キラキラプリキュアアラモード第21話感想 できないあなたのできる証明。

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いちかがプリキュアキラ・・・。そうか、だからつくったスイーツからたくさんのキラキラルが・・・。

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(主観的)あらすじ

 いちご山に妖精たちが帰ってきました。改心したガミーたちが散り散りになったみんなを呼び戻してくれたようです。再会のお祝いにみんなでスイーツをつくりみんなでスイーツを食べてスイーツパーティしていると、そこにシエルが現れます。実はシエルの正体は妖精のキラリンだったのです。
 同時にいちかたちがプリキュアだということもキラリンに知られます。彼女はプリキュアに強く憧れていて、そのため先日いちかのスイーツがたくさんのキラキラルを生みだせたのはプリキュアだったからなんだと納得します。
 そんななか、いちかたちの前にジュリオが現れます。ジュリオはなんだか様子がおかしくて、そしてそんな彼の姿を見るキラリンもなぜだか動揺している様子ですが・・・?

 物語の発端となった事件がストーリー中盤にしてあっさり解決。こう書くとなかなかぶっとんだストーリー運びですが、そもそもいちかたちの目的はキラキラパティスリーをみんなが集まる場所にすることです。散り散りになった妖精たちを集めるのはその一環に過ぎません。
 いちかたちはスイーツの力でガミーたちを改心させ、改心したガミーたちががんばってくれたおかげで妖精たちが帰ってきました。いちかたちは目に見えて力をつけ、スイーツのパワーがどんどん拡大していきます。
 このタイミングでプリキュア候補生・キラリンがつぶやくのです。「いちかがプリキュアキラ・・・。そうか、だからつくったスイーツからたくさんのキラキラルが・・・」 その理解の是非を問い、いよいよ新プリキュア登場に向けて秒読み開始!

拡大するパワー

 ここ最近のいちかは悩みを抱えていました。
 「私のつくるスイーツがもっと美味しかったら、噂なんかなんてことなかったのかな」
 みんなでスイーツをつくって、みんなでスイーツを食べて、みんなで笑顔になって。そのためにキラキラパティスリーをみんなが集まれる場所にしたい。いちかはその夢を叶えるために今までがんばってきました。けれどそもそもスイーツが相手に届かなかったら元の木阿弥、骨折り損のくたびれ儲けです。
 だから天才パティシエであるシエルに弟子入りを熱望しました。彼女の持つスイーツづくりの技術は世界中あらゆる人に通用するから。

 ところで、どうしていちかは今になって技術を求めるようになったのでしょう。
 ビブリーのネガティブキャンペーンのせい? 偶然シエルと知り合えたから? もちろんそれもあるでしょう。
 スイーツを憎むジュリオを改心させられなかったから? ええ、それもきっかけのひとつです。
 ですがいちかはキラキラパティスリーを開店したばかりの頃すでに閑古鳥を経験していますし、技術についてもそもそも彼女は自分が下手っぴだということをよくわかっています。それでも「大好き」の一心でスイーツづくりをがんばって、今まではなんとかうまくやってこられたんです。
 それが、どうして今になって?

 壁が見えたからです。
 ジュリオの件。ビブリーの件。シエルの件。今までは気づくことのなかった、スイーツを楽しむだけの自分ではどうすることもできない限界が、今になっていちかの目に映るようになったからです。
 そう。いちかは成長したんです。
 自分にできることが拡張したからこそ、彼女は壁を知ることになりました。壁を越えてもっとたくさんの人にスイーツを届けたいと願えるようになったからこそ、彼女は悩むことになりました。

 世界はその成長をそっと祝福してくれます。
 ガミーたち。彼らの改心はスイーツのパワーを信じるいちかたちにとって大きな成果のひとつでした。悪いことをしていた子たちを反省させ、しかも落ち込む彼らを笑顔にもしてあげられた。そのことはいちかたちに大きな自信を与えてくれました。
 ところが今日、さらに思いもよらないかたちでもっとステキなことまで起きたわけです。
 ガミーたちがいちご山の妖精たちを集めてくれました。それはキラキラパティスリーをみんなが集まれる場所にしたい、いちかがずっとずっと願い続けていたことでした。
 思いを込めてつくったスイーツはガミーたちを改心させるだけに留まらず、その思い自体もちゃんとガミーたちに届いていたんです。だからガミーたちはいちかに代わって彼女の願いを叶えてくれたんです。今のいちかたちはそれほどにステキな力を持っているんです。
 力不足に悩むこともあるかもしれないけれど、それでもやっぱりあなたはすごいんだよ。できることがどんどん大きくなっているんだよ。それを忘れないで。がんばって。

 ガミーたちの行動を通して、いちかたちの成長が証明されていきます。

パワーのみなもと

 「いちかがプリキュアキラ・・・。そうか、だからつくったスイーツからたくさんのキラキラルが・・・」
 キラリンのこの発言は明らかに誤解です。プリキュアへの憧れが強すぎるあまり、理由のわからない不思議を短絡的にプリキュアの力と結びつけてしまっています。
 前回いちかがキラキラルを生み出せたのは男の子との交流のおかげです。思いを込めてつくり、思いを込めて食べるからこそたくさんのキラキラルが生まれます。今のキラリンはそのことを知らないので仕方のないことではあるんですけどね。

