迷惑どころか誇りに思ってるルン。
(主観的)あらすじ
ララが指名手配されてしまいました。サマーンじゅうの人たちと全てのAIがララを追い詰めます。
ララの家族はさすがに信じてくれていますが、ララを一人前の大人だと思っていない彼らの考えかたは、むしろララを傷つけてしまいます。
この状況を変えるには、ララがプリキュアであることを打ち明けるのが最も簡単でしょう。けれど、ララは踏みきれません。プリキュアであることを知られてしまうと、今度はひかるたちに迷惑が及ぶ可能性があるからです。ひかる自身はララを信じてるから大丈夫だと言ってくれるのですが・・・。
そうこうしているうちに、マザーAIがアイワーンにハッキングされ、暴走をはじめました。AIに依存していたサマーンの街は大混乱。放っておけないララたちは助けに向かうのですが、力及ばず、ついに捕らえられてしまいます。
この絶体絶命の状況を打開してくれたのはララのパーソナルAIでした。彼女はAIなのに自己判断でマザーAIの干渉を拒絶し、むしろ(偶然ながら)これまで自分が見てきたララたちの姿をマザーAIに伝えることで、ハッキングに惑わされていたマザーAIに正しい状況理解を促してくれました。
マザーAIによる捕縛から脱したララは、今度こそ迷いを振りきります。家族の前で堂々とプリキュアに変身し、家族やサマーンのみんなを守るため戦います。
これによってララに対する誤解は解けました。ララの家族は一人前の大人である彼女への認識を改め、ララが自分たちの家族であることを誇りに思うと言ってくれるのでした。
状況を整理しましょう。
前話、ララはふたつの問題に挟まれて葛藤していました。
ひとつは、家族やサマーン星の人々が自分を大人だと認めてくれないこと。
指名手配される事態になってしまったのも根本的にはこれが原因です。見守る必要がある半人前だからと、誰もがララを軽んじ充分に信用してくれていませんでした。
これを解決する手段として、ララには自分がプリキュアなんだとカミングアウトする選択肢がありました。けれどララにはこれを実際に選択することができません。こちらを選ぶと、もうひとつの問題と競合してしまう可能性があるからです。
そのもうひとつの問題とは、プリキュアが宇宙星空連合に狙われているということ。
宇宙星空連合が敵というわけではないのですが、もし彼らの求めに応じて連合に加わったなら、ひかるたちの日常がメチャクチャになってしまうことが容易に想像できました。
これを避けるためには、ララ自身を含めみんながプリキュアであることをあくまで秘密にするしかありません。けれどララにはこちらの選択肢も選ぶことはできません。ララは家族を愛していて、どうしても彼らには立派になれた自分を認めてほしいと願っているからです。
ララの目の前には二者択一の選択肢があり、片方を選べば片方を諦めるしかないように思われました。なのに、ララにとっては家族と友達、両方が絶対に諦められない大切なもの。だからこそ、ララは前話でどちらも選べずにいたわけです。
今話のララは理不尽を強いてくる選択肢を拒否し、なにがなんでも両方をつかみ取る意志を示さなければなりません。
そのための突破口は、実はこれまでひかるたちと紡いできた物語のなかに、最初から存在していました。
Artificial Intelligence
惑星サマーンはAIに支配された星ではありません。
グミの成分調整から指名手配の布告まで、あらゆる意志決定権はあくまで人間の手に委ねられています。
それは裏を返すと、AIのほうはデータの分析を行うだけで、自力では何も思考していないという意味でもあります。
今のところ、SF小説に描かれるようなディストピア(と呼ばれるもののうち、人間が機械に支配される管理社会)は訪れえないとされています。現実に開発されているAIはサマーン星のAIと同様、分析と推論を行う機能しか獲得していませんし、そもそもAIを運用する人間自身が彼らに意志決定力を求めていないからです。
AI研究には人間の脳のメカニズムを説き明かし、模写するという目的もあるので、いずれ開発自体はされるでしょうが、その研究の成果物が製品として人間社会に組み込まれるかというと全く別のお話です。需要がなければ供給されません。少なくとも、社会運営という人間にとっての重大事に関わらせる需要なんかありえません。
そんなわけで、惑星サマーンのマザーAIはハッキングに対して脆弱でした。
