トライアングルストラテジー プレイ日記その1 これウォルホート家が悪くね?

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もう過去の戦争に囚われている時代ではありません。鉄のエスフロスト、塩のハイサンド、そして交易のグリンブルク。互いに敬意を持って平等な関係を築いてゆきたいものです。

ドラガン・エスフロスト

このブログはあなたがプレイ済みであることを前提に、割と躊躇なくネタバレします。

ゲームのルール雑感

信念

 マスクパラメータとして「MORAL」「BENEFIT」「FREEDOM」の3つの価値観が存在。信念の天秤イベントでの説得成功率や仲間に加えられるキャラクターに影響するとのこと。どうせマスクパラメータなので1周ざっくり遊ぶだけなら気にしなくてもよさそう。
 ゲーム中の選択肢を見た感じ、MORAL=正義感や一個人としての善性、BENEFIT=経済的豊かさと公人としての公平性、FREEDOM=自由を愛する思いと気まぐれ(ネタ選択肢)といった具合の扱いっぽい。
 MORAL-グリンブルク王国、BENEFIT-聖ハイサンド大教国、FREEDOM-エスフロスト公国という対応にもなっている印象もある。

 どうやら私はBENEFIT寄りの選択肢に共感しやすいようだけれど、今のところ聖ハイサンド大教国は全然好かないのでさてどうしたものか。(※ またそのパターンか)

信念の天秤

 要はマスクパラメータを使ったルート分岐システム。ただしイベント中の「交渉」でうまく立ち回ることができればある程度能動的にルート選択もできる仕様。
 旧来の強制ルート分岐に比べて理不尽ぽさが少なく、完全な自由選択制と違って重要イベント以外での選択肢も真面目に考えたくなる導線になっていて、今のところ好印象。

育成システム

 ユニット育成の自由度は低め。誰を優先して育てるか、何のスキルを先に習得させるかくらいしか選択できる部分がない。代わりに各ユニットの個性づけはだいぶ尖っている。つまり部隊編成で自分の個性を出していくタイプのゲーム。昔のファイアーエムブレムみたいな感じというか。
 ルート分岐その他で今後手勢がどんどん入れ替わっていくゲームらしいので、“育成でどうとでもなるから誰を使っても同じ”みたいなことにならないのは面白いと思う。誰を残したいかでルート選択することにもなるかもだし。

戦闘ルール

 とりあえず最序盤の段階では敵ユニットを味方ユニットで挟むと発生する追撃がやたらに強い。追撃できるように、追撃されないようにユニットを移動させていくことが重要になるが、敵を挟もうとすると必然的に味方も挟まれやすくなってしまうのがまたもどかしくて楽しい。
 敵が固いので積極的に追撃を狙いにいかなければならないものの、ユニット数は大抵敵のほうが数倍多いので、安易に乱戦にしちゃうとこっちが一方的にボコられるというゲームバランスも良き。

 まあ、困ったら消費アイテムでゴリ押すなりフリーバトルで稼いでレベルで殴るなりすればいいだけなので、敷居はそこまで高くないはず。ユニットを死なせちゃってもロストしないし。

ユニットの使用感

セレノア

 何も考えずに殴れる典型的な物理アタッカー・・・と思いきや、実は強敵に張り付いて追撃を誘発させる係。敵の背中に「ディレイアタック」をかましてから味方に槍だの弓だの射かけてもらうとHPをゴリゴリ削れる。
 ついでにいうと今作は追撃でも経験値が入る仕様なので、ひとりだけガンガンレベルが上がっていく。

ベネディクト

 第1章ではアタッカーとしても割と戦えていたはずなのに、第3章あたりで早くも非力サイドの住人になっている人。完全にバフ係。でも今作は1ターンのうちに殴る回数も殴られる回数もやたら多いゲームなので、攻撃バフも防御バフもとても頼りになる。

