さっき乗せた子たちには悪いけど、金剛石をより輝かせるための引き立て役も必要なんだ。いわば俺は金剛石を使ったジュエリーデザイナーさ。じゃないと世間に見つかりにくい。金剛石なんてものはね。
「アイドルなんて呼ばないで」
気になったポイント
ソウルフード
意外と同じ地域に複数あるもの。ヘタすると人の数だけあるかもしれないもの。私にとってのソウルフードは、地元の友達10人に聞いてもたぶん1~2人しか知らないと思う。
サンバイザーに差してあったやたらファンシーなペン
どういう経緯なのか山本マネージャーが貰っていった。
白川の借金
何の借金なのか。というか小戸川はどういう話の流れでそんなことを知ったのか。
白川は借金というものにある種の絆のようなものを感じていたと思っていたが、ドブに債権を握らせているのは何の目的あってのことなのか。
「サプライズで指輪渡されてプロポーズとかさ、最高じゃん」
ブランドは4℃でお願いします。
樺沢の動画
悪党に謝罪させることで正義を執行した気分になる人種が世のなかには一定数いるものらしい。ネット上の炎上騒動を拡大させている主犯も大抵こういう人たちなので、個人的には大嫌い。
「あの子三毛猫じゃん。ちょっと違うんだよな」
「ちょっと前カバ“みてえな”客を乗せたあと」
「後ろ姿が似た人なんか山ほどいるぞ」「いや、わかるだろ」
急にニオわせを再開してきた。ニオわせどころかほぼ確定だけれど。
それならそれとして、今度は小戸川が初対面の相手ですら種族的特徴で個人を判別できていることに新しい疑問が生じる。白川をアルパカたらしめている要素って何なんだろうか。
「なんか、変わったな。小戸川。温度が高くなったというか」
柿花もそうだが、自分が騙されていると察してからのほうが情が増してしまうのがなんともやるせない。
今話、ドラマのほうは見ていてあんまり書きたいと思うネタが思い浮かばなかったので、いっそ考察記事にしちゃおうと思います。
小戸川が失踪した女子高生を乗せていた件について
「上目黒の事務所って、1階に飲み屋のテナントが入ってるところ?」
「そうそう。知ってるの?」
「前に女の子をそこまで乗せたことがあったなと思って」
小戸川自身にもある程度思い当たる記憶があるのなら、これは一旦、小戸川が本当に失踪した女子高生を乗せていたんだという前提で考えなおすべきかもしれません。
女子高生が降りたのはミステリーキッスが所属している(芸能?)事務所。
そうなると、件の女子高生はヤノ陣営に保護されているということになります。ヤノは黒田の部下のはずですが、黒田に情報が上がってきていないということは、ヤノが報告すべきことを意図的に秘匿しているということにもなりますね。
まあ、その目的まではさすがにヤノ本人が登場してからじゃないとなんともいえませんが。
「警察によると、女子生徒は午後10時ごろ家族と話したあと深夜に外出。自宅近くのコンビニエンスストアでひとりで買い物をして店を出たあと、タクシーに乗車したのが防犯カメラの映像に映っていました」(第1話)
「嫌なやつなんだ、あいつ。重箱の隅をつつくような違反の取りかたするんだ」(第1話)
「――じゃあ映ってるな。乗せたんだよ。練馬の女子高生」(第1話)
小戸川が本当に女子高生を乗せたのなら、大門兄が小戸川にたどり着くことができた理由も明確です。
コンビニエンスストアの防犯カメラには女子高生がタクシーに乗る様子まで映っていたそうです。ならば、少なくともタクシーの車種や車体色くらいは特定できます。
大門兄は重箱の隅をつつくように違反切符を切っていたとのことなので、それだけの情報があれば手持ちのデータベースに照合することができるでしょう。小戸川も切符を切られていますから、そういう手順で捜査するなら自然と小戸川に行き着くはずです。
そこで問題になってくるのが、ドブが未だに女子高生の行方を掴めていないこと。
ドライブレコーダーには女子高生が降りたシーンが記録されていたはずです。私は上目黒に土地勘がありませんが、見るかぎり閑静な街のようですし、総当たりでも充分行き先を特定できたと思われます。なのに、そこに芸能事務所があることすら把握していない。
ひょっとして女子高生の顔を知らないんでしょうか?
それとも、ただ単に自分ではデータの中身を見てもいないってことなんでしょうか?
普通はありえない話だと思うんですが、まあ、ドブのことですからね。そのくらいの大ボケかましていても私は驚きません。そこはギリギリ見逃せるんですよ。
問題は大門兄です。
さすがにこっちはしっかりチェックしていそうなものなんですよね。交通課なら捜索願が出ている女子高生の顔写真くらい手に入るでしょうし。
なのに、大門兄からもドブや黒田へ報告が上がっていない。ヤノ陣営が小戸川の名前を知らなかったあたり、そちらにも情報を渡していない。
これもまたいよいよ奇妙な話です。大門兄には大門兄個人の目的があって動いていると考えたほうがよさそうです。
女子高生の容姿について
「この3人のなかにボスの同級生の娘さんがいるってことか・・・? あいつらが欲しい箇所だけカットしたデータを売るってのもいいかもな」
これ、今話のなかで一番おかしい発言です。
女子高生の後ろ姿はすでにテレビのニュースに流れています。ドブがドライブレコーダーの中身をチェックしていない大ポカ野郎であったとしても、さすがに必死こいて捜索している件についてのニュースくらいは見ていると思いたい。
だとしたら、ミステリーキッスのなかに探している女子高生がいると仮定した場合、本来ドブは3人のうちどの子が件の人物なのか一目でわかるはずなんですよね。
だって、コンビニの防犯カメラに映っていた女子高生は、黒猫だったんですから。
ミステリーキッスに黒猫は1人しかいませんよ?
なのに、ドブは気付かない。
何故かこんな簡単なことにすら気付けない。
それはつまり、このアニメ自体がそもそも――ということですよね。
これがまずひとつ。
ミステリーキッスの活動について
女子高生が黒猫であるということから考察すべき奇妙な点はもうひとつあります。
「違うんスよ。ミステリーキッスのCD買うのに使うんすよ。知らないんですか? デビューしたての3人組アイドル。苦節2年。ようやくデビューっスよ」(第2話)
彼女は黒猫なんですから、その行方として真っ先に疑うべきは三矢です。
ところが女子高生が失踪したのはほんの2週間ほど前のこと。
ミステリーキッスは地下アイドル時代を含めると2年前から活動しているんですから、辻褄が合いません。失踪前と同じ活動を続けていたなら行方なんてすぐバレちゃいますしね。これがあるので今話まで彼女は疑惑を免れていました。
ですが――。
「苦手なんだ、あの子。前のほうがよかった」
“前”とは?
市村にミステリーキッス以前のキャリアがあったということでしょうか? 芸能の世界ではよくあることですし、それならそれで納得できなくもない話ではあるんですが・・・。
ただ、それって2年も連れ添ってきた今になって漏らすような愚痴か? とも思うんですよ。やっぱり。向上心ギラギラしているという意味では二階堂のほうがよっぽど付きあいにくい相手でしょうし。
「三矢さん、ダンスの切れ悪くなったよね。具合でも悪いのかな」
「バイトもレッスンもしながら家で動画配信もしてるし、疲れてるのかも」(第2話)
そういえばこんな話もありましたっけ。
三矢はアイドル業のほか、アルバイトと配信活動も行っているそうです。これはミステリーキッスの古参ファンである今井には漏らしても問題ない(と、二階堂は判断する)情報のようです。
これが本当ならまあ、体調を崩していても不思議じゃないんですけどね。
その配信って、誰名義よ?
