超人女子戦士ガリベンガーV 第17話感想 いろんな人がいて、いろんなことを考えている。

生徒役:電脳少女シロ、富士葵、夜桜たま

ホースがあるじゃないですか。こう、持つでしょう? で、何もかかってないわけですよね。結果、皮膚を持ってるのと一緒じゃないかと僕思うんですよね。

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→ TVerアーカイブ配信(放送後1週間限定)

→ 未公開シーンが投稿されているYouTube公式チャンネル

出演バーチャルYouTuber

電脳少女シロ → YouTube公式チャンネル

「ほらやっぱり。腕枕みたいな展開になるんだからー」
 トイレネタ大好き。だけど実際口に出すときは全力でオブラートに包んじゃう。1歳児とアイドルの間を行ったり来たりする難儀なバーチャルガール。今回お台場ジョイポリスのトイレッツの話題でコトウゲ教官との世代間ギャップに直面することになりましたが、はてさて彼女の乙女道の行く末はいかに。(元々そういうのじゃない)
 やたらと語録が豊富、そしてやたらと逸話も豊富。というのも彼女は多趣味・多芸なうえ、やたらと柔軟な発想力も持ちあわせ、ついでに傍若無人な性格なため、自由にさせると大抵常人に理解できない奇矯な言動をしはじめるからです。彼女の動画を見てなんともいえない気持ちになったときは「シロちゃんの動画は為になるなあ」と、とりあえず納得しましょう。彼女はあなたが為になることを望んでいます。
 まるでアブない人のようですが、そして実際アブない人なのは確かなのですが、こう見えて彼女は共演者をよく見ています。聡明です。共演者の対応力を推し測り、ギリギリ捌ききれる程度のムチャ振りを仕掛けるのです。おかげでいつのまにか人脈の輪がずんどこ広がってきました。タチが悪いったらありゃしない。

夜桜たま → YouTube公式チャンネル

「血液って赤いじゃないですか。涙って透明じゃないですか。その中間地点がおしっこかなって」
 誇り高き昼行灯。カッコ悪い姿を見せたくないので、勝負ごとは勝てるようになるまで練習してから挑みます。雰囲気ぽわぽわしているのとウラハラ、心の芯はとても熱いキャラクターです。ただし麻雀は例外。麻雀は運次第でプロが初心者に負けることもありうるゲーム。だからこそ好きらしい。ちなみに来月マンガで学ぶ麻雀教本を出版します。
 バーチャルyouTuberとしてのメインコンテンツはとにかく麻雀。麻雀と名のつくものであればなんでもござれ。対局すれば4面打ちもソツなくこなし、実況すればあらゆる打牌の意図を解説することができます。その一方で女子力は皆無。葉物野菜の区別がつかなかったり醤油とポン酢の違いがわからなかったりとやたら大雑把ですが、本人はまったく悪びれません。
 なんだか麻雀を知らない人お断りって印象を受けますが、実際のところ彼女の配信は麻雀を知らない私が見てもとても楽しい。彼女がクレバーな人物だからです。“夜桜たま”というキャラクターがどういう視聴者層にどんな期待をされているか逐次分析しつつ、どうすれば楽しんでもらえるかをいつも工夫しています。意外とプロデューサー寄りの才覚じゃなかろうか。今日も今日とてまずは自分をプロデュース。

富士葵 → YouTube公式チャンネル

「ホースを潰すってことですよね?」
 歌姫として有名なバーチャルYouTuber。卓越した表現力と鍛えられた声量で聞く者を圧倒してくる一方で、不意に素朴さも垣間見せてくる、魅力的な唱者です。いつからか、親しみを込めて「孫」とあだ名されるようになりました。
 歌以外にもコメディ調の動画をたくさん制作しているのですが、こちらのノリがまた、歌声からの印象よりさらに「孫」。田舎在住の女子中学生が母方の家(さらなるド田舎)に遊びに来て、祖父母といっしょにウキウキでホームビデオ撮影をしている感じとでもいいますか。妙に子どもっぽくて変にシュールでいやに楽しそうで、とりあえずかわいがりたくなるのは間違いなし。あれは孫だ。
 そんなわけで(どんなわけだ)実はシモネタ上等な彼女。「ちゃんと黄色い」だの「1回6L」だの「ちょっと大きい」だの口走っても、そこまで品のなさを感じさせることはありません。むしろ子どものような純真さを際立たせていて好印象すらあります。やはり孫。

授業構成おさらい(+ 補足事項)

超難問:おしっこの謎を解明せよ!