 彼女はどんなタイミングでいちかのスイーツの秘密を理解するんでしょうね。
 おそらくはジュリオとの戦いのなかでプリキュアに変身するんでしょうが、そのタイミングでしょうか。いちかたちがプリキュアに変身したきっかけはいずれもスイーツに込めた大切な思いが奪われようとしたことでした。思いの力がキラキラルに変わるということを理解するにはちょうどいいシチュエーションです。
 それとも、仲間に加わった直後の定番である新戦士強化月間でしょうか。ただでさえスイーツを憎み、ましてノワールに心を奪われた様子の今のジュリオ相手では、思いを込めてスイーツをつくることまではできても、思いを込めてスイーツを食べてもらうことは少し難しいように思えます。こういうのはもっとゆっくり、いちかたちのように日常のなかで学ぶものなのかもしれません。
 ちなみに今回ジュリオが踏みにじった花はパンジー。花言葉は「思い出」です。・・・あ、フラグだこれ。

 一応、自覚がないだけでシエルもいちかと似たようなことはできているんですよね。
 彼女のスイーツにかける「大好き」は本物です。素材探求やレシピ研究の熱心さからみても明らかです。そこはさすがの天才パティシエ。もしかするといちか以上に強い思いを込めてスイーツをつくっているかもしれません。
 ただしその強い思いが食べる人ではなく、素材やスイーツそのものに向いているのがいちかと違うところ。だからこそ「大好き」な思いがストレートにスイーツに反映されて、天才と呼ばれるにふさわしい完成度をつくりだせるんですけどね。
 とはいえ、じゃあ思いを向けられていない彼女のお店のお客さんたちがキラキラルを沸きあがらせていないのかというと、もちろんそんなことはないわけですよ。シエルのつくったスイーツはいちかの目から見てもキラキラに見えて、食べるとばっちり元気になれます。ついでにビブリーにも狙われます。
 今のシエルは今のシエルのやり方で、スイーツを通じてのキラキラルの受け渡しがすでにできているんです。
 シエルは素材やスイーツそのものが「大好き」。お客さんはシエルのつくったおいしいスイーツが「大好き」。「大好き」を通してつくる側と食べる側双方がキラキラルを生みだしているという点で、いちかのしていることと何ら変わりはありません。

 ひとつ違うところがあるとすれば、いちかの場合は思いのかたちが食べる人に直接伝わっていることでしょうか。
 例えばキラキラパティスリー初めてのお客さんである辰巳さんは、いちかたちの応援する気持ちを受け取って告白する勇気に変えていました。
 例えば前話の男の子はいちかと絵本について語りあった楽しさを共有していたからこそ、いちかのパンケーキをことさらにおいしく感じられていました。
 例えばガミーたちはスイーツから元気をもらっただけでなく、いちかの「キラキラパティスリーをみんなが集まれる場所にしたい」という願いを受け取って、今回彼女の代わりに実践しました。
 これだけはシエルにはない、いちかだけの強みです。

 そういう性質があるからといってシエルのスタンスが劣るというわけでもないのだけれど。前述したように、シエルの「大好き」はスイーツの完成度を高めるのに一役買っています。あくまで価値観の違い。みんなそれぞれ違う個性の範疇です。
 キラキラプリキュアアラモードは個性も関心もバラバラな5人(もうすぐ6人)のプリキュアが力を合わせてひとつのことをがんばる物語です。「違うけれど、おそろい」なんです。「負けそうな日も一緒ならパワーてんこ盛り」なんです。いちかとシエルが違うことはむしろステキなことなんです。
 違っているからこそ、力を合わせたとき強くなれる。うん、魔法つかいプリキュア!から引き継いだ精神ですね。

 「シエルさん! 私を弟子にしてください!」
 「キラリンを弟子にしてほしいキラ!」

 いちかとシエルはお互いに弟子入りを希望し、そしてお互いに断りました。微笑ましい関係です。
 ふたりは得意なことがそれぞれ違う。ふたりは興味の向く先がそれぞれ違う。
 けれどふたりは同じものが大好き。ふたりは同じ夢を抱いている。
 だったら。みんなで力を合わせれば目の前の壁なんていくらでも乗り越えられるさ。あなたは力不足なんかじゃない。できることとできないことがあるだけなんだ。そしてあなたにできないことでも私ならできるし、私にできないこともあなたならできる。
 一緒に成長しましょう。みんなの力を合わせれば、スイーツのパワーはどこまでも大きく広がっていくでしょう。

 ところで「なんだってするキラ! ぞうきんがけでもなんでもしますから!」と言ってるときのキラリンさん超かわいい。

今週のアニマルスイーツ

 ペコリンムースケーキ。難易度星2つ。ムースは好きですよ。ゼラチンを溶かし損なってダマにしちゃうことくらいしか失敗のしようがないので。それにしたってダマを取り除いてもう一度ゼラチンを足せばリカバリできますし。
 スイーツづくりは失敗したときのションボリ感が重いので(材料費も製作時間もバカにならないですからね・・・)、失敗が少ないというのは単純に良いことです。
 あ、今回はイチゴを使っているので問題ないですが、キウイやパイナップルでムースをつくるときは一工夫してくださいね。酵素でゼラチンが分解されちゃいますよ。

 レシピでは土台にビスケットをそのまま使っているので、よほどうまく敷き詰めないと一部ムース生地が底面を突き破ることがあります。どうせ固まるので食べるのには全く問題ありませんが、見た目がなんとなく気になる人もいるかと思います。
 その場合はビスケットを粗く砕いたものに少量のバターを加えてまとめてください。即席のタルト生地として使えます。

 ところでレシピに当たり前のようにスタイという言葉が出てきて困惑。調べてみるとよだれかけのことらしいです。へー。独身はこういう方面に疎い。

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