魔法つかいプリキュア!! MIRAI DAYS 第4話感想 翡翠の石言葉は「幸福」。

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なんでひーちゃん魔法使えないの? はーちゃん使えるんでしょ? はーちゃんどこにいるの?

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「ひすいの秘密」

大きな出来事

メインキャラクター:ひーちゃん

目標

 みらいたちの役に立ちたい。

課題

 みらいが魔法を使ってくれるっていう約束を守ってくれない。これじゃひーちゃんがワガママを言って困らせているみたいだ。
 みらいたちにはやらなきゃいけないことがあって、その合間を縫って相手してくれていることはわかってる。ひーちゃんをアイルから守ろうと一生懸命なことも。

 でも、それってつまりひーちゃんが重荷になっているってことだ。
 何もお返しできないまま、一方的に面倒を見てもらっているって、それじゃまるでひーちゃんが子ども扱いされているみたい。くやしいし、カッコ悪い。本当はみらいたちの役に立ちたい。
 前にいたはーちゃんって子は、背格好はひーちゃんとそんなに変わらないのに魔法が上手だったという。どうせ似ているなら魔法の力も同じだったらな、と思う。

解決

 魔法ガール活動に交じってネコ探しを手伝っている途中、リコとリコのお父さんが話をしているのを見た。お父さん曰わく、親にとって子どもはいくつになっても子どもらしい。
 みらいたちもひーちゃんを守ろうとしてくれてる。でもそれは、ひーちゃんが無力だから仕方なく、ではなくて、単純にひーちゃんのことを大事に思っているからだった。

 みらいたちの助けになりたい気持ちは変わらない。でも、それはくやしいからじゃなくて、ひーちゃんもみらいたちのことが大切だからだ。

ピックアップ

反抗期

 第一次反抗期(1歳半~3歳)は、子どもの自我の発達に伴い、自分と親が別の存在だということを理解したことで、親の愛を再確認しようとしたり自分独自のこだわりを持つようになったりするのだと解釈される。

 第二次反抗期(11~17歳)になると、今度は子どもの自然な自立性向の高まりにより、大人たちからの無償の愛を不快に感じたり今の自分にできることを切実に模索したりといった行動が表れる。

 今話のひーちゃんがどちらに当たるかというと、なんとも言いがたい。試し行動に似た不器用な愛情確認が随所に見られるものの、その割に本人はみらいやリコの愛情を全然疑っていなくて、むしろ守られてばかりいる自分のことを後ろめたく感じているように見える。行動原理がチグハグしている。
 アイルの言うとおり、成長が急速すぎて普通の人間の子どもより心が不安定になっているのだろう。

勝木かな,長瀬まゆみ

 2人ともみらいとリコの中学生時代のクラスメイト。第1話でみらいと飲み会をしているなど、友人関係は今も続いているようだ。

 勝木さんはほうきで空を飛ぶみらいとリコを目撃して以来、ちょっと不思議なことが起こるたび全部魔法つかいの仕業にしようとする(実は正解だったが)、ちょっと困ったオカルトマニアになってしまっていた。クラスでも軽く浮いていた。

 まゆみはもともとみらいと仲よしな友達だったが、初恋をしたとき勝木さんが熱く共感してくれたことで友情が芽生え、以後は勝木さんと一緒にいることが多くなった。面倒見がよくてしっかり者な性格。

リコのお父さん

 魔法界の考古学者。有能な人物らしく、校長先生の手足として多忙な日々を過ごしている。おかげで子煩悩なはずなのになかなか家に帰れず、一時期はリコとの関係もこじれていた。
 リコがモノクルをつけるようになったのはこの人の影響だろうか。

 変身したプリキュアを身を挺してかばったこともあるカッコいい人。

はーちゃんの魔法

 はーちゃんは創世神にも等しい存在であるマザー・ラパーパの力を受け継いでいる。このため、勉強せずとも杖がなくとも最初から魔法が使えたうえ、その使う魔法も無から有を生み出すなど既存の常識を大きく越えていた。

