ゼノブレイド2 プレイ日記 第7話「新たなる剣」その1

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一緒に突っ走ろうじゃないか!

このブログはあなたがプレイ済みであることを前提に、割と躊躇なくネタバレします。

心の芯を剣へと鍛え、再起する物語。

(主観的)あらすじ

 己の力不足を痛感し、自身がホムラを傷つけていた現実に心折れるレックス。うつむく彼を仲間たちは口々に叱咤します。みんな彼の真っ直ぐ前を見据える瞳が好きで、こうして旅を続けてきたのですから。
 そこに、ルクスリア王の口から、英雄アデルによって封印された第三の剣の存在が明らかにされます。その力さえあれば――レックスは今度こそホムラを守れるドライバーとなるべく、英雄アデルの試練に挑みます。
 試練の道はブレイドの力を奪う、辛く険しい道でした。レックスと仲間たちは肩を寄せあい互いを励ましあい、ぽつりぽつりと身の上話をしながら先を目指します。ジークはサイカとひとつのコアを共有していました。ニアは人とブレイドが混じりあう存在でした。それぞれ重い過去を背負い、それでも懸命に前を見据えて戦ってきました。そんな仲間たちに感化され、レックスの瞳は再び前を向きます。
 ホムラや仲間たちみんなを守り、そしてともに歩むために。

感想

 エルピス霊洞、エラいしんどかったです。ヒカリを使えないとかブレイドコンボを使えないとかそういう理由ではなく、単にいつもの寄り道をしていないせいでレベルがちょっと低めだったってだけですが。だってホムラがいないと大半のサブイベントが凍結されちゃうんですもん。
 あまりにもしんどくて今までサボっていたドライバーコンボをマジメに狙うようになりました。個人的にデバフを戦術に組み込むのが好きじゃないので避けていまたのですが、今作はスマッシュまでつなぐとアイテムがもらえるんですね。今までもったいないことをしていました。それを知れたという意味でも確かに試練。まあ、今になって考えると、どうせブレイドコンボは狙えないんだから回復系の必殺技を乱発してゴリ押しする作戦もとれた気がしますけれども。

 ところでサイカのメガネは不透明な方がかわいいと思うんだ。レンズ越しでは決して見えず、横顔からのみチラと覗く、めっぽう美人なその瞳。あれこそ古式ゆかしいメガネっ娘のチラリズムですよ。

 さて。
 レックスはまた何度目かの挫折を経験しました。それも、今回はこれまでで一番大きな挫折。言い逃れもできないくらいに自分のせいで。
 「天の聖杯のドライバーとか言われてその気になって、自分になら何でもできると思い上がって、でもほとんど何もできなくて。できたことっていえばホムラを傷つけることだけで」
 「あんなすごいヤツに勝てっこない。オレなんかじゃとても敵わない。あいつらといればホムラはもう傷つかないで済む」

 そこで原因を自分の力不足に求めるのは物語の流れとしてふさわしくない発想です。レックスの心を折ったものはシンに負けたことではなく、自らホムラを傷つけていた、しかもそれに気づけずにいた自分の不甲斐なさにこそあったはずですから。

 「オレなんか側にいない方がいいんだ」
 「私がいない方がレックスも、世界も、きっと幸せになれる」

 “力不足”という外部要因に責任を押しつけて逃げる。それはホムラの瞳をうつむかせている病理と同じものです。
 ホムラなんて世界をどうにかしてしまえるほどの力を持っているくせに、その力で望まぬ結果を生んでしまうかもしれないとかいう、ねじくれ曲がった無力感の持ち主ですからね。
 実際は力を持っているかどうかなんてまるで関係ないところで力不足を言い訳に使っているところ、本当にホムラそっくり。

 だから、英雄アデルの試練の最奥でレックスが手にしたものは力なんかではありませんでした。
 レックスが再び立ち上がるために必要だったものは力なんかではありませんでした。
 「オレも大好きだ、ニア。ニアのことも。みんなのことも。だからもう絶対に立ち止まらない!」
 ただ、何かを為すために前を向くことだけが今のレックスには必要だったのでした。

 レックスを苛んだ“力不足”という言い訳はホムラをうつむかせているものと同質のものです。
 だから、ホムラがずっとそうだったように、レックスもまた自力では立ち上がることができませんでした。ニア――仲間を必要としました。
 「自由でいいんだ。ワガママでいいんだよね、レックス。そうじゃなきゃ、きっと生きてる意味なんてない」
 何者にも縛られず、自分のしたいことだけ、進みたい方向だけを見据えるニアの勇姿。レックスはそこに答えを見いだしました。

 「自由でワガママ。こうと思ったらゲンコツでぶん殴ってでも自分の気持ちを押し通す。それがニアってキャラだろ?」
 それ、そもそも当のレックスがニアに教えたことなんですけどね。
 最初っから自分のなかに答えを持っていたくせに、ソイツを一旦誰かにおっ被せて外部化しないと知覚できない。冷静に見るとつくづくバカみたいな迂遠な手続きもあるものです。でも、ハタから見ていて眩しいですね、こういうの。
 ちなみにもっと言えば、これ、レックスの方も周りの人々にそう在れと期待されてきたことでもあります。
 「あんたはよそ見せずに前だけ向いて突っ走りな」
 「レックスががんばるからハナもご主人もがんばれるんですも。レックスは目標なんですも。ずっとずっと走り続けていてほしいんですも」

 他に爺っちゃんやメレフ、ジークあたりも似たようなセリフを言っていたはずですが(、探すのが面倒なので)割愛。

 レックスは近しい人みんなから、ずっと前を見つづけることを期待されてきました。
 彼ら自身がレックスの視線の向こうに希望を見るために。
 期待は循環し、希望は循環し、目標は循環し、勇気は循環し、レックスたちは自分ひとりではねのけられない心の弱さを打倒していきます。

 「レックス。君の望むものは? 富か? 力か? 権勢か?」
 「うーん。そういうのってよくわかんないな。でも、力は欲しい。守れる力を」

 まず必要なのは前を見据える瞳。みんなを守り、ともに歩こうとする意志。
 力は、そのあとで。

 「オレさ、ホムラがそんなふうに謝らなくてもいいように、悲しい顔しなくてもいいようになりