ここはすこやか市のみんながつくりあげたお祭り会場なの! いろんなトラブルにもめげずに歩んできた、この町の元気が詰まってる!
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(主観的)あらすじ
健康診断の結果・・・、今ののどかはすっごい健康! 元気すぎるくらいだとお医者さんにお墨付きをもらえたほどでした。どうしてこんな元気になれたのか不思議に思うところもありますが、それはそれとして今日はすこやか市のお祭り、すこやかフェスです!
お祭りの会場にはとれたて野菜にパンケーキ、手作り生カステラに手作り石鹸、ハンバーガー、コロッケ、名物すこやかまんじゅうと、たくさんのお店が軒を連ねていました。なかでもすこやかまんじゅうはラビリンのお気に入り。
ところがそのすこやかまんじゅうのお店にトラブル発生。店頭在庫を切らしたタイミングで蒸し器が壊れてしまったそうです。だけどそれを聞くとすぐさま町中のお店の人が集まってきて、それぞれの厨房であっという間に新しいすこやかまんじゅうを蒸してくれました。
それを見ていたお婆さんの話によると、すこやか市は大昔からこういう集落だったんだそうです。誰かが病気やトラブルに見舞われるたび、みんなで協力して乗り越えようという風土があったんだとか。
すこやか市は温泉や食べ物だけじゃなく、住んでいる人たちにもすごいパワーがあるから、元気を分けてもらえているのかもしれない。のどかは今日の健康診断のことを振りかえって、そう思うのでした。
今日もメガビョーゲン出現。あちこち吹っ飛ばしてくる強敵でしたが、のどかたちは3人力を合わせてみごと浄化することができました。
元気になった風のエレメントさんはのどかたちを見て懐かしそうに語ります。プリキュアに会ったのは先代以来。テアティーヌ様のパートナーだった伝説のプリキュアであり、楽器を奏でては人間や動物、エレメントさんの心と病を癒やしていたんだとか。その少女は大昔、このすこやか市に住んでいたといいます。
大昔、伝説のプリキュアと同じ時間を過ごした土地。のどかたちはまたひとつ、すこやか市に元気のパワーを感じるのでした。
キュウリ10円、トウモロコシ150円に対してあの大きさのキャベツが120円・・・。今年、キャベツ高いよねえ。生のヤングコーン150円は私だったら絶対買う。こういうお祭りはレア野菜が置いてあることが多くて楽しいですよね。花ニラとか花オクラとかアンゼリカとか久しぶりに食べたい。
この手の出店のハンバーガーはどうしてもつくり置きになるので、ベーコンやチーズのような調理後に味が落ちにくい食材を多く使っているメニューを選ぶのがポイントだと思います。というか、その意味ではそれこそまんじゅうやコロッケなんかの炭水化物ものが一番の安牌。生カステラは・・・、あれカステラという名の実質スフレなので、どうかな?
大声コンテストは事前に浅く細かい呼吸をして血中酸素濃度を高めてから深呼吸して声を出すとお手軽に呼気量を増やせます。ただし、普段使わない量の息を効率的に声に変換できるかというと、そこは喉の鍛えかたと使いこなし次第。生兵法でムダに喉を壊すことなく楽しく挑戦しましょう。
それにしてもこのすこやかフェス、どう見ても地元住民向けの直売会にしか見えないのですが・・・。
「ちゆちゃんもお手伝いだったんだ」
「ええ。うちの旅館もこの連休はお客様でいっぱいで」
そうか。ゴールデンウイークの観光シーズンにやってるのか、これ・・・。
何が元気をくれるのか
「でも、どうして私こんなに元気になれたんだろう?」
たぶん何かしらの伏線なんでしょうが、とりあえず今話で語られる範囲に限ればそういう面倒なお話ではありません。
「日帰り温泉。ハーブショップ。鍼灸院。リフレクソロジー。聞いてたとおり体によさそうな町だあ。あっ、足湯もある」(第1話)
のどかは療養を兼ねてすこやか市に引っ越してきました。結果は大正解。のどか自身体力づくりをがんばったことも手伝い、みるみる健康になっていきました。
どうしてだろう?
何がよかったんだろう?
