デリシャスパーティプリキュア 第2話感想 煮干し一尾食べさせられるほどの強さ

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その言葉を私は信じてる! だから、絶対できるって信じてる! マリちゃん! 私、諦めないよ!!

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「さようなら、ゆい・・・! マリちゃんの決意」

Lead Character:がんばったひと

マリちゃん

Major Happening:大きなできごと

 ゆいを戦いに巻き込みたくないと考えたマリちゃんがひとりでブンドル団と戦おうとした。
 しかしレシピッピを助けたいと願うゆいの意志は固く、また誰かのためにがんばる心の強さを信じていた。その思いにマリちゃんも共感し、ゆいとともに戦おうと決意した。

Sub Questions:小さなできごと

ノラ猫を拾った想い出

 助けてあげたいのに心を開いてくれず、最初はごはんも食べてくれなかった。それでもめげずに向きあいつづけ、やっとごはんを食べてもらえたとき、ゆいはノラ猫と友達になれた。この世で一番強いのは誰かのためにがんばる心。

Battle Depiction:どんなバトルだったか

 ペッパーミル型ウバウゾーの攻撃は面制圧力が高く、ひとりで猪突猛進に突っ込むだけでは近づくこともできなかった。ゆいはマリちゃんと協力し、コンビネーションでウバウゾーの隙をつくった。

Like It Here !:ここ好きポイント

壊れたデリシャストーン

 お金を送れるなら一緒に新しいデリシャストーンも・・・と思ったけれど、貴重品なのだろうか?
 形状もハートを2つに割ったようなかたちだし、後にタキシード仮面(仮)が使うぶんと合わせて世界に2つだけとかなのかもしれない。

みかん

 食器棚の中段になぜか山積みのみかん。そういえば襖もお風呂のタイルもみかん柄だし、和実家はみかんに洗脳でもされているのだろうか?

コメコメ

 ゆいのお母さんは犬か猫かと考えたようだが、YouTubeチャンネルでやっている『キュアプレシャスへの100のしつもん』でキュアプレシャスは「白いキツネみたいな姿なんだよ」と話している。
 ・・・おいしーなタウンが北海道じゃなくてよかった!

「あちゃちゃちゃちゃちゃちゃー!」

 かわいい。
 さりげにフーフーしてくれているコメコメもかわいい。

 プリキュアはヒーローである前に普通の女の子です。

 周りの大人たちや妖精が戦いを辞めさせようとする展開もすっかり定番になりました。子どもを戦わせるなんてのは人でなしのやることです。女の子をヒーローに仕立て上げるだなんて人としてあるまじき話です。ですが、当のプリキュアたちはみんな普通の女の子だからこそ戦っています。
 プリキュアは正義のために戦いません。プリキュアはヒーローとしての義務で戦うわけではありません。戦う理由はもっと他にあります。

 ゆいの戦う理由は第1話ですでに語られました。

 「レシピッピはお婆ちゃんとの大切な想い出。いつも笑っててほしい。だって、『ごはんは笑顔』だから!」(第1話)

 ゆいはごはんを食べる人、つくる人、みんなの笑顔を守るために戦います。

 普通の女の子をヒーローとして戦わせる物語を描くにあたって、これは最低限の線引き。
 子どもを戦わせるなら、せめて子ども自身のなかに大人には任せていられない私的な理由があるべきです。

 今話描かれるのは、そういう、子どもをヒーローとして戦わせることを許してあげなければならない大人の姿。

自分のために戦う、権利

 「この世で一番強いのは、誰かのためにがんばる心・・・」
 「その言葉を私は信じてる! だから、絶対できるって信じてる! マリちゃん! 私、諦めないよ!!」

 ほんのり暗い日陰のなかで、しかし日の光を浴びているときとちっとも変わらない瞳の輝きを湛えた女の子が、明るく朗らかに宣言します。

 諦めない、負けない。

 プリキュアが語り継いできた合言葉のひとつです。

 プリキュアは諦めません。
 負けられない理由があるからです。
 プリキュアは負けません。
 この手で守りたいものを、どうしても諦められないからです。

 「・・・そうね。プレシャスならきっと。――そして、私も!」

 マリちゃんは善良な大人の人物です。
 いまどきステロタイプなオカマキャラなんて・・・と思う向きもあるでしょうが、それこそステロタイプな男性の勇ましさと力強さ、女性の優しさと気高さを兼ね備える、とても頼りがいがある成熟した人物として描かれています。オカマだって必ずしも指差して笑われるギャグキャラであるとは限りません。
 彼は父親にも母親にも、兄にも姉にもなりうる立ち位置にいます。本来であればゆいが戦おうとするのをなんとしてでも止めるべきなのでしょう。それが大人として正しいありかたです。

