはちょっとした武器になるかもしれません。そうじゃない子にも一生の想い出になるかもしれません。そうなればいいなと、私はのほほんと夢想します。
最後の行動宣言を受け付けました。
それでは、今回のプレイ履歴をまとめたリプレイを記述します。
「みりり先輩!文化祭に出てくれませんか!?」
後輩でもある友人からの真っ直ぐな願い。プロのファッションモデルである七星みりりは、その無邪気な依頼を前に、頭を抱えていた。提示された出演料は、交通費とわずかな謝礼のみ。これでは、仕事に厳しいマネージャーが首を縦に振るはずがない。
しかし、友人の期待を裏切りたくない。みりりは諦めなかった。まずは事務所の資料室にこもり、過去の契約書を徹底的に洗い出す。すると、報酬は低いものの、将来性や事務所のイメージアップに繋がる「意味のある仕事」をマネージャーが承認してきた事実を突き止めた。これが突破口になると彼女は確信する。
次に友人に連絡を取ると、今年の文化祭がデザイン系の専門学校との合同開催であるという、重要な情報を手に入れる。未来のクリエイターの卵たちとのコラボレーション。これは、マネージャーを説得するための最高の材料だった。
みりりはすぐに行動に移した。専門学校を自ら訪れ、生徒たちと直接交流する。プロのモデルとしての的確なアドバイスと、誰に対しても壁を作らない人懐っこさで、彼女は一瞬にして生徒たちの心を掴み、固い協力関係を築き上げた。
生徒たちの熱意がこもったデザイン画や企画書を手に、彼女は完璧なプレゼン資料を作成。さらに、高校の地域貢献の歴史を調べ上げ、この企画を単なる学園祭ではなく「地域を盛り上げるチャリティーイベント」として昇華させるPRプランまで練り上げた。
これで準備は万端。そう思われた矢先、事態は急変する。テレビから流れてきたのは「高校、経営難により廃校決定」という非情なニュースだった。
だが、みりりは絶望しなかった。むしろ、その瞳は逆境の中でより一層輝いていた。「これ、チャンスやん」。彼女はすぐさま企画を「廃校セレモニー」として練り直し、マネージャーに直談判する。その熱意と完璧な計画に、マネージャーも心を動かされた。予算の壁に難色を示す市や教育委員会の担当者たちとの交渉の席にも、みりりは必ず同席した。そして、にこやかな笑顔の裏に隠された有無を言わせぬ凄みで、次々と大人たちを説得していく。
かくして、文化祭は「ドリームメモリアル・フェス」として、前代未聞の規模で開催された。それは、生徒たちの最後の思い出を飾る、最高にエネルギッシュで、少しだけ切ない、伝説の一日となった。
フェスの熱狂が冷めやらぬ舞台裏。みりりは、共にこの奇跡を創り上げた文化祭実行委員会の後輩たちと、専門学校の生徒たちを呼び集めた。「みんな、おつかれさん!最後に一枚、撮ろ!」
カシャッ。フラッシュの光の中に、達成感に満ちた最高の笑顔が並んだ。この一枚の写真が、彼らの未来でどんな意味を持つだろうか。業界を目指す子の武器になるかもしれない。あるいは、ただの一生の思い出になるだけかもしれない。それでもいい、とみりりは思う。夢のような一日の終わり、彼女は仲間たちの輝かしい未来を、のほほんと夢想していた。
その2 廃遊園地から脱出したい!
【最終目標】電車で寝過ごしてしまい、見知らぬ土地に来てしまった。帰りたい。
【主人公】七星みりり
【難易度】難しい
その1でたくさんの人と関わるストーリーを演じることができたので、今度は知り合いがいないシチュエーションで始めます。
情報収集フェイズ
がたん、ごとん。小気味よいリズムを刻んでいたはずの揺れが、いつの間にか止まっている。
うっすらと目を開けた七星みりりは、自分が座席で眠ってしまっていたことに気づいた。窓の外は真っ暗。車内に他の乗客の姿はなく、しんと静まり返っている。
「……やっば。ここどこ?」
慌てて電車を飛び降りると、そこは古びた木造の駅舎だった。だが、駅の外に町並みは見当たらない。代わりに目の前に広がっていたのは、錆びついた巨大な観覧車と、闇に沈むメリーゴーラウンドのシルエット。不気味に静まり返った、廃墟となった遊園地だった。
そのとき、背後で「ガシャン!」と大きな音がして、駅舎の扉が固く閉ざされた。スマホを取り出してみるが、画面には「圏外」の二文字。どうやら、みりりはこの廃遊園地に閉じ込められてしまったらしい。
これより【情報収集フェイズ】を開始します。
あなたは主人公に具体的に何をさせたいのか提案し、最終目標を達成する方法を見つけるための情報を集めることができます。
では、主人公に何を行わせるのか行動を宣言してください。

