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キラキラプリキュアアラモード第5話感想 琴爪ゆかりはチャレンジ一年生。

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Maggy said,”Nothing is impossible for me. I am so bored everyday!”

(主観的)あらすじ

 琴爪ゆかりは万能の才媛。何でも完璧にできちゃうけれど、だからこそ何にも興味を持てません。彼女はいつも退屈していました。
 ところがある日、ゆかりは猫を撫でるのに悪戦苦闘するいちかと出会います。いちかは猫が好きというよりチャレンジ精神なんだとユニークなことを言います。ゆかりは彼女に興味を持ち、あちこち連れ回しますが、この子がいても別に何も変わりません。結局いつものようにつまらない時間でした。別れ際、いちかは最後にマカロンづくりを提案します。
 それはゆかりにとって貴重な失敗の経験でした。2回挑戦して2回とも失敗します。ゆかりの心の奥に隠れていたチャレンジ精神に火がつきます。そのうえいちかときたら、失敗したゆかりのマカロンをキレイにデコレーションして、完成品にしてしまうのです。
 このトキメキに満ちた出会いを逃す手はありません。プリキュアにもなったゆかりは、いちかたちとまたスイーツづくりにチャレンジすることを約束します。

 期待を裏切らない問題児っぷりでした。とっても面白い子です。でもこれ、子どもたちはゆかりの気持ちを理解できるんでしょうか。わからないならわからないで、猫のように気まぐれなお姉さんとして捉えても充分魅力的なので大丈夫? 今回はそこまで想定してゆかりのキャラクターを描いているように感じます。
 前回いちかたちをションボリさせたお菓子づくりの難しさ。それが今回ゆかりのチャレンジ精神に火をつける役割へと変身します。難しさもまた楽しさの一部。だからいちかたちは今日も集まっています。お菓子づくりって楽しいんですよ。

琴爪ゆかりは嫌いじゃない

 けれど、好きでもない。

 ゆかりは万事そういう態度です。
 猫は嫌いじゃない。マカロンは嫌いじゃない。キレイなものは嫌いじゃない。けれど、好きでもない。

 ゆかりは退屈していました。彼女の目の前にあるどれもこれもが退屈なものばかりだからです。それらがあまりにも退屈で、だから彼女は何もかもに興味を持てないのです。
 「ありがとう。よく言われるわ」 ゆかりは美人と言われても謙遜しません。そう言われることに興味を持てないからです。
 「マカロン嫌いじゃないわ。けど遠慮しとく」 ゆかりはクラスメイトとのお茶会を断ります。褒めそやされることに興味を持てないからです。
 「どこかで会ったかしら?」 ゆかりは昨日出会ったばかりのいちかを忘れてしまいます。その日のいちかに興味を持てなかったからです。

 ゆかりは表情が動きません。微笑と無表情の2パターンだけです。誰かに向けるときは微笑、それ以外は無表情。彼女の表情は機械的で、自分の感情を表現するものではありません。
 「なんとなくわかるの、ポイントが」 ゆかりにとって、それは決してネコのご機嫌取りだけに当てはまることではありません。
 「ありがと。今日は楽しかったわ」 ゆかりが柔らかな物腰を心がければ、高嶺の花としてのステータスも相まって、人間関係に波風立てることはありません。
 万能の才媛たる実力は勉強やスポーツのみならず、人付きあいすら退屈なものにしてしまいます。

 ゆかりの世界は自分ひとりで閉じてしまっています。だって、彼女が琴爪ゆかりでさえあれば、他には何も必要ないのですから。
 「好きでも嫌いでもないわ」 それはすなわち、無意味だということ。

宇佐美いちかは挑戦する

 「ネコ、お好きなんですか?」 いちかの問いかけに対してゆかりは「別に。好きでも嫌いでもないわ」と答えました。
 今度は反対にゆかりからいちかに問いが投げかけられます。「ネコ、好きなの?」 それに対するいちかの答えは、「ていうか、チャレンジ精神!」

 他人が楽しそうにする理由が単純な「好き」だけだと思いましたか、ゆかりさん。「楽しい」という気持ちが自分に縁遠いものだと、そう思い込んではいませんでしたか、万事「好きでも嫌いでもない」あなた。
 いちかの答えはとてもユニークで、万能たるゆかりをもってしても予想できないものでした。それはゆかりの知るありとあらゆる世界の理を打ち破り、世界で初めてゆかりの心にまで届きます。
 乾いた砂漠に降る一滴の水。それは大地を潤すには到底足りませんが、そこに生きる誰かの渇きを癒やすことくらいはできるでしょう。今回それは、ゆかりのトキメキでした。幼い頃からずっと満たされることのなかったその感情が、今、息を吹き返します。