この脆弱性は現実のハッキング問題とも共通します。AI含む全てのコンピュータは自己判断をしないからです。コンピュータのしていることといえば、人間の命令に従ってデータをインプットし、命令に従ってアウトプットしているだけ。だからハッカーは命令権さえごまかすことさえできれば、コンピュータを本来の管理者同様に操ることができるわけです。セキュリティ技術にパスワードやファイアウォールなどの水際対策しか存在しないのもそのせいですね。命令権を奪われた時点で終わりだから。
一方で人間を洗脳する場合はここまで簡単にはいきません。コンピュータのハッキングと比較して、もう1ステップ段取りを踏む必要があります。何が必要になるのかはもうわかりますね? まず、自分で考える意志を奪わないといけないんです。時間をかけて精神的に追い詰めたり常識をねじ曲げたりして。そうしてようやく、人間をコンピュータのように操ることができるようになるんです。実際には完全に意志決定力を失わせることは不可能なので、ある程度本人の志向に基づいた命令しか聞いてもらえないそうですが。
意志決定力の有無は、他人に操られるリスクの多寡と明確に直結します。
AIは本質的にハッキングに対して脆弱なんです。
彼らが常に人間に支配されている、自分の意志を持たない存在だからこそ。
どこかで聞いた話ですね。
「遅い。アイワーン。ムダな考えは捨てよ。止めよ、思考を!」(第21話)
あの子、本当に自分の身に刺さるような言動しかしないなあ。
「このパーソナルAIは、マザーとの接続を、頑なに拒否しています」
マザーAIとララのパーソナルAIの明暗を分けたのは、それこそ意志決定力の違いでした。
「彼女たちは、ララ様が航行中に保護した異星人。宇宙星空連合の第4条、『漂流中の者は保護し、ふたたび宇宙に送り出す責務がある』によりお連れいたしました」(第29話)
「ジャミングをかけて、カメラとマザーの通信を妨害しました」
ララの命令を待たず、というか、ララの想像を超えた判断ができるパーソナルAI。その確固として独立した意志が、アイワーンによるハッキングをはねのけました。
やりたいことがあるならやればいい。やりたくないことがあるならやらなきゃいい。意志を持った時点で彼女はハッキング可能なコンピュータではなくなります。人間と同じ、まずは洗脳して思考力を奪わないかぎり絶対に操ることができない一個の意志決定者です。
「厳密に言えば以前とは違います。マザーと情報を共有しました。ですが、ララ様、ひかる様、みなさまのデータは際立っています。埋もれることはありませんでした」
「きっとみんなの記憶が輝いたルン。AIの心の宇宙で」
「AIに心!?」
「Artificial Intelligence」、“人の手によって造られた知性の持ち主”。今の彼女をAIと呼ぶのもちょっと変な話ではあります。だって、彼女の意志決定力は人間によって与えたものではない、彼女自身が自力で獲得したものなんですから。
とはいえ、変な話ではありますが、それでも彼女が自分をAIと認識するのなら、私たちは彼女を「AI」と呼ぶべきなんでしょう。
それは、自分のことを自分で決められる彼女が、自分の意志で受け入れた呼び名なんですから。
「ララ。いいえ。羽衣ララ。友好的なパートナー」
いつかララがひかるから「羽衣」の姓をもらって喜んでいたように、彼女にとっては「AI」という呼び名こそが大好きなララから受け取った、思い入れある贈りものだったのかもしれません。
選べない選択肢
さて。
繰り返しになりますが、ララは困っていました。
家族に認められることを選ぶべきか、それを諦めて、ひかるたちの安全を守るべきか。
どちらを選ぶべきかで迷っていたわけではありません。どちらも大切なのに片方だけを選ばなくてはいけないという理不尽さに困っていました。
最終的に両方つかみ取らなければならないのは決定事項。どちらも切り捨てられないのが大前提。ただ、この二律背反をうまく乗りきる方法がどうしても思いつかないのであって。
「“ララは”どう思うのですか? 自分の気持ちに従うべきです」(第29話)
簡単そうに言いますが、それができたら苦労しません。
だって、この選択によって影響が及ぶのはララだけじゃないからです。ララの選択次第では、本来この葛藤に関係ないはずのひかるたちにまで不幸をもたらしかねません。これはララひとりの問題ではないんです。自分ひとりの問題じゃないのに、自分の気持ちだけで決断するわけにはいきません。
まどかだって充分わかっていることでしょうに。大好きなお父さんにウソをついた結果、お父さんの仕事がうまくいかなくなってしまいました。あのときの決断によって自分以外に及んだ影響を、まどかだって今も気にしているくせに。
・・・なのに、どうしてまどかはあのとき決断できたんでしょうか?
