ゼノブレイド Definitive Edition プレイ日記 第3章「新たなる力」

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そうだな・・・。その力をうまく使ったら、きっと、きっと喜んでくれるさ。フィオルンも。

このブログはあなたがプレイ済みであることを前提に、割と躊躇なくネタバレします。

(主観的)あらすじ

 14年前。
 シュルクは両親とともにモナド探索隊としてヴァラク雪山の猛吹雪に巻かれ、そして神剣モナドの安置される聖祠にて救助されました。
 周りの大人は両親含め全員死にました。奇跡的に、唯一幼いシュルクだけがモナドの祀られた祭壇の傍で息を繋いでいたそうです。
 救出に来てくれたのはディクソン。英雄ダンバンの戦友であり、その後シュルクのモナド研究における最大の理解者となってくれた人物でした。

 コロニー9を出発したシュルクたちはテフラ洞窟を進んでいました。
 この洞窟を抜けて巨神の膝に出ると、そこにもうひとつのホムスの街・コロニー6があります。機神兵たちはコロニー6の方角から現れ、去っていったように見えました。目撃者がいるかもしれません。

 ところがこのテフラ洞窟はクモ型のモンスターが繁殖している危険な地。シュルクとラインも糸によって分断されてしまいました。
 ラインを見失ったシュルクに、モナドは再び未来を視せます。モンスターの巣穴に追い込められたラインが、女王の巨大な牙に貫かれてしまう瞬間を。
 それは嫌だと思いました。未来を変えたいと必死に願いました。するとモナドは新たな力――シールドを発現させ、ラインをモンスターの牙から守ります。

 未来視と秘されしモナドの力――。
 フィオルンのときは未来が視えても泣きわめくことしかできませんでした。
 だけど、これからはこの力で運命を変えていこう。フィオルンのことを思いながら、シュルクはそう誓います。

 パーティメンバーが2人しかいない序盤も序盤に、あのすさまじい数の取り巻きを引き連れたボス戦っていうのはびっくりしますよね。ターゲット切りかえ操作もままならなかった初プレイ当時はあまりの物量に絶望しました。今、改めて見ると――、やっぱりビビるよね。こんなにいたっけ・・・。

選ばれた者、選ばれなかった者

 「あれだな。きっとお前、選ばれたんだよ。モナドに」

 若干の僻みを感じさせながらもポジティブな意味を込めて放たれたラインの言葉は、モナドの秘密を知っている原作クリア済みプレイヤーにとって、なかなか強烈な皮肉として聞こえてきます。本人に非はないのに理不尽に好感度が下がる瞬間。なあに、君はトータルで見てとてつもなくいいやつなんだ。ちょっとくらいの下落ならだいじょーぶだいじょーぶ。(※ 理不尽な言い草)

 実際のところモナドがシュルクの手に渡った思惑は必ずしもシュルク自身の望みと一致するわけではなく、シュルクのモナドについての考察も全てが正しいわけではありません。その証拠に、モナドを持っていたのにシュルクはフィオルンを助けることができませんでした。
 シュルクがモナドという特別な力を手にし、その力に大いに助けられているのは事実です。ですが、それはけっしてモナドに選ばれさえすればどんな人物でもシュルクのようにできるという意味ではありません。シュルクのしてきたことは、全てシュルク自身の意志によって発した行動でした。シュルクがこれまで成し、これから成していくことの数々は、彼がシュルクだからこそ成しえるんです。
 もしモナドに選ばれたのがラインだったら、ダンバンだったら、あるいはフィオルンだったら。そのときの未来はきっと、今とまったく違う姿を描いていたでしょう。単純にどちらが良かったか、なんて比較することすらできないくらいに。
 だから。

 「・・・フィオルンはやつらに殺された。俺はやつらをぜってえ許せねえ。どんな理由があったとしても、だ」
 「うん。――あのとき、モナドがフィオルンの見に何が起こるのか見せてくれた。でも、僕は助けられなかった」
 「お前のせいじゃねえよ。いきなりそんなもん使って、未来が見えたからって、どうにかなるもんじゃねえ。お前はよくやったよ。やつらを撃退したんだからな。・・・俺には無理だ」

 だから。
 あのときフィオルンを助けられなかったのは、モナドに選ばれたのがシュルクだったせいでも、ラインがモナドに選ばれなかったせいでもありません。そういうふうに考えるべきではありません。
 今のあなたが喉から手が出るほど欲する力があなたの元に無いのも、他の人のところにあるのも、それはけっして不幸なことでも、まして幸運なことでもありません。
 あなたとあなたの友人は、自分の持てる力全部を駆使して、精一杯の意志を込めて運命に抗い、そして――、あのときはそれでも足りませんでした。ただそれだけです。
 かつてホムスの英雄は己の力と意志で人間の未来を掴みました。間違いありません。なにせ、彼に至ってはモナドに選ばれたわけでもないのに強引に振るいつづけたのですから。彼は彼自身が強かった。
 世にはびこる理不尽は絶望を呼んでくるかもしれません。けれど、それに対して希望を勝ち取るのは人の意志です。幸か不幸かが運命を分けるのではありません。運命に抗おうとする人の力と意志が未来を分けるんです。
 きっと。

 だから。
 特別な力を与えられなかった自分を、無力だなんて思わないでほしい。

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