魔法つかいプリキュア!第7話感想 貝を開け!心を開け!

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私たちにも、外の世界にも新しい友達ができるかな?
いつか空を泳いでその友達に会いに行けるかな?

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(主観的)あらすじ

 今日の授業の舞台は海底の人魚の里。課題は言葉でマール貝の口を開かせること。発声の授業・・・と見せかけて、相手に気持ちを届けることがテーマです。休憩中、みらいたちは偶然に3人の幼い人魚たちと知り合います。彼女たちが言うには、かつて人魚は空を飛んで里の外の様々な種族と交流していた、けれどいつしか人魚は里に篭もるようになり、人魚の宝である巨大貝も口を閉ざすようになってしまったとのこと。そんな人魚たちに、みらいとリコは互いに友達になれた喜びを語り聞かせます。
 そんなとき、リンクルストーンの気配をかぎつけたガメッツが襲撃。変身できず吹き飛ばされてしまうみらいたちは、しかしふたりで手をつなぐことで恐れず立ち向かいます。そんなふたりの姿と言葉は人魚たちの心を開き、巨大貝の中に眠っていたリンクルストーン・サファイアを目覚めさせます。
 サファイアの力によって無事ガメッツのヨクバールは浄化。人魚の心とともにマール貝の口まで開かせていたみらいたちはみごと課題クリア一番乗りです。

 相手に気持ちを届けることは、実はみらいとリコとの間ですでに達成されています。だから今回はそのステキさを再確認するおさらい回。あるいは手をつなぐことの布教回です。昨日公開された映画のテーマとも重複していてタイミングが良いですね。

臆病な人との接し方

 そういえばみらいは好奇心で、リコはひたむきさで、それぞれ自分から外の世界へ飛び出していくタイプなのでこういった話とは無縁でしたね。関わり合いになる人もこれまでは大半が成熟した大人でしたし。
 人魚たちは里の外の世界を知りません。昔は空を泳いでいたというので何かしら事情があるのかもしれませんが、少なくとも今回は語られませんでしたし、人魚たちも昔何があったのか知らない様子でした。だからこそ厄介なのですが、人魚たちは外の世界をよく知らないということを外の世界の人への恐れとしてしまっています。
 「海の上は何があるかわからないし、外の人たちだってどのくらいイジワルかわからないもの」 知らないのですから、本来であればイジワルである可能性と同じくらい親切な可能性を想像してもいいはずです。けれど里の暮らしが平和であるならば、試しに会ってみて本当にイジワルだった、なんて不要なリスクを避けようとするのも自然な感情ですね。
 相手を知らないこと、出会う必要がないこと。このふたつが人魚たちを臆病にさせています。

 「だからといって、そんな大声では相手が怯えてしまいますよ」「声はね、自分の気持ちを相手に届けるためのものなの」 大声で呼びかけるみらいや居丈高に命令するリコに対して先生たちは指導します。もちろんジュンのように力尽くで乱暴に接するなんてもっての外。大抵の人はそういった接し方を苦手とします。臆病な人ならなおさら。
 心を通じ合わせられる接し方というのは、例えば「私は魔法学校のアイザックです。どうかお姿をお見せください」 自己紹介と相手を尊重する姿勢は基本中の基本ですね。
 休憩中に人魚たちと出会ったみらいたちがしたことも、アイザック先生がやって見せたのと同じこと。「私、朝日奈みらい」「私はリコ」「モフルンモフ」 まずは自己紹介から。それから「ねえ、もっと魔法を見てみない?」 魔法に興味を持っている人魚たちが喜びそうな提案をします。
 思えばみらいはリコともこの流れで知り合ったのでした。自己紹介して一緒にご飯を食べて。リコの方は逆に魔法を披露してからの自己紹介でしたが。どちらかというとこういうのはみらいの方が得意な分野ですね。
 ともあれ、こうしてみらいたちは人魚の「相手を知らないこと」という障害を突破します。

 「出会う必要がないこと」 こちらに至ってはみらいとリコにとってむしろありえないことです。違う世界に飛び出すことでかけがえのない友達になれたのですから。「リコといるとすっごく楽しいし」「私もみらいといると退屈だけはしないわね」 そういって笑い合うふたりを見て、人魚たちの閉じた世界観は揺さぶられます。
 「世界はとっても広くて、見たことのない景色やビックリすること、それにまだ出会えていない友達がきっといる。だから、きっと外の世界に行くのってすっごくワクワクするんだと思う」 とどめに出会うことの素晴らしさを直接的に賛美。ふたりが一緒にいること自体がその証明になるのですから破壊力は抜群。残りの障害もあっさり打ち砕きます。そう言うなら私たちの世界にだってステキなものがあるよ、と里の宝をみらいたちに見せたくなった時点で人魚たちの臆病な心は半ば開きかけているようなものですね。

外の世界の怖いもの

 けれどいくらステキな出会いが待っているからって、外の世界が恐ろしいかもしれないという可能性が否定されるものではありません。闇の魔法つかいガメッツ、そして怪物ヨクバール。そういった恐ろしいものは確かにいます。
 けれど「大丈夫」。みらいとリコのように、外の世界には恐ろしいものからあなたを守ってくれる優しい人だっているのですから。「ここから出て行きなさい!」 こういう誰かを守るための毅然とした意志表示はリコの得意分野ですね。
 そしてみらいたちのように気持ちの通じ合ったふたりなら、ヨクバールなんかに負けないほど強くなれます。手をつなぎあって立ち上がるふたりの姿に憧れた人魚たちは、ついに心を開きます。彼女たちの心に眠っていた青い輝きは宝物である巨大貝に集い、リンクルストーン・サファイアの形をとります。

 サファイアは人の内面に働きかけるパワーストーン。意志を強くし、思考を豊かにし、心を清らかにすることであなたが望みを叶えるためのサポートとなるでしょう。そしてその青い輝きは自由な空の色を象徴します。

憧れの世界

 「ふたりが手をつなぐとすっごく強くなるんだね!」「私たちにも、外の世界にも」「新しい友達ができるかな?」「いつか空を泳いでその友達に会いに行けるかな?」 みらいたちが言葉で、行動で証明してみせた外の世界のステキさは、憧れとなって人魚たちの心を臆病虫から解き放ちました。今や彼女たちの心は外の世界へ向けて大きく開かれています。
 そしてそれはみらいたちにとっても喜ばしいこと。手をつなごうとする気持ちは、片方だけでなく、もう片方まで幸せにします。「もちろん!」「それにもう私たち」「友達でしょ」 望む気持ちがあればきっと結果もついてきます。あなたの新しい門出に祝福を。

今週の魔法文字

巨大貝の台座:「NINGYO NO KOKORONI HIKARIYAJORISITOKI HUTATABIKAGAYAKINQ NINGYO ARAWARE WARERAWO HIROKI SEKAIHETO MICHIBIKU」
 以前からですが、ところどころ妙な綴りミスがありますね。魔法文字を担当しているのはTAPあたりの非日本語話者なんでしょうか。
 この碑文はリコも読み上げていますが、リコが「光戻りしとき」と読んだ部分は「光やじょりし(宿りし?)とき」と記されていて、これもまた微妙に食い違っていたりします。

みらいたちのスタンプシート:「LIKO MIRAI」
 リコの綴りがLになっているのはミスでしょうか。英語読みだとライコになってしまいますね。今放送中の別アニメにLikoというキャラクターがいるのでそちらを参照したのかもしれません。

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