
泣いたっていいのに。いい子たちすぎるよ。

↓dアニメで全話配信中!↓
↓YouTubeチャンネル限定コンテンツも配信中!↓
「届けて! はじめてのおくりもの」
大きな出来事
メインキャラクター:ましろ
目標
ソラとのお別れを済ませる。
課題
エルちゃんを連れてスカイランドに帰ることはソラの悲願。帰ることを撤回するというのはありえない。そもそもトンネルが繋がっているかぎりいつでもまた会える。ただ、これからは一緒に暮らせなくなるというだけ。
その程度のことでしかないのに、あえて別れを惜しむ気持ちを相手に伝えることの意味が自分でもわからなかった。
解決
エルちゃんにファーストシューズを譲ってくれたおばさんがいた。話を聞くと、彼女はアメリカに引っ越す孫にファーストシューズを贈ることを思いついたが、一方でいざ贈るとなったら惜別の思いがあふれて息子夫婦を困らせてしまうからと迷ってもいた。エルちゃんに譲ってくれたのは体よく自分の思いを諦めるためだった。
それを聞いて、ましろとソラは気持ちを伝えるべきだと感じた。自分自身、本当はお互いに別れを惜しむ気持ちを伝えあいたかったんだと、そのときはじめて自覚した。
バトル
苦戦
おばさんの息子夫婦が空港を出立するまでの時間との闘い。おばさんを背負ったままビルの屋上を跳び渡るように最短距離で行かなければならなかった。
勝利
ソラがおばさんを背負って運び、ましろはそのサポートをした。いつものように。当たり前に。
ピックアップ
ファーストシューズ

基本的にはお父さんお母さんの手で履かせるもので、しかも靴を履き慣れていない赤ちゃんは隙あらばすぐ脱ごうとするので、履かせやすくて脱ぎにくいものを選ぶのがベター。公園の帰り道を抱っこして歩いてたら靴が消えてたとかよくあるんだこれが。
その意味ではソラが選んだなかにあったジッパー付きのタイプがおすすめです。(デザインが男の子すぎるのはさておき) 履かせるときだけ口が広くなり、赤ちゃんが力任せに引っぱっても簡単には脱げません。面ファスナーと違って赤ちゃんの手では開けにくいところもグッド。
とはいえそもそも脱がれなければ楽できるのは間違いないので、エルちゃんくらいドハマリしてくれる靴が見つかったなら結局それが一番です。
ところでらそ山のソラ吾郎といい、今回の件といい、エルちゃんってオタクの素質あるよね。首まで沼に浸かりきって推しの祭壇とかつくっちゃうタイプの。
エブリデイマジックテイストの第13話。プリキュアはもともと敵が出てこなくてもストーリーが成立するつくりになっているというか、仮面ライダーやヒーロー戦隊と違ってバトルパートと日常を地続きにしていないので、今回のように敵が出てこないエピソードもやろうと思えばいつでもできます。(日常から分離しているからこそバトルパートがその話数のテーマを振りかえるような構成になっていたりする)
そのうえで、ヒーローの女の子が暴れるところがこのシリーズの魅力でもあるから普段は毎週バトルしているわけですが。
さて、お別れと向きあう物語といえば『魔法つかいプリキュア!』ですね。あちらでは丸々1年かけて今話のようなストーリーを丁寧に描いていました。
魔法界への留学期間が終わってせっかく仲よくなれた友達とお別れしなくちゃいけなくなり、あるいは敵にさらわれたり行方不明になったり、またあるいは使命を終えて居候する理由をなくしてしまったり。そのたびに理解ある大人たちを説得して、一生懸命友達と一緒にいられる時間を守っていきました。
それでもお別れの日はいつか必ず訪れます。どうしてもお別れしなければいけなくなったとき、彼女たちは別離を嘆くのではなく、また再会できる未来を信じることで、悲しみを乗り越えてみせました。
彼女たちは奇跡が起こることを前提に、運命に身を任せました。だって、彼女たちの生きる世界はどこまでも優しかったんです。お別れの危機が訪れるたびいつも誰かが助けてくれたんです。だから信じました。奇跡は起こると。再会できる可能性がどんなに絶望的に思えたとしても、それでも、奇跡はまた起こる。だから絶対に諦めない。
奇跡は優しさによって生まれ、そして奇跡は諦めない人のところに訪れるもの。
だから、どうか諦めないで。優しい人よ。
優しい人と、ヒーローと
「これ、あげるわ」
優しい人に出会いました。
せっかくこれぞというものを選んでお会計寸前までいったのに、その赤ちゃん用の靴をエルちゃんが欲しがっていることに気付いて、譲ってくれました。