ミステリーキッスはメジャーデビューしたばかりで現在絶賛売り出し中です。グッズの路面売りを行ったり、タクシーにフライヤーを置かせてもらったり、草の根レベルまで相当熱心に宣伝活動しています。
もしミステリーキッス名義で配信しているのなら、一番名前を売らなきゃいけない看板の二階堂抜きで行うとは思えません。なのに、どうやら二階堂は配信にノータッチの様子。
ということは、三矢はミステリーキッスとは別名義で、個人的に配信していると考えられます。
ここで違和感。
「おじさんとメールするのも結構疲れ――」
「おい」
ミステリーキッスもうひとりのメンバー・市村が婚活サイトでサクラだか結婚詐欺だかに手を染めているのは、どうやら事務所から指示されてのことのようです。
まあ、どう考えてもメジャーデビューしたばかりのミステリーキッスの収入だけで食べていくのは不可能ですからね。ましてこのアイドルユニットは二階堂ひとりに人気が集中するような売り出しかたですし。少なくとも割を食っているふたりには別方面から収入を与えなければ活動を継続させられません。
だから、それ自体はわかるんですよ。事務所主導で市村に犯罪スレスレの仕事をさせること自体は。本人が明らかにノリ気じゃないのに一応従っているのも、彼女なりに切実な事情を理解してのことでしょう。
じゃあ、三矢は?
↑で書いたとおり、彼女の配信活動が事務所主導のものだとは考えられません。となると、事務所から彼女に宛がわれた仕事はアルバイトのほうでしょうか?
ですが、このアルバイトは二階堂から見てファンに教えても対して問題ないような内容のようです。市村がやらされている仕事に比べたら実入りが悪いと予想されますが、三矢はそれで本当に生活できているのでしょうか? ただでさえ配信活動をしていて市村より使える時間が少ないというのに。
そもそも事務所はどうして市村と三矢にこんな待遇差をつけているんでしょうか?
さて。
実はデビュー前の三矢の顔が確認できるカットが1つだけあります。
「いやあ、あのときの衝撃は忘れられないなあ。二階堂ルイの圧倒的なオーラ! ジャニス・ジョプリンを彷彿とさせるような歌唱力! 天性のアイドル性とは裏腹にあふれ出る剥き出しの向上心! そして三矢ユキの身体能力の高さを裏付けるような高次元のダンス! さらに市村しほの等身大の控えめさ! 三者三様のキャラが立ってたし、まさに三位一体だったんだよなあ」(第2話)
録画しているかAmazon Prime契約中であれば、第2話のこのセリフのくだりをちょっと確認してみてください。
ちょうど今話ではじめて三矢の素顔が出てきたので比較することができます。
まあ、別人ですね。
目のかたちが明らかに違います。過去の三矢は二重まぶた、現在の三矢は一重です。
過去の三矢はイヤーカフを付けているのも特徴ですね。現在の三矢はステージ上でもプライベートでもこんなもの身に付けていません。
もちろんこの程度のこと、現実ならメイクでどうとでも説明がつく話ですが、今作は見た目をある程度デフォルメしているアニメです。わざわざこんな細かいカットに明確な違いをつけている点については注意しておくべきです。
これだけ三矢に不審な点がニオわされているのなら、なおさら。
つまるところ、こういうことですね。
メジャーデビュー前の三矢と現在の三矢は別人である。容姿が似ている失踪中の女子高生が三矢に成り替わっていると予想される。
ミステリーキッスが二階堂以外覆面を被って活動しているのは、この入れ替わりを隠すためだと考えられる。
そしておそらく、配信活動を行っているという三矢は本来の三矢のほうだと思われる。彼女がひとりだけ妙に多忙なスケジュールをこなせているのは、そもそも2人の三矢が同時に存在しているからである。
ついでに改めて前項の内容を確認するなら――、
そもそも三矢(失踪中の女子高生)の容姿が黒猫として見えているのは、小戸川と私たち視聴者だけである。
今回の考察は以上です。
最初から覆面ありきでデビューさせられたアイドルユニットを任されて、それでも二階堂だけでも成功させようと奔走していたり、市村の最低限の面倒は見てあげていたり。改めて考えてみると、あのマネージャーさんは見た感じの印象よりだいぶいい人っぽいですね。
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