ヒーリングっどプリキュア 第42話感想 優しさの“選択”。

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のどかは、本当はダルイゼンを助けたかったラビ?

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(主観的)あらすじ

 のどかが落ち込んでいます。みんな心配になりますが、原因がわかりません。ここはいつも傍にいて誰よりのどかを大切に思っているラビリンに任せるべきでしょう。

 ラビリンは最初、のどかは本当はダルイゼンを助けたかったのにラビリンの使命を気にして自分の思うままにできなかったんだと予想していました。だけど、その考えを伝えるとのどかは怯えたような反応。
 のどかはダルイゼンを助けたいだなんて考えていませんでした。また病気が再発するのを恐れて、自分を守りたくて、そんな、本当は優しくない自分を思い知らされて落ち込んでいたのでした。
 本当ならダルイゼンを助けるべきだったと、のどかは考えます。だけど、のどかの本心を聞いたラビリンは、いつもみんなに優しくしてきたのどかは自分にこそ優しくするべきだと伝えます。

 一方、追い詰められたダルイゼンは無理な自己進化を遂げたあげく暴走。もう何もわからなくなっている様子ですが、のどかへの身勝手な執着心だけは相変わらず残っているようでした。
 この期に及んでなおも自分に迷惑をかけようとするダルイゼンにのどかの怒りが爆発。「私の体も心も全部私のものなんだから!」と叫んで、一気に浄化しようとしました。

 ところが、あと一息というところでキングビョーゲンが現れ、ダルイゼンを吸収されてしまいました。
 ネオキングビョーゲンへと進化した彼は、のどかを見て皮肉げに嘲笑います。だって、のどかは「みんなを守る」と口では言いながら、結局ダルイゼンのことを見捨てたのですから。

 次回、なにやらアスミが自己犠牲しようとする展開!
 鬼か! 悪魔か! みんなには優しくなりきれないと決断した直後にその展開とは、東堂いづみには人間の血が通っていないのか! ・・・いないな!! 知ってた! キングビョーゲンなんかよりよっぽど邪悪じゃねーか!!!!!
 ウッキウキで次回予告を見ていた私もたいがいですが、まあ、そう来ますよね。当然。

 過去のプリキュアたちは二者択一の選択肢を突きつけられたとき、絶対にどちらも選びませんでした。選択肢そのものをぶん殴って、全方位丸く納まる未来をふんだくっていきました。
 何かを選ぶということは、何かを諦めるということでもあり、それは100%理想どおりの未来なんてありえないということを自ら認めることにつながります。
 それでは意味がありません。現実にはありえない超常的な力を行使してまで、子どもたちが未来の先取りをした意味がありません。
 今の自分では無力だから、プリキュアの力を必要とするんです。今のままではなりたい自分になれそうにないから、プリキュアとして強くなる方法を模索するんです。絶対に諦めないために。

 のどかは自分の心と体を守るために、ダルイゼンを諦めました。
 あるべき理想の自分としてはあんな人ですら助けるべきだと頭ではわかっていましたが、心がどうしようもなく拒絶しました。
 それは正しい。絶対に正しい。のどかはもっと、自分にも優しくあるべきです。

 ですが、その“選択”をしてしまった時点で、次の論点が浮き彫りになってしまいます。
 自分の心を守るためになら、ダルイゼンを犠牲にするのも仕方がなかった。
 ならば、地球のみんなを守るためなら、アスミを犠牲にするのも仕方が――。
 嫌らしいトロッコ問題の始まりです。極論、この議論を重ねていった末には誰も残りません。自分も、守りたかったみんなすらも。

 これが現実だったら「詭弁だ」と一蹴してそれで終わる話なんですけどね。普通は誰もそこまでの極論を本気でふっかけたりなんてしません。
 ですが、これはプリキュアです。そもそもが超常的な力を使ってまで自分の理想を叶えようとする物語。子どもたちに理想のありようを示す寓話。
 究極目標が理想なんですから、ありうる可能性から目をそらして都合のいいものだけを夢見るだけではいられません。きちんと問題に向かいあって、プリキュアを応援している誰もが理想を信じられるようにしなくちゃいけません。

