グスタドルフ総帥。私は自由を得た民を恐れない。彼らを導き、必要であれば彼らと戦う。そう決意して王座に就きました。それこそが、新たなノゼリアの覇者がもつべき覚悟でありましょう。
セレノア・ウォルホート
ユニットの使用感その6
フラナガン
空飛ぶタンク。何そのド変態兵科。ただし移動力は歩兵並み。安心した。なお機動力のある攻撃アビリティ持ち。なんだよもう!
正面からの攻撃に強い特性を持っているものの、このゲームのCPUはよっぽどのことがないかぎりタンクを正面から殴ってくることがないため、あまり意味はない。どっちかというとホークアサルトの機動力を生かして追撃誘発役を務めさせるほうが向いている。防御力より攻撃力を伸ばしたほうが使いやすいと思う。
あり余るHPは実際ダダ余るので、ペインシェアで積極的に有効活用するべき。
最後までよく使った12ユニットの総評
セレノア
印象的だったアビリティ:追撃の備え、飛鷹撃、「飛鷹撃」の射程+1
最初から最後まで頼りになった追撃要員。追撃の備えがセレノアの本体。自分で殴る4~5倍は追撃でダメージを出していた。手負いの敵に飛鷹撃でトドメを刺すのと、無傷の敵に張り付いて追撃複数回で一気に削りきる仕事を、同じターンでいっぺんにこなす運用が鉄板。
HPもTPもそのために全部自分で使うため、これら以外のアビリティはほぼ使用する機会がなかった。たまにディレイソードを使うくらい。
ベネディクト
印象的だったアビリティ:猛虎のごとく、硬犀のごとく、竜鱗の盾
便利なアビリティは他にも多数あったものの、結局最初から最後まで猛虎のごとく、硬犀のごとくでバフ係。自力でTPを補給する術が無いから重いアビリティをあんまり使いたくなかったという事情もある。アンナに2回行動させてセレノアの追撃を4回引き出したときの火力はロマン。
今回のルートのラスボスは“TP残量3以上のユニット全員に距離無視の即死級ダメージ”とかいう無茶苦茶な攻撃をしてくるため、わざと1人だけTPを残してアビリティ使用を誘い、竜鱗の盾で無効化して敵のTPを浪費させる作戦がきわめて有効だった。
フレデリカ
印象的だったアビリティ:炎撃の魔法、晴天で火の威力アップ、撃破でTPプラス
「タクティカルRPGってストーリー上の理由づけがないかぎり大抵晴れマップだよなあ・・・」とか思っていたら案の定晴天で火の威力アップが猛威を振るうことに。魔法アタッカーのなかでは貴重なTP補給アビリティ撃破でTPプラスを持っていることもあり戦場を選ばず大活躍した。
魔法では追撃を誘発できないことだけが難。夫と肩を並べて戦う機会があんまりなかった。
ジーラ
印象的だったアビリティ:回復の魔法、回復の範囲魔法、重傷者に回復アップ
数いるヒーラーのなかでも突出して回復量が多いうえ毎ターン回復できるため、ほぼ毎戦出撃していた。
兎にも角にも回復の魔法、回復の魔法、ときどき回復の範囲魔法なので他に特段書くことなし。というかTPがもったいなくて派手なことをしている余裕がない。
アンナ
印象的だったアビリティ:ダブルアクション、アン・ウォール、スリーピーダガー
基本的にはダブルアクションからの追撃頼りでダメージディーラー役を務めるユニット。たぶんセレノアよりも頻繁に敵を殴っていた。
機動力が高いため単独行動させる機会も少なからずあったものの、本人の攻撃力が大したことないため案外成果が出にくかった。終盤ならスリーピーダガーで単独でも敵を無力化できてよし。
アン・ウォールは高所に登るだけでなく、ちょっとした段差を使って移動力+1に使えるところも便利。
ヒューエット
印象的だったアビリティ:武器威力アップ、影縫い矢、流星の矢
弓+飛行はやっぱり便利すぎた。そのぶん有用なアビリティはさほど多くなかったものの、高所を確保できるマップでなら通常攻撃だけでエース級の大活躍。特に新しい武器強化素材が手に入った直後は武器威力アップをつけただけでも1撃あたりのダメージ量が目を引いて伸び、もうこいつひとりでいいんじゃね?と何度も思わされた。
TPを余らせがちなので武器奥義の流星の矢を比較的気軽に使えるところも強み。
ライオネル
印象的だったアビリティ:神経を逆撫でる、「神経を逆撫でる」の成功率アップ、離反をそそのかす
タンク系ユニットの挑発が成功率50%そこそこななか、神経を逆撫でるだけいつも90%台をキープしていた。しかも射程が長いうえ敵の射程内に留まる必要もないぶん圧倒的に使いやすいという。これでもう少し速ければ・・・! 自力でTPを補給する手段を持っていれば・・・!