ちょっとだけ不思議に思います。
「このすこやかまんじゅうは6種類の野菜を使っててね。イチゴにカボチャに小松菜に――。どれもおいしくて、体にいいんだ」
ある人は食べものがいいんだと言います。
「やっぱプリキュアパワーでしょ」
ある人はプリキュアになったおかげだと言います。
「だったらきっと、温泉パワーね」
ある人は温泉がよかったんだと言います。
答えは出ません。
だって、すこやか市ではどれも身近にあって、のどかは全部当たり前に享受しながら自然と元気になっていったんですから。どれがよかったのか、だなんて検証のしようがありません。
「私、この町に引っ越してきてさらにパワーアップしてる気がする!」
唯一疑いようなく確かなのは、元気になれた! それだけです。
またある人はもう少し違うお話をしてくれます。
「すこやか市はね、そもそもそういう町なのよ。うんと昔から、病気やトラブルに見舞われるたびに、この町はみんなで協力して困難を乗り越えてきた。だからすこやかまんじゅうがつくれないなんてトラブル、この町のみんなが力を合わせれば、なんてことないわ」
直接的に体を元気にしてくれるあれこれの他にも、そういう“力”だってあるんだと。
たしかに。
のどかは知っています。
「私ね、長い間病気で休んでいたの。ずっと、ずっと、思うように動けなくて。何もできなくて。辛くて。悲しくて。寂しくて。・・・でもね、お父さん、お母さん、お医者さんたち、たくさんの人が励ましてくれて。助けてくれて。そうやって元気になれたの」(第2話)
「ごめんね、今すぐに君を治してあげることができなくて。でもぼくたちは諦めない。だからのどかちゃんにも諦めずに戦ってほしい」(第11話)
のどかを重い病気から救ってくれたのはお医者さんのすばらしい施術のおかげではありません。むしろお医者さんはのどかの病気の原因を特定できず、長い闘病生活になってしまうことを申し訳なさそうにしていました。
のどかを病気から救ってくれたのは、だからきっと、みんなが諦めずにずっと励ましてくれていたおかげ。
少なくとものどかはそう信じています。
だからこそ――。
「だから私、思ってた。今まで助けてもらったぶん、たくさんの人にお返ししたいって。いろんな人を助けたいって」(第2話)
のどかは、たくさんの人のお手伝いができる人になれることを夢見ます。
それは特別な技術が無くたって、思いの力だけで誰かを元気にしてあげられる、魔法のパワーなんだから。
「それでも、戦うことを諦めちゃったら終わりだから」(第11話)
たとえ技術の及ばないことがあっても、心の強さで誰かを救ってあげられる、奇跡のパワーなんだから。
「そっか。温泉や食べものだけじゃなく、そういうみんなのパワーを私ももらってるのかも。すこやか市の元気のパワー」
伝説のプリキュアに憧れて
「それにしても、プリキュアに会えるなんて本当に久しぶりです。私が前に会ったのはずっとずっと昔でしたから」
かつてビョーゲンズを追いはらった伝説のプリキュア。
テアティーヌ様のパートナーだった伝説のプリキュア。
その女の子は大昔のすこやか市に暮らしていて、音楽の力で誰もの心と病を癒やすことができたんだそうです。
「――のどかっち?」
「あ。ううん。それもすこやか市の元気の秘密なのかなあって。私もいつかそんなふうにみんなを元気にするプリキュアになりたいなあ」
憧れます。
その女の子はきっと、たしかにすこやか市のみんなを元気にしたんです。
だって、証拠があるんです。ほら、すこやか市の人たちはみんな、いつだって周りのみんなを元気にするため手伝ってくれるじゃないですか。
――それは、かつてのどかを治してくれたお医者さんたちとのどかとの関係にそっくり同じ。
のどかはお医者さんたちに元気をもらって、その分を今度は周りのみんなを元気にするため役立てたいと夢見ています。
伝説のプリキュアはすこやか市のみんなに元気を与え、みんなを誰かの元気のためがんばってくれるステキな人たちに変えてみせました。
憧れます。
伝説のプリキュアはかつてのお医者さんたち。すこやか市のみんなは今ののどかそのもの。そして未来ののどかは、できることなら、その伝説のプリキュアと同じことをできるようになりたい。
受け継ぎ、伝播し、根付き、循環し、輪廻し、長い時を経ても色あせず脈々と繋がっていくひとつの思い。それを運ぶ車輪の最も新しい部分を担っていきたい。
のどかにそれができるでしょうか?