 だからこそ、プリキュアは諦めないんですよ。

 がんばれ、のどか。
 蜂須賀先生は――、あのとき、諦めませんでしたよ。

優しい子が選ぶもの

 「都合のいいときだけ私を利用しないで! 私はあなたの道具じゃない! 私の心も、体も、全部私のものなんだから!!」

 ひとつの決断をしたのどかが、悪逆外道の限りを尽くしたダルイゼンに向かって吠えます。

 「なんのために 生まれて なにをして 生きるのか / こたえられないなんて そんなのは いやだ!」(『アンパンマンのマーチ』)

 とある、子どものためのヒーローはこう歌います。

 「なにが君の しあわせ なにをして よろこぶ / わからないまま おわる そんなのは いやだ!」(『アンパンマンのマーチ』)

 そしてこうも歌います。

 2つの「いや」なこと。
 自分の生きる目的を知らないこと。そして、自分が幸せに思うことを知らないこと。
 その2つが並列に扱われます。

 何のために生まれたのか、何のために生きるのか。――それを決めるのは私です。あなたです。自分です。
 なぜならそれは、自分にとって何が幸せなのか、自分は何に喜ぶのか。――それとイコールで結ばれるものだからです。

 私は、私が幸せに生きるために生まれて、私の日々を喜びで満たしたくて生きていく。

 かつて、のどかは問われたことがあります。

 「何故のどかは私のために尽くしてくれるのですか? プリキュアだからですか? 疲れているのに色々お世話をしてくれたり、私のためにケガまでして、それでも笑顔で説明してくれたり。のどかはそういうふうに生まれてきたのですか? 私がラテをお守りするために生まれたように」(第21話)

 のどかは答えました。

 「・・・ううん。違うと思う。私ね、いろんな人にたくさん助けてもらって、今、こうやって元気でいられるの。それで、私もいろんな人を助けたいって思うようになったのね。だから、そういうふうに生まれたんじゃなくて――、経験して、変わったんだと思う」(第21話)

 のどかは優しい子です。
 みんなに優しくありたいと思っていつもがんばっています。
 だけどそれは、あくまで自分のため。そうすることで自分が幸せになれるとわかったから、自分でそういう生きかたをしようと心に決めたんです。

 みんなを守りたいと思います。どこにでもいる普通の女の子が叶えるには少々大きすぎる理想かもしれません。だけど、心からそう願います。
 自分のために。
 他の誰でもない、まず、のどか自身が幸せに生きていくために。

 「お前、俺に言ったよな! 『自分さえよければいいのか』って! 結局お前も同じじゃん!!」(第41話)

 だから、みんなを守るために自分を犠牲にしていては、意味がない。

 「助けてくれ。こんな。こんなのは俺じゃない! キュアグレース。お前だけが頼りなんだ。お前のなかに――」
 「そしたら私はどうなるの? いつまで? あなたが元気になったらどうするの? あなたは私たちを、地球を、二度と苦しめないの? 私はやっぱりあなたを助ける気にはなれない!」

 のどかは正しい選択をしました。

 自分を幸せにするために。
 自分を幸せにする、そのために、みんなに優しくあるために。

 それを邪魔するダルイゼンは拒絶する。たとえどんなに哀れな様子であったとしても。

 顎を打ち、喉を突き、顔を殴り、炎の渦で伸ばしてくる手を振りはらい、そしてみぞおちに踵落としを叩きこむ!
 初代『ふたりはプリキュア』でもめったにやらなかった苛烈な急所攻撃を、次から次へ、情け容赦なく叩き込みます。

 ・・・もうね。
 もはやどっちが悪役なのか。

責任逃れ

 「ハートのほう。でも、何が泣いてるかわからないラテ。初めての感じラテ」

 そう教えられて向かった先で泣いていたのは、はたしてダルイゼンでした。
 当てつけのようにのどかと同じ花の意匠を身につけて、のどかに拒絶された不満をぶちまけるように、だだっ子のようにしてひとり暴れていました。
 見ようによっては哀れさを催す姿かもしれません。