 2回目の登壇となったヒグチ先生は泌尿器科のドクターとかではありません。
 はい。実は違います。解剖学の教授で、専門は筋運動のようです。前回の授業と同様、今回もまるで自分の専門と関係なさそうなテーマからはじめておいて、気がついたらいつの間にか「そっかー筋肉かー」な話に全力シフトさせていましたね。やりおる。この人はインナーマッスル王国から来たスパイか何かなのでしょうか。

トピック1:そもそも「おしっこ」って何?

 血液から漉し出された余分の水分や、それに溶け込んだ老廃物です。
 腎臓にある糸球体という毛細血管で濾過されているのですが、この器官の仕事量がなんと1日あたり200Lほど。もちろんその全てがおしっことして排出されるわけではなく、大半は体内に再吸収されるため、最終的に残った2L/日ほどの水分と老廃物だけがおしっこになります。
 どうでもいいですが、人体に限らず生物の体って、とりあえず表面積にものをいわせてゴリ押すパワー系の仕組みがやたら好きですよね。肺とか腸とか。

 「血液って赤いじゃないですか。涙って透明じゃないですか。その中間地点がおしっこかなって」
 夜桜たまの予想はおおむね合っています。涙もおしっこと同じで血液由来の液体です。また、おしっこを黄色くしている主な色素・ビリルビンはヘモグロビンが変質してできる物質なので、赤と透明の中間というイメージも意外と的外れではありません。
 ただ、涙はおしっこと違って体内の水分や老廃物を排出するための仕組みではないので、その点だけちょっと引っかかるところでした。汗なら合ってた。

 「私はシロちゃんと逆で、1日に4Lくらい飲むんだけど、トイレは2日に1回くらいしか行かないの」
 ちなみにこれまたどうでもいいことですが、私も(夜桜たまほど極端な体質ではありませんが)どれだけ水分を摂っても日中は基本的におしっこしたくなりません。下痢のとき以外職場のトイレを使ったことがありません。
 たぶん小学生のときトイレでからかわれたせい。無意識に我慢する習慣がついたというか、我慢を強いられる状況に身体が適応したんでしょう。(科学的根拠なし)

トピック2:男と女 おしっこをより我慢できるのは?

 「男性は膀胱プラス、ちょっと尺が長いから、メスシリンダーぶん我慢できるんじゃないかなって思うんですけど」
 よくいわれる話は富士葵の言っていたとおり、男性器の分だけ尿道が長いから、男性の方が我慢しやすいというものです。
 この推察も正しくはあるのですが、今回の授業はもっと他の要因についても解説されていきました。

 まず尿道の長さは男性が15-18cm、一方女性はたった3-4cm。

 次に膀胱の容量。男性は700mlほど溜められるのに対し、女性の容量は約400ml。
 つまり3日に1回しかトイレに行かないという夜桜たまも、さすがに1度に6Lも排尿するわけではないということですね。(セクハラ)
 体内の水分を排出する経路はおしっこだけではないので、おそらく汗か何かで必要な量を排出しているのでしょう。

 最後に、今回の授業的にとても重要な骨盤底筋。尿道(正確には肛門も含む)を締める筋肉群の総称で、つまりおしっこを我慢するときに使う筋肉のことです。
 筋肉である以上、男性ホルモンが多い方が発達しやすく、すなわちこれら筋肉の働きは一般に男性の方が強くなりやすいということになります。(もちろん個人差はありますし、鍛えることが可能な筋肉なので、並みの男性より強靱な骨盤底筋を持つ女性ももちろんいます)