戦利品関連のアビリティは飾り。
ホスハバラ
印象的だったアビリティ:薙ぎ払い、押し出し、武器威力アップ
一応ヒーラーだがアタッカーとして使う場面のほうが圧倒的に多かった。ヒーラーとして運用したいなら最低限の回復量を確保するために武器威力アップは取らないといけないわけで、そうするとますますアタッカーとしての有用性が高まるという謎循環。
薙ぎ払いで斜め方向から追撃を引き出せるのが他のユニットと競合しない特性で便利。押し出しで崖から突き落とせば単独でのダメージ量も優秀だった。
ところで最終武器の名前なんだあれ。
ユリオ
印象的だったアビリティ:次で決めろ、「次で決めろ」のTP-1、撃破でTPプラス
みんなのTP供給屋さん。次で決めろが安いだけでなく攻撃力バフまでかかる便利仕様すぎてベネディクトの立場を脅かしていた。(※ 実際起用頻度が減った)
今回慢性的に前衛ユニットが不足していたこともあり、近接戦闘性能がそこそこ高かったという点でも頼りがいがあった。お前文官だったはずだろ。撃破でTPプラスのおかげで積極的にトドメを刺していけばTP補給も早く、次で決めろ以外のアビリティも気軽に使うことができた。
イェンス
印象的だったアビリティ:ばねトラップ、「ばねトラップ」のTP-1、いきなりハシゴ
このゲーム、トラップを踏ませると耐性無視で行動を強制キャンセルさせられる仕様になっているため、毎ターンばねトラップを設置できるというのはもうそれだけで強い。CPUがバカだから敵の移動経路予測も簡単だし。最悪わざと背中を向けてやればほいほい引っかかってくれるし。
いきなりハシゴは便利だが独自の移動コストが設定されているらしく、行軍のボトルネックになりがちだったのが難点。
メディナ
印象的だったアビリティ:TP薬学、ダブルアイテム、即行薬
回復アイテムを消費するのに回復量がジーラ以下とか何の役に立つんだ・・・。とか思っていたものの、TP薬学を修得して一気に化けた。安い回復アイテムを投げまくってユリオと並ぶTP供給係に。TP消費ゼロのアイテム使用でTP1補給という超高効率のため、暇なときに自分にアイテムを使っておけばコスト重めのダブルアイテムも気軽に使えた。
コーデリア
印象的だったアビリティ:とどまってTPプラス、セーヴ、ヒュージヒール
振りかえってみればヒーラー使いすぎだな私。
ジーラに比べるとTP効率も回復量も見劣りするものの、とどまってTPプラスの強さを理解してからは有力な第2ヒーラーとして運用できた。基本の回復手段をセーヴにするなら、アビリティを使いながら毎ターンのTP収支をプラスにできるというジーラにはない個性を発揮することが可能。実はジーラよりも気軽に範囲回復を使える。
ただし根本的な回復量が物足りないのはいかんともしがたいため、まるっきりジーラの代わりにできるわけではない。あくまでヒーラーが2人欲しいとき用。
第18話『言うな、心が痛むなどと』
最後の最後でルート分岐というほどでもないちょっとした選択肢。岩塩鉱脈の利権を独占するか、他国にも解放するか。
これはまあ、解放すべきでしょうね。プレイヤーの私が民衆のための政治家たることを望んでいるので。
というか、塩湖からこれだけ離れた位置に岩塩鉱脈が見つかるってことはグリンブルク-ハイサンド間の地底全体に想像を絶する大規模鉱脈が眠っているわけで、どうせすぐに別の鉱山が確立されてしまうことでしょう。ここで独占しても利益を貪っていられる期間はわずかです。それくらいなら塩の流通や研究体制について国際的なリーダーシップを握っておいたほうがオイシイでしょう。
最終話『操り人形の踊り』
ハイサンド地方全域を属国化したウォルホート朝グリンブルク王国は、同盟国エスフロスト公国の思想的影響を多分に受けて、自由主義経済に移行しました。
ここから先に予想される時代の流れは中学校の歴史の授業でも習う範囲なので、どうなるのか誰にでも想像はたやすいでしょう。産業革命期のイギリスかフランスあたりをなぞるかたちになるはずです。
正直、せめてセレノアの代くらいはもう少し平穏な治世をしてほしかったところなんですけどね。宰相が武官脳のベネディクトじゃ仕方ないか。
野に降りたロラン王子は経済的格差に不満を募らせた貧民を煽動し、革命を画策しているようです。
順当な時代の流れです。彼らの生活こそ貧しくなってしまいましたが、グリンブルク朝時代に比べたら身のまわりの技術水準は大幅に向上しているはずです。塩が安価に流通し、鉄の製錬技術も伝わり、多様な工業製品が発明され、爆裂丸の製造技術も民間に広まり、大鐘砲での軍事転用例も知られ・・・、革命を志す彼らがこれらを用いない理由はありません。
民衆が為政者の起こす戦争に振りまわされるばかりだった時代と違い、セレノアを打倒する勝機は充分にあるでしょう。
ここでセレノアが敗北した場合、この国は議会制民主主義に移行します。
もしセレノアが勝利したとしても、よほどの圧政を敷かないかぎり、力を得た国民の権利拡大を求める動きは止まりません。やがて立憲君主制へと移行し、ウォルホート王家の政治的権力は早晩失われることになるはずです。
いずれにしても、民衆が自由に扱える富と力は、私とウォルホート家が必死に領民を守っていた時代の比ではない大きさになることでしょう。
セレノアが民衆に打倒される瞬間。それは、ウォルホート家が今度こそ領主としての役割を終えたことを意味します。
彼らが、もう私たちなんかに庇護される必要もないほど強くなれたということです。
グスタドルフ総帥が恐れるあまり、自由主義思想でありながら独裁体制だったエスフロスト公国にはどうしても結実しえなかった、FREEDOMのもうひとつの可能性。
私とセレノアは最終的にFREEDOMの道を選びつつも、同時に民衆のBENEFITが恒久的に守られることを願いつづけました。
私たちがどこかに置いてきたMORALは次の世代が啓蒙してくれることに期待しましょう。そういうのを考えるのは民主主義者のほうが向いています。後は任せた。
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