 「のどかのせいじゃないラビ!」

 そうでした。
 あんな身勝手な人のことにまで、のどかが責任を感じる必要はありません。

 「グレース。どうして焦るのです。自分でも焦っているって気付いているのでしょう?」
 「・・・だって。だって、私がダルイゼンをつくりだしちゃったから。そのせいで地球が。だから、私がなんとかしなきゃ、もっとがんばらなきゃ――」
 「グレースはテラビョーゲンをつくりたいと思ったのですか?」
 「そんなこと思わないよ!」
 「そうです。あなたはそんなこと望みませんよね。金森さんの風邪と同じです。あなたのせいではありません。だから、自分を責める必要はないのです」
(第29話)

 人が負うべき責任というのは元来そうあるべきです。
 私たちはいつだって自分自身のために生きているのですから、自分の行動原理を縛るものは常に自分の夢や理想であるべきです。それ以外のものに縛られていたって、ただいたずらに自分を不幸にするだけ。
 私たちは自分が幸せになるために行動し、それを叶えるための目標として夢や理想を掲げ、そして夢や理想を叶えるための道から足を踏み外さないように自分自身の行動を責任で縛る。

 のどかは優しい子です。
 みんなに優しくありたいと自分自身で決めました。
 だからこそ、のどかはまず、自分自身に優しくならねばなりません。
 そうできなくなる理由があるなら、自分の責任において、それを取り除くべきでしょう。

 のどかは正しい選択をしました。

 だから、ダルイゼンが暴れているのはあくまでダルイゼンが悪いからです。のどかに責任はありません。
 ダルイゼンの行動の責任は全てダルイゼンが取るべきです。
 あえてのどかが負うべき責任を挙げるなら、それはせいぜいプリキュアの敵として浄化してやることくらい。

 「地球のみんなの心と体、全部私たちが守ってみせる!」
 「フ。・・・クックック。これは面白い。ダルイゼンを見捨てながら『地球のみんな』とは。『全てを守る』と言うか。ずいぶんな思い上がりだ」

 詭弁です。
 ダルイゼンのことにのどかの負うべき責任はありません。
 だって、のどかはダルイゼンを助けようだなんて思っていなかったんですから。最初から憎むべき敵で、どこまでも共感しようのない他人で、そして最後までこちらを傷つけようとしてくる嫌な人でした。
 自分で負いたいと思わない責任を、他の誰かの理屈で強制的に負わされる所以なんてありません。

 「ダルイゼンを追い詰めたのは誰? あなたに言われたくない! そんな言葉には負けない! 私は絶対にあなたを浄化する。それが私の今の気持ちだよ!」

 今、のどかが負うべき責任はネオキングビョーゲンを浄化すること。
 だってのどかはみんなに優しくありたいから。
 それを妨害する敵を取り除くためになら、のどかの責任も及びます。

 ・・・ところで。

 「あなたに言われたくない」と言いましたか?
 ダルイゼンがあんなことになったのは明らかに自業自得で、ネオキングビョーゲンのせいにするまでもなく、少なくとものどかのせいでは絶対にありえないのに、どうしてわざわざ責任転嫁めいたことを?

嫌なことと嫌なこと

 「のどかは、本当はダルイゼンを助けたかったラビ?」

 耳に痛い言葉。だって、それは――。

 「本当は助けたかったのに、ラビリンがいるから、ラビリンの使命が地球をお手当てすることだからラビ? ビョーゲンズを浄化しなきゃいけないラビリンのために、助けなかったラビ?」

 思ってもいなかった言葉が飛び出しました。
 ラビリンは優しい子です。のどかと同じように。

 彼女なりに、のどかがダルイゼンの手を振りほどいた理由を考えていたのでしょう。のどかの悲しみを少しでも分け持ってあげたいと考えていたのでしょう。
 たしかに、もしそれが理由だったなら、のどかが悲しんでいるのはラビリンの責任でもあります。自分の責任が及ぶのであれば、きっと悲しみも分かちあえるはずです。part-nerとして。