他の交通手段のあてがあるとしたら今いるこの場所でしょう。私は周囲を見回し、次の電車やバス乗り場、タクシー乗り場などへの案内を探します。
「とりあえず、現状把握やんな?」みりりは独りごちると、モデルの仕事で培った観察眼で駅の構内をくまなく見回し始めた。こんな状況でも焦らないのが彼女の強みだ。持ち前の【ギャル】マインドで「なんとかなるっしょ!」と呟きながら、改札の近くの壁に何か貼られているのを見つけた。それは、色褪せてはいるものの、まだ判読可能な園内マップだった。
マップには「ドリームランド・メモリア」という名前と、隅の方に小さく「開園1985年 – 閉園2005年」と記されている。どうやら20年も前に閉鎖された遊園地のようだ。交通手段の案内は見つからなかったが、園全体の構造がわかっただけでも大きな一歩だろう。この【情報収集タスク】の成功は、暗闇の中の一筋の光明だった。
【ダブルヒット】:廃遊園地の地図を発見した, 遊園地の名前と歴史を特定した

どうやら非現実的な状況のようです。普通にここで待っていても帰る手段は見つからないでしょう。私は迷子になるリスクを承知のうえで園内に入っていき、慎重に他に誰かいないか探します。
「ここにいても仕方ないし、動くしかないやんな」みりりは覚悟を決め、駅舎から遊園地の敷地へと足を踏み入れた。しかし、これは致命的な判断ミスだった。彼女の【ファンブル】能力、【方向音痴】が発動してしまったのだ。同行者もおらず、初めて歩く道。案の定、みりりはあっという間に自分がどこにいるのか分からなくなった。同じような景色が続き、まるで巨大な迷路に迷い込んだようだ。
途方に暮れて歩いていると、不意に、錆びついているはずのメリーゴーラウンドがけたたましい音楽と共に光を放ち、回転を始めた。驚いて立ちすくむみりりを乗せて、世界がぐるぐると回り出す。そして音楽が止まったとき、目の前の光景は一変していた。駅舎は影も形もなく、代わりに不気味なピエロのオブジェがこちらを見ている。状況は明らかに悪化していた。
【ファンブル】:状況の大幅な変化により、秘匿タスクの内容が全て入れ替わりました。
では、主人公に何を行わせるのか行動を宣言してください。

私は物怖じせずオブジェに話しかけ、彼が知っている情報を引き出そうとします。
「こわ〜…けど、ここでビビっててもしゃあないしな!」七星みりりは、その【ビッグバン】的な胆力で、不気味なピエロのオブジェにずんずんと近づいていった。そして、まるで旧知の友人に話しかけるかのように、そのカラフルな体にぽんと手を置いた。
「なあなあ、ピエロさん? さっきのメリーゴーラウンド、誰が動かしたんか知らん? 教えてほしいんやけど」
すると、信じられないことに、石膏でできているはずのピエロがギギギ…と音を立てて動き、その指がゆっくりとメリーゴーラウンドの操縦室の方を指し示した。どうやら、あの小さな小屋に誰かがいるらしい。みりりの【ギャル】としてのコミュニケーション能力が、この世ならざる存在にさえ通用した瞬間だった。この【情報収集タスク】の達成は、絶望的な状況における大きな前進だ。
【ヒット】:メリーゴーラウンドを操作している人物の手がかりを得た
【情報収集フェイズ】のクリア条件を達成しました。
ここまでの達成済みタスクリスト
- [情報収集] 廃遊園地の地図を発見した
- [情報収集] 遊園地の名前と歴史を特定した
- [情報収集] メリーゴーラウンドを操作している人物の手がかりを得た
事前準備フェイズ

アトラクションの操縦席なら外から様子を覗ける簡素なつくりでしょう。私はそっとなかを覗いてみます。
「まあ、敵(?)の正体くらいは確認しとかんと、動きようないもんな」。みりりはファッションモデルとしての度胸を活かし、音を立てないように操縦室へと忍び寄った。操縦室はプレハブ小屋のような簡素な作りで、窓ガラスは長年の汚れで曇っている。
そっと背伸びをして中を覗き込むと、薄暗い室内の奥に、誰かがいるのが見えた。しかし、逆光と窓の汚れのせいで、その人影が何者なのかまでは判別できない。ただ、何かがそこにいて、こちらをじっと見ているような不気味な気配だけが伝わってきた。結局、新たな情報を得ることはできず、行動は【通過】となった。状況は変わらないが、少なくとも危険な罠ではなかったようだ。
【通過】
では、主人公に何を行わせるのか行動を宣言してください。

