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オクトパストラベラー プレイ日記その10 プリムロゼ第3章 at ノーブルコート

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月が満ちるたび、空の星が瞬くたび、君の安らかな眠りを祈る。願わくば、夢で遭えますように。

このブログはあなたがプレイ済みであることを前提に、割と躊躇なくネタバレします。

今回のバトルメンバー

トレサ(バトルジョブ:学者)
プリムロゼ(バトルジョブ:神官)
アーフェン(バトルジョブ:盗賊)
オフィーリア(バトルジョブ:狩人)

オープニングロール(=妄想)

 プリムロゼはひとりで故郷の街を歩いていました。
 テリオンたちが入れ墨の男たちの手がかりを集めに出かけている間は宿で待っていろと言われていたのですが、元々彼らを当てにするつもりはありませんでした。同じく待機していたアーフェンとオフィーリアの目を盗んで宿から抜け出してきました。

 「今度は一緒に行きますから」
 あの子はああ言ってくれたけど・・・。
 「ごめんね。私が、あなたを連れて行きたくないのよ」
 プリムロゼは自嘲気味に口の端だけで独りごちました。
 これは私の復讐。私が私自身を縛りつけている呪い。西風のように自由なあの子には似合わない。

 いくつかの懐かしい出会いを経て、プリムロゼが“右腕の男”の隠れ家に向かうと、そこにはすでにトレサたち旅の仲間が待っていました。
 「・・・どうして?」
 「テリオンの方が早かったみたいですね。ここを見つけたの」
 「そうじゃなくて! ・・・どうしてなの?」
 言いたいことははっきりしていますが、うまく言葉にできません。目の前の子が憎いのか腹立たしいのか哀れなのか、自分でも自分の気持ちが良くわかりません。ただ、心のどこかで彼女がここにいる気はしていました。
 「私がプリムロゼさんの手助けをしたいからです。迷惑かもしれないけど、それでも、私が、プリムロゼさんのことを好きだからです。・・・一緒に行くって約束しました」
 西風の少女は、街に来る前に言っていたことをもう一度繰り返しました。

(主観的)あらすじ

 プリムロゼが変わりはてた故郷の街で入れ墨の男たちの手がかりを探していると、懐かしい顔に出会いました。
 シメオン。絹糸のようなシルバーブロンドを後ろで結わえた、甘やかな瞳をした青年。かつてエゼルアート家で庭師をしていた若者で、かつてのプリムロゼの思い人でした。
 シメオンは再会の喜びを詩にして歌いあげます。そういえばエゼルアート家にいたころの彼は詩の勉強をしていました。現在は劇作家として生計を立てているようです。
 けれど、どうしてでしょう。屋敷で暮らしていた頃はあんなにも感動的だった彼の詩が、今のプリムロゼの心にはまるで響いてきません。それはもしかすると、今の自分と彼とは生きる世界が隔たっているからなのかもしれません。

 シメオンと別れたあと、もうひとり懐かしい顔と再会しました。
 レブロー。かつての父の友人で、今は解散してしまった自警団の副団長を任されていた人物でした。
 父の死後、レブローは独自にその死の真相を調査していたそうです。その結果浮かびあがってきたのが“黒曜会”という組織の存在。ですがかの組織はあまりに強大で、男爵家の当主たるレブローの力を持ってしても太刀打ちできる相手ではありませんでした。
 レブローは調査を諦めました。プリムロゼにもカタキ討ちをやめるよう助言します。父親が生きていたらきっと同じことを言うだろうと。
 しかしプリムロゼは彼の言を否定します。厳格なまでに誇り高かった父なら“己を信じ、貫け”と言うはずだと。そして自身もその言葉のとおりに行動します。レブローから右腕の男の所在を聞き出し、かの者を討つためにそこへ向かいます。