 「違う! ・・・そんなことじゃないの。私、そんな優しい子じゃない」

 だけど、違うんです。
 あれはラビリンのせいじゃないんです。あくまでのどか個人の問題。のどか個人の都合。

 もう二度と病気になりたくなかった。
 ずっと辛くて怖かった。
 強い気持ちでいないと負けちゃう。
 笑っていないと自分が潰れちゃう。
 いつ終わるかもわからない毎日。
 今の自分をつくった大事な経験ではあります。だけどそれは、あのときのことを正しく恐れているからこそ。二度と繰り返したくないと思うからこそ、嫌なことばかりだったあの経験は、今ののどかをつくる血肉となりえました。
 恐怖が。――あの経験が、あくまで恐怖だったからこそ。

 「でも。それでも! 叶うならもう二度とあんな苦しい思い、もう、したくないよ」

 だから、ダルイゼンが怖かった。

 そもそも、ダルイゼンを助けたいと思えなかった。

 だからのどかは落ち込んでいたのでした。
 優しい子になりきれなかったから。
 取り返しのつかない分岐点で、取り返しのつかないことをしてしまったから。
 理想を、自分の手で汚してしまったから。

 ――さて。

 これがのどかの本心です。
 優しくありたいと思ってずっとがんばってきたのに、大事な場面でそうなりきれなかった。
 優しくしてあげようとすら思えなかった。

 だったら。

 「のどかはダルイゼンを助けたいラビ?」
 「そうしたほうが、よかったんだと思う」

 「そうじゃないラビ。のどかの気持ちを聞いてるラビ」
 「・・・無理。私、どうしても嫌! 嫌なの!」

 ラビリンはまだ少し勘違いしています。
 前者を建前、後者を本心だと思っているようですが、違います。
 これはどちらものどかにとって大切な本心です。あえて分けるなら前者は理想、後者は現実。のどか自身もそういう自分の心のありようを見失っています。

 だって、のどかは誰かに「優しい子になりなさい」なんて命令されているわけじゃないんですから。
 これまでずっとがんばってきました。病気のときに接したお医者さんやお父さんお母さんの優しさに憧れて。けっして誰かに言われて目標に掲げたわけではありません。自分で勝手に憧れて、自分で勝手に追いかけてきました。
 なのに、誰に向かって建前を張る必要があるというのでしょう。

 自分自身にです。
 それ以外誰もいません。
 今、彼女は逃げようとしているから。ままならない自分の弱さ、現実の厳しさに打ちのめされて、自分で決めた理想に妥協したがっているからです。だから本来大切なものであるはずの理想が、薄っぺらい、つまらないもののように見えてしまうんです。

 「のどかは、本当はダルイゼンを助けたかったラビ?」

 最初にラビリンにそう言われて、見透かされてしまったかのように瞳が震えました。
 あちらこそが正解です。
 のどかの本心です。

 理想に準じるなら本当は助けたかった。
 だけど、恐怖のあまり助けたくない気持ちもあった。
 自分の心のなかに本当は両方あったのに、片方だけを選んでしまった。

 それが、のどかが悲しんでいた本当の理由。

 それが、ダルイゼンとのバトルの間、ちょくちょく気持ちが揺らいでしまっていた理由。

 それが、ネオキングビョーゲンの詭弁ごときで言い訳がましいことを言わずにいられなかった理由。

 のどかはまだ、自分に素直になりきれていません。

 仕方ないところもあるんですけどね。
 のどかは本当に優しい子ですから。

 「ラビリンのために、助けなかったラビ?」

 自分が落ち込んでいると、周りの大好きな人たちまで傷つけてしまうって、もう嫌になるくらい知っていますから。
 それが嫌なら、嫌でも今すぐ立ち上がらなければいけませんでした。

 ・・・たとえ何かを諦めなければならなかったとしても。

 ところで。

 「目の前で小さな子がこんなに苦しんでいるのに何もしてあげられない。自分は医者なのに、なんて無力なんだろうって、ぼくは自分の不甲斐なさにすごく落ち込んでね。やがて君は自分で元気になって退院していって、結局ぼくは最後まで何もしてあげられなかった」(第33話)

 あなたが憧れたあの人は、取り返しのつかないことになりかねなかったあのとき、結局何もできずに終わってしまいました。あなたと同じように。

 だけど、どうですか?
 あの人は、今、大切なものを諦めていましたか?
 自分の夢や理想に妥協していましたか?