すでに気付かれているならお互い警戒しあっていても仕方ないでしょう。私は操縦室の扉をノックし、努めて明るい口調で外から話しかけます。
「こんちはー!みりりやでー!ちょっと道に迷ってしもてん、助けてくれへん?」
みりりは持ち前の【ギャル】としてのコミュニケーション能力を全開にし、努めて明るく扉をノックした。どんな気難しい相手でも、この人懐っこさで乗り切ってきた自信がある。
しかし、その試みは最悪の結果を招いた。扉の向こうから返ってきたのは、人間の声ではなかったからだ。
『……侵入者ヲ、確認。……排除スル』
スピーカーから響く、ノイズ混じりの機械音声。次の瞬間、操縦室の壁が内側から突き破られ、錆びついた巨大なアームを振り回す、旧式の警備ロボットが姿を現した。交渉の余地など最初から存在しなかったのだ。友好的な対話を試みたことは、状況を決定的に悪化させる【秘匿ファンブル条件】に抵触してしまった。
【ファンブル】:状況の大幅な変化により、秘匿タスクの内容が全て入れ替わりました。
では、主人公に何を行わせるのか行動を宣言してください。
どうやら秘匿ファンブル条件に引っかかったようです。
情報収集フェイズでピエロが重要そうな扱いだったのでしつこく調べていたんですが、どうもフェイントだったようですね。

私は自分が方向音痴である自覚があります。
警備ロボットから逃げまわりますが、彼らを完全に撒いてしまったり、追跡を諦めたことを見逃したりしないよう慎重に追跡者の様子をうかがいます。彼らの活動範囲なら少なくとも遊園地の敷地内であるはずで、他のアトラクションに行けばコミュニケーション可能な相手と巡り会うチャンスもまだあると考えます。
ここにいてもろくな展開になりそうになかったので、意図的にファンブル能力【方向音痴】を発動させました。
「逃げるしかないやん!」みりりは警備ロボットに背を向け、一目散に走り出した。しかし、彼女は自分の致命的な欠点を忘れていた。そう、【方向音痴】である。ロボットをどこかへ誘導するどころか、ただ闇雲に逃げ惑った結果、気づけば彼女は古びた洋館の前にたどり着いていた。「お化け屋敷」と書かれた看板が、不気味に揺れている。
ガシャン、と背後で鉄の扉が閉まる音がした。どうやらロボットの追跡は一時的にまけたようだが、今度はこの不気味な建物に閉じ込められてしまったらしい。一難去ってまた一難。意図せず発動してしまった【ファンブル】は、状況をさらに悪化させた。突然、館の奥から子供の笑い声のようなものが聞こえ始め、壁の人形たちが一斉にこちらを向いた。
【ファンブル】:状況の大幅な変化により、秘匿タスクの内容が全て入れ替わりました。
では、主人公に何を行わせるのか行動を宣言してください。

何にせよこちらにはここから帰る手段がないのです。私は懲りずに不気味な声の持ち主に話しかけ、友好的な関係を築こうとします。
「どないしよ…」と一瞬怯んだものの、みりりはすぐに気を取り直した。「まあ、オバケでもロボットでも、話せばわかるやろ!」彼女の根拠のない自信は、どんなアウェーな状況でも自分のペースに持ち込む【ビッグバン】の能力に裏打ちされている。
「もしもーし!そこのカワイイ声のお嬢ちゃん、出てきてみりりとお話しよーや!」
みりりができる限り優しく、そして馴れ馴れしく呼びかけると、ぴたりと笑い声が止んだ。そして、暗闇の奥から、半透明の小さな女の子の姿がゆっくりと現れる。
『…お姉ちゃん、だぁれ…?』
その少女は、この遊園地が閉園する前に事故で亡くなり、ずっとここに留まっていた地縛霊だった。みりりの底抜けの明るさが、彼女の警戒心を解いたのだ。この【事前準備タスク】の成功により、みりりは強力な協力者を得る可能性を手に入れた。
【ヒット】:現れた幽霊の正体を突き止めた
GMヒント:「さっきのロボット、まだ外にいるかもしれへんで。扉、なんとかしといたほうがええんちゃう?」
では、主人公に何を行わせるのか行動を宣言してください。
何スか、その関西弁。