 ですが、彼は認めました。

 ゆいが戦うべきだ、ということをではありません。
 ゆいなら戦える、ということをでもありません。

 「ゆい。これを。友情の証、クッキングダムのグラスよ」

 ゆいは友人であると。

 自分はゆいの父親でも母親でも兄でも姉でもなく、彼女と対等の友達なのだと、暗がりでもまっすぐ輝く瞳の力強さに見惚れて、マリちゃんはそう得心しました。

 「ねえ。女王様は私に何をさせたかったの? 私、女王様の言うとおりプリキュアを見つけた。次はどうすればいい?」
 「あなたは、どうしたいのです?」
(『トロピカル~ジュ!プリキュア』第17話)

 前作『トロピカル~ジュ!プリキュア』では、人魚のローラを通して親離れの物語も描かれていました。
 いつもやる気に満ちあふれ、何でも最後までやり遂げる実力があるローラ。しかし、そんな彼女に対し、親代わりである女王様はこう問いかけます。「あなたは、どうしたいのです?」と。
 それは実は、女王様がローラを次期女王候補として推薦するにあたっての最後の要件でもありました。

 「まずは私のもとで女王としての作法を学んでもらいます。女王になる決心ができたら明日の出発までにここに戻ってきなさい。けれど、もし。もし、あなたがこのまま人間の世界でお友だちと暮らしたいなら、それも構いません。女王の座を辞退して、ずっと人間の世界に留まるのもいいでしょう。――ローラ。決めるのはあなたです」(『トロピカル~ジュ!プリキュア』第45話)

 自分で決めること。
 親代わりに頼らず自分のやるべきことを自分で決めること。

 決断自体はどういうものでも構いません。自分の生きかたに自分で責任を持つ姿勢をもって、女王様はローラをようやく一人前の人魚として認めてくれたのでした。

 「任せてよ、どーんとね! どーんだよ! どーん!」
 「――戦いはそんな甘いものじゃないわ!!」

 ローラが1年かけて女王様に証明してみせた自分の自立心を、さて、ゆいは出会ったばかりのマリちゃんにどうやって認めさせたものでしょうか?

パンチよりもキックよりも強い10kcal

 「ゆいは強い子だね」
 「強い?」
 「そう。仔猫がこんなに強くなって。ゆいのおかげだよ」
 「・・・ゆい、強いの? どうして?」

 新しい友達ができた想い出の日、ゆいのお婆ちゃんは不思議なことを言っていました。

 強い、だなんて今この瞬間にふさわしい言葉だとは思えませんでした。
 ゆいはただノラだった仔猫をなんとかしてあげたいと思っただけで、お友だちになりたいと思っていただけで、今日はパンチもキックもしていませんでした。

 優しい、と言われるのならまだわかります。
 我ながら今日はがんばりました。やっとの思いで仔猫と仲よくなれました。
 だけど、強い・・・?

 「ゆい、強いの? どうして?」
 「この世で一番強いのは、誰かのためにがんばる心なんだ」

 我慢強い? 粘り強い? 辛抱強い?
 そういう言葉なら学校で習うこともあるでしょう。
 ですが、お婆ちゃんが言っているのはそういう心の強さとはまた少し違っているような気がします。

 いったいゆいはいつ本当の意味で理解することができたのでしょう。
 そのあたりはきっといつかまたの機会に詳しく語られるのでしょうが、少なくともこの想い出の日ではないように思われます。けれど、何にせよ、中学2年生になった今のゆいなら正しく理解できているようです。

 「おいしそうに食べるねえ。見てるこっちも笑顔になっちゃう」
 「お婆ちゃんがよく言ってたんだ。『ごはんは笑顔』だって!」
(第1話)

 「レシピッピはお婆ちゃんとの大切な想い出。いつも笑っててほしい。だって、『ごはんは笑顔』だから!」(第1話)

 強さって、きっとそういうことなんだ。

 おいしいごはんを食べると笑顔になれる。
 そうやってみんなを笑顔にするために、一生懸命手間暇かけてごはんをつくってくれる人たちがいる。
 自分のためじゃない。自分のためでもあるかもしれないけど、みんなのために。そのためになら、そうだ、いくらでもがんばれちゃうものなんだ。

