
まあ、あなたと何度も奇跡を見てきたから。奇跡を信じられたからがんばれたのは、確かだけど。

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「みらいの決断」
大きな出来事
メインキャラクター:みらい
目標
クロノウストの刻の呪縛から抜け出す。
課題
みらいの漠然とした未来に対する不安感が解消され、アレキサンドライトスタイルに変身することもでき、力だけなら完全体のクロノウストにもなんとか対抗できる。
しかし、完全に力を取り戻したクロノウストは世界の時間を強制的に止めてしまった。今さら過去を繰り返すことの魅惑に取り憑かれるみらいたちではないが、それはそれとして現実問題、どうにかして元の時間へ帰らなければ決戦もままならない。
解決
はーちゃんは自分の力をひーちゃんに託すことで、過去に一度刻の呪縛から抜け出している。そのときの再現をすればいいわけだが、代償として今までの記憶全てを失わなければならないという。
みらいたちはこれまで何度も悲しいお別れを、世界ごと分断されてしまうほどの危機すらも乗り越えて、再会を果たしてきた。記憶なんて無くたってまた絶対再会できるはずだ。再会したら、記憶だって絶対に蘇る。
ピックアップ
冷凍ミカン

前作第2話であったやりとり。実はリコが解凍に失敗していてまだ硬い。おごりのつもりだったためリコは「いただきます」の一口目を食べていない。硬いと言われてこのあと味見した。
初めてのお泊まり

『ドラマ&キャラクターソングアルバム ドリームアーチ』に収録されていたやりとり。セリフの流れは少し編集されている。
前作第2話と第3話の間のできごとで、会話がぎこちないのはまだ出会った初日の夜だから。なお、このあとリコがしりとりでインチキをする。
ほうき雲

前作第14話のできごと。苦手な数学の再テストに挑むみらいを応援してリコが空にメッセージを書いた。
ちなみにその後、前作第40話のリコの誕生日で今度はみらいとはーちゃんからリコへ宛てたメッセージも書いている。
心霊プリクラ

前作第16話のできごと。ジュン,ケイ,エミリー,勝木さん,まゆみと一緒にプリクラを撮ったとき、我慢できずはーちゃんが飛び出した結果、心霊写真みたいに猛烈にブレているはーちゃんが撮れた。
放課後魔法学校留学

『ドラマ&キャラクターソングアルバム ドリームアーチ』に収録されていたやりとり。
前作第41話の前日譚。ナシマホウ界と魔法界の距離が近づいた結果、平日の放課後でもカタツムリニアで日帰りできるようになっていた。
世界間の距離が近づいたのは、実はデウスマストの復活に伴い両世界が混ぜられつつあったため。
海水浴とかき氷

前作第25話のできごと。中学生の姿になってから初めてのお出かけで大興奮したはーちゃんがところ構わず魔法を使いまくったため、フォローしていたみらいとリコはクタクタだった。
ちいさな2人


前作第50話に登場した、みらいとリコにどこか似ている子どもたち。みらい似の子が落としたウサギのぬいぐるみをリコ似の子が拾ってあげたことをきっかけに、いちごメロンパンを分けあって食べる仲よしになる。
自分たちの出会いそっくりなその光景を見て、みらいたちは改めて、出会いってワクワクもんだという思いを強くした。
ここまでものすごく丁寧に伏線を引っぱっていたはずの、みらいの自ら奇跡を起こそうとする意志の話が中盤でさらっと出てくるあたり、2話分のエピソードをここで一気に圧縮したんでしょうか。なんかやたらと展開が早かったですね。
とはいえ前提として前作第49話~第50話の内容を覚えていれば、過去世界でみらいたちが何に葛藤し何を決断したのかまで含めてすんなり話が理解できるはずですから、dアニメなりAmazonなりのサブスクを契約している人は併せて視聴してみると捗るでしょう。
(逆言うと、そこの前提を押さえていなかったら今話全体そもそも何を論点にしていたのか全然わからないと思うので、どうにかしてチェックしていただきたいところ。この流れだと次話で太陽魔法が出てくるでしょうから、そこでまたこのあたりの前提知識が欲しくなると思います)
虹魔法
「魔法――。魔法が私にたくさんのステキな出会いをくれた。私には、まだ、・・・魔法がある!」
「“立派な魔法つかい”が何なのか、やっぱりまだわからない。立派な魔法って何なのか。でも、魔法があったからつながれた。もう一度また、みんなと、・・・つながりたい!」
「何もわからない。私の力のことも、記憶のことも。だけど、悩みなんて忘れるくらい、みんなと一緒にいると楽しい。過去のことはわからないけど、いつまでもみんなと、・・・笑顔でいたい!」(『魔法つかいプリキュア!』第31話)
リンクルストーン・アレキサンドライト。
アレキサンドライトスタイル。
プリキュア・エクストリームレインボー。