 まだ、終わりじゃありません。

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    コメント

    1. 匿名 より:

       はじめまして。いつも感想を楽しみに読ませていただいています。

       今回の展開を観て、言葉に仕切れない複雑な感情を抱いていたところ、この更新記事で少し腑に落ちる部分がありましたので、書き込みをさせていただきました。

       のどかは確かに選択をしましたし、BGMも相まってその選択が正しいものとして演出されていました。しかし、ダルイゼンと対峙して以降、彼女の端々から迷いが垣間見えたのも確かでした。
       グレースがダルイゼンに向けて放った言葉も、まるで自分に言い聞かせているように思えました。

       花寺のどかというキャラクターは「ヒーリングっどプリキュア 」という番組の主人公ですが、しかしのどかの選択が、そのまま「ヒープリ」という番組の答えなのでしょうか。
       もしこの二つが同一ならば、何故のどかは迷いを覗かせてしまうのか?
       ダルイゼンに今際の際に「俺だって!」と叫ばせたのか?
       キングビョーゲンに正論に近い詭弁を言わせたのか?

       のどかの選択は正しい筈なのに、ビョーゲンズも「生きる為に戦ってるだけ」のように観せるのか?

       自己犠牲を否定した筈なのに、次回アスミが自己犠牲を選びそうなのは何故なのか?

       ヒープリという番組が用意した答えは、まだまだ底知れない感があります。

       すみません、長くだらだらとしたコメントになってしまいました。失礼いたしました。

      • 疲ぃ より:

         今回ののどかの選択は絶対に正しいことです。私がのどかならきっと同じ選択をしますし、ラビリンの立場なら泣きすがってでも同じことを懇願してしまうでしょう。子どもが犠牲になる世界なんてクソ食らえです。

         だけどそれは「私だったら」の話。
         私とのどかでは夢も考えかたも経験してきたことも異なります。私だったら何も失うものが無い選択であっても、のどかにとってはそうじゃない。
         のどかにとって入院の経験が今の自分をつくった大切なものだというのなら、それは“恐怖”というかたちではなく“憧れ”として生かしてほしい。

         心が傷ついて立ち上がれないとき「もう充分だ」「あなたのせいじゃない」と言ってもらえると救われた心地になると思います。
         だけどそういうときって、のどかがいつも言っている「生きてるって感じ」は実感できるでしょうか?

         今話、展開が展開だけに各所で大きな反響がありましたが、私はこのあたりが引っかかっていて、どうしてものどかの最終的な答えだとは思えないんですよね。
         これが現実ならそこそこで妥協するのを見ても「仕方ない」って納得できるんですけどね。でものどかは「絶対に諦めない」プリキュアです。
         それに、ぶっちゃけフィクションですからね。諸々の描写にはちゃんと意味があるものだと考えます。(初期設定された伏線なら回収しそびれることも多々ありますが)

    2. ピンク より:

      ダルイゼンが立場はどうあれ地球を蝕む行為から手を引かないであろう以上、見逃すわけにはいかないのが筋でしょうね。
      「今後地球を蝕まない」と約束したり違う生物に変えるのも、なんかこう倫理的に違う気がしますし。

      でも、まだ何か可能性が残されてるなら、最後までそこにしがみつきたい気持ちもあります。

      • 疲ぃ より:

         私の知る限り、のどかたちがビョーゲンズと共存できる道はありません。
         ダルイゼンを改心させる方法も、のどかが彼を許せるようになるきっかけも思い当たりません。

         ちゃんと話し合ったことがないからです。

         まあ、それすらもダルイゼンに非があることではあるんですけどね。
         ここから彼らにも優しさが向けられるようになる道があるとすれば、そこです。
         私たちはこの戦いが本当に生存競争なのかすら彼らの口から聞けていません。

