ふらいんぐうぃっち第9話 魔女の占いよりも畑の方が非日常。

日常の中に非日常が見つからないのは、非日常が存在しないからではなく、非日常より日常の方が楽しくて目が向かないから。

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とりとめのないこと

 絵本。千夏のファンタジー脳があらゆる側面から補完されていきます。空想って大切だと思うのですよ。世界には多面性があるって気付かせてくれるので。12月のおもちゃ屋さんに立ち並ぶ赤服のお爺さんはおもちゃをくれるヒーローで、資本主義者どもが組織する年末商戦の総大将で、我が子を喜ばせてあげられる口実です。
 世の中には嘘があった方がいい。絶対的な真実なんてない方がいい。一元的なものの見方はあなたの世界観を狭めてしまいます。可能性を信じられなくなります。世界には、ひょっとしたらほうきで空を飛ぶステキな魔女がどこかにいるかもしれません。たぶん、いた方が世の中きっとステキです。・・・同時に、空を飛べるなんて言い張る人は大抵詐欺師だという認識も持つべきですが。世の中大抵のものには多面性があるものです。

 「ホンモノのキツネは『ワン』て鳴くんだよ」 前回の感想はそういうノリではなかったので言及しませんでしたが、ネット上の感想を見た感じ、どうやらあれはキツネではなく犬の鳴き声じゃないかという意見がちらほら。実際たぶん犬の鳴き声なんでしょうね。
 この手の音源って大抵は市販の効果音源集を利用するものだと認識していますが、なまじ犬に似ている分わざわざキツネの鳴き声なんて収録する音源集はそうそうあるものではありません。馬とかライオンとかならよく見かけるんですけど。まして音源化するためには極力無音化した空間でサンプリングする必要があるわけですが、野生動物の鳴き声を無音環境でサンプリングすることなんて不可能ですし、キツネを飼育している施設なんて相当限られますしね。
 物語の文脈として「ワン」がキツネの鳴き声だというのであれば、実際の鳴き声が犬のものであってもちゃんとキツネの鳴き声として聞こえますしね。成人した女性の声優が少年の声を当てても違和感がないのと同じことです。世の中には嘘があった方がいい。「でもみんな『コンコン』だと思っているからこれでいいと思う」 そういうこってす。(?)

 絵本作家。当たれば大きく儲かるらしいですね。ひとりの子どもが絵本に親しむ期間はごく短く、次々と読者の世代交代が進むがゆえに、一冊の絵本が何十年も売れ続けるのがザラな業界なので。つまり裏を返せばほんの一握りの作家以外は鳴かず飛ばずだということでもあります。倉本家のように別に本業がある人たちが趣味的にやるのでなければなかなか難しいお仕事ですね。けれど夢があります。お金的な意味ではなく。

 ブルキナファソ。西アフリカにある国だそうです。昨年クーデターがあったということで、現在も政情不安定だとか。そんな諸々には関わりなく、「わかんないです」 の一言で片付ける真琴は相変わらずとことん魔女らしからぬ日常の住人ですね。アフリカの政情なんて日本で暮らすにはあまり関係のないことです。

 「まだ犬なおんない?」 そんな真琴とは対照的に非日常をすんなり受け入れる千夏。彼女の言葉はいちいちユニークですね。実際時間が経てば治るとは言われましたが、まるで風邪かなにかのような扱いです。
 とはいえ茜のように根っから非日常に浸かりきっているわけではなく、彼女の感性のベースはあくまで日常にあります。だからこそ犬の魔法を風邪かなにかのように扱うわけで。彼女の魔女への道のりはまだまだ遠い。

 水ようかん。贈答品の水ようかんといえば井村屋ですね。丸いのは缶、四角いのはプラスチック容器でしたっけ? あんまんといい、あずきバーといい、子どもの頃親しんだあずきのおやつの大半が実は井村屋の製品だったことに気付いたあの衝撃ときたら。ああいうのも日常の中に潜んだ神秘、ちょっとした魔法ですよね。

 占い。神秘的な雰囲気が大切だとか、お客さんが介入できる度合いが重要だとか、占いの手続きには色々な考え方がありますが、基本的には乱数がよくバラける方法の方が占いとして扱いやすいと聞きます。多くの占いには占者の「解釈」が介在するからですね。相の良い悪いだけで占いが成立するようなら、そもそも占者がいる必要がありません。サイコロひとつあればお役御免です。
 お客さんの悩みを聞いて、お客さんがどんな解決を求めているかを推し測って、そっとさりげなく背中を押してやるのが占いの極意だと言う人がいます。夢も神秘もありませんが、そういう考え方の方が私は好きですね。

 動物占い。私はこじかだそうな。人見知り、甘えん坊、無邪気、誠実、純真、好奇心、探究心。ある程度の指向性はありますが、やはり捉えようによってはどうとでも取れる要素群になっていますね。いくつか相反しそうな要素が混じっていますが、脳内でちょっとしたストーリーを継ぎ足してやれば共存できる程度のバランスになっているあたりよくできていますね、これ。

 「特には」 これは原作の真琴の表情が絶妙で好きです。本当に全く悩みがなさそうで、それでいて悩みを出せないことを申し訳なく思っていそうで、けれどそれでいて根は恐ろしくマイペースな真琴らしくどっちにしろさして意に介していなさそうな雰囲気がにじみ出ていて。

 方向音痴、夜ごはん、来週のテスト。方向音痴に対応するには四六時中ひっついている必要がありそうですし、夜ごはんは対象が具体的すぎて抽象的なアドバイスが基本の占いには不適当ですし、来週のテストは占うまでもなく「勉強しなさい」意外言えることがありませんし、ほんとことごとく占いには合わない相談ですね。

 千夏の立て膝。フェチい。

 美人の犬飼さん。この人色白なので白黒くっきりした着合わせがぴったり似合いますね。

 「小さくないですか?」 ソーセージにレンコンとひじきの煮物、なにかのフライとプチトマト。量はともかく栄養バランス的にはあまりダイエット向きな献立ではないような気がしますね。レンコンもひじきも結構油を吸わせて煮付けますし。なおさんソーセージが好物なんでしょうか。

 枝豆の花。ウチの婆さんは似たようなノリでしきりにカボチャの花を見せたがっていました。見に行くと婆さんが喜ぶので、花よりもそっちを見るのが目当てで遊びに行った思い出。何度も行くうちに結局花の方も好きになりましたが。

 マンドレイク。地面に這い広がるように伸びた紫色の根っこはいかにもヤバげ。貴重な魔法要素の出番とばかりに全力で非日常を演出します。けれどあの紫色はサツマイモの芽なんかで見慣れていたりもして、ぎりぎり日常に溶け込んでいないでもない・・・なんてことはないですね。

 映画のDVD。映画好きにしても、来ているのが圭ではなく真琴のお客さんだとしても、それにしたって会話の途中でDVDに手を伸ばすこの人は割とダメ人間な気配。ソファより前に陣取ってテレビを独占してますしね。たぶん生涯ひとりで生きていけるタイプ。けれど他人への依存度が低い分、こういう人の方が意外と満遍なく人当たりが良かったりします。農家向きですね。

 二十日大根。あの赤くてつやつやした見た目は卑怯ですよね。とても大根の味がするとは思えません。子どもの頃何度も騙されました。あれはさくらんぼみたいな味がして然るべき。
 ちなみに大根でむくみが改善するというのはカリウムが体内ナトリウムを排出する作用によるもの。現代の食生活でナトリウムが欠乏するってことはそうそうないでしょうから、積極的に摂りたい栄養素です。問題は二十日大根に味噌がすこぶるよく合うってことですね。

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