あまねく生命への祝福

 みらいたちの毎日はずっと昔から小さな奇跡に満ちていた。

 それは大人たちが子どもたちを思いやって陰に日向に尽力してくれているおかげでもあるし、そのうえで、ときどきちょっとした偶然が起きたおかげでもある。
 全ての子どもたちは生まれた瞬間から周りにいる大勢の大人たちと世界そのものに愛されている。

periodo ribelle

 「遅い! もっとひーちゃんが浮かせてるみたくして!」

 「なんで子どもはダメなの? ネット、ネットって、リコのほうがネットじゃん!」

 「子どもじゃないし! もうお姉ちゃんだもん!」

 ムチャクチャ言ってます。

 どちらかというとひーちゃんの味方をしてくれているモフルンにまでいちいち突っかかっているあたりが本当にアレ。第一次反抗期、いわゆるイヤイヤ期の幼児みたい。
 まあ「リコのほうがネットじゃん!」は本当にその通りだけど。リコ、頭でっかちなところと勉強家なところが化学反応を起こして、変に偏った情報源からの影響を受けやすいんですよね。

 「依頼によっては危ないんだよ。火事の現場だったり、強盗犯を追っかけたりでさ」
 「イヤだ! 行くもん!」

 「情報も文章もしっかりしてる――」
 「ひーちゃんと違うって言いたいんでしょ? 言わなくても思ってるよ!」

 「ひーちゃんは色々戸惑ってるから。みらいとモフルンとでそっと見守ってあげたいの」
 「勝手に決めないで! 『守って』とか頼んでないし、子どもじゃないし!」

 ただ、我の強さこそイヤイヤ期そのものですが、言っていることが少しその発達段階の子どもらしくありません。
 具体的には、愛情を与えられることへの嫌悪感が妙に強い。

 第一次反抗期の子どもが親の言うことを何でも否定しようとするのは、言い返されることを期待しているからです。あえて親を困らせることで、どこまでメンドクサイ自分に付きあおうとしてくれるか、どれだけ真剣に怒ってくれるのかを確かめようとします。
 だから、親に対して嫌がらせみたいな言動を繰り返す割に、本当に嫌われてしまったんだと感じると深く傷つきます。心のどこかでは“自分は愛されているんだ”という確信を持っているからこそ安心してナマイキ言っていて、現実に自分が言ったとおりになることをイマイチ想定できていないんです。

 対して、ひーちゃんの言動からは自分がいつか本当に嫌われてしまう可能性をイメージできている様子が窺えます。
 それが怖くて、だからみらいたちに一目置いてもらえそうな手柄を欲しがったり、自分がお荷物扱いされる前にみらいたちの愛情を突き放そうとします。重荷になりたくないんです。

 『わんだふるぷりきゅあ!』の犬飼こむぎが自分の飼い主に見捨てられたくなくて必死にお手伝いしようとしていた時期がありましたが、ちょうどあんな感じ。今自分が愛されているのは確かめるまでもなくわかっているんです。ただ、将来にわたってずっと愛してもらえるのかという話になると、自信が持てない。
 だから必要とされたい。無償の愛をただ受け取るのではなく、相互に互恵関係のあるつながりを得たい。愛情に裏付けがほしい。愛される理由を得て、それで安心したい。

 「・・・なんでひーちゃん魔法使えないの? はーちゃん使えるんでしょ? はーちゃんどこにいるの?」
 「きっとモフルンやみんなのことを見守ってくれてるモフ」
 「見てるだけで来ないの? ひーちゃんそっくりなんでしょ? ひーちゃんどんどん大きくなってんだよ。はーちゃんならわかるでしょ!? どうしてか教えてくれてもいいじゃん!」