古き伝説を越えた新しい伝説、虹魔法はムホーに対抗するために生まれました。
人間が扱う魔法なんかよりも明らかに強大で無慈悲な力、ムホー。
既存の魔法では歯が立たず、あろうことかみらいたちの大好きな魔法のことを嘲笑するデウスマストの眷属たち。憎き敵を前に、それでもみらいたちは魔法の力を信じました。
敵を討ち滅ぼす力としての魔法ではなく、自分たちが巡り会うきっかけをくれた魔法。
不思議でワクワクして、ヘタっぴでみんなに支えられて、ハチャメチャでたくさん笑って。
そんな魔法が好きで、そんな魔法がくれた絆が大好きだから、みらいたちは“魔法ではムホーに敵わない”という世の理を新たに塗り替えたのでした。
「私、決めたんです。ずっとずっとみんなと一緒にいるって。悲しいお別れはもうしたくないんです」(『魔法つかいプリキュア!』第27話)
太陽魔法を完成させた、デウスマストとの決戦時に比べたら当時のみらいたちはまだまだ危うくて、その願いもうっかり触ったら壊れてしまいそうなほどに儚く。
だけど、そのときみらいは確かに、自分の意志で絆を守ろうと“悲しいお別れ”に抗っていたのでした。
「永劫の生命のラパーパよ。太陽が涸れ、月の輝きが失せ、馴染みの銀河が役目を終えても独り残り、数多を見守りつづける寂しき定め。――皆と永遠にいられる。皆留まれるぞ。望む過去、望む時間に」
甘く呪うクロノウスト。
けれど、そうじゃない。

「楽しい過去に閉じこもるとかどうでもいい! 私は会いたい! 会いたいから、会うんだ!!」
欲しいものは永遠じゃない。
欲しいものは楽しい時間でもない。
欲しいものは、絆。
過去に引きこもり、一番幸せだった過去を繰り返し楽しんだとしても、そこにいるのは自分だけ。過去の時間の住人たちはあらかじめ定められた流れの通りに笑い、泣き、喜ぶだけ。
そこには私以外の誰もいない。新たに絆を結ぶべき誰かの思いがない。
それじゃあ意味がない。
「私、みんながもっと仲よくできるようにしたい!」(『魔法つかいプリキュア!』第50話)
ぬいぐるみを拾って仲よくなって、2人並んでいちごメロンパンを頬張る子たちの姿を見て、あの日みらいは改めて誓ったはずでした。
「待ってた。奇跡を。私はずっと奇跡を待ってた。でも違った! あのときは、奇跡を起こそうとしたんだ!! だからみんなに会えた! ――それを、忘れてた・・・!」
みらいたちの運命を変えた虹魔法、そして太陽魔法。
その発動キーは自ら奇跡を起こそうとする意志。
祝福に満ちた世界に育まれ、優しい大人たちに見守られ、幸せのなかで成長した子どもたちは、やがて今度は自分が次の子どもたちのための祝福の担い手となる。
この物語はそんな大人になるまでの過程にあったささやかなモラトリアム。ちょっとした逡巡。
「たくさん私に過去を見せたから思いだせたよ。もう待ったりはしない」
「ええ。奇跡を起こしましょう」
「てか、再会できたの、あなたの奇跡だけじゃないし」
ムホーすらも超越してみせた新しい伝説。太陽魔法にはまだ届かないけれど、未完成ながら確かだった絆への信頼。そしてそれを守ろうと示した自らの意志。
巡り会う奇跡よ、つながる魔法よ、育まれし幸せよ。今、私たちの手に。