 「とっても暇で困っていたの」 蘇ったトキメキはもっと多くの潤いを求めます。
 ブティック、ゲームセンター、スイーツショップ。ゆかりはいかにもトキメキを満たしてくれそうな場所にいちかを連れ回します。
 けれど、いちかはさらなるトキメキをくれはしませんでした。「全部何でも似合ってます!」「本当に何でもできるんですね!」 どこかで聞いた、つまらない讃辞をくれるばかり。結局この子も見飽きた退屈な世界の一部でしかなかったんでしょうか。先ほどの一滴は偶然の産物だったんでしょうか。

 落胆するゆかりを尻目に、いちかは挑戦します。この人を楽しませよう!
 「一緒にマカロンつくりませんか?」
 そう、それ。
 ゆかりをときめかせたのはいちかのチャレンジ精神だったのに、ブティックやゲームセンターではいちかが何かに挑戦する余地がありませんでした。ゆかりが求めていたものは、それ。

 「それ、面白い?」 珍しく語気が強くなるゆかり。
 大丈夫。その面白さたるや、いちかたちが前回散々苦労して証明済みですとも。
 レッツ・ラ・クッキング!

琴爪ゆかりはムキになる

 マカロンは最高峰に難しいスイーツです。あんなちっちゃいのが1個200円もするのはダテじゃありません。あれは材料が高価だからではなく(なにせ基本材料は卵白、砂糖、アーモンドプードルだけですし)、プロでもちょくちょく失敗してしまう高難度だからあんなお値段になるんです。失敗した分のコストと高度な技術料が上乗せされているんですよね。
 (実はキレイに仕上げようとしなければむしろ簡単な部類だったりしますが)

 前話で散々苦戦した物語が今回生きてきます。「お菓子づくりは楽しい。難しくても楽しい」 いちかたちが経験したそれが、ゆかりにとっては「お菓子づくりは楽しい。難しいから楽しい」に変わります。
 「スイーツはその難しさを越えてこそ、より高みへ行き着くジャバ」
 幼い頃から才能に恵まれていたゆかりは失敗というものを知りませんでした。何でも思い通りにいくからこそゆかりの世界は退屈でした。

 ところがマカロンさんときたら。
 「見た目はキレイなんだけど」「舌触りがザラザラするというか」「うん、おいしくない」
 プロでも失敗するという肩書きはダテじゃありません。今作6人目(7人目?)の主役であるスイーツさんは基本的にドSです。Go!プリンセスプリキュアのクローズのように、痛烈かつ適切な煽り方をしてきます。万能の才女様が聞いてあきれるゼ!
 微笑と無表情の2パターンしかなかったゆかりの顔に、見たこともないような表情を引きだします。影が入ったり照れたり。カワイイ。

 しかも完成させるのがセンスに優れたゆかりではなく、ヘタっぴのいちかだというのがまた。
 そうそう。マカロンの難しいところは焼き上がりをキレイにすることなんですから、ひび割れをデコレートして隠しちゃえば一気に難度が下がります。

 全くもってままなりません。ゆかりの才能を持ってしても、お菓子づくりはどう転ぶのか予想が付きません。
 「楽しいですね」
 そう、楽しい。お菓子づくりは難しくても楽しい。お菓子づくりは難しいから楽しい。つくっていると、ただそれだけでいろんな感情が溢れてきます。それが「楽しい」ってこと。
 こんなに楽しいことをしているんですから、ねえ、もっと笑いましょうよ。あなたのその表情が、私は大好きです。

 そういう子ですから、ゆかりの初変身に至る動機はキラキラプリキュアアラモードのメンバーのなかでもひときわ個人的な理由になりました。
 「あれはゆかりさんのだから。ゆかりさんを笑顔にしたマカロンだもの。だから絶対にダメ!」
 「あなた、これに手を出すなんて・・・百年、千年、いいえ、1万年早いわよ」

 キュアマカロン/琴爪ゆかりは、自分の胸に宿したトキメキを守るために戦います。

その他細々したことをとりとめなく

 オープニング。映画番宣に差し替わったので、ついにマキャロンヌさんは自分の出番までに出演しませんでした。次回の鳥の人もそう。
 ところでモフルンにあげるのがカップケーキとは。キラキラプリキュアアラモードは頑ななまでにクッキーを焼きませんね。
 毎年恒例、歌詞のシンクロ具合は今年もバッチリ。「Let’s go! Let’s la 前進!」がレッツ・ラ・変身!に空耳するくらいのシンクロっぷり。その後も「希望をデコ」でリンクルストーンが登場したり、「君と私の夢まぜまぜ」で手繋ぎ変身バンクを挿入したりと至れり尽くせり。「ホイップ・ステップ・ジャンプ& SHINE!」 冷凍ミカンは太陽魔法の化身ですもんね。
 ちなみに魔法つかいプリキュア!メンバーと合流するのは魔法学校だと聞いていましたが、今回背景の看板は魔法文字ではありません。