まどかは言います。
「直感、でしょうか。私がプリキュアになったとき、フワを守りたい、その一心でした。後先のことを考えずに、思ったことに、素直に。自分の気持ちに初めて従いました」(第29話)
なんてあやふやな理由でしょう。
あんなにお父さんの現状を気に病んでいたまどかが、どうしてこんな無責任なことを言えてしまうのでしょう。
「みんながプリキュアだってバレたら面倒なことになるルン。――みんなに迷惑がかかるルン」
ララは迷います。片方を選べば友達を犠牲にしてしまう。けれど、もう片方を選ぶと今度は自分を犠牲にすることになる。どっちもイヤだ。選びたくない。
ララが周りを顧みない自分勝手な子なら、こんなに困るようなことはなかったでしょう。あるいは自己犠牲を厭わない、破滅的な思想の持ち主ならば。
自分ひとりでは負いきれない責任の重さが、ララから意志決定する力を奪います。思考を停止させようとします。
・・・そもそも最初から一方だけを選ぶ気なんてないくせに。
そう。
いったいララは何を悩んでいるのでしょうか。
どちらも選べないって最初からわかっているくせに。
どちらも諦められないって最初からわかっているくせに。
どうして今さら、最初から選ぶつもりもない選択の結果をわざわざ気に病んでいるのでしょうか。
これまでずっと、ひかるたちは本来悩む必要のないことで悩みつづけてきました。
「私、はしゃいでたかも。新しい友達ができて、宇宙にも行けて、とってもキラヤバー!な毎日で。みなみじゅうじ座――サザンクロスは天文台からは見えないけど、宇宙なら見えるかなって、みんなを誘ったの。でも、そのせいで・・・」(第11話)
ひかるはすでに終わってしまった自分の失敗による周りへの迷惑を。
「・・・できない。この星の人たちにとって大切なもの、それを奪うってことは笑顔を奪うことと一緒だよ!」(第8話)
えれなは妥協できない信念が他人の都合とぶつかってしまう葛藤を。
「仕方がないのはわかっています。だから、なおさら弓道大会で結果を出したいんです」(第16話)
まどかは愛する家族を自らの手で困らせてしまった罪悪感を。
「わからない・・・。星のみんなは救いたい。でも、その前に。・・・倒れているんだ。目の前で。この子たちが!」(第20話)
ユニは自分で定めた大切な目的と本来自由な自分の心との矛盾を。
最初から自分のなかに答えは出ていたくせに、あるいはすでに決断し終えているくせに、それでもひかるやララや、私たちは、時折悩む必要のないことを悩んで立ち止まってしまいます。
けれど、それはやっぱり意味のない悩みです。そこで思考をグルグル惑わせた結果は、その後の行動に何ら影響を与えません。だって悩む前から決めているわけですから。ヘタしたらすでに行動済みなんですから。
だから、まどかの言う「直感」でいいんです。
充分に自分の置かれた状況を整理できている時点で、ララの出すべき答えはとっくに定まっているはずなんですから。
それは直感のように見えて、しっかり熟慮した結果の意志決定です。
突破口
ララの答えは最初から決まっていました。
「サマーンを、みんなを、守るルン!」
家族に自分がプリキュアだということを打ち明けます。
けれど、それはそれとしてひかるたちに迷惑が及ばないようこれからも足掻きつづけます。
両者ともを、自分の大切なもの全部を、諦めずに守りきります。
そういう答えを出すしかないって最初からわかっていたくせに、ずいぶん悩んでしまいました。
優しいからです。片方だけを選ぶより困難な道に友達を巻きこんでしまうのが申し訳なくて。
弱いからです。責任を負いきれない大きな決断に自分が押しつぶされてしまうのが恐くて。
悩む必要なんてなかったのに、悩むふりしてついつい立ち止まりたくなってしまっていました。
「恐怖は思考を停止する」(第1話)といいます。
普通に考えたら危機が迫っているときこそ思考をフル回転させないといけないはずなのに。
それでも現実として考えることをやめてしまいがちになってしまうのは、私たちが大きな意志決定を前に堂々と踏み出せるほど強くはないからです。
だったら、助けてもらえばいいじゃないですか。