 ノラ猫にどうしてもごはんを食べてほしくて、元気になってほしくて、精一杯がんばっていたあの日の自分みたいに。

 「もうやめなさい! あなたには無理よ!」
 「ダメだよ、レシピッピを助けなきゃ!」

 誰かのためにがんばるとき、私は世界で一番強くなれる。
 いくらでもがんばれる。

大人にだって負けない強さ

 「マリちゃん! 私、諦めないよ!!」

 ゆいは柔らかく微笑みながら、けれど、マリちゃんに守ってもらえる立場に甘んじることを決然と拒絶してみせました。

 それは必要なことでした。そして必然でした。
 ゆいが強く在るために。
 誰かのためにがんばるために。
 誰の邪魔にも甘んじるわけにはいきませんでした。

 「もうやめて! ・・・やめてよ。私の力が足りないばかりにあなたが危ない目に遭うなんて、そんなの見てらんないのよ!」
 「マリちゃん――。心配してくれてありがとう。でも、やっぱり私、見てるだけなんてできない。『ごはんは笑顔』、守りたいから!」

 だけど、マリちゃんにとって、ゆいは到底“戦うべきだ”と認められるような相手ではありませんでした。なにしろ、この戦いは本来マリちゃんに与えられた使命なんですから。
 だけど、マリちゃんにとって、ゆいは到底“戦える”と認められるような相手ではありませんでした。そもそもの話、大人にとって子どもは我が身に変えても守るべき存在なんですから。
 どんな理由があろうとも、大人が子どもが戦うことを認めることなんて絶対にできませんでした。

 大人と子どもの関係であるかぎり。

 ・・・しかし、ゆいを見ているとこうも思わされるのです。

 “ゆいなら戦ってもいい”と。
 “ゆいの気持ちを邪魔する権利は自分に無い”と。

 「この世で一番強いものは、誰かのためにがんばる心・・・?」

 言っていることがまるで騎士のようでした。
 “師匠”の薫陶を受けて戦うための力を身につけ、ブンドル団の魔の手からみんなを守るためにやって来たマリちゃんにとって、ゆいがお婆ちゃんから教わったのだというその言葉は、どうにもひどく共感できるものでした。

 マリちゃんは真っ当な大人です。相応の人生経験と努力を積み重ねてきたことが、人柄からだけでも伝わってきます。
 この人はきっと、何の苦労もなく戦えるだけの力を身につけられたわけではないのでしょう。“師匠”なんて呼ぶ人物もいるようですしね。(※ もしやタキシード仮面(仮)の父親だろうか・・・)
 だからこそなおさら、突然プリキュアの力を手に入れただけの子どもを戦わせていいとは思えなかったのだと思います。

 けれど。だからこそ。
 目の前でどーん!と小さな胸を張っている背の低い女の子に、マリちゃんは一角の敬意を払わないわけにはいきません。彼女と同じ、強くなるためにがんばり、がんばれることの強さを学び、一端に戦えるようになった人間のひとりとして。

 大人と子どもの関係ではなく、戦士と戦士、友と友。
 それが、今日からマリちゃんとゆいの新しい関係性になりました。

 「これからよろしくね、ゆい」
 「・・・わあ。うん!」

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    コメント

    1. 亀ちゃん より:

      今日のデリシャスパーティプリキュアは3人目である華満 らんが登場し、ハートキャッチプリキュアにてえりかがデザトリアンにされた時がダブるような女児向けプリキュア的に感慨深さがあった話でした!!
      私は3人目(が出たー)という目で見てトキメキました
      で、次回予告は第3話でも2人目がデビューしない、女児向けプリキュア史上初めて2人目が第4話以降となるパターンでしたね!!(汗)
      私がプリキュアちゃんねるにアップしているギャンブラーズプリキュアでも2人目であるキュアアイドルギャンブラーが実質第2話でデビューします
      ですから私が知っているプリキュアでは初めて2人目が第4話にズレ込んでのデビューとなりますね!!(汗)

      >で、プリキュアとは無関係な雑談で言いたいことは
      大阪市内に本社がある株式会社サカイ岡山工場がある地域(おかやま山陽高校がある地域の北隣町)の同僚の口コミをアテに、倉敷塩元帥に2回目を食べに行きました
      梅塩ラーメンを注文し、旨味は感じませんでしたが、シックリ着ました!!☆☆♬
      これに伴って焼き飯(チャーハン)やドテ丼といったご飯物は普通以上に美味いことを願いたいです

      • 疲ぃ より:

         プリキュア、隙あらば新しい試みを差し込んできますね。春映画がないここぞとばかりに仕掛けてくる仕掛けてくる。
         らんは・・・、うん。黄色だな! このうえなく黄色だ! しかも言葉づかいがちょっとおかしいタイプの黄色だ! 最高だ! オープニングの食べ歩きシーンでここねを困惑させたり困り眉にさせたりしているのを見ていて、ふたりの関係性がどうなるのか今から妄想が捗ります。

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