ゼルダの伝説BotW 英傑たちの詩 ほのぼのにっき その3

 ハイラル大忘年会シリーズ第2席。4英傑で最も勇ましく、最も親しく、最もオバさんくさかった彼女の武勇伝。

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※ 注意:このブログは基本的にネタバレに配慮しません。

 私とリンクは例によってゲルドの街にて英傑の日記を見つけます。
 曰く――
 「母様は天に昇り神になった・・・。そしてわらわは今日からこのゲルドの街の長となった」
 「パトリシアちゃんとともにナボリスに近づいてみた。すごい砂嵐と雷だ!」
 「神獣の調査以降、ビューラは片時もわらわから離れようとしなくなった」

 ・・・あ。これチビっこ族長の日記だ。

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 武勇の誉れ高き女傑であると同時に、かの姫君の母との親交深きひとりの女性。
 彼女は神獣に乗ることをためらいませんでした。彼女には果たすべき願いがありました。それは誰かと交わした約束ではなく、立場に縛られた大義でもなく、ただ、ひとりの人間としての小さな願い。

 「ウルボザ。以前から聞きたかったのですが、あなたは何故私を『御ひい様』と・・・?」
 愛しき童女からの問いかけは、彼女にとってとても一言で語り尽くせるものではありませんでした。

 「私のかわいい御ひい様」
 「御ひい様」という言葉は彼女の親友であり童女の母親でもあった女性が我が子のために紡いだものでした。
 しかし「器量より幸せに恵まれてほしい」という透き通った祝福とともに授けられたその愛し名は、悲しいかな、やがて童女を過酷な運命に縛りつける呪いと同じ響きを伴っているのでした。

 母との離別。訪わぬ力。果たせぬ義務。手の届かぬところで次第に張りつめていくばかりの童女に対し、女傑は何もしてやることができませんでした。彼女にできたことは唯一、目の前で震えている儚き夢を抱きしめてやることだけ。
 できること全てを為してなお、彼女は童女の心を救ってやることができません。

 「御ひい様」 ――亡き親友から預かった愛し子への寵愛と、今にも折れそうなところで粉骨する気高き魂への敬意。親愛と臣礼。相反するふたつの思いが、彼女にやるせない願いを抱かせたのでした。
 「その姿を見ていたら・・・いつの間にかね・・・」
 苦い。

 なるほど。そんなだから彼女はリンクに対してお見合いオバさんばりのおせっかいを焼きたがっていたんですね。
 彼女にできなかったことを、代わりに託すために。
 「リンクに連絡を取ると、彼は驚くほど早くナボリスに現れた」
 いつかの想い出では飄々とした態度を見せていたように記憶していますが、彼女は表情に出していたよりもずうっと、リンクの実直さを喜んでいたんですね。
 「彼もゼルダとは違う意味で不器用なところがある。ある意味では似合いのふたりだ」
 同じ過酷な運命を背負い、同じひたむきな魂を抱き、同じ欠損に苦しみ、そしてなにより、同じ年頃の少年と少女。
 オバさん視点では超嬉しかっただろうなあ。それまで王女たるふるまいを自分に律し続けていたゼルダが、恥も外聞もなくたったひとりの少年にだけ生身の嫉妬を隠さなかったことは。親友が我が子のために祈った「幸せに恵まれてほしい」という祈りを世界で唯一叶えてくれそうな少年を見出せたことは。

 「あんたには色々託しちまってるね。御ひい様のこと、ハイラルのこと・・・。きっとやり通せるよ。なんせあんたは、私が知ってる最高のヴォーイだからね」
 ウルボザの言葉には・・・やっぱりパワーがあるなあ。今すぐにでもゼルダに会いたくなってしまう、愛情のパワー。そういえば本編でもナボリス解放直後、神獣2体の解放を待てずにハイラル城に突っ込んだっけなあ。
 「彼女には立派な騎士がついている。だから心配しなくても大丈夫」
 とまで言われたらもうね。信頼に応えずにはいられないともね。

 でも・・・
 「ああ、そうそう。もしどこかで私の日記を見つけたら、いつか御ひい様にも見せてやっとくれ」
 それだけはどうかご容赦を。あの日記、あなたは恥ずかしくなくともリンクにとっては結構な赤っ恥。
 ひとりの従者としても・・・。
 ひとりの男性としても・・・。

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