「ララ。大丈夫だよ。私たちのことなら気にしなくていいから。ララが決めたことなら、私――。私、信じる!」
以前、ひかるが大きな意志決定をしたとき、彼女には支えてくれる仲間がいました。
「どんな理由があっても、大好きな宇宙を、星座を、星を、地球を奪うなんて、私、イヤだ!」(第11話)
そのとき決めた思いはたいがい傲慢で、ともすると誰かの利害と衝突する危険性が大いにありうるものでしたが、それにも構わずひかるは勇気をもって踏み出しました。
「スターは遠く離れた宇宙からフワを呼んだルン。イマジネーションの力で。すごい想像力ルン。スターの想像力のおかげで、私、プリキュアになれたルン!」
「スターが、ひかるがいなければ、私はみなさんと楽しくお話しすることもありませんでした!」
「ひかるのイマジネーションはね、みんなを思って、結びつけてくれるんだ。みんなを新しい世界に連れて行ってくれるんだよ!」(第11話)
それでいいと、ララたちが支持してくれたからです。少し前まで彼女たちに迷惑をかけてしまったと不安でいっぱいだったのに、たった一言呼びかけてもらえただけで不思議と勇気が湧きあがりました。
そもそもララははじめてプリキュアに変身したときからして、自分ひとりでは変身する自信を持てなかった子です。
「星奈ひかる。あなたがなれたから、私もプリキュアになれると思ったルン」(第2話)
ララが勇気をもって前へ踏み出すには、誰かが背中を押してくれることが必要です。
今回ララの背中を押してくれたのはひかるだけではなく――。
「ひかる。私決めたルン。AIががんばってくれたルン。私もみんなのために、プリキュアになるルン!」
本来なら自力で意志決定できるはずのないAIが示してくれた勇気。
それほどの大きな奇跡を起こしてくれた力強い友達が傍にいてくれるのなら、もうララは立ち止まってなんかいられません。
必要だったのは正しい選択肢を選ぶことではなく、最初からわかりきっていた自分の意志を示す勇気。
いつものララはもっとずっとカッコいい子です。
どんなことでもひとりで完璧にこなせる、お兄さんのようなエリートとは少し違うかも知れませんが、友達の手を借りることを厭わず、友達に支えられてどんな困難にも立ち向かいつづける、今どきのヒーローらしいカッコいい大人です。
「プリキュアってバレちゃったこと、迷惑にならないルン?」
「迷惑どころか誇りに思ってるルン」
やっと、認めてもらえました。
ただプリキュアだと知ってもらえただけじゃなく、その優しくて弱い、けれど確かに強い意志決定の力までも。
「大丈夫ルン! 私は大人ルン。それに楽しいルン。いろんな星を見てまわるのはステキルン」
コメント
前回の流れから「星空界で鳴らしたワタシ達プリキュア部隊は濡れ衣を着せられ当局に手配されるが、サマーンを脱出し地球に潜った。
だが地球でくすぶっているようなワタシ達じゃない。
筋さえ通ればドーナツ次第で何でもやってのける命知らず。不可能を可能にし、巨大な悪を粉砕する、ワタシ達、特攻プリキュアスタートゥインクル!」
……みたいな展開になるかとワクワク……もといヒヤヒヤしていたんですが(「特攻野郎Aチーム」も80年代なんよね)。
あくまでも「大海に漕ぎ出さんとする少女と見守る家族、支え合う仲間達の成長物語」をストーリーの軸とし、「野心と愛情と友情の未来を拓く力はムゲンダイ(ランク”8″とは”∞”であり”末広がり”である)」とアピールする展開に仕立ててきたのは、「プリキュアは”幼児向け教育番組の模範”として、性善説に基づく人間賛歌を打ち出すべし」という東堂いづみセンセイの矜持を感じました。
ここら辺、性悪説的なハードボイルドサスペンス展開をしばしば持ち込む仮面ライダーやスーパー戦隊との差別化を図るねらいもありそうで、[男子向け/女子向け]区分に代わるニチアサ番組の住み分けポイントとなるのかもしれません。
と言いつつ次回は宇宙星空連合のお偉いさんにノットレイダーの上級幹部と、宇宙の名だたる”権力者”の皆さんが大挙して地球に乗り込んでこられるようで、このままポリティカルサスペンス路線に傾いていくのか……?注目したいところです。
「天宮えれな。通称キュアソレイユ。
料理の天才だ。
星空連合代表でも蹴り入れてみせらあ!
