好き、嫌い、好き、嫌い、好き、好き、好き、好き、好き、大好き。
凡て花言葉は恋を謡うもの。
恋に恋する両片思いペア
「なんかたまにメールとかで告ろうとするやついるけどああいうの最低だよなー(笑」
「こんな伝え方で本当に悪いんだけど、高瀬が好きです。付き合ってください」
高瀬春彦(黒髪ショート) × 神田沙希(茶髪ボブ)
関係性:すれちがい片思い同士
チグハグ要因:自己完結型恋愛観
見た目もフツー。性格もフツー。ラブコメとしてのシチュエーションもド定番。ラブコメオムニバスたる本作を象徴するかのようなペアです。
お互い相手の気持ちはわかっているのに何故か恋人関係になれない。片方が踏ん切りをつけようとすればもう片方がすかさずインターセプト。全ての原因はやたらと「告白」という儀式にこだわりすぎていることにあります。たぶんふたりとも恋愛そのものへの憧れが強いんでしょうね。かわいいカップルです。
ドンマイ。それはそれとしてくっつきなさいよ。
何にしたってとにかく告白メールは届いたのに、タイミングをマズったショックでそれどころじゃなくなっちゃう。このふたりは本当にね。もうね。君ら付きあいたいの? それとも告白したいの?
無闇にぐるぐるぱやぱや動きまわらずにはいられない心のうづうづ、わかる。緊張しているはずなのに気がつくと普段以上にだらしない姿勢になってるの、わかる。「今夜は月がキレイですね」なんて恥ずかしいメールを送っちゃった黒歴史ミーとしては身もだえするくらいにね、もうね、なんともね、うんともね、わかる。わかる。
ちなみに件の恥ずかしメールはスルーされました。
ところで今ドキの高校生って、メールでやりとりするこの独特の間は共感できるものなんですかね? 雑談から切りだすならLINE使いそうなものですけど、あっちだと短文とスタンプでの意思疎通が基本ですし、それに返事に困ってもとりあえず既読は伝わるので、ちょっと感覚違うんですよね。・・・なんか全く同じ話、昔文通をやってたとかいう叔母から聞いたなあ。
三角関係ペア
「七瀬だって僕のこと嫌ってたじゃないか!」
「先に嫌ったのは加賀の方だった!」
加賀優樹(白髪真ん中分け) × 七瀬薫(紫髪ぱっつん)
+ 笹原さつき(ピンク髪ミッキーヘア)・・・三角関係の一角(彼氏持ち)
+ 湯川秀樹(暗緑色髪 / 目つき悪い)・・・笹原部長の恋人
関係性:眉間に皺寄る幼馴染み
チグハグ要因:お互い嫌われてると思い込んでいる
三角関係なのにペアって何だよ!(自己ツッコミ) つーか開始前からひとり彼氏持ちじゃん!(自己ツッコミ)
本命のペアが揃うより先に当て馬役にスポットを当てておく、というなかなか凝った展開でスタートした三角関係です。普通、三角関係といえば誰かしら涙をこぼすことになる切ないシチュエーションです。ところがこの子らの場合は当て馬役の笹原先輩がすでに彼氏持ちで精神的にド安定。ギクシャクするどころかむしろ潤滑油役としてヌルリと立ち回ります。
別の幼馴染みペアが色々と段階すっ飛ばしてカップル成立しちゃったので、改めて幼馴染みシチュエーションをじっくり描き直そうという試みですね。いかにも幼馴染みらしい定番展開をひた走ります。
実際のところ加賀くんの笹原先輩への気持ちはあからさまに憧れで、とても恋と呼べるようなものではありません。別に七瀬さんが焦る必要はないんですけどね。とはいえ焦らないといつまで経っても進展できないんですけれども。
それにしても笹原先輩やっぱりいいなあ。ラブなく人なつっこく天然で、しかも彼氏持ちゆえに揺らがない鉄壁の精神安定性。この人が見守ってくれている限り、絶対に悲劇は起こらない。根拠もなくそう信じられる強さがあります。関係が泥沼化しがちな幼馴染みカップルをひっかきまわすには最高の人材ですよ。
ところで今さらながら、アニメ版の笹原先輩って前髪ぱっつんなんですね。笹原くん、君さあ・・・ちょっと業が深すぎませんこと? ねえ?
誤解畳みかけペア
「やっぱり付きあうのイヤだったのかな? 気を使わせてるだけなのかな?」
「お互い、意識して固くなるのはやめて、もう少し楽になろうって。もしかして意識してたの俺だけか?」
剛田武(あずき色日本男児) × 上根綾香(群青色ゆるふわおさげ)
関係性:両思いカップル(暴走気味)
チグハグ要因:お互い思ったことを中途半端にしか言葉にしないこと
精神的に安定している剛田くんの方がチグハグ主要因になっているという不思議なペア。上根さんも言うべきことを最後まで言わないメンドクサガールではあるけど、あれだけ押せ押せされたら普通は察せると思うんだ。ニブチンめ!
内気な割にやたら強かという上根さんの生っぽさが同性視聴者に好かれるのかちょっと心配なところ。剛田くんの朴訥さは完璧にファンタジー入っているのでたぶん両性ともに好かれるはず。
モノローグで語っていること全部口に出していれば面倒なしに解決できていたという、相変わらずな上根さんっぷり。たぶん剛田くんの方もそんな感じで伝えるべきことのほとんどをモノローグ化してたハズ。というか今回セリフの7割くらい延々モノローグでしたよね。もうちょっと口開け、君ら。
それにしても剛田くんを夕陽に被せたり街灯に被せたり、上根さんどんだけ彼を眩しく思ってるんですか。ラナルータまで器用に使いこなしよってからに。涙がキラキラ輝いているのは剛田くんの照り返しか、それとも上根さん自身も光を放っているのか。
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