
・・・彼らは騎士でも兵士でもない! 殺すべき相手では・・・なかった。

(主観的)あらすじ
学級対抗試合をやって、盗賊の残党を磨り潰して、あと、誰から見ても無謀な反乱を鎮圧しました。

感想
あっちを見てもこっちを見てもキナ臭い仕掛けしかない!
盗賊団の裏には案の定暗躍する謎組織がいたし、教会のレア大司教もネジの外れた問題発言ばかり。個人でなら信用できそうな人もたくさんいるけれど、集団として信用してよさそうな組織が大陸のどこにもない。
しかも学園モノのストーリーとしては珍しく初期から重い流れが続いています。まさかEp.3にして生徒の養父を殺める展開が来るとは。早い。
普通こういう学園モノって、序盤は食傷するくらいほのぼのストーリーを積み上げておいて、弛緩した空気に慣れきったプレイヤーを大どんでん返しで地獄に叩き落とすのが定石では? 「脚本書いたヤツ性格クソ悪いなー」とか言われるやつ。
私はこっちの方が好きだけれども!
心が安まらない!
いや、安まるのだけれど。
キャラクターが魅力的な作品っていいですね。あからさまに針のむしろ、救いのなさそうな空気感のなかで、それでもウキウキ楽しく学園生活を満喫できているのはひとえにディミトリたちひとりひとりが面白いヤツらだからです。
彼らだって経歴を見るとろくでもない育ちの子ばっかりなのにね。表面上だけかもしれないにしろ、それでもよくぞここまでまっすぐ健やかに成長してくれたものです。
こんなの守ってあげたくなるに決まってるじゃん。
クソみたいな世のなかで、ゴミクズみたいな子どもたちが寄りそいあって、長くとも卒業までしか居られない楽園を必死につくりあげているんです。
守らなきゃですよ。
だって、ゲームをプレイしているこっちとしても彼らが笑っているとほっとしますもん。私にとっても楽園なんですもん。
地獄に陽光を打ち上げた彼らに敬意を表し、そして多大な恩を返すためにも、私は教師として彼らに生きる術を教えてやらなければなりません。
そんなわけで、私の主人公・シンファニカは学園では毎日全力でふざけて回り、戦場ではどんなに残酷な言い分であっても「君が生きてて良かった」と説きつづけています。
ウチの生徒、予想していた以上にマジメな子が多くて、このプレイングだとハズレ選択肢ばっかり引いちゃうんですけどね。
それでいいさ。彼らには自分の持っているものとは違う価値観があることを知っていてほしい。ひとつの道しか見えないようだと息が詰まってしまうから。
生徒たちの第一印象
ディミトリ
寂しがり屋なんですね、この子。
やたら生真面目なことばっかり言っているのは周りに間違いを許してくれる味方がいなかったから。堅物の割に妙に面倒見がいいのも信頼できる味方をつくりたがっているから。現時点ではそんなふうに見えます。
とにかく放っておけない子です。油断しているとすぐ思い詰めたようなことを口走る。そういうのはよくない。
でも戦場では放っとく。なんかひとりだけ(あと主人公も)すぐレベル上がるし。パラメータの伸びも順調だし。前線に立たせるだけ立たせて戦闘には関わらせない、置物のような生活を送らせています。たまに遠くにぽつんといる敵を倒しに行ってもらうくらい。
ドゥドゥー
ディミトリ以上の堅物、兼マスコットキャラクター。何を言っても堅苦しく聞こえることをいいことに、隙あらば和むセリフを天然で繰り出します。
この子に関してはあまり心配要らない気がします。ディミトリが心の支えになっているようなので、彼が死なないかぎりはこの子も大丈夫でしょう。
強いていうなら隙あらば自己犠牲したがるところが玉に瑕。その手の選択肢を絶対喜ぶと思うのだけれど、私は絶対に選びません。
ファイアーエムブレム序盤の常ではありますが、防御が固い彼は今、理不尽なくらい強いユニットと化しています。
レベル6時点で素の守備が10、いつの間にか拾っていた皮の盾で+1、セイロス教団兵Lv.5で+3、個人スキル「主君の盾」で+4。合計防御力が18もあります。今のところ敵の攻撃が全く通りません。魔法には弱いものの、アネットが魔防のバフをかけられるのでさほど危なっかしくもなく。
おまけに今作、序盤はみんな移動力が同じなので進軍に遅れることすらありません。なんだコイツ。
フェリクス
仕合オタク。なんかいついかなるときでも剣の話しかしてこないので、ネタの引き出しが少ない厨二病患者みたいな印象があります。かわいい。しかも修道院には白い仮面をつけて“死合う”とか言っちゃう上位存在もいるようなので、アレと比べるとなおさらかわいい。