    3. いつかは、ラノベ小説家 より:

      ここで、ダルイゼン終わりは可哀想。初めからダルイゼンは、心変わりすると思っていた。
      次回、ネオキングの体からダルイゼンの一分の魂を抜き取り。
      のどかが取り込むと期待する。

      弱ったダルイゼンを取り込めば、のどかの優しさに包まれ優しいダルイゼンに変わると期待したい。弱ってるダルイゼン+今回はラビリンがいる。闇に染まる可能性は低い。

      ダルイゼンは、悪人簡単に言えばそれで終わる。それじゃあ、可哀想過ぎる。ただ教えてくれる人がいなかった。ただそれだけでのはなし。ようやく自分のしてきた事に気付いた。やり直したいと思えた。そこが一番大事だと思う。悪人だから一生悪人ではない変わろうとすれば善者になれると僕はそう思いたい。

      • 疲ぃ より:

         ダルイゼンはのどかにとって理解も共感もできない相手です。対話不可能という意味では前作『スタートゥインクルプリキュア』におけるノットレイダーたちも同じキャラクター性だったんですが、ダルイゼンの場合はまずのどかにとっても話し合いたいと思えない相手だという点でさらに厄介になっています。

         『Go!プリンセスプリキュア』以降、プリキュアシリーズは自分自身が幸せであることにフォーカスを当てつづけてきました。これは子ども向け番組として絶対に否定してはいけない思想です。
         なので、ここからのどかが何らかの形でダルイゼンに献身する展開はおそらく無いでしょう。

         ただ、おっしゃるとおり「悪人だから」で割り切ってしまうのではあまりにも寂しい。
         第15~18話、及びアスミ加入後のエピソード群で他人の無理解や他人への無理解と向き合ってきた『ヒーリングっどプリキュア』の文脈にも反します。

         ダルイゼンが救済されるかはわかりませんが、のどか視点からは何かしらもう一展開あると思いますよ。

    4. 東堂伊豆守 より:

      あの……第42話ですね。
      (記事本文中の誤字なら、意味が通じる限りいちいち目くじらを立てる必要もないんでしょうが、記事タイトル中の誤字となるとさすがに放置は出来んかな、と)
      ところで、本作の最終回は2月21日放送で全45話。最終回を後日談と引継ぎ式に充てる近年の慣例に従えば、あと2話で最終決戦にカタを着けなければならないわけですが、もし慣例を破って残り3話全てを最終決戦に充てるとすれば、かなり色々なネタを最終決戦に仕込める筈で……故ダルイゼン君の処遇も、残り話数次第で随分変わってくるような気がするんですが。はたして「逆襲のダルイゼン」はあるのか、否か?
      それはともかく、ヒーリングガーデン王族アニマルって、平民アニマルと異なり、プリキュアのアイテム(ステッキやハープ)に内蔵されなくて済むんですよね。つまり、プリキュアが自爆攻撃を敢行しても王族アニマルは巻き添えを食わずに済むーーーーーー“王手”“チェックメイト”となるのを回避するために、パートナーを“捨て駒”“トカゲのシッポ”にする選択肢を権限として与えられている、わけで。
      それこそ、かつてテアティーヌがラテに語った「私達のお手当てはね、“強く”ないと出来ないのよ」という言葉の意味は、そういう冷酷非情な決断が出来る“強さ”なのかもしれず……。
      はたして次回、パートナー・キュアアースから自爆攻撃の具申を受けたラテは如何なる決断を下すのか?!ーーーーーーてな方向に話が展開するのかどうかは分かりませんけど、はて。

      • 東堂伊豆守 より:

        ちょいと追記。
        そもそも、暴行犯罪者の更正って、暴行の被害者に一任してよいものなんでしょうか。
        むしろ被害者からは引き離して、公的機関なりコミュニティ全体なりで犯罪者の更正をバックアップしていくべきものなのでは。
        つまり、本作作中の話で言えば、……すこやか市というコミュニティ全体で、ビョーゲンズ元構成員の更正を支えていくべきなのではないでしょうか。
        ……。
        ………。
        ……あれ?
        これって、平光ひなたの見たあの夢が、正夢になるってことなんじゃ……?!