 右腕の男の正体は自警団の団長をしていた男でした。正義感が強かった彼はプリムロゼの父に信頼されていましたが、実際のところそれは上辺だけ。黒曜会が勢力を増大させつつあることを知った彼は勝ち馬に乗るべく、プリムロゼの父を彼らに売ったのでした。
 暗殺術に精通した右腕の男との攻防は何合にも渡りましたが、最終的に立っていたのはプリムロゼ・・・いいえ、シメオンでした。シメオンは物陰に隠れて密かにふたりの殺しあいを見物し、決着がついたところで現れて、困惑するプリムロゼの腹を刺したのでした。
 彼こそが父の命をその手で奪った直接犯にして、首筋にカラスの入れ墨を持つ男。プリムロゼが討つべき最後のカタキでした。シメオンは絶望に塗りつぶされたプリムロゼの表情を見て狂喜し、まるで人が変わったかのように館中に高笑いを響かせるのでした・・・。

 推奨レベル40に対してイベント開始時のレベル31。ボス到達時のレベルでもまだ34。(ムダに)がんばりました。
 トレサ第2章のときと同様、バフ / デバフが切れた状態で敵の攻撃を受けると一撃で沈みます。逆にいえばバフ / デバフを切らさないようにしていれば死ぬことはないわけですが・・・ちんたらしてると暗闇→確定即死攻撃のコンボが飛んでくるんですよねこのボス。復活技持ちが3人いるとはいえ、そもそもバフが切れた状態で復活させたってどうせまた即死です。実質的に誰か死んだ時点で積み。オリーブもそれなりに買い込んできたんですが、別の意味でまったく役に立ちませんでしたね。
 露骨な稼ぎプレイを封印し、トレサとしてロールプレイしている都合でテリオンのフィールドスキルもほとんど使用していなかったこともあり、用意できる装備が中途半端でなおさらしんどかったです。私はどうしてこの自由なゲーム性のなかでわざわざこんな面倒なことをしているのか。ふむ、それが自由というやつなのだな。
 というか何が一番しんどかったって、まだアトラスダムに到達していないせいでろくな店売りの杖が手に入らなかったことですね! 手持ち最強の杖がコンポジットスタッフ(属性攻撃力+44)ってなんだよ! 魔力の斧(属性攻撃力+98)を持たせたいがためだけにオフィーリアを狩人にしましたよ。今回はメンバー中3人が魔法攻撃という構成だったのですが、この結果、トレサは弓、プリムロゼは短剣、オフィーリアは斧を持って詠唱するというおおよそ魔法使いらしくない謎の絵面に。
 ・・・まあ、こんだけ長々とバトルの感想を書いているということはこれつまり、超楽しかったってことなんですけどね!

 そしてロールプレイの方も長くて鬱々としていたプリムロゼの問題がようやく一段落。第4章はしばらく後まわしにしても許されるでしょ。いいかげんサイラスとオルベリクを仲間にしに行こう・・・。

信じるもの

 「シメオンはよく詩をつくってくれたわね。あなたの詩を聞くといつもほっとした。父を失い絶望していたときも何度も聞かせてくれたわ」
 いやあ、ホント性格歪んでますねこの人。

 「今は作家に落ち着いたんだ。劇の本を書いたりしている」
 「・・・そう」
 「プリムロゼはどうしていた? あれから」
 「シメオンに話せることなんて、何ひとつ・・・」

 久しぶりに会ったシメオンは日の当たる場所を歩いていました。詩を好んでいた彼は劇作家として夢を叶え、あのころと変わらない優しげな口調で再会を喜んでくれました。
 カタキ討ちという後ろ暗い生き方を選んだプリムロゼは彼に対して自分を誇ることができませんでした。彼女の時間はあの頃から止まったまま、両手の穢れだけがあの頃から変わってしまっていました。
 かつて愛しあっていたふたりはその後正反対の道を歩み、もはや心を重ねあうことができなくなっていました。人らしい道を歩むシメオンの姿に懐かしい安らぎを覚えますが、それはつまり、プリムロゼにとってそれが遠いものとなってしまったという証。
 ・・・プリムロゼはそう考えていました。

 「月が満ちるたび、空の星が瞬くたび、君の安らかな眠りを祈る。願わくば、夢で遭えますように」
 その詩を聞いて、ふたりの間に厳然と存在する空白の時間が認識されます。
 プリムロゼの心にシメオンの歌うキレイゴトは響きませんでした。
 これまで夢のなかで彼と邂逅できなかったのなら、それはつまりプリムロゼが安らかに眠れなかったためか、もしくはそもそもふたりの生きる世界があまりに違ってしまっていたからか。
 それがキレイゴトであるほどに、プリムロゼは己が身の穢れを痛感します。

