魔法つかいプリキュア!第2話感想 お互いの思いやりが結びつけていく絆。友達になるための前段階。

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私のモフルンを守ってくれた・・・、どうしてもその子の力になりたいんです!

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(主観的)あらすじ

 みらいとリコはプリキュアに変身した奇跡について相談するため、魔法の列車・かたつむリニアで魔法学校へ向かいます。思いがけず大きな魔法の力を手にしたことを喜ぶリコ。ところが魔法学校で待ち受けていた教頭先生によって、リコは校則を破った罰を宣告されます。
 リコの事情を直接申し開くため校長先生を探すみらい。彼女は不思議な直感に導かれて魔法の杖の木と、謎めいた雰囲気の男性のもとへ導かれます。そこでみらいがリコにどれだけ感謝しているか、力になりたいかを打ち明けると、魔法の木はみらいに魔法の杖を授けます。
 一方みらいの帰りを待つリコ。出会って間もない自分のためにみらいが力を尽くしてくれる理由に思いを巡らしますが、やがて校内で迷っているであろうみらいを探しに教室から飛び出します。自分に下る罰が重くなるかもしれないことに気も向けず。
 再び襲いかかるバッティの前で合流したみらいとリコ。互いに互いを思いやる言葉を重ね、手と手を重ねるとプリキュアの力が発現。「プリキュア・ダイヤモンド・エターナル!」 世界の力をも借りたプリキュアの力がヨクバールを浄化します。
 そして全てを見届けた謎の男性――校長先生はリコの校則違反を許し、みらいに入学を乞うのでした。

 小道具ひとつひとつにメルヘンな設定を付加すると、ファンタジー要素がきらびやかな輝きをまとっていかにも児童文学っぽくなりますね。序盤の説明的描写が長くなりがちなのがファンタジー最大の欠点ですが、きらびやかなハリー・ポッターの世界をオマージュすることでうまく緩和されているのではないでしょうか。次回、ダイアゴン横丁。

誰かを好きになる気持ち、その前段階

 説明すべき事柄が多いこともあってスイート以来のゆっくりしたスタートになった第2話。
 みらいとリコの物語としては、お互いのステキなところを意識した、ふたりの友情の前段階って感じでしょうか。

 「今日会ったばかりなのに・・・どうしてあんなに一生懸命になれるの?」 リコはそんな疑問を抱きますが、みらいはそれに対して意外なほど明確な答えを持っています。「今、とっても困ってる子がいて、力になりたいんです。私のモフルンを守ってくれた・・・、どうしてもその子の力になりたいんです!」

 みらいはお人好しな子ですが、無私ではありません。第1話でリコの探しものを手伝おうとしたときも、自分のペンダントが光った理由を知るためという動機を含んでいました。魔法使いと友達になりたいとも話しています。善良なことに違いはありませんが、何かしら行動するためのきっかけがあって動いています。今回だって校長先生を探しているのはリコに恩返しをする目的が含まれています。
 むしろ初めに無私の人助けをしたのは、実はリコの方でした。第1話で最初にモフルンを落としたことをみらいに教えたとき、彼女はまだみらいと何の縁も持っていませんでした。通りがかりのちょっとした親切だったので、リコ自身は人助けをした自覚がないかもしれませんが。そういえば今回も冒頭でみらいに冷凍ミカンを奢ってましたね。

 みらいとリコの間にあったことはだいたいが全部そんな感じで、リコが思うほどみらいは特別なことをしていません。みらいがリコを助けようとするのは、同じようにリコがみらいを助けているからです。

 ドキドキ!の相田マナのように、人助けを趣味として無限に親切心を働かせ続けられる人はそういません。彼女とて他人の幸せを原動力にしているのであって、人助けの結果が裏目に出たときは泣いたり引きこもったりしていました。

 人はちょっとした親切なら何も考えずできます。大きな人助けならそれ相応の動機が必要になりますが、動機があればできます。そしてステキなことに、この動機というものは一度人助けをしたくらいでは消えません。
 「私のモフルンを守ってくれた」 先ほどみらいはリコを助ける理由にこれを挙げましたが、実はこの恩は一度返しています。リコがモフルンを守ったとき、彼女は勢い余ってほうきから落ちてしまいました。それを助けたのはみらいです。それも命がけで。モフルンを守ってもらったあとこれだけの恩返しをしたというのに、みらいのリコへの感謝の気持ちは消えていません。同様にリコも命がけでみらいのモフルンを助けたにもかかわらず、今回またみらいを探しに行きます。
 お互い助け合えば助け合うほどに、また次も助ける動機が増えていく。その積み重なった動機がふたりの繋がりをより強固に結びつけていく。そしてやがてはお互いがお互いに、大切な、かけがえのない、大好きな友達になっていく。きっと。

 そういう、割と当たり前の友達のつくりかたをこれから丁寧に描いてくれそうな、期待ふくらむ物語でした。

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