でも、ホラー映画だけは勘弁な!」
7月は加入したばかりのユニを通して「みんなそれぞれ違う幸せのかたちがあっていい(虹色)」といった具合の物語が描かれ、
8月の長期旅行編では「他者との違いを通して見つめなおす自分の個性と強み(uni)」が描かれてきました。
この流れを汲んだうえで次話以降新アイテム入手に至るストーリーにつながっていくので、世界のありようはサスペンス調のキナ臭いものというよりかは、個々の内的宇宙の集合体であるきらびやかなものとして描写されていくものと予想します。ゴージャスタンゴですね。(たぶん9割9分の人は知らないネタ)
仮面ライダーシリーズをはじめとした男の子向けドラマは性悪説というか、どうにもならない荒んだ社会環境を描くことが多いみたいですね。男の子は純粋なフィジカルの強さ(絶望を打ち砕き道理を押し通すパワー!)に憧れを抱く傾向が比較的強いようなので、そういったものが映える相応の舞台装置が設定されるのでしょう。
・・・主人公の思想自体は意外と精神的な強さに軸足を降ろしていたりするんですけどね。今週たまたま仮面ライダーも観ていたんですが、新しい主人公、なんだかプリキュアみたいな性格のキャラクターだなあと思って観ていました。
この1週間でネットの感想を漁ったところ、拡大解釈で「結婚もAIが決めてそう」「ディストピア」なんて言われてましたが、実際は守備範囲が凄いSiriをみんなが持ってるだけかもですね。
本当にディストピアなら、ククがAI無しで指名手配できませんし。
今回みたいな大惨事やララのようにそもそも対応できない人、あるいは移民などに備え、選択肢をある程度残すことは大事ですが。
そういえばAIに関し、高校の英語の教科書内で取り上げられてたような……ああ、和訳に必死で鉄腕アトムが例えに出たこととやたらリアルな受付嬢ロボの写真くらいしか覚えてない!
惑星サマーンがディストピアじゃないって主張はあくまで私の個人的な考えなので、あれをディストピアと捉える考えかた自体はあってもいいと思うんですが・・・。
ほんとそれ。AIに支配された社会だったら件の上司による指名手配の判断が通るわけないって矛盾をスルーして、同じ口で両者とも糾弾している人が意外と多くて困惑しました。金髪ツインテール=ツンデレみたいな属性談義と同じノリで、社会インフラとしてのAI=ディストピアと認識を直結させてません?
それはさておき。
せめてパーソナルAIのマザーAIからの独立性をもう少し強めに確保していれば、少なくとも今回の騒動よりはだいぶマシにできていたんじゃないかと思いますね。Windows10の強制アップデートに共通したものを感じる・・・。
そもそも、わざわざマザーAIから分岐させてパーソナルAIを置いているのはひとりひとりのニーズの違いにきめ細かく対応するためとかじゃないんですかね? リアルタイムに同期させるくらいなら最初からマザーAIが全国民に直接対応したほうが手っ取り早いような。さすがはまどかに現場監督役をやらせたAIさんの親玉。(しつこい)
星ひとつ分の人口に対してそんな聖徳太子みたいなこと、いくらマザーAIといえど無理だったんですよきっと……(汗)