「ヒーローです! ヒーロー発見です! 『靴の気持ちまで考える優しさ、それがヒーロー』!!」
我が身を削ってまで誰かのために尽くす献身。それはソラにとって理想のひとつのありかたでした。
子どものころに見たヒーロー。危険な森に分け入り、どこの誰とも知れない子どもを守るため命を賭けて怪物と斬り結んだ最強の剣士。その背中に強く憧れて、今、ソラはエルちゃんを守るためソラシド市の見知らぬ空の下で戦っています。
先日(第12話)もそうでした。カバトンが「これで負けたらもうエルちゃんに手を出さない」と約束したから、危険を承知で決闘の申し込みに応じました。たとえ自分個人には何の得もない決闘だったとしても。
あのときましろが口を挟んでこなかったら、ソラはひとりで準備してひとりでカバトンに挑み、そして、もしかしたら負けていたかもしれません。
今のソラはまだそういう子です。
だから想像が肝心のところまでは及んでいきません。
「あの。本当にいいんですか? ――これって誰かにプレゼントする靴ですよね。その子がガッカリしたりしませんか?」
いかに強く、いかに優しいとて、ヒーローだってひとりで生きているわけではありません。
身を切る献身は本人だけでなくその身内にまで痛みが及びます。
ソラがひとりで戦おうとしたときはましろが悲しみました。傷つけたくなかったのに、ソラのその思いがかえってましろを傷つけてしまいました。ひろがるスカイ。空はどこまでも広がっていて、誰の上にも繋がっています。
だから、ソラが気付けなくてもましろは気付きます。
この優しい人は、今、きっと新しい痛みを抱えこんだ。
ひとりのヒーローが傷つくとき、痛みを覚えるのはひとりだけとは限らない。
一方で、ましろという子はこう考える子でもあります。
それでも痛むのが本人だけだというのなら、自分以外誰も傷つかずに済むのなら、そのときはひとりで我慢してもいいかもしれない。
引っ越しが悲しくて家出したあげはを元気づけるため、努めて笑顔をつくったことがありました。自分だって悲しくないわけじゃないのに、自分より辛い思いをしているであろうあげはのためを思って。
自分が傷ついてでもエルちゃんを守ろうとするソラを助けてあげたいと思いました。だけど同時に、どうしようもなくヒーローらしくも見えてしまうのでした。あれこそがひとつの理想だと。優しさの究極形だと。
今のましろはまだそういう子です。
だからおばさんが納得した様子であるならそこで引き下がってしまいます。
こういう優しい人がすっぱり諦めるのなら、少なくとも自分が危惧したような、靴を譲ったせいで別の誰かを悲しませてしまうようなことは本当に無いのだろうと。
傷つくのはきっとあの人だけなのだろうと。
「いいえ! 今すぐあの人を探して、靴を返しましょう!」
逆にこういうときソラなら踏み込めるんですね。彼女はヒーローですから、どんな理由であろうと痛みを抱えている他人を放ってはおきません。ましろとはここが違います。
どちらも自分が傷つくぶんには構わないと思っている自己矛盾を抱えてはいますけどね。
悲しいお別れ
「さて。みんな聞いてちょうだい。アンダーグ帝国はこれからもきっとエルちゃんを狙ってくるでしょう。戦いの場所はこのソラシド市からスカイランドに移る。――でも、ましろさんはスカイランドでは暮らせない。ソラシド市で学校に通わなくちゃいけない。勉強もしなくちゃいけない。それに――」
「ら、ランボーグがエルちゃんを襲ってきたら、私、トンネルを使ってすぐスカイランドに助けに行くよ!」

「そうね。そうしてあげて。でも、ひとつ屋根の下みんなで暮らすのは明日でおしまい。寂しいけれど」
ましろの言葉にヨヨお婆ちゃんは何を思ったでしょうか。
続く言葉が、おそらくはその答え。
ましろは優しい子です。そしてその優しさとは、絶対に諦めない心の強さによって裏打ちされています。
ましろは誰かのためにならいくらでも優しくなれる子です。しかしその優しさは一方で、自分自身を労りません。だってましろは強い子だから。
ましろは気付きもしませんでした。この楽しい毎日が終わってしまうことが。
頭ではわかっていたかもしれません。だから、トンネルを使えばいつでもまた会えるんだって自分を納得させようとしたのかもしれません。
かたちは多少変わってしまっても、完全に終わるわけじゃない。それならいいじゃないか。充分じゃないか。自分がこれからずっとがんばれば、これからもずっと続いていくんだったら。