フレデリカ

 初期配置によっては何もできないまま死んじゃうことがある人その1。最序盤では貴重な範囲攻撃持ちなので何も考えずに使っても普通に強い。一部の地形を燃やすことができるらしいが、まだ該当地形が出てきていないので真価はこれから。

ジーラ

 初期配置によっては何もできないまま死んじゃうことがある人その2。ヒーラー。「回復の魔法」にTPコストがあるためついつい倹約したくなるが、TPは毎ターン1回復するルールなので(少なくとも上位の魔法を覚えるまでは)本当は毎ターン使ったほうがいい。経験値も稼げるし。

ロラン

 移動力が高くて攻撃範囲も広くて攻撃力も防御力もそこそこある人。なんだこいつ。最初のうちは全部こいつに任せていいんじゃないかなって気分になってくる。徐々に攻撃力と防御力が物足りなくなっていくっぽいので、そうなったら現実の騎兵と同じで側面から強襲する係になりそうな感じ。

アンナ

 この手のゲームに出てくると大抵うまいプレイヤーに悪用される運命の2回行動持ち。普通に使っているぶんにはちょっと便利なだけで地味なユニット。セレノアの追撃を誘発する係にすれば火力が3倍強まで跳ね上がる。アイテム係をやらせてもヒドいことになりそう。

エラドール

 いわゆる固い、強い、遅い。「駆け足用意」で初動の移動力をフォローできるぶん多少はマシなはず。それでも私はあんまり有効に使えていない。
 ちなみに「挑発」をかけてから味方の背中に隠れると敵が攻撃してこなくなる仕様があったりする。

ヒューエット

 空を飛べる弓兵とかいう見るからに強いユニット。特に市街地マップでは理不尽に強い。高所から射かけたときの火力と射程がひどい。弓弱点ではあるものの、市街地だったら簡単に安全圏まで逃げられるのでこれも問題なし。

ルドルフ

 第3章エスフロスト公国ルートで加入する弓兵。罠を使って敵の行動を妨害できる。今作の敵AIは率直に言ってバカなのでルート読みが容易でとても使いやすい。アタッカーとしても優秀なのでなかなか罠を設置する暇がないところだけ難点。

3国の特色と共同採掘についてふわふわ考察

 ノゼリア大陸には政治的に重要な資源が2つあるとされます。ひとつは日々の生活や産業を支える。もうひとつは人間の生命活動に不可欠な

 エスフロスト公国はこのうち鉄のほうを独占的に産出していました。鉄は採掘した鉱石そのままで簡単に利用できる資源ではなく、精錬と加工に高度な技術蓄積を必要とします。
 エスフロスト公国は峻嶺の中腹に位置する国であり、けっして肥沃な土壌ではありません。主要河川も荒川で交易にはとても利用しにくいものです。地政学的には農業も商業も発展しにくい土地だということになります。
 このため、エスフロスト公国は学問を奨励し、才覚ある者は出自を問わず厚遇する(一方で凡夫には酷薄な)技術者の国として成長していきました。国の命綱である製鉄産業は国有化されており、必然的に中央集権的な政治体制が敷かれることになりました。
 先の塩鉄大戦で聖ハイサンド大教国に攻め込んでおきながら塩の独占権を崩すことができず、結果として現在は戦前以上に足元を見られた交易関係を強いられています。

 一方、聖ハイサンド大教国は塩を独占していました。大陸唯一の塩湖が広大な砂漠にぽつんと存在するオアシスにあり、ハイサンド国はこれを丸ごと城壁で囲って聖都としました。
 塩の利用には鉄のように技術蓄積が必要ありません。製塩のための単純労働力さえあれば莫大な富が手に入ります。このため、聖ハイサンド大教国は宗教を用いて国民を教化し、その一部(ローゼル族)を民族ごと生まれついての奴隷の身分へと落としました。
 主要産業が聖都にのみ存在するため、こちらの国も当然ながら中央集権的です。砂漠の国なので農業など他の産業には期待できませんし、そもそも聖都以外に大規模な都市を形成すること自体が困難だと思われます。
 従って、塩の交易で得た潤沢な資金は聖都にばかり集中的に再投資されることとなり、この国では国家主導での学問研究が盛んになっています。特に医学に力を入れているようですね。人口集中が避けられないお国柄だからでしょうか。