 これら3つの要因から、一般に男性のほうがおしっこを我慢しやすいという結論になります。

 「シロも女子だと思うんですよ。女子トイレってすごい込むって聞くんですよ。だから極限状態になってからトイレに行くじゃないですか」
 ちなみに電脳少女シロが女性の方が我慢しやすいと予想していた根拠のコレは、むしろ女性の方がこまめにトイレに行く必要があるためですね。
 他にも女子トイレは全個室のため回転率が悪いことや、女性は化粧直しなど男性よりトイレを使う用事が多いことなども影響しています。
 近年は小便器を使う習慣がない男性が増えつつあるといいます。(家庭に小便器を置かなくなった / 洋式便器で立って排尿すると飛び散って掃除が大変) 将来的には男性用トイレも全個室になって、女性用ほどではないにしても混みあうようになるかもしれませんね。

トピック3:なぜうんちと同時におしっこも出るの?

 「小さいほうは大きいほうの消費税なんですよ」
 電脳少女シロがいつものごとく妙ちくりんなことを言っていましたが、これがおおむね正解。

 トピック2で骨盤底筋という言葉が出てきましたが、先ほども書いたとおり、これには複数の筋肉群が属します。
 肛門を締める働きをしている筋肉には肛門挙筋と外肛門括約筋の2種類があり、一方尿道を締めている筋肉も肛門挙筋と尿道括約筋の2種類です。どちらにも肛門挙筋が関わっており、しかもこの肛門挙筋のほうが両括約筋より働きが強くなっています。
 だからうんちをしようとして肛門挙筋を緩めるとおしっこも一緒に出てきちゃうわけですね。

 ただし、肛門と比較して尿道は肛門挙筋の支配が弱いため、おしっこだけ出してうんちは出さないということは可能です。

 ちなみに、電脳少女シロや夜桜たまが片方ずつしか出ないと言っていましたが、これはおそらくおしっこを排出しおわってからうんちが出てくるという意味でしょう。尿道のほうが緩むのが早いので、おしっこの量やうんちの状態次第で、うんちが出はじめる前におしっこが終わることはよくあることです。

 もうひとつちなみに。
 「ホースがあるじゃないですか。こう、持つでしょう? で、何もかかってないわけですよね。結果、皮膚を持ってるのと一緒じゃないかと僕思うんですよね」
 コトウゲ教官がおしっこのあとの手洗い不要論を熱心に語っていましたが、もちろんNGです。
 股間は湿度が高いうえ各種の腺も集まっているので、いろいろな老廃物や、それをエサにする常在細菌が溜まっています。むしろ排出したてのおしっこ自体は無菌(といっても含まれる栄養目当てにすぐ菌が寄ってきますが)なので、おしっこよりホースのほうが汚いとすらいえるでしょう。
 1日に10回以上もトイレに行くのではいちいち手を洗うのが億劫になる気持ちもわかりますが、ばっちいので毎回きちんと手洗いしましょう。

感想

 夜桜たまは何気に普段からジェンダーを意識している子なので、そういう意味でちょっとだけハラハラしながら観ていた今話。もっとも、器質学上の一般論にまでジェンダーフリーを求める人なんて滅多にいませんし、そもそもの論点がズレているので、賢い人ほどそこに違和感は感じないものだと思いますけどね。
 ただし、学問として男女の性差の傾向を語ることはできますが、これだけであらゆる個人間の違いを説明できるわけではないので、そこだけはご留意を。全体傾向と個人差を混同してはいけません。心理学系の話題で「これ俺には当てはまらんなあ」とか感じることがよくあるでしょう? その感覚です。

 おしっこうんちセックス、おまけだ耳くそ。シモの話は楽しいなあ! 普段は気軽に語れないセンシティブな話題なだけに。好奇心は千里を行く。
 割とオープンな富士葵と、好きだけどいちいちオブラートに包んだ表現を考えたがる電脳少女シロ、なるべく直接的な言及を避けて理論的に語ろうとする夜桜たま。今回の生徒たちは授業テーマに対する取り組みかたが三者三様で、その個性のアラカルトが面白かったです。
 みんな違うから、みんなでいろんな意見を出しあうことができて、みんなで授業や学問の幅を広げていけるんです。これもまた『超人女子戦士ガリベンガーV』初期から感じていた授業というものの面白さ。

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