その考えは正しい。絶対に正しい。
だけど、優しい。
寂しいとは思わなかったでしょうか。
寂しいはずだとは考えなかったでしょうか。
“寂しい”は自分ひとり我慢すればどうとでもなる、と思わなかったでしょうか。
そこが今のましろの想像力の限界です。
「泣いたっていいのに。いい子たちすぎるよ」
これがあげはならどこに問題があるのかすぐわかったはずです。
だって、あげはだったらすでに経験していたことなんですから。
「ここにいたんだね。おうちに帰ろう。お手紙出すよ。電話もするよ」
「・・・ましろんは悲しくないの!?」
「――悲しいよ。でも、私が泣いたらあげはちゃんはもっと泣いちゃうでしょ」(第4話)
あのときましろが「悲しい」と言ってくれたことに自分がどんなに救われたことか。
どんなに、そのたった一言が聞きたかったことか。
ささやかで、自分ひとりなら我慢できてしまう痛み
「子どもってなあ、ほんまにかわいいなあ。未来しかない。そんな子がこないだひとりで歩けるようになって。でもな、仕事の都合で外国に引っ越してしまうことになってなあ。空港まで見送りに行って、そこで渡そうと思うてたんや。でもこんなん渡したらおばちゃん絶対泣いてまう。そしたらおばちゃんの息子もみんなしんどい気持ちになるやろ? そんなの誰も得せえへん。別れは涙で汚さんほうがええ」
優しいヒーローの考えを聞きます。
彼女が誰のために、どんな痛みを隠そうとしているのかを知ります。
その人のためならこの程度の痛みを耐えるくらい全然余裕なんだってことに納得します。
そして想像してみます。
彼女の立場になってみて。彼女の息子の、その妻の、孫の立場になってみて。
「そんなのダメ!!」
耐えがたい痛みでした。
「本当の気持ちを言わないとダメです」
「嫌だって。寂しいって。ずっと一緒に暮らしたいって」
「泣いたっていい」
「ダダをこねたって」
「そしたら、きっと・・・!」
自分ひとりが我慢するだけならいくらでも耐えられるはずの痛みでした。
だけど、想像してみたらダメでした。
耐えられそうにありませんでした。
ましろも、そしてソラも、誰かのためなら自分がいくら傷つこうと平気だって考える子のはずなのに。
おばさんの気持ちはそれこそ痛いほどよくわかるはずなのに。
だけどダメでした。
だからダメでした。
「きっと、その後は本当に笑ってお別れできる。そう思います」
自分が我慢しているこの痛みのせいで、他の誰かの心まで痛むかもしれない。そう思うと。
おばさんの告白を聞いただけでましろもソラも胸が苦しくなりました。
それは自分にも身に覚えがある悲しみで、そしてきっと、自分の大切な友達も感じているであろう同じ悲しみ。
想像が及んでいませんでした。誰かのために痛みを抱えようとする人がいるというのが、こんなにも痛いことだったなんて。
エルちゃんに譲ってくれた靴を、どうしても喜んで受け取ることができませんでした。
だからふたりはここにいます。居ても立ってもいられず、自分たちのためにささやかな痛みを我慢してくれた優しいヒーローを、探さずにいられませんでした。
思えばあれは予感だったのかもしれません。
自覚していなかっただけで、本当はこの痛みをあのときからずっと感じていたのかもしれません。
だって、あんなにも心苦しかったのだから。
ましろは優しい子です。ソラはヒーローです。
苦しんでいる人がいたら助けてあげたいと願います。だからプリキュア。
「通りすがりのヒーローガールです!」
「時間がありません。行きましょう!」
「ど、どこに?」
「空港に!!」
プリキュアとは絶対に諦めないヒーローです。
奇跡でも起きなければ助けられない人がいるのなら、奇跡だって起こしましょう。
優しいっていうのは強いってことなんです。
コメント
今日はスカイ&プリズムは変身するも、バドルシーンがない話でした
私のお母様は兄貴がハンドルを握る私名義の乗用車のカーテレビでプリキュアに合わせていて、1回ずつ面白いということもあれば、笑うこともありました
いとこのお姉さんの次女にも出来れば今日中に感想をいとこのお姉さんのスマホにLINEする予定です
私個人としての感想としては、明日でおしまいというセリフにシックリ着ますね
1999年から2000年にかけてのレンジャー系では象型のやられ役が
ゴーゴーファイブも…今日でおしまいだぁ~
とゴーゴーファイブに言い放つところが印象的で今でも忘れたことはありません!!
