なんと! まだ はい とは答えぬのかっ! じゃがそのようにどこまでも自分の信念を貫くとは、ますます王にふさわしい人物じゃ!
ロマリアの王様
冒険の書1
勇者ヒイロ記す。
今日で16歳になった。旅立ちの朝だ。
4年だ。4年も待たされた。この4年間に何の意味があったのか、王様のお考えはわからないが――。まあいい。
とにかく。私はこれから魔王バラモスの討伐に向かう。
父が成し遂げられなかった大きな使命だ。私の旅はおそらく多くの人を救うことになるだろう。必ず成し遂げなければならない。
旅立ちを前に王様に最後の挨拶をしに行くと、王様は「ルイーダの酒場で仲間を募れ」と命じてきた。
その話はすでに断ったはずだ。この4年間、何度も何度も話しあった。このアリアハンに私と渡りあえる戦士はいないのだから、他の者が着いてきたところで邪魔なだけだと。それを、今になってまた蒸し返すのか。
・・・従うしかない。もう4年間もムダにしてしまったのだ。王様の機嫌を損ねて旅立ちの許可を取り消されるわけにはいかない。
朝方の酒場には見知った顔ばかりが待ち受けていた。
まず母の友人であり、この酒場の店主のルイーダさん。昔よくお世話になった。
私の剣の師匠のシュアンさん。私の旅についてくるつもりらしく、街道場は閉めたらしい。
一緒に剣の修業をしていた昔馴染みのマソホ。今は商人の勉強をしているといったか。・・・こんなに賑やかな子だっただろうか?
最後にもうひとり、見覚えのない大人の男がいた。服装からして宮廷魔術師だろう。お目付役というわけか。陰気そうなその男はソーリョクと名乗った。
なるほど、どうやら旅の仲間というのはお膳立て済みだったらしい。
シュアンさんは私に次いでアリアハンで2番手の剣の実力者だ。ソーリョクさんもおそらくは相応の魔法の使い手なのだろう。
マソホの剣の腕はそれほどでもなかったはずだが――。抜け目のない彼女のことだ、せっかく国の外に出られるチャンスということで、王様に自分を売り込んでねじ込ませてもらったのだろう。最低限自分の身くらいは守れるはずだ。
ルイーダさんからは餞別だということで、金色に輝くしなやかな靴を譲られた。履いて歩くだけで力が強くなるという伝説の神器らしい。一説にはオリハルコンでできているとか、幻の妖精族がなめしたものだとか、様々な謂れがあるのだとマソホが自慢げに教えてくれた。靴底にネリーと刻印してあるのは元の持ち主の名前だろうか?
いったいどこでこんな貴重なものを手に入れたのか。・・・というか、こんな貴重なものをいただいてしまっていいのだろうか。
私が少し逡巡していると、ルイーダさんはそんな私を固く抱きしめてきた。エールとお化粧の匂いが混じった、懐かしい匂いを嗅いだ。
「絶対、生きて帰ってきなさい」
真剣な声でそんなふうに言われてしまっては、もはや靴を返すとか返さないとかの話はできそうになかった。
さて。まずはロマリアを目指そう。
途中でいくつか寄るところはあるが、いずれも国が管理している場所だから大した困難はないだろう。数日内にはロマリアへ到達できるはずだ。
城門をくぐってしばらく歩き、ふと後ろを振り返ってみると、母が小さく手を振っているのが見えた。
「辛くなるから」と昨日のうちに別れを済ませたはずだが、結局見送りにきてくれたらしい。
私は大きく手を二度振って、それからもう振り返ることなく旅路を進んだ。
冒険の書2
勇者ヒイロ記す。
ロマリア王より、盗賊に盗まれた金の冠を取り返してきてほしいと依頼を受けた。
さもなければ勇者と認めないと言われたときは正直腹立たしかったが、なんとか笑顔は崩さずに済んだはずだ。
あのおどけた調子の王様のこと。金の冠を返却するときにも一悶着あるだろうと思うとげんなりする。いっそマソホに任せてしまおうか。
・・・さすがにそういうわけにはいかないか。勇者は私だ。
道中何度か魔物に遭遇したが――。
意外にも一番奮戦していたのは商人のマソホだった。ブーメランと石つぶてを器用に使いこなし、たくさんの魔物を一網打尽にしていた。
・・・というか、てっきりロマリアに着いたら別れるものと思っていたのに、今後も私の旅に着いてくるつもりらしい。いったい何が目的なのだろうか?
