魔法つかいプリキュア! キュアフェリーチェの花言葉

 例によっていつもの如く、花に詳しくないくせに花の色形をネットでイッショウケンメイ検索して花言葉を調べていたのですが、このブログそもそもプリキュアの戦闘周りの話をあんまり取りあげないもので、ひょっとしたら各話感想でこのネタ取りあげないかもしれません。取りあげるかもしれません。
 というわけで独立した記事としました。ここではキュアフェリーチェの変身シーンと花魔法のふたつのバンクに登場した6つの花について、それぞれの花言葉と私個人のテキトーな雑感を綴っていきます。とりとめのない感じで、おもったことをつらつらと。

魔法つかいプリキュア! 変身プリチューム キュアフェリーチェ

フェリーチェ・ファンファン・フラワーレ!

変身中のフェリーチェを包み込む花:ハス

 これまで定番だった変身中の謎背景に「実は花のつぼみの中だった」という意味づけをするのは視覚的に意外性があって面白いギミックですね。見ていて思わず「おぉ」と声が出てしまいました。
 なにかの中から出てくる演出は「誕生」のモチーフとして方々で描かれていますね。有名どころでいえばボッティチェリの『ヴィーナスの誕生』やアンデルセンの『親指姫』あたりが当てはまるでしょうか。プリキュアならドキドキ!プリキュア第38話『ベールのたくらみ!アイちゃんジコチューになる!?』がキュアフェリーチェ同様に誕生する側視点で、亀裂からのぞく外界の光を描いています。個人的には浅野りん『PON!とキマイラ』で触れて以来大好きなツボ演出です。生まれてきた子どもたちにまず真っ先に与えられるものは、輝かんばかりの世界の祝福。
 ハスの花言葉は「清らかな心」「神聖」「救ってください」など。仏教において重要な花で、泥水に生まれながら清らかな花を咲かせる様子から、苦しい現世から解脱する(あるいは救いの手を差しのべる)仏を象徴するとされます。
 みらい、リコ、モフルンの手によって清らかに育ったキュアフェリーチェは、さて、誰かの救いとなれるのでしょうか。・・・いえ、さっそくひとり、クシィを救っていましたね。あからさまに救いを必要とする存在として目の前にヤモーもいます。「あまねく生命に祝福を」 死者にとっての祝福は天に送ることでした。では復讐者にとっての祝福は? 彼女の物語の第一歩が(実際そういう展開になるのかも含めて)これから刻まれます。

変身した後のフェリーチェが乗る花:コスモス

 はーちゃんが生まれた第4話で私が引用した花言葉は「少女の純真」でしたが、キュアフェリーチェにふさわしい花言葉はむしろ「調和」「平和」「愛と生がもたらす喜び」あたりでしょうね。大きくなっても変わらない純真無垢なふるまいには前者もよく似合っていますが。
 変身シーンだけでなく花魔法に戦闘エフェクトにと、フェリーチェを象徴するかのようになにかにつけよく用いられるコスモスですが、このコスモス(Cosmos)は宇宙(Cosmos)と語源を同じくします。とすると、「あまねく生命に祝福を」 このあまねく生命は本当に果てしなく広い範囲を指すことになりそうですが、果たして。ただでさえ日常の基盤とする世界がふたつもあるのに、なにかとスケール大きいですね今年。

プリキュア・エメラルド・リンカネーション!