だから数割7時30分から始まって10時までに終わるニチアサ的に感慨深いセリフが初めて女児向けプリキュアに導入されましたね!!
感無量なのです!!☆☆♬
ちなみにキュアベースボールギャンブラーが主人公でキュアアイドルギャンブラーも女子寮の寮長(プリキュア=キュアバドミントンギャンブラー)も登場するプリキュア小説に登場するやられ役の一角には、今日でオシマイダーが登場しますよ
浄化される際に、今日で…ヤめさせてもらいまーす
と言い放ち切ります
それからソラ・ハレワタールの「あの、本当に良いんですか?」
と質問するのもやっぱりシックリ来るセリフです
キュアベースボールギャンブラーはキュアアイドルギャンブラーに対してだけ実力テスト目的で、素数作りダイス勝負を仕掛けていて、キュアアイドルギャンブラーは自分が最終ラウンドでも勝ってしまうと、キュアベースボールギャンブラーがさらに上乗せの罰ゲームを課されるなどの理不尽な条件が課されるため、おとなしく完全敗北を認めることにしました
その後キュアベースボールギャンブラーは
「☆☆先輩(センパイ)。本当にこれで良かったんですか!!?」
と聞き求めます
これをインターネット上でアップすると、ドラえもんでも、主人公のドラえもんがのび太に
「本当にこれで良かったのかい?」
と聞き求めることもありました
だから半分プリキュア的にも土曜に放映されるテレビ朝日のアニメ的にも感慨深いセリフでしたね!!☆☆♬
で、次回はプリンセス・エルをスカイランド王国の国王様と王妃様のところに還すために、スカイランドにお邪魔する話です
アンダーグ帝国の2人目が何のためにプリンセス・エルを付け狙うかも明らかになるでしょう
まあ冷静に考えて悪意とか絶望とかが擬人化した概念敵と戦うのと、直球で時間という概念と戦うのとで何が違うのかって話でもありますからね。
空港のシーンで涙しました。
ソラたちみんなが、今いちばん大事なことを完遂できて何よりです。
人はいつから、今回のエルちゃんみたいに何ら遠慮することなく意思を伝えることをしなくなっちゃうんでしょうね。
まあ、2日間に渡ってワガママ(と無茶振り)に振り回されたツバサが少々気の毒でしたけど。自分でナイトとか言い出したんだから、嫌われ役程度甘んじて受け入れてください。
次回のスカイランド編も楽しみですね。
いよいよソラのヒーローさんが出てくるようで、お話がどう動くか注目したいです。
なんなら3歳児くらいにはもう遠慮するというか、親の顔色を伺うことを覚えますよね・・・。
あれ、実際のところ親としては気づかいが嬉しいと感じるものなんでしょうか。それともまだまだワガママ言ってもらいたいとか思うものなんでしょうか。単身者だとそういう細やかな日常についての解像度はなかなか上がらないです。
ところでひっくり返って自分の足を指差すエルちゃんかわいすぎません? そして賢すぎません?(今さら)