師匠でもあるシュアンさんは・・・、どういうつもりか、道場で教わったときとは立ち回りが違っていた。なんというか、ひどく攻撃的になったように見える。
シュアンさんは私に防御的な戦いかたを教えてくれた。癒やしの呪文があるとはいえ、一度負傷してしまうとそれを治すための隙ができる。一手行動が遅れてしまう。その間にもう一太刀攻撃を当てられることを考えたら、結果的に傷つかない立ち回りを重視したほうが攻撃面でも優位に立てる、というのがシュアンさんの教えのはずだった。
今のほうが鋭い斬撃を繰り出せるとはいえ、昔よりも隙が増えたように見える。もし私が1対1で戦ったとしたら、おそらく以前よりもさらに容易に下せてしまうことだろう。師匠の考えがよくわからない。
ソーシュンさんはよくわからない。というのも、そもそも呪文が必要になる場面が無いのだ。私とマソホで大部分の敵を散らし、シュアンさんが固い敵を斬り伏せれば、だいたいそれだけで戦闘が終わってしまう。
遠距離から戦えるだけソーシュンさんが先手を取ることも少なくないのだが、呪文はそう何度も連続で使えるものではないと聞くので節約してもらっている。
件の盗賊団ですらその戦法でカタがついてしまうのだから、本当にソーシュンさんにやってもらうことがない。
ぶっちゃけこの手の二次創作メインの記事を最後まで書ききれた覚えがなく、今回もエタりそうな予感はヒシヒシとあるのですが、『ドラゴンクエスト3』なんて最適解を追求しても何も面白くないですし、ロールプレイして脳内の妄想ストーリーを出力しながらプレイしていくことにします。よろしければお付きあいください。
難易度は「いばらの道だぜ」。
ただし、予約特典の幸せの靴はもったいないので遠慮なく使用します。ロマリア編までのゲームバランスは完全にぶっ壊れました。
パーティ編成は勇者(いっぴきおおかみ),戦士(つよき),商人(ぬけめがない),魔法使い(あたまでっかち)。
SFC版では戦士と魔法使いを使ったことがなかったので、防御力の参照パラメータも変わったことですし、せっかくだから使ってみようという構成です。そして戦士を入れると装備にお金がかかるはずだから、そのぶん商人でお金を稼ぐ作戦。
・・・だったんですが、今作ってフィールドを丁寧に探索すると店売りよりも強力な武器防具がポンポン手に入るみたいで、正直商人は要らなかったかもしれません。お金を拾う能力自体は強力ですし、少なくとも序盤のうちは商人も立派な戦力になるはずなので特に問題は無いですが。
勇者の性格は――、私の場合正直に答えると必ずこうなるというだけです。
他の3人も、攻略だけ考えるならもっと成長率が優秀な性格があるのも知っているんですが、それだと面白くないので1ランク落ちる性格を。まあ、けっして弱い性格というわけじゃありませんし、商人以外はシナジーも噛み合っていますしね。
(逆に商人はまさかこの性格がここまで商人の強みを潰してしまうとは思わなかったけれども。力もHPも伸びないし、ありあまるMPを消費できるような特技も覚えないし)
あとは決定した性格やステータスをもとに、自分なりに背景設定を考えてゲームスタート~。
キャラクター設定
ヒイロ(勇者;いっぴきおおかみ)
【過去】――何が自分をつくったのかという認識
1【誰の役に立ちたいか】(A+C)
父親の無念を晴らし、母親を心から喜ばせてあげたい。
ヒイロは遅く生まれた子どもだった。父オルテガが勇者として旅立ったとき、ヒイロはわずか3歳。
父との想い出はほとんど残っていないが、まるでお祭りのような大声援に送られて旅立っていったことは今でも鮮明に覚えている。
ヒイロにとって、父親とはそういう誉れ高い人だ。
父の訃報が届いたとき、使命を果たせなかったことを責める者はアリアハンにひとりもいなかった。ただ、誰もが悲しんだだけだ。
