ゼノブレイド3 プレイ日記 第3話の2 悲哀を胸に。

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優しさが勝利するということをお前が証明してみせてくれ。

残された言葉の継承者 イスルギ

このブログはあなたがプレイ済みであることを前提に、割と躊躇なくネタバレします。

第3話 サフロージュ その2

Lead Character:がんばったひと

タイオン

Major Happening:大きなできごと

失策を繰り返す

 かつてコロニーラムダに所属していたタイオンは同僚の顔を立てて自分の作戦を取り下げ、結果、敬愛する作戦課長・ナミを戦死させてしまった。以来、もともと慎重な人柄だった彼はいっそうその性質を強めるようになる。
 時は流れてノアたちとの旅路。かつて大切な人を失ったインヴィディア坑道で、かつてと全く同じ策略を用いる敵と遭遇したタイオンは、ランツからの思いがけない信頼に背中を押され、危機から逃れるための策を講じる。
 ところが、そこまでが敵の策略だった。コロニーラムダの軍務長・イスルギ(の似せ人形)は、ナミを奪ったタイオンに憎しみを募らせ、彼の全人格を否定するためだけに罠を仕掛け、思考を先読みし、そしてかつてと全く同じように失策せしめたのだった。

残されたふたり

 タイオンを襲ったイスルギの正体は、執政官ジェイが泥の塊に彼の記憶を植えつけ動かしていた、似せ人形だった。
 本物のイスルギは似せ人形が何か言っていなかったかとタイオンに問うが、タイオンは彼の名誉を慮り、突きつけられたドス黒い感情に目をつぶることにした。
 とはいえイスルギもタイオンの態度におおよその事態を察しており、自らの本性を恥じて、かつて「資格がないから」とタイオンから預かっていたナミの遺品を再び彼に譲り渡すのだった。

Sub Questions:小さなできごと

ユーニの“死体”

 いつのものかも定かではない古戦場にて、ユーニは自分と同じ名前を持つ死体を見つけた。どういうわけか、その死の瞬間をまるで自分が体験していたかのように、鮮烈な記憶が呼び起こされた。

恋を知らない人々

 仲睦まじいアルマの親子を見て、ノアとミオは生物の身に等しく訪れる老化という現象に改めて気付く。
 ところが彼らはそこにもうひとつ当たり前に存在する、親子の情というものには気付けない。彼らは男女がつがいになるという当たり前の営みをまだ知らない。
 インヴィディア坑道ではリクとマナナが仲を深めていく様子を間近に見ることになるが、ここでもやはり、彼らはそれが恋心の萌芽であることには気付かない。

死者との邂逅

 ノアたちの幼馴染み、同期で一番の劣等生だったヨランは、アグヌスの襲撃に際しランツを庇って死んだ。
 そのヨランがどういうわけか蘇り、執政官ジェイとしてノアたちの前に立ちはだかる。メビウスとなり強大な力を得た彼は、それを誇示するかのようにノアたちをなぶり、あざ笑う。

生命の定義

 生物ではなかったはずの泥人形だったが、ノアがおくりの旋律を奏でると、人間の死体と同様に光の粒子が立ちのぼった。
 アイオニオンの人々はおくりびとの仕事を残された者たちのための慰めと受け取っているようだが、もしかしたらもっと別の意義があるのかもしれない。旋律はもっと別のものをおくるべき生命とみなしているのかもしれない。

恋を失い、哀が残された

 「仲よさそう。気が合うんだろうね」
 「何だろう、あのアルマたちを見てると何か安心するな」

 アイオニオンの人々につがいをつくる習慣はなく、従って恋慕の情を読み解くこともできません。
 けれど、タイオンがナミに抱いていた思い、イスルギがナミに向けていた思いはいずれも、おそらくは私たちの言葉で恋と呼ぶ感情だったのでしょう。ナミを失ったふたりはそれぞれ心にぽっかりと大きな空隙をつくり、そして満たされることがないまま今日まで生きてきました。

 「武器を納め、仲間の顔を見渡すといつも安堵する。これで今日は終わりだ、と。そして明日を考えると不安になる。明日も同じ顔が見られるだろうか、僕はここにいるだろうか、と」

 「私は何か言ってなかったか? お前に――、お前たちに」

 あるいは、溢れんばかりの激情が胸をずっとかき乱していたのかもしれません。必死に押し隠していただけで。

 そこに恋があったにしろなかったにしろ、それは失われました。
 失われて、“失われた”という事実だけがそこに残りました。

 「理由? そうだな。あえて言うなら――。今一度過去を知らしめ、思い知らせ、絶望させるためだ! お前の心を! お前たらしめている全てを!足元から粉砕するために! これは復讐だ。志半ばで死に追いやられたナミの怨嗟だ。お前自身の過去が、今のお前を断罪するんだよ!!」

