超人女子戦士ガリベンガーV 第29話感想 コレを触ったあとはしっかりと手を洗いましょう。

生徒役:電脳少女シロ、天神子兎音、もこ田めめめ

今日ウンコの回じゃねえからな。鉱物の回なんだよ。な。

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→ TVerアーカイブ配信(放送後1週間限定)

→ 未公開シーンが投稿されているYouTube公式チャンネル

出演バーチャルYouTuber

電脳少女シロ → YouTube公式チャンネル

「座ってた人がさ、立った席にさっきの大便を置けばさ、『やっちゃった!?』ってなるよね」
 食べることと出すことが大好きなバーチャル2歳児。フロイトによると、2~4歳くらいの時期の子どもは大便への愛着を抱くようになり、トイレトレーニングへの充実感も得やすいといいます。フロイト先生はこの発達段階を「肛門期」と名付けました。・・・0歳児時点ですでにお尻に執着していたような覚えもありますが気にしない。
 やたらと語録が豊富、そしてやたらと逸話も豊富。というのも彼女は多趣味・多芸なうえ、やたらと柔軟な発想力も持ちあわせ、ついでに傍若無人な性格なため、自由にさせると大抵常人に理解できない奇矯な言動をしはじめるからです。彼女の動画を見てなんともいえない気持ちになったときは「シロちゃんの動画は為になるなあ」と、とりあえず納得しましょう。彼女はあなたが為になることを望んでいます。
 まるでアブない人のようですが、そして実際アブない人なのは確かなのですが、こう見えて彼女は共演者をよく見ています。聡明です。共演者の対応力を推し測り、ギリギリ捌ききれる程度のムチャ振りを仕掛けるのです。おかげでいつのまにか人脈の輪がずんどこ広がってきました。タチが悪いったらありゃしない。

天神子兎音 → YouTube公式チャンネル

「なんでだよ。ババアじゃねえよ。ロリだよ。超ロリだよ」
 京都在住、ちょっとお金にがめつく、ザクッと気軽にヨゴレなことを言い、アニメやマンガを愛し、コンビニ飯と缶チューハイもこよなく愛し、あと喋ってる途中でちょくちょく噛んじゃう神様。基本、大上段からファンを見下ろしているような高飛車なスタンスが特徴です。なにせ神様ですもんね。ただしけっしてドM向けなキャラクターというわけではありません。
 彼女を見ていると「サドとマゾは両方を兼ねるものである」という通説が真実であることを実感します。なんか理不尽にエラそうにしている女の子はポンコツであればこそイイのです。意味もなくなじられる恥は向こうが勝手に自爆する恥と重ねることで、中和というか、むしろ相乗効果が見込めるのです。居丈高にマウントを取られているような、それでいて「でも天神子兎音だしなあ・・・」と心のなかでマウントを取り返しているような、そんな世界で一番どうでもいい虐待合戦をしているのが気持ちいいんです。ちなみにこんなことを本格SMな人たちに言ったら本気で嫌われるので気をつけましょう。
 普段はとりあえずドッキリ企画をしてみたり、ひととおりYouTubeでの流行に乗っかってみたり、どちらかというとバーチャルYouTuberよりは生身のYouTuberに近いノリで活動しています。見た目はバーチャルYouTuberのなかでも特にアニメっぽいデザインしているのにね。このギャップもまた彼女の魅力。

もこ田めめめ → YouTube公式チャンネル

「思ってたもん。思ってたもん。うええええーん! おもってたもーん!!」
 最近いくつも大きな舞台に上る機会があったことに伴い、近頃タレントとしての成長が著しい大人気マスコットキャラクター。もはや1年前の印象のまま語ることが不可能になりました。勘弁してほしい。私は2段落目3段落目をコピペで済ませて楽をしたいんだ。まさかこんなガンガン喋りにいける子に育つとは思いもしなかった。これからもがんばってください。
 とにかくキャラクターとしての面白さ自体が無敵のアドバンテージです。まず「もこ田」ときて、直後「めめめ」ですよ。めめめ。めめめめめ。はいかわいい。はいわかりやすい。見た目もふわもこヘアー&シュッとしたスタイリッシュな衣装、そしてウルトラハイセンスな靴下ときた。さらには天性の(ムダに湿度の高い)人なつっこさ。ピコピコ16bitな音楽センス。そしていちいち調子に乗ってはすぐ悲鳴を上げるテンドン芸。ディズニーやサンリオのごとく、マスコットに求められるもの全部がバランスよくまとまっているキャラクターです。いるだけでもうかわいい。
 すっかり大抜擢にも慣れてきたようで、どこにいてもリラックスした様子が見られるようになりました。とはいえ、そもそも頭の使いかたが草を食むようにまったり進行な羊です。それならそれでということで「えっとねー」のかわいさの虜になれ。

授業構成おさらい(+ 補足事項)

超難問:鉱物の謎を解明せよ!