私、ファイアーエムブレムの剣士があんまり好きじゃないので(だってパラメータを厳選しないとすぐヘタれるし)、彼のことはあまりうまく運用できていません。割とテキトーに動かしています。それでも最初から再攻撃を取れるだけあって、普通に強いんですけどね。さすがファイアーエムブレムの剣士。(複雑な感情)
メルセデス
23歳。
おっとりしていて、運動も苦手だそうですが、これで意外と頭の回転は早い様子。支援会話でちょくちょく気の利いたことを言ってくれます。いちいち察しがいい。よかった探しもお上手。この子がいるならウチの主人公が道化を演じる必要なんてないんじゃなかろうかと思わなくもありません。
でもまあ、この子自身が今のところ全然自分の弱みを見せてこないんですよね。経歴は割と悲惨っぽいのに。こういう子って黙ったままひとりで自滅しがちなので、実は一番慎重に見てあげなきゃダメなタイプかも。
こういうキャラには剣を持たせてギャップ萌えを楽しもうと画策していたんですが、なんかキャラ設定どおり全然力が伸びなかったので早々に断念。素直に信仰を伸ばすことにしました。普通にヒーラーとして活躍しています。
アッシュ
無類の物語好きという、まさかの(ウチの主人公との)キャラ被り。なんてこった。どうりで妙にウマが合うわけだ。
キャラクター的には自分の現状を冷静に受け入れられていて、特に危ういところの感じられない子です。・・・と、思っていたら突然身内に不幸が起きましたけどね! 根本的にまっすぐ素直な子のようなので、きっと乗り越えられると思いますが。
鍵開けスキルを持っているので、ゆくゆくはドラゴンナイトに育てて便利にパシらせたいと思っています。固有スキルが優秀なだけあってパラメータの伸びが劣悪なのが悲しいところ。愛で使いつづける枠になるかもしれません。
シルヴァン
軟派な麒麟児。
一目見た瞬間、この子とは仲よくしておこうと思いました。この手のタイプは学級運営上しばしば重宝されます。いるだけでとりあえず雰囲気が明るくなって、しかも自主的にクラス内の不和を仲裁したり、ときには自分が共通の敵になってうやむやにしたりしてくれます。クラスの風通しをすこぶる良くしてくれます。
まあ、このゲームにそんなメンドクサイ学級運営要素なんて無いと思いますが。
それはそれとして私の好きなタイプのキャラクターであることに変わりありません。性格の相性は良くないけど。
今のところパラメータのノビはぱっとせず。地味な仕事しかできていません。
でも地味なユニットの地味な戦果が地味に勝利に貢献してくれるのが、シミュレーションRPGのいいところ。私はファイアーエムブレムでならソシアルナイトが一番好きです。この子もゆくゆくは馬に乗せたいと思います。
アネット
戦場に身を置きながら、きわめて常識的な感性を保っている子。普通の子っぽく見えてある意味誰よりも異常な存在です。この無敵のマイペースさが頼もしい。加えて努力家でもある。
人が戦争とかいうハイコストノーリターンな選択を取るのは、ひとえに当たり前の日常を守るためです。日常に途方もない価値があるからこそ、戦争というムダの塊でしかないものを許容できるんです。彼女が変わらないかぎり、私の生徒たちはどんなに苦しいときも自分が何のために戦っているのか見失わずに済むんじゃないかと思います。
そういう意味で、無敵。
ところで「応援」コマンド便利すぎません? 力+4のバフだけでも充分強いのに、ちょっと鍛えただけで魔防も+4されるようになるなんて。たぶんこの先もパワーアップされていきますよね、このコマンド。
・・・やっぱり無敵の子だ。
イングリット
部屋の乱れは心の乱れ、イングリット=ブランドル=ガラテアです。・・・風紀委員長キャラまでいるのか。
風紀委員長とはすなわちツンデレです。そして風紀委員長であるかぎり乙女であることは避けられません。そういうものと決まっています。最近はここにポンコツ属性が加わることも多くなっています。おそらく彼女もポンコツでしょう。というかポンコツでした。シルヴァンとの支援会話Cは実に良いものでした。今後も期待します。
シルヴァン同様、今のところパラメータはかなり地味な感じです。なので、このまま育つようなら彼女も馬に乗ることになるでしょう。
馬はいいぞ。なにせ機動力がある。たとえ一度に5ダメージしか与えられない強敵がいたとしても、4人で囲ってしまえば実質無力化したも同然です。馬はいいぞ。
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