 雑誌記事。「木陰で本を読みふけるその姿は、まさに天使。輝く紫色の髪の毛が印象的。 インタビューを試みましたが、逃げられてしまいました(一部テキトーに補完)」 いやいや、インタビューを拒否した人を載せちゃダメでしょ。

 「Maggy said,”Nothing is impossible for me. I am so bored everyday!”」 それはマギーさんじゃなくてゆかりさんのことでしょ。
 かつてオードリー・ヘプバーンは言いました。「Nothing is impossible, the word itself says ‘I’m possible’!」「不可能なことなんて何もないわ。だって『不可能(impossible)』という言葉それ自体が『私はできる(I’m possible)』って言ってるじゃない」 作中の英文、何かの引用だったりしないかなと念のためググったら、こういうのが偶然見つかったので紹介してみました。万能の才媛なら、退屈しない方法を見つけることだって不可能じゃない。

 マキャロンヌ。ずいぶんキャラが濃いですが、マカロンってさほどバリエーションがないのに果たして今後再登場はあるのでしょうか。

 「なんで触らせてくれないのー! こうなったら!」 今話はゆかりのお姉さんっぷりを強調するためか、いちかたちがいつもより幼く描かれています。特にこのシーンはデフォルメが効いていて最高にカワイイ! 今週のハイライト!

 「絶対に諦めませんぞ」 いちかさんちょくちょくカワイイ言語センスしてますよね。

 クレーンゲーム。いちかの台は青地に大きく「Fun!」と書かれていて、ゆかりの台は曇り空。毎回言っているような気がしますが、キラキラプリキュアアラモードはこういう画面での心情表現をたっぷり盛り込んでいます。

 mou meringue。毎週お約束の店名シリーズ、今回はフランス語で「柔らかなメレンゲ」。マカロン専門店でしょうか。一時期この手のお店がポコポコできていましたね。

 スイーツノート。切り抜きをスクラップしているページもあるんですね。ちなみに難易度欄は切り抜き内のものなので、アップしたとき手書きになっているのは作画ミスですね。

 メレンゲ。昔はメレンゲが初心者のお菓子づくり最大の鬼門でした。今はハンドミキサーが普及したのでそこまででもありません。ハンドミキサーを持っていないいちかたち頑張れ。あ、今回泡立て器の持ち方順手ですね。

 茶道。母が花嫁修業(笑)の一環として経験しているんですが、曰く「あんなのお茶がちゃんと混ざってほどよく泡立っていればどうにでもなる」だ、そうです。作法ガチガチの堅苦しいものだけじゃないんですね。まあそもそも母が習ったのは薄茶だそうですが。

 いちか、絞り出すの失敗。そもそも星形の口金を使っているのが間違いだと思います。ゆかりはちゃんと細くて丸い口金を使っているでしょう?

 長老。今回覗き見してたり意味もなく外に出て消えかけていたり、ネタキャラっぷりが進行していますね。

 キュアマカロンの変身バンク。おフランスな前奏。デザインは比較的ベーシックなんですが、唇へのフェチズムがすさまじい。

 「バイバイは嫌ペコ」 このセリフ、たぶんAパートでのゆかりの「楽しかったわよ。またね」に係っているんでしょうね。あのときのゆかりは明らかにもう二度といちかと遊ぶ気がなさそうでしたから、今回の「それはどうかしら」「またね」はサヨナラという意味じゃないんだと強調しているんだと思います。
 言葉通りの「またね」だと理解しているいちかは笑顔でペコリンをなでなで。

 ねこマカロン。本文中でも書きましたが、実はマカロン自体はそう難しいお菓子ではありません。メレンゲに砂糖とアーモンドプードルを入れて焼くだけなので、昔のレシピ本ではクッキーづくりで余った卵白のお手軽な使い道として紹介されていたものです。
 難しいのはふわっとなめらかな食感をつくることと、製品化するまでの工程でヒビを入れないこと。特に後者があるからこそプロでも難しいと評されています。難易度星3つ+のうち、2くらいはヒビを入れないことに係っているんじゃないでしょうか。

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