 磯部先生は中学校の先生です。担当科目は国語。
 そうです。本職の研究者ではありません。調べたかぎりでは著書も出していませんし、ブログやSNSもありません。露出のある活動といえば、ときどきこうしてテレビ番組などに出演したり、博物館にコレクションを貸し出したりするくらい。
 いわゆるアマチュア研究者、もしくはナチュラリストというやつですね。鉱物学も含め、元々この手の博物学領域というのは伝統的にアマチュアによる貢献が大きいんです。本格的な機材や文献的知識の有無より、より多くフィールドワークを行う情熱や、偶然の発見に出会える運のよさのほうが成果に結びつきやすい分野だからです。小学生の自由研究で新種の昆虫や貴重な化石が見つかることも珍しくありません。
 スーパーマリオのような口ひげがチャーミングなこの先生は、子どものころから60年以上も鉱物収集をつづけている大ベテランのフィールドワーカーです。自宅には国内外で採取してきた1万点以上の鉱物が所狭しと並び、特に地元滋賀県で発見例のある鉱物に至っては全てコンプリートしてあるんだとか。そりゃこれだけやってたら家族も趣味研究の魅力に取り憑かれますわー。

 というわけで、今回の授業は博物学です。その性質上、以前にも何度かあったジャーナリスト系の特別講師に近い授業スタイルとなります。つまり扱う話題が幅広く、紹介される資料も点数が多く、そして体系的ではない。次から次へと出てくる先生のコレクションの魅力に酔いしれましょう。
 鉱物には古来から魔力が宿ると語られてきました。そりゃそうだ。だって、図鑑を眺めているだけでも面白いもん。なんならそこらの川原で石を拾って遊ぶだけでも面白いもん。なんとなく男の子心をくすぐる多彩さ。どことなく女の子心をくすぐる美しさ。これを魔法と呼ばずして何と呼ぶ。

トピック1:この中で鉱物はどれ?

 1つ目はもちろんダイヤモンド。2つ目は水晶。3つ目は隕石。4つ目はちょっとわかりにくいですが氷。5つ目は岩塩。6つ目の北海道はでっかいどうは水銀です。

 「5番以外全部!」
 「2番! 2番だけ! 大好き!」
 「あのねえ、1、2、3だと思う」
 意外と隕石を鉱物と捉える意見が多いんですね。私の感覚では岩塩よりそっちの方が意外でした。隕鉄からナイフを作るとか、そういうイメージがあるからでしょうか?
 水晶はパワーストーンとして優秀かつ見た目も硬度も良くて、しかも比較的お安いのがいいですよね。日常使いのアクセサリに持ってこい。

 鉱物というのは一般に、「天然に産出する無機質で一定の化学組成と結晶構造を有する固体物質」と定義されます。ただしこの定義だとちょっと意外な氷(H2Oの結晶)が鉱物に含まれる一方で、どう考えても鉱物である水銀(Hg単体が液体として自然産出する)は鉱物に含まれなくなってしまいます。そういうのもあって、割とフレキシブルに解釈されやすい定義だったりもします。
 磯部先生の場合は一般的な定義にこだわらず、生物の対義語として鉱物を捉えているようですね。生体ではない無機物全般が鉱物。実際、いろんな物質がまとめて圧縮されたものである岩石や、大地をつくり生物を育む砂や土だって、細かく見ていけば無機結晶体の集合です。本質は一般的な鉱物の定義からそれほど大きく逸脱しないでしょう。

 「はい。めめめは?」
 「えーっとねー。あ! 『えっとね』って言っちゃった」
 「『えーっとねー』ってバカみたいに喋りやがってさ。『あのねー』『えっとねー』。丸出しなんだよ」
 「『あのねー』『えっとねー』。でも好きでしょ?」
 ところで、このやりとりがすごい好き。
 もこ田めめめが自身のあんまりよくない(ノープランで喋っているのをごまかそうとする)クセを直そうと気をつけていることが伝わってきますし、小峠教官もそれを受けて、変わる前の彼女の様子をふり返ってみせるのが優しい。先達として応援しているんだなってわかります。
 言いかけてサッと気付ける時点でもうバカじゃありません。何の情報量もないシンキングタイムを笑いに変えて、場を保たせることまでできています。加えて、ふたりのやりとりのおかげで「えっとねー」の印象が悪癖の隠れ蓑からプリティな口癖に変わりました。
 こういう暖かいコミュニケーション、人間らしくて私は好きです。ただの反省、ただの指摘に留まらない、相互の気持ちを思いやった感情の交流。そこから生まれる新たな成果。
 「でも好きでしょ?」 はい。正直いうと前々からずっと好きでした。

トピック2:この石は何?