 実際に穢れていたのはシメオンの方だったのですが。
 いくら口先でキレイゴトを歌ってみたところで実が伴っていなければただの書き割りです。
 シメオンと元自警団団長と、それから黒曜会の金で身を翻したたくさんの人々。
 左腕の男が嘲りとともに語っていた「そこに真実がある」とはこういうことでした。
 幼いころ彼女が信じていたたくさんのものは、実際には虚飾に塗れたものばかりでした。
 「己を信じ、貫け」
 信じていたものが、揺らぎます。

 だからこそエゼルアート家の先祖は“己を”信じろと語っていたわけですけどね。
 かの偉人は世間からの汚名を被ってでも為さねばならない正義がありました。だから、どんなときでも絶対に裏切ることがない唯一のもの――自分を信じ、そこに依って立ちつづけることを選びました。
 今のプリムロゼに求められているのはそういう孤独です。

 けど、たったひとりで生きるのってやっぱり辛いですよね。
 今回もプリムロゼに味方してくれる人が現れました。元自警団副団長、父の盟友でもあったレブロー男爵。彼は昔のまま変わらず正しくありつづけていました。敵の強大さに気勢が削がれ、正義の火は消えかけていたけれど。プリムロゼが信じるものを示せば彼の正義は再び燃え上がります。
 なんだかんだいってもプリムロゼのまわりには手を貸してくれる優しい人々が集まってくるんですよね。
 それはきっと、彼女の心が穢れてなくて、健やかだから。その純潔を守ってあげたいと思わせるから。
 プリムロゼの信じているものが正しいものである限り、いつだってどこかのだれかが彼女を孤独のまま放っておきません。

 「月が満ちるたび、空の星が瞬くたび、君の安らかな眠りを祈る。願わくば、夢で遭えますように」
 夢でシメオンと会うことは叶いませんでしたが、陽が昇るたび、空に風が吹くたび、現実でプリムロゼと道を重ねようとする人たちは他にいます。
 どうかプリムロゼの旅路の終わりが安らかなものでありますように。

エンディングロール(=妄想おかわり)

 3日間の昏睡から目を覚ましたプリムロゼはまず腹の激痛に驚き、それから左手が妙に温かいことに気付きました。見ると、トレサが手を握ったままベッドの横で眠っていました。向こうのテーブルには杖を立てかけたまま船を漕いでいるオフィーリアの姿がありました。どこからか聞き慣れた薬研のゴリゴリという音が聞こえてきます。近くにアーフェンもいるのでしょう。
 部屋のドアが開いてレブロー男爵の奥方が入ってきました。プリムロゼが目を覚ましていることに気付くと彼女は喜び、けたたましい大声を上げながら主人を呼びに行きました。その声を聞いてトレサとオフィーリアが目を覚まし、他の仲間たちも部屋に駆けつけてきました。
 まるでニワトリの朝鳴きのようだ。プリムロゼは鎮痛薬の影響でぼんやりと思考を霞ませながら、そんな気の抜けたことを思うのでした。

 レブロー男爵の口からシメオンが向かった場所を告げられ、プリムロゼの旅の最後の目的地は定まりました。けれど様々な思いが心を巡り、研ぎ澄まされていた決意を鈍く重くしていました。そんな自分に自分で驚き、そして情けないとも思いました。
 「・・・行くんですよね?」
 未だ握った手を離そうとしないトレサが問いかけました。
 「・・・止められても行くわ」
 彼女の問いに追い立てられるようにして、プリムロゼの心から決意を鈍らす思いたちが振り落とされていきます。
 「止めません。でも、一緒に行きます」
 「・・・そう」
 あの男を刺し貫くための決意が再び研がれていきます。

 プリムロゼは傷に響かないよう一度ゆっくり深呼吸をして、それからトレサに言いました。
 「・・・少し眠るわ。もう少しの間だけ手を握ってくれたらよく眠れるかも。あとでいっぱい抱きしめてあげるから」
 まだあどけなさが残る顔で嫌そうに表情を歪ませる西風の少女を見て、プリムロゼは小さく微笑みました。
 何週間ぶりかの微笑みでした。

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