「うん。そうだよね。きっとできるよね!」
きっとできると今は信じます。
伝説のプリキュアに元気をもらい、伝説のプリキュアに憧れたすこやか市は――、事実、“できた”んですから。
コメント
地域に根差した何かというのは、ベッドタウン育ちゆえ夢物語にしか見えないながら少し羨ましくありますね。
まあリアルで経験したらめんどくさく感じるんでしょうけど(人付き合い苦手人間)
のどかにはこれからも元気に笑ってほしいものです。
さて、今回ついにキュアアースのフラグが本編初登場しました。
どう見ても弥生時代前後な日本の背景とハープ、少女という表現(10代半ばなら大昔だと大人扱いのはず)がかみ合ってない気がしますが……細かいことは置いてワクワクしときます!
たとえば過去にゴミを雑に捨てる人がいたから過剰に面倒なゴミ捨てルールがあったり、たとえば以前地域活動に熱心な人が住んでいたからさほど危険な交差点じゃなくてもなんとなく緑のおばさんが配置されていたり、こういうのってたぶん、誰もが知らず知らずのうちに何かしら地域の歴史に触れているものなんじゃないでしょうか。すこやか市みたいに立派な昔語りが残っているかはともかく。
古代の大人の基準は労働力にできるかどうかで決めてるみたいなところがあるので、働かずに楽器演奏してるなら大丈夫大丈夫。(そんなことはない)
前回、平光ひなた氏の辞意表明を受けて、「お手当ては危険なことペエ。無理にやらせるのは良くないペエ」と発言していたペギタン氏。
一見、ラビリンと同じ考え方をしている様に見えるんですが、ペギタンの考え方は一般論的で「プリキュア本人の意思を尊重すべき」という原則論を主張している。……のに対してラビリンは「(心の肉球がキュンときた)のどかを危険な目に合わせたくないラビ」「のどか達がメガビョーゲンにやられてボロボロにされるのは可哀相ラビ」という私情が基盤にあって、無自覚に公私混同をやらかしているんですよね。ーーーーーーつまり、ラビリンってヒーリングアニマルとしての責任感を主張しているようで実は、子供っぽいわがままを振りかざしているだけだったりする。だいたい「どんくさいのどかを危険な目に合わせられないラビ」とか言いながら、そののどかにお手当てへの熱意を力説されると呆気なく絆されて流されてしまう始末で……。
対照的にニャトランは自覚的なエゴイストで、「ひなたと一緒にお手当てでヒーリングガーデンのてっぺんとったるんじゃ」というような野心が基盤にある。さらに「ラテ様さえ大事にしてくれればいいからさ」と、自分達が地球とラテ様を守る為の捨て石だと自覚していて、人間をプリキュアに仕立てることに対しても「それ以外にお手当てを遂行する方法が無い以上、「本人の意思を尊重しろ」だの「危険な目に合わせたくない」だの御託並べてる場合かよ」という割り切りがあって、ーーーーーーつまり見習いアニマル三人衆の中で一番の”大人”、と。
……で、何が言いたいのかと申しますと、今回やたらラビリンの駄々っ子ぶりが目についたのは、これこそがラビリンという娘の本質で、「人間界に馴れてきた」「お手当ても軌道に乗ってきた」そして「のどかの体調について医師のお墨付きが得られた」ことで緊張の糸が切れた結果、彼女の駄々っ子な本性がむき出しになり始めた、ということなんだろうな、と。
おそらく次回の「初めてのケンカ」も、このラビリンの駄々がのどかに向かって炸裂することが発端で勃発するんでしょうが、さて「”生まれて”初めてのケンカ」に直面するのどかはこのピンチにどう対処するのか……花寺のどかという人間の”真価”を見せてもらいましょうか。
なんだかんだで当初想像していたよりはバディらしい目立ちかたが少なかった妖精たちですが、ここにきてケンカ回。パートナーである以上は相手も人間(※ 妖精ですが)なので、当然思いどおりにならないことも、ときには対立してしまうこともあるでしょう。
たぶん、のどかにとってはすごく大事なポイントです。以前のどかはダルイゼンの身勝手さを理解することができませんでした。みんなに優しい子でありたいのであればそれではダメです。たとえ自分と決定的に考えかたが異なる相手であっても、それでも理解することを諦めてしまっては、彼のための思いやりを持つことはできないでしょう。
そろそろ自分と他人は別の人間であることを理解するべき頃あいです。たとえどんなに仲のいい友達であっても、それでもやっぱり受け入れがたい部分はあるものです。受け入れがたい部分がある相手であっても、実際は案外仲よくできているんだと。あらゆる人間はいくつもの側面を持って複雑に構成されているんだと。
それは翻って、決定的に考えかたが合わない相手をも理解してあげられる可能性があるということなんですから。