「生命も混沌も消えた世界――。揺蕩え、甘き過去に。うん・・・? 何だ? 同じ過去を共に見ている・・・? あのときと同様に、つながりが見せるのか・・・?」
今のみらいたちは、本当はもうとっくに、それほどの奇跡を行使できる担い手だったのでした。
もう奇跡なんて待たない
「忘れた。――前は過去を忘れたんだ。ひーちゃんのときみたく、全部忘れないとここから出られないのかも」
過去を全て無くしてしまえば、閉じこもるべき過去もなくなって、元に戻るしかなくなるという理屈でしょうか。
記憶をなくすことによる不都合は、きっと人によっていくらでも思いつくことでしょう。先行きが見えなくなる漠然とした不安から、仕事に差し支えることとか、それまでと同じ社会生活が送れなくなること、自己同一性が損なわれる恐怖とか。

「忘れるもんか! はーちゃん、思いだしてくれたじゃん。全部覚えてるじゃん。マザー・ラパーパから、はーちゃんになってからも、ひーちゃんからの、はーちゃん。思いだしたでしょ? 私たちも忘れるはずない」
みらいたちにとっては、それはまたしても“悲しいお別れ”でした。
だって、ナシマホウ界と魔法界が世界ごと分かたれてしまうとびきりの断絶ですら、お互いに会いたい一心で乗り越えてきたんです。
いろんなお別れの危機を経験してきましたが、お互いについての記憶を失うことによる断絶はまだ経験していません。お互いのことがわからなくなるってどんな気持ちでしょうか。それでも絆は結び直せるものでしょうか。また会えるでしょうか。
夕日が沈んだらみんなおうちに帰る時間。
それでも夕日がキレイだって思うのは、また新しい朝が来れば、みんなにまた会えるって信じているから。
「会いたい」って思わなくなった自分たちは、果たして――。
いいえ。
みらいはなおも信じます。
みらいたちの出会いは奇跡によるものでした。
みらいたちは生まれたときから世界に祝福されていて、優しい大人たちにいつも見守られていて、自分では何も心配しなくたって最初から幸せが約束されていました。
この出会いは誰かが用意してくれたもの。
でも、今は違います。
今は、みらいたち自身が再び会えることを望んでいます。
記憶が無くなるとか、いつか会いたいと思わなくなるかもしれないとか、そんな現実的な問題は関係ありません。会いたいって決めたから、必ず会うんです。
奇跡は偶然ではありません。
みらいたちは偶然に縋ったのではありません。
かつて奇跡を起こしたのは、きっとみらいたちも知らないどこかの誰か。だけど今度はみらいたちの番で、だから、奇跡は必然のものへと変わります。いいえ。もともと、いつだって必然だったのでした。
誰かにとっては。みらいたちにとっては。
「魔法の杖!?」
「はい。魔法は使えないけど、使いたいときはいつでも願いを込めて振ってみて。ひーちゃんの代わりに私が魔法を使ってあげる!」(第2話)

最近はずっと、もう何度だって、奇跡くらいたくさん起こしてきたんだから。
「ねえ、リコ。もし世界が初めからひとつのものだったら、私たちどうなってたかな」
「そうね。そんな世界でも、きっとみらいはみらいね。いつも明るくて、危なっかしくて」
「リコは魔法が苦手で?」
「ム・・・。それで無茶して、飛び出して、そしてやっぱり、みらい。あなたと出会うの。モフルンと、はーちゃんともね」
「もっと近くにいたかもしれない」
「もっと遠くにいたかもしれない。でも、必ず出会った。私たちの最初の出会い、それだけでも大きな奇跡なんだもの。だったらもう一度強い思いを込めて願えば、奇跡は起きる。また会える。絶対に会いに行く! 十六夜の夜に、ほうきに乗って! ――だから、またね」
「うん。――またね」(『魔法つかいプリキュア!』第49話)

コメント
魔法つかいプリキュアMIRAI DAYSの第11話は「つながってるもんね」が私の好きな二次元作品的に聴き応えがあるセリフでした
みました。