 はーちゃんという子のことがうらやましく思います。
 魔法が使える子。守られるのではなく、逆にみんなを見守れるだけの力を持っている子。

 はーちゃんと一緒に写っているみらいとリコは、どの写真でも満面の笑顔でした。
 きっとはーちゃんのことが大好きだったんだろうなと窺えます。
 自分がその子と同じだけ大きくなったとき、みらいたちははーちゃんと一緒だったときと同じ笑顔を見せてくれるだろうか? 守ることに疲れて、愛することに疲れて、気づいたときには自分のことを嫌いになってしまっている可能性はないだろうか?
 タイムリミットは刻々と迫っています。どうやら自分は普通の子どもよりも成長が早いらしいです。間もなく、はーちゃんに追いついてしまうことでしょう。

 そのとき、自分は。それでも、みらいたちに。愛されていたい。はーちゃんみたいに。

 どうしたらはーちゃんみたいになれるの?

 「魔法はバレたら大変なのに、よく使うよね」
 「バレても構わない。ひーちゃんを守るためなら!」

 ほら。
 みらいたちはこんなにも自分のことを愛してくれている。
 たいへんな覚悟を持って守ろうとしてくれている。

 その献身的な思いは・・・、いつか枯渇してしまわないの?

 ――くやしい。

Felice

 「はーちゃんは不思議な子だけど、私たちと同じなんだよね。いつも元気で明るくて、でも、さみしいって気持ち、悲しいって気持ちもちゃんとある」
 「ええ。だから私たちがもっとしっかりしなくちゃ。はーちゃんにとっては私たちがお母さん代わりなんだもの」
 「はーちゃんにはお母さんが3人いるモフ?」
(『魔法つかいプリキュア!』第15話)

 あまねく生命に祝福を。
 キュアフェリーチェ――。イタリア語で“幸福”という意味の言葉を戴くそのプリキュアは、今でこそ遠くからみんなを見守り、まるで世界そのもののように祝福を与えてくれる存在ですが・・・、彼女も昔はほんの小さな子どもでした。

 あまねく全てを愛する心は、みらいとリコとモフルンの深い愛情によって守られた、幸せな毎日のなかですくすくと育まれました。

 「リコは。リコはね、私を優しく見守ってくれたの。私をあったかーく育ててくれた。・・・わかるの。それはきっと、リコも同じように家族から優しさをいっぱいもらったからだって。だからリコ、おじさまのこと大好きなはずだよ!」(『魔法つかいプリキュア!』第33話)

 はーちゃんを育てたみらいたちのその愛は、いったいどこからやって来たのでしょう?
 それもきっと、みらいやリコが受け取った、お父さんやお母さんからのたくさんの愛から。

 この世に生を授かった子どもたちみんなが、毎日を幸せいっぱいに暮らせる理由。
 それはきっと大人たちみんなが子どもたちをいっぱい愛してくれるおかげで、そして、それはきっと大人たちも子どものころたくさん愛されていたおかげ。

 その名に“幸福”を戴く祝福のプリキュアは、みんなを幸せにし祝福を与える存在であり、また同時に、たくさんの幸せを与えられみんなに祝福された、どこにでもいるひとりの子どもでもありました。

 「いじめるな。みらいとリコを、いじめるな――!!」

 ひーちゃんには自分が愛されている自覚があります。
 持てあますくらいに。この身に余って、あまりにも幸せすぎて、なんだか不安になるくらい。たくさん、たくさん、愛してもらえている自覚があります。

 みらいとリコとモフルンはどうしてこんなに優しいんだろう?
 ときどきわからなくなります。
 単純に、3人ともたまたまいい人だから? ひーちゃんは運よく優しい人たちに保護してもらえたってこと?
 仮に全てがただの偶然でしかないとしたら、この幸運は、幸せは、優しさは、いったいいつまで続いてくれる?

 いつ、終わってしまうの?