        • 疲ぃ より:

           またか! ・・・すみません、修正しました。
           実は見えているところ以上に諸々への影響が大きいのでご指摘助かります。

           次話はアスミのラストエピソードを兼ねていると思われるのでいうほど尺に余裕があるわけではありませんが、そうですね。色々と展開を期待できるところです。
           そのアスミにしたって、彼女の物語を俎上に上げるだけならのどかのエピソード後に持ってくるのが不思議ですし、どちらかといえばのどかにとって影響が大きい展開になるんじゃないかなと思っています。

           ダルイゼンは・・・。そうですね。まだ出てくるなら“逆襲”に来るでしょうね。のどかに対して。
           たぶん彼はそういう役回りです。『キラキラプリキュアアラモード』以降ずっと課題として取り上げられてきた、“助けを求めてくれない人”の一種です。OPを見ても、のどかから手を差し伸べるだけで彼のほうは突っ立ってるだけですし。

           彼に優しく接するためにはのどかの側からアクションを起こさなければなりません。けれどそののどかには彼に対する嫌悪感がある。そこが難しいところですね。
           おっしゃるとおり、常識的に考えるなら犯罪者の更生に被害者の手を借りるべきではありません。それは被害者の意思に反し、心を陵辱する行為だからです。他人が強制していいことではないからです。あくまで被害者保護の目的によるものです。
           だから、もしのどかの側にまだ割り切れない思いがあるのなら、むしろ私は彼女に「もう関わるな」と言ってやることはできません。

          • ニア より:

            ダルイゼンは自分がビョーゲンズ界で不利になったから唯一頼れると思ったグレースにこの状況を逃れるため助けを求めたんですね。
            今まで自分がやってきた数々の「罪」。地球にとって罪となるようなことをたくさんしてきたのに。   ちょっと都合良すぎません?プリキュアをうまく利用して使えると思ったのですね。
            それに、助けを求めてきたときも反省は見られなかったですし。

            それから、あくまで私の考えですが、ダルイゼンは最初から悪人ではないように感じました。
            みんなそうかもしれませんが、そう思ったのはグアイワルがキングビョーゲンと一体化されたのを見たときすごく怯えていて、心のどこかに「自分もいつか同じようにされる」という思いがあったように見えました。 
            そしてキングビョーゲンにダルイゼンも一体化することを命じられたときにはかなり怖がっていましたし、恐怖のあまり「もう逃げたい」という思いが非常に現れたためついに此処から逃げることを選択したのでしょう。
            その恐怖感があったという事は自分を犠牲にしてまでは地球を壊したくない、などといったほんの少し良心があったからでしょう。良心の欠片でも一応あったのかなと思いました。

            と、ここまで色々たくさん書かせていただきましたが、こんなことを書きながら実は私ダルイゼン好きなんですよ! 理由はかっこいいからですね!声優さんもすごくぴったりでしたし、田村睦心さん、ナイスです!

            こんなに長々とコメント失礼しました!

            • 疲ぃ より:

               ダルイゼンはまず道徳観が地球人と違っていますからね。それを自覚したり矯正したりする機会がなければ必然ああもなるというもの。
               私はそれをかわいそうとは思いませんし、それを理由に彼の所業を許すべきだとも思いません。単純に、どこまでもわかりあえなかっただけのことでしかありません。

               ただ、のどかはそういう必然的にわかりあえない相手を、わかりあえないことを理由に見限るようなことはしない子だと今でも思っているんですよね。あの子はある種独善的なほどに優しくて、自分から助けを求めない人すらも助けてきましたから。
               “わかりあえない”というのは現状の話でしかありません。もし相手を知ろうとお節介な努力をするのなら、未来においてなら、ダルイゼン相手でもあなたがおっしゃるような何らかの善性を見つけることはできたのかもしれません。

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