 「サンゴ礁!」
 「そっかー。・・・あ。ねえねえねえ、でもさ、サンゴ礁って生きてないの?」
 「え。死んだサンゴ礁」
 「死んだサンゴ礁か。死んでるほうね」
 番組初期の空気があって、このやりとりもイイですね。生徒役が主体的に学びに取り組む感じ。ちゃんと直前に鉱物=生物以外と教わったことを覚えていて、それを応用して考えています。
 実際、マリオJr.が運んできたこのコプロライトという石は、動物のウンコの化石でした。つまりは元有機物。一部のサンゴの死体が宝石として利用されているのと同様に、ウンコだって石になりうるんです。

 コプロライトは成分解析することによって、大昔の動物たちが何を食べていたのか、どのような消化器官を持っていたのか、どういう病気をしたか、ひいては当時の地域環境がどんなだったかなどを考察する重要な手がかりになります。
 また、ウンコというのは往々にして消化できなかった植物繊維や動物の骨などを含み、不均一になるものなので、見てのとおりその化石には独特の模様が生じます。意外とインテリアとして欲しがる人もいるんです。来歴にロマンもありますしね。
 天神子兎音の発言したティラノサウルスのコプロライトももちろん見つかっています。大きいものだと7kgほどにもなるんだとか。

 ちなみに断面に光沢があるのは石自体がそういう性質なのではなく、単に割ったあと研磨したからってだけなので悪しからず。ダイヤモンドだって磨いて初めて宝石になるんです。磨かなかったら安い石ころ。ありふれた鉱物。

トピック3:この石の特徴は?

 次に出てきた石はカルセドニー。古くから心身を癒やすと信じられてきたパワーストーンです。マグマなどの岩石に含まれる石英質が水に反応することで生成されます。
 その成り立ち上、ときおり液体の水を内部に含むものが見つかることがあります。癒やしのパワーを持つ石に数千年単位で触れつづけた水です。そりゃあもう、不老不死を含むあらゆる効能を持った万能薬として流通していました。
 特に昔の中国の富裕層はそういうのがとにかく大好きだったので、楊貴妃だけじゃなく多くの皇帝や豪商がこの霊薬を好んで飲んでいたようです。まあ、ただの水なんですけどね。

 ちなみにこの石、こう見えて多孔質なので、しばらく水につけておけば内側に水分が浸透します。

トピック4:この石はどうやってできた?

 「バスキンロビンズのロッキーロードアイスがそのまま落とされて固まったー!」
 バスキンロビンズはサーティワンアイスクリームの本国での屋号です。シロちゃんの電脳世界はアメリカ育ちだなあ! ちなみにテロップにさりげなくRマークがついていたことからもわかるように、ロッキーロードはB-Rサーティワンアイスクリーム社の登録商標です。

 「はいはいはいはいはい! チョコレートをオーブンで焼いた」
 無機物化するまで盛大に焦がしたのって、同じ部活仲間の夜桜たまの持ちネタでしょうが!(※ 濡れ衣 / しかもカレーうどんだし、電子レンジだし)

 「なんかすごいブツブツしてるから、なんか土が固まったのかなって思った」
 ここは天神子兎音が正解。
 雷管石といいます。閃電岩とも。落雷のエネルギーによって土中の石英質が溶け出し、ガラス化したものです。だから光沢があります。
 非常に激しい落雷でなければ生成されず、日本で発見された例はほとんどありません。世界的にも珍しい石です。

トピックex:先生の石コレクション

 高師小僧は木の根の周りに土中の酸化鉄が固まってできる石です。
 土には鉄を食べる(集める)バクテリアが住んでおり、そのバクテリアが湿地に生えた木の根の周りで繁殖する性質を持っているため、このような現象が起こります。ちなみに、根っこ自体が石になるわけではないので真ん中に穴が空きます。

 鳴き砂は縦にまっすぐ押し込んでやるとキュッキュッという音が鳴る砂のことです。
 砂が鳴くようになるには石英成分がきわめて高いこと、砂粒の大きさが特定の大きさで、かつある程度揃っていることなどいくつか条件があります。すなわちゴミが混じって汚染されてしまうと鳴かなくなるという意味でもあります。

 こんにゃく石は石なのにくにゃくにゃとしなる、変わった石です。
 構成する結晶成分の間にスキマが多く、それでいてジグソーパズルのようにお互い食い込みあっているためにこういう性質を持ちます。
 なお、この構造を研究して柔軟なセラミック素材が開発されています。セラミックの硬度、軽さ、耐火性を備えながら地震にも強い、次世代の建築材料として普及が期待されています。

 赤水晶は結晶のスキマに酸化鉄が混じった赤褐色の水晶です。
 どうも磯部先生、これを見つけたときのエピソードは鉄板ネタらしく、先生の名前を検索しているとこのときの遭難しかけた話をあっちこっちで読むことになります。

 黄鉄鉱は立方体で金色をした結晶が特徴的な鉱物です。
 そこらの砂利のなかにも割と見つかります。たまに本物の金と勘違いする人がいるので「愚者の黄金」とも。中学生のころ、私は校庭でコイツを見つけて小躍りしながら理科の先生に見せに行って赤っ恥をかきました。ちなみに先生はひとしきり笑ったあと、石を見つけて教えに来てくれたことを嬉しそうに褒めてくれました。くそぅ。

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