 「たとえ成人しようとも、伝説の魔法つかいであろうとも。親から見れば子どもだよ」

 いいえ。

 この世界はそもそも奇跡に満ちています。
 ひとつひとつはほんの小さな奇跡。子どもを慈しむ親の愛情、その連鎖。子どもたちの明日が少しでも良くなるよう努力した大勢の人たちの思い。奇跡だなんて大それた名で呼ぶほどでもない、ただの、ちょっとした善意と好意。
 それが合わさって、集まって、連なって、みんなが当たり前だと感じるくらいにありふれて。子どもたちがただ子どもというだけで無条件に祝福されるという、世界規模の奇跡が毎日起きています。

 ひーちゃんがどうしてみらいたちに優しくしてもらえるのかっていったら、それはみらいたちも子どものころ優しくしてもらえたから。
 みらいたちのお父さんやお母さんも、そのお父さんやお母さんに優しくしてもらえたから子どもたちに優しくしてくれたわけで、――その愛はあって当たり前のもの。

 みらいたちがひーちゃんに無償の愛を注いでくれるのには、理由なんてなくて、理由なんて必要なくて、理由なんてなくても当たり前のことで。
 だから、その愛を受け取ったひーちゃんが今度は誰かに優しくしてあげる側になりたいと願うことも、反抗期とか恩返しとかそういう話以前に、そもそも自然なこと。

 奇跡はいつだってすぐ傍にあります。
 当たり前すぎて、みんな気づかないだけで。
 まるで太陽みたいにそこにあるのが当たり前ってだけで。

 あまねく生命に祝福を。

 この愛はあって当たり前のものなんですから、いつまでも枯れる心配はないでしょう。
 子どもを思う親の思いがいくつになっても変わらないのと同じように。

 「キュアップ・ラパパ! 猫よ、見つかって!」

 「さすがにその魔法はどうかな・・・。――ウソ!?」
 「本当にいたモフ!」
 「しかも2階のベランダに!?」

 その魔法は、ありふれた小さな奇跡でできていました。

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    コメント

    1. 匿名 より:

      ひーちゃんがなんでこんなにわがままなのか(でもめっちゃかわいい)の理由がわかった!
      勉強になりました。
      今日の第5話も楽しみです〜!!

      • 疲ぃ より:

         実際こういう理解で合っているかどうかはさておき、相手の立場に立って、今どういう気持ちだったらこういう言葉が出てくるんだろう?ってところを想像してみる姿勢が大切なんだと思います。

    2. 匿名 より:

      さっきの匿名です。
      亀さんに同感します。キミとアイドルプリキュア♪もおもしろいです。
      とくに、プリルンがうたに「半分こしようね。」と言われていたホットドッグを一瞬で
      食べたところが笑でした。

      • 匿名 より:

        匿名です。すみませんでした。先程のコメントに誤りがありました。
        亀ちゃんさんでした。誠に申し訳ございません。

    3. 亀ちゃん より:

      魔法つかいプリキュアMIRAI DAYSの第4話はひすいが反抗期に入る話でした
      ひすいが「リコなんか大っ嫌い!」と言い放ちつけ、よくあるセリフという感じですね!!☆☆♬
      物語の最後の最後ではひすいが「ひーちゃんリンゴが良い!!☆☆♬」とアップルジュースの方が望ましいことで、ジュースの好みがキュアベースボールギャンブラーや私と同じですね
      ちなみに女子寮の寮長はジュースだとオレンジが好みで、みらいの家に居候する時は、ジュースを飲む時オレンジを飲めるので良いと思います
      さらにリコも「もうおつかいはイヤッ!!」と言い放って終わり、これはお仕置きエンドですかね?
      お仕置きエンドはこち亀では両津だけが毎回毎回のようでした
      で、はーちゃんがチャンピオンのマンガの高1である双子の妹にまとっている雰囲気やルックスがよく似てる感じでしたね!!☆☆♬
      その原作担当者や作画担当者は新しい漫画の発表はしていないみたいで、もしまた週刊少年チャンピオンにでも久々に連載を始めるなら、かりんとの第1話に収録されているあのシーンの再現も願いたいです

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