「フラワーエコーワンド」のときの背景絵:ニチニチソウ(フェアリースター)

 変身時はコスモスで彩られていたアールヌーヴォー調の背景絵ですが、なぜか花魔法のときだけ一部別の花が追加されます。それがこのニチニチソウ。特にフェアリースターという品種によく似ています。よくホームセンターなんかで売っている園芸用の小さな花ですね。
 ニチニチソウの花言葉は「楽しい思い出」。小さく可愛らしい花がいくつも賑やかに咲く姿を、夏休みを楽しく過ごす子どもたちになぞらえた言葉だそうです。今のところはまだぴんと来ません。はーちゃんはみらいたちみんなに愛されてたくさんの楽しい思い出をつくってきましたが、その価値が示されるのはきっとこれからの物語。あるいはフェアリースターというあまりにもぴったりな名前の花だから引用されたのかもしれません。

「キュアー・アップ」で一斉に咲く花々:クレマチス

 ツル性植物の中でもひときわ目を引く大きな花。有毒植物なので少々ネガティブな花言葉もあるのですが、「旅人の楽しみ」あたりがこの場合はふさわしいでしょうか。リンカネーション(輪廻、転生)する流転の旅人に贈る言葉として。この花言葉は旅人を迎え入れるために宿屋が玄関に植えていた風習にちなんだ言葉です。
 ということはプリキュア・エメラルド・リンカネーション自体が穢れた生命を輪廻の輪に帰す技というわけではなくて、むしろ哀れな彼らを現世に迎え入れるための祝福ということになるのでしょうか。そのあたりはヤモー編の顛末で描かれる・・・でしょうか?

∞マークから形成される一対の花輪:カーネーション

 花言葉がどうこう以前に絶対リン“カネーション”に掛けただろ、と言いたくなるチョイス。一応花言葉は「無垢で深い愛」「母への愛」「私の愛は生きています」など。もちろん母の日に由来する言葉です。亡くなった母親を偲んで娘がこの花を人々に配ったのが母の日のルーツのようですね。

最後に敵を包み込む花:チューリップ

 花言葉は「思いやり」「博愛」。かつて3人の騎士に同時に言い寄られた少女が、3人に分け隔てなく愛を与えることができるよう、その身を花に変えたというオランダに伝わる伝説が元になっています。
 伝説の方はさすがになにも関係ないでしょうね。花びらの形がフラワーエコーワンドのモチーフとしてぴったりだったというのが大きいのではないでしょうか。

 ハスの(大乗)仏教的思想、コスモスの宇宙、それからカーネーションの母性と、キュアフェリーチェの持つイメージはどこか上から下ろされる愛(アガペー)という印象が強い気がします。ふたりが対等に手と手を繋ぎあうキュアミラクル・キュアマジカルの関係性とは対照的です。このあたりちょっと気になるんですよね。
 一方的に愛を振りまく「幸せの王子」はいずれ破綻するものとしてドキドキ!プリキュアで描かれました。ハピネスチャージプリキュア!の愛乃めぐみを蝕んだ不幸もこのリフレインでした。一方的な関係というのはどんなものであれ長続きするものではありません。「あまねく生命に祝福を」 と謳うキュアフェリーチェにとってもこの破綻は不可避です。第一彼女は「手をつなぐ」物語の一部でもあるのです。一方的な関係で手をつなぎあうことができましょうか。
 相田マナはこの破綻をツバメたる仲間たちの助けや街の人々の自発的相互扶助によって乗り越えました。愛乃めぐみは愛という広汎な理想像をただの個人的な感情として見つめ直すことで再起しました。けれど、私個人としてはマナのやり方でもめぐみのやり方でも「あまねく生命に祝福を」と「手をつなぐ」ことを同時に満たすことはできないように思うのです。マナの視点はあまりにマクロすぎ、めぐみの視点は逆にミクロすぎです。
 そんなわけでキュアフェリーチェ・花海ことはにはいつか2人とはまた別の答えが要求される日が来ると思うのですが、それがどういうものになるのかちっとも想像がつきません。楽しみで仕方ありません。そういうのそもそもやらない可能性も大ですが。ですがこういう命題こそが、みらいとリコが培ってきた「手をつなぐ」奇跡の魔法が真価を発揮する、最高の舞台になると思うんですよね。

 ほんと、キュアフェリーチェとキュアミラクル、キュアマジカルのこれからの活躍がとっても楽しみです。

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