私は丁寧に自己紹介し、自分の職業の説明がてら歌ったり踊ったりして少女と打ち解けます。
「みりりは七星みりり!ファッションモデルやってんねん!」
少女の霊を前にしても、みりりの態度は変わらない。自己紹介もそこそこに、彼女は得意の【パフォーマー】能力を発揮した。狭いお化け屋敷の通路で、まるでランウェイを歩くようにポーズを決め、即興の歌を口ずさみながら軽やかなステップで踊り始める。そのパフォーマンスは、暗く沈んだ空気さえも明るく照らすような、エネルギッシュで生命力に満ち溢れたものだった。
少女の霊は、最初は驚いたように後ずさっていたが、みりりの楽しそうな姿に次第に引き込まれていった。生前、テレビで見たアイドルのようだとでも思ったのだろうか。恐怖も警戒心も解け、半透明のその顔に、くすくすという笑みが浮かんだ。リストにはない独創的な行動だったが、主人公のステータスと明確な関連性があったため、これは【アナザーヒット】と判定された。みりりは、この廃遊園地で最も信頼できる味方を手に入れたのだ。
【アナザーヒット】:少女の幽霊を完全に味方につけた
GMヒント:「このおうち、パパが作った隠し通路があるんだ。そこなら、こわいロボットさんに見つからないで行けるかも!」
では、主人公に何を行わせるのか行動を宣言してください。
ああ。登場人物に喋らせていたのね。

私はこの遊園地を出て家に帰りたい旨を少女に話し、隠し通路に案内してもらいます。
「みりり、おうちに帰りたいねん。この遊園地から出る方法、知らん?」
みりりが少女の霊にそう問いかけると、少女はこくりと頷いた。『…うん。パパが作った秘密の通路があるの。そこなら、あの怖いロボットさんに見つからずにお外に出られるよ』
少女の霊はそう言うと、ふわりと宙に浮き、みりりを手招きする。彼女に導かれるまま館の奥へと進むと、突き当たりに大きな肖像画が飾られていた。少女がその絵にすっと手を通すと、ゴゴゴ…と重い音を立てて壁が回転し、暗い通路が姿を現した。それは、このお化け屋敷からの脱出経路であり、同時に警備ロボットのいるエリアを迂回できる秘密の通路でもあった。少女との絆がもたらした、起死回生の【ダブルヒット】だった。
【ダブルヒット】:お化け屋敷の隠し通路を発見した, お化け屋敷からの脱出経路を確保した
【事前準備フェイズ】のクリア条件を達成しました。
ここまでの達成済みタスクリスト
- [情報収集] 廃遊園地の地図を発見した
- [情報収集] 遊園地の名前と歴史を特定した
- [情報収集] メリーゴーラウンドを操作している人物の手がかりを得た
- [事前準備] 現れた幽霊の正体を突き止めた
- [事前準備] 少女の幽霊を完全に味方につけた
- [事前準備] お化け屋敷の隠し通路を発見した
- [事前準備] お化け屋敷からの脱出経路を確保した
実行フェイズ
これより【実行フェイズ】へ移行します。
今こそ「電車で寝過ごしてしまい、見知らぬ土地に来てしまった。帰りたい。」という、あなたの最終目標を実行に移すときです。
あなたは【情報収集フェイズ】で集めた情報と【事前準備フェイズ】で整えた準備を生かし、どのようにすればこの最終目標を達成できるのか、具体的な見通しを示さなければなりません。

話を聞くかぎり、少女はただの客ではなく、この遊園地の経営者か何かの血縁者のようです。私は彼女に、後日改めて迎えに来ることを伝え、隠し通路を通って脱出します。
「おおきに、おおきに。あんたのおかげで助かったわ。みりり、絶対また会いに来るからな!約束やで!」
七星みりりは、少女の霊の小さな頭を優しく撫でるふりをした。もちろん、その手に感触はない。それでも、気持ちは伝わったはずだ。少女は寂しそうに、でも嬉しそうにこくりと頷いた。
名残を惜しみながらも、みりりは覚悟を決めて隠し通路へと足を踏み入れた。ひんやりとした空気が肌を撫でる。これで、この悪夢のような遊園地から脱出できる。しかし、本当にそれだけでいいのだろうか?この通路の先はどこに繋がっている?そこからどうやって自宅まで帰るというのか?計画はまだ、あまりにも漠然としていた。
【差し戻し】:主人公が大きな失敗をしました。