 グリンブルク王国にはいずれの重要資源もありませんでした。ただし、エスフロスト公国と聖ハイサンド大教国の間に位置する立地により、商業の力で2国に対抗してきたようです。
 広大な平野を抱える国なので、商業の他に農業も発展しているものと思われます。3国のなかで唯一封建制を敷いているのも、国中に散らばる荘園を貴族に管理させる必要があるからでしょう。国家体制が古くさいと劇中で批判されていますが、電信技術でも発明されないかぎりはむしろ合理的だと思われます。
 ただ、封建制ゆえに王家の権力が脆弱なことも事実です。塩鉄大戦以降は目立った戦争もなかったため、なかなか功績を立てられない=論功を得る機会がないことに不満を感じている貴族もいます。一方で領主の力が相対的に強いぶん、主人公の公爵家などはかなり自由に領地経営ができているようです。

 過去に起きた大戦争・塩鉄大戦は表面的には3国痛みわけのかたちで決着しましたが、実質的には聖ハイサンド大教国が戦争被害国の立場を得て外交優位に立つ結果となりました。反対にエスフロスト公国は貴重な労働人口を損なって鉱山経営に支障をきたしています。

 この戦後不平等を解消するための国際公共事業が、グリンブルク王国で新たに発見された鉄鉱脈の共同採掘
 鉄資源の採掘なので、一見するとこれまで独占していたエスフロスト公国が損をするように見えますが、実際のところ公国の要は鉄鉱石を精錬・加工するための技術を独占していることにあるため、そこまで損な話ではありません。むしろ国内の鉱山経営が現在うまくいっていないため、グリンブルク王国から鉄鉱石を安定供給できたほうが産業振興に繋がります。
 不利なのはむしろ聖ハイサンド大教国。ぶっちゃけ鉄鉱石だけ貰ってもこの国には使い道がないので、ライバル国を肥えさせるばかりで相対的に損です。ただでさえ戦後は中立のノゼリア商会が国際貿易を仲介するようになったため、お金さえ積めば鉄製品もそこそこ買えていたわけですしね。

 実質的にはこの共同採掘、経済的侵略戦争なんですよね。
 だからエスフロスト公国とグリンブルク王国の間で縁談が組まれて関係強化を図られていますし、共同採掘といいながら聖ハイサンド大教国だけ露骨に存在感を薄くされている。

 ついでにいうとこの共同採掘がつつがなく成功したところで塩鉄大戦以前の国家間パワーバランスが回復するかというと別にそんなこともなく。
 どう見てもグリンブルク王国が躍進しますよね、これ。元々鉄も塩もない状態で2国とやりあえていた国が、今後は鉄資源を持てるわけですから。しかもエスフロスト公国の技術者まで国内に招いている状態で。

 ただまあ、ちゃぶ台ひっくり返されて武力戦争に持ち込まれると、今度は封建制のグリンブルク王国が中央集権化できている2国に対して一気に不利になるんですよね。間違いなく領軍の足並みが揃わないので。
 そのあたり怖いというか、エスフロスト公国と聖ハイサンド大教国の立場で考えたらそりゃあもう武力戦争ふっかける以外の選択肢ないわなって感じですね。
 誰だよ共同採掘考えたの。ウォルホート公爵家か。じゃあ仕方ない。現当主のセレノアが責任取るべきだわ。

 そんなこんなでこれから体験版より先の展開をプレイしていくつもりですが、ぶっちゃけ今後記事を書くかどうかは私自身にもわかりません。たぶん途中でカービィにも手を出すし。

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