今回の舞台は日本ではありません。パリです。パリってる?
それでは軽く舞台の紹介をいたしますね。
1000年の歴史を持つバリ島は現地の言葉でプラウ・バリと言います。バリ島にはキンタマーニという有名な高原が・・・
失礼。なにせジャン・ピエール・スタン・・・じゃなくて、ジャン=ピエール・ジルベルスタインさんが登場するそうですから、ついつい。
パリってる?
この記事では映画に登場するというスイーツについて簡単に語っていきます。ちなみに大して詳しいわけではありません。
そういえば今回アニマルスイーツじゃないんですね。
メモワールミルフィーユ
難易度表示はなし。けれど冷凍パイシートを使うなら見た目の印象ほど難しくはありません。
メモワール(memoir)はフランス語で「思い出」のこと。ちなみに同義語にスーベニール(souvenir)もあります。どちらかというとスーベニールの方が一般的なようですね。
ただしメモワールは「記憶」とか「回想」といったニュアンスがあり、一方でスーベニールはお土産とか写真のような「思い出すための起点」という意味合いが強いようです。なのでこの映画での使い方ならメモワールが正解ですね。
なお、メモワールは名詞です。
ミルフィーユ(mille feuille)は同じくフランス語で「1000枚の葉」という意味のスイーツです。ミルクレープの元ネタでもありますね。実はミルクレープは日本で生まれたスイーツだそうな。(脱線)
「1000枚」といっても実際それだけの枚数という意味ではなく、「たくさん」といった感じのニュアンスです。「八百万の神」みたいなものですね。ただしミルフィーユの場合は2187層に折ったパイ生地を使うことも割と普通だったり。日本で売っているメジャーな冷凍パイシートも144層あるので、もう1回だけ折って3段重ねただけで合計864層。1000枚なんて案外簡単に手が届くものですね。
カスタードクリームはとっても簡単につくれるクリームです。世界一簡単なソースといわれることもあるくらい。卵に砂糖、牛乳、小麦粉なんて大抵の家庭に常備されているでしょうから、その意味でもお手軽。
加熱すると固まる卵黄の性質を利用したクリームですが、とろみ付けの補助材として小麦粉も使います。ですがグラタンソース(ベシャメルソース)と違って小麦粉をあらかじめ卵黄に溶かし込んでから加熱するので、よほど極端に急加熱しなければダマにはなりません。
というかグラタンソースってどうして小麦粉を粉のまま炒めるんでしょうね? 風味がひと味変わるんでしょうか。メンドクサイので私はカスタードクリームと同じノリで牛乳に溶かし込んでから加熱していますが、普通においしいですよ。(脱線)
ラズベリーバタークリーム。バタークリームと聞いて警戒することなかれ。いやさ、最近の若い人はそもそもバタークリームを食べる機会がほとんどないんですっけ? 私の出身はド田舎なので、今でも地元の結婚式では引き出物に昭和くさいバタークリームケーキを持たされますけどね!(脱線)
昔のバタークリームは「バター」と名乗りつつ安価な植物油脂を使っていて、しかも引き出物やクリスマスケーキに用いる都合上、味よりも保存性を優先してつくられていました。恐るべきことに人間の体温程度ではろくに溶けなかったんです。見た目は生クリームケーキなのに! ・・・まあアレはアレでクセになる食感でもありますが。
現代の・・・というか、本来のバタークリームはそういうのとは全然違います。主原料はちゃんとバターです。バターなので口の中でさらりととろけます。バターなので生クリームよりも乳脂肪分がどっしり濃いです。コク豊かでとっても重厚な味わいです。それでいてたっぷり空気を含ませてあると意外なくらい軽い食感にもなります。超おいしい。高いけど。自作してなおハイコストだけど。
このレシピで使うのはバタークリームのなかでもイタリアンメレンゲタイプと呼ばれる、軽い食味とプレーンな白色が特徴のものですね。爽やかな酸味と鮮やかな色合いのフルーツと相性バッチリ。・・・おもちゃの再現で青色クリームにしてみてもいいのよ?
ミルフィーユの上には粉糖でプリキュアモチーフのアニマル6匹をあしらってあります。なかなかかわいい。
専用の型紙も配布されているのですが・・・ちょこちょこ細かいパーツが完全に切り離してあるのはぶきっちょな私への嫌がらせでしょうか?
キラリンクッキー
やはり難易度表示はなし。材料自体はパンダクッキーやウサギクッキーと全く同じなので、そちらを難しさの目安にできるでしょう。ちなみにどちらも星3つです。
今回なんとアイシングを絞り出すという凝ったデコレーション作業があります。
え、無理。絶対やらない。
劇中でこれつくるの、たぶんペコリンたちですよね。短編の方で。あの子出番は少ないけれどいちかよりずっとスイーツづくりうまいんじゃあ・・・。さすがは先生。
ちなみにアイシングは見た目の印象よりもずっと乾きにくいので、レシピどおり素直に丸1日乾燥させましょう。今回は特にこんもり絞って厚みが付いていますし。室温や湿度の条件次第では1日かけてなお乾ききらないかもしれません。
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