 ナミがタイオンを憎んでいなかったことは容易に想像できました。
 死出の折、彼女が愛用の懐中時計を形見分けした相手は、他ならぬタイオンだったわけですから。・・・自分ではなく。

 その事実があるからこそ余計に、彼女の怨嗟を晴らしたかった。彼女に怨嗟があったことにしたかった。
 自分こそが彼女の遺志を継ぎたかった。
 形見の重みに耐えかね、自分に押しつけて去って行った、あの臆病者の / 心優しいタイオンなどではなく。自分こそが。

 ああ。もし過去というものが自分を狂わせてくれたなら、どんなにか安らかな心持ちで生きられただろう。

 「・・・何も。軍務長はいつもの軍務長でした。僕らの誇りである、あの軍務長でした」

 現実はそうなりませんでした。
 イスルギは黒鉄のコロニーを率いるにふさわしい器量を持つ大人物であり、大勢の同胞からの信頼と敬愛を背負って立つリーダーでした。

 人の心を弄ぶ悪童によって明け透けの言葉で語る泥人形に記憶を攫われでもしないかぎり、誇り高き軍務長は、狂乱を求める自らの衝動に封をしてしまえるのでした。

 人が何をもって人たりうるのかといえば、たとえばそれは心があるからと考える人がいます。
 では心とは何か。ドス黒い感情も、隠された本音も、そして自制も、誇りも、思いやりも――。それら全部合わせて、心と呼ばれるものでしょう。どれかひとつだけをあげつらって心と呼ぶわけではありません。
 イスルギはタイオンへの憎しみを秘めているかもしれませんが、彼はそれを包み隠して、むしろタイオンの助けになる道を選びました。その真心を私は尊敬します。

 現実を、この身に起きたありのままの事実を教えてくれたのは、他でもないあのタイオン。
 ナミが他のどの才覚よりもまず優しさを買っていた、彼女の遺志の正統なる後継者。

 「重すぎるとしてもこれはお前が持っていろ。そして、それを持っていつか、ナミに会いに行ってほしい」

 繰り返しになりますが、アイオニオンの人々につがいをつくる本能はありません。タイオンもイスルギも、ナミに恋していたという自覚はないでしょう。
 ですが、恋愛と親愛との間にいかほどの違いがあるでしょうか。相手を思いやり、慈しみ、あるいは焦がれ、求め、心を得られぬとなれば憎しみへと変わる。彼らはまだ恋を知らないかもしれませんが、恋をする素地は備わっており、また、恋を知る未来も持ちあわせています。

 「あいつは私に言ったよ。お前が導く、優しさゆえに得られる勝利というものを見てみたいって――」

 イスルギは今度こそナミの遺志を継いでいくことでしょう。

 彼女がタイオンのために残したものに横恋慕するのではなく、彼女がイスルギのところにこそ残した、彼だけに寄りそう思いを。
 ナミの遺志とともに、いつかタイオンがつかみ取るであろう勝利を心待ちにして。

ゲーム的なこと

 チェインアタックにウロボロスオーダーが追加されました。これで火力を出せといわんばかりですね。

 威力は最短3周目でウロボロスオーダーを使ったときと人間だけで4周回したときでだいたい同じ。単純にウロボロスオーダーの条件を満たすことだけ考えるのではなく、しっかり周回も回してダメージ倍率を上げつつトドメにウロボロスを使うことが大事みたいです。
 パーティゲージは3メモリあって、ノアたち6人はそれぞれ1メモリずつ消費、ヒーローはメモリ消費なしでオーダーをこなせます。ウロボロスオーダーは対応するペア両方のオーダーが完遂した直後に出てきて、そこでスルーすると次のオーダーには出てきません。パーティゲージを全消費するとチェイン終了。ただし、ウロボロスオーダーだけはパーティゲージ3メモリを使い切った後でも使用することができます。

 つまり、1~3周目までのどこかでヒーローオーダーをこなしつつ、ちょうど4周目でウロボロスペアのオーダーを完遂、5周目にウロボロスオーダーを叩きこむことを目指すのが基本的な運用ということになります。

 今作はパーティメンバーが7人もいるので一見すると運ゲーっぽさを感じますが、1回のチェインアタックで2回以上同じオーダーが抽選されることはないので、必然的に1~3周目ではヒーロー1人とウロボロスのペアにならない2人を選択することになります。つまりこの時点で2つのウロボロスオーダーにリーチがかかった状態になるわけです。
 で、4周目で抽選されるオーダーは残りたった4人のうちの3人なわけですよ。実は4周目までつなげられた時点でいずれかのウロボロスオーダーの条件は確実に満たせる仕様になっていたんですね。よく考えられてる。ちょっと感動しました。

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