この遊園地に来てからだけでもすでに何度も迷子になっている事実に気付いた私は、今の言葉を撤回し、少女についてきて最後まで道案内してほしいとお願いします。この遊園地の名前その他の情報はすでに頭に入っています。一度帰った後でもまた戻ってこられるはずです。
「ごめん、やっぱ今のなし!みりり、一人じゃ絶対また迷子になるわ。あんたが外まで一緒についてきてくれへんかったら、ここから一歩も動かへんからな?」
みりりは手のひらを返し、少女の霊に対してにこやかに、しかし有無を言わせぬ態度でそう告げた。彼女の【クリティカル】能力、【圧】が発動したのだ。少女の霊は一瞬戸惑った顔をしたが、みりりの真剣な(それでいてどこか楽しそうな)瞳に見つめられ、抵抗する気をなくしたように、こくりと頷いた。
二人(?)は手を取り合うようにして、暗く長い隠し通路を進んでいく。少女の案内は的確で、迷うことなく遊園地の外周フェンスの外側、舗装された道路へとたどり着くことができた。そこからは、遠くに街の明かりが見えた。
遊園地の名前「ドリームランド・メモリア」さえ分かれば、あとはスマホでタクシーを呼ぶなり、最寄りの駅を探すなりどうとでもなる。少女に固く再会を約束し、みりりはついに文明社会への帰還を果たしたのだった。
おめでとうございます!【ゲームクリア】です!
エピローグフェイズ(完成したリプレイ小説つき)
最後に 【エピローグフェイズ】 を行います。
ゲームは結末を迎えましたが、その後この世界はどうなったでしょうか?
主人公が最後に思ったこと、これからやろうとすることなど、主人公のその後について自由に行動宣言してください。この宣言は基本的に全て成功します。

私は家に帰ってから「ドリームランド・メモリア」の来歴について調べ、次の休日にマネージャーを連れて再び遊園地に戻ってきます。ひとまず少女と出会ったおばけ屋敷には花束といくつかのお菓子を手向け、虚空に向かって少し話しかけ、モデルらしいポーズで1枚写真を撮影します。
最後の行動宣言を受け付けました。
それでは、今回のプレイ履歴をまとめたリプレイを記述します。
うたた寝から目覚めたファッションモデル、七星みりりの目に映ったのは、見知らぬ無人駅と、その向こうに広がる寂れた遊園地のシルエットだった。最終電車はすでに行ってしまい、駅の扉は固く閉ざされている。スマホは圏外。彼女は、廃墟となった「ドリームランド・メモリア」にたった一人、閉じ込められてしまったのだ。
しかし、みりりは少しも動じなかった。持ち前の明るさで状況を受け入れると、まずは情報収集を開始。駅舎で園内の地図を見つけ、ここが20年前に閉園した場所であることを突き止める。しかし、敷地内に一歩足を踏み入れた途端、彼女の致命的な方向音痴が災いし、あっという間に道に迷ってしまう。
不意に動き出したメリーゴーラウンド、襲い来る警備ロボット。次々と起こる超常的な現象と危機的状況にも、みりりのペースは乱れない。不気味なピエロのオブジェに気さくに話しかけてヒントを得て、ロボットから逃げるうちに迷い込んだお化け屋敷では、そこに潜む少女の霊と出会う。
恐怖におののくどころか、みりりは少女の霊に向かって、モデルの仕事で培った歌とダンスを披露。その底抜けの明るさと生命力あふれるパフォーマンスは、長い間孤独だった霊の心を解きほぐし、二人の間には奇妙な友情が芽生えた。
少女の霊の助けを借り、みりりはお化け屋敷の隠し通路を発見する。一度は一人で脱出しようと考えたものの、自身の方向音痴を省みた彼女は、有無を言わさぬ態度で少女に「外まで一緒についてきてほしい」と頼み込み、その願いを承諾させる。少女の完璧な道案内により、みりりはついに遊園地の外へと続く道にたどり着き、無事に帰路につくことができたのだった。
後日。約束通り、みりりはマネージャーを伴って再び「ドリームランド・メモリア」を訪れた。その手には、花束と、小さな女の子が好きそうなお菓子が抱えられている。お化け屋敷の前でそっと供え物を置くと、彼女は誰もいない空間に向かって、楽しかった再会の日のことを語りかけた。そして最後に、まるでそこに少女がいるかのように微笑みかけ、プロのモデルとして完璧なポーズを決め、カシャリと一枚だけシャッターを切った。その写真は、奇妙で、少しだけ切ない冒険の、何よりの証拠となった。




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