特にヒイロの母親は深い悲しみに暮れ、昼のうちから酒場に入り浸る日々が数年間続いた。ただし、そんな母も子育てに手を抜くことだけは絶対にしなかった。剣の道場から帰る夕方、アルコール臭い母が毎日温かな食事と必死の作り笑顔で出迎えてくれたものだった。
2【誰に支えられているか】(B+D)
誰にも支えられてなどいない。
才能豊かなヒイロは4歳から剣の道場に通いはじめ、メキメキと頭角を現していた。
10歳の誕生日の日に父の訃報を聞くと、彼女はただちに勇者の使命を受け継ぐと心に決め、以来ますます修行に明け暮れるようになった。父親を死なせてしまったことへの償いを申し出るアリアハン王に直接交渉し、宮廷魔術師から魔法の手ほどきも受けた。
剣でも魔法でも、勇者と呼ばれるにふさわしい実力を身につけている自負がある。
ヒイロはもともと一人で旅立つつもりで準備を進めていた。仲間を連れているのは王様から懇願されたからにすぎない。
3【嬉しかった想い出】(B+C)
剣の師匠を試合で打ち負かした日のこと。
ヒイロが剣を学んでいた道場の師匠は、父オルテガに次いでアリアハン2番手の剣の使い手・シュアンである。ヒイロは10歳で父の勇者の称号を継ぐことを決意し、12歳でついに師を超えたことを証明してみせた。
これでようやく王様から旅立つ許可を賜れる。このときはそう思っていた。
4【傷ついた出来事】(A+D)
12歳で旅に出立つことが認められなかったこと。
アリアハン王は剣の腕前だけでは勇者として旅立つことを認めてくれなかった。16歳になるまで待てと言い、理由は説明してくれなかった。アリアハンには自分より格上の戦士がおらず、あと4年も国内に留まったところでこれ以上強くなれるわけではないとヒイロは反発したが、結局聞き入れられることはなかった。
【現在】――自分は何者なのかという認識
A【がんばっていること】(1+4)
勇者としての名誉を汚さないこと。
ヒイロは常に期待される人間であらねばならない。父が出立したときのように、自分が勇者でありつづけることは、それだけで多くの人に希望を与えられるのだから。
ヒイロは常に勝利する人間であらねばならない。父オルテガの訃報が届いたときのように、勇者の敗北は多くの人を絶望させてしまうのだから。
B【任せてほしいこと】(2+3)
勇者は万能だ。
剣の腕で誰にも負けるつもりはないし、自分の身ももちろん自分で守ることができる。仲間が傷ついたときは治癒の呪文だって唱えることができる。それだけのことができるようになるまで修練を重ねてきた自負もある。
特に、今回の旅の仲間で治癒の呪文が使えるのは(どういうわけか)ヒイロだけだ。
C【よく気がつくこと】(1+3)
敵の力量を見抜くこと。
ヒイロは功を焦っているが、同時に敗北が許されないことも理解している。また、幼いころから同格の稽古相手がいないことにも悩まされてきた。
敵の力量、特に勝てる相手かどうかを見抜く冷静な眼力は、彼女にとって絶対に必要なものだった。
D【耐えがたいこと】(2+4)
子ども扱いされること。
父親はたった一人で魔王討伐の旅に出た猛者であり、ヒイロもまた比類ない才能を受け継いでいる。
だというのに、アリアハン王からは年齢だけを理由に旅立ちの時期を遅らされた。ヒイロはそのことを今でも恨んでいる。
子どもであることが実力を侮られる原因になるのなら、早く大人になってしまいたい。
【未来】――これまでの総括とこれからの夢
α【自分の手で守りたいもの】(1+2+3+4)
未公開。
β【自分にまだ足りないもの】(A+B+C+D)
未公開。
γ【いつか叶えたい理想の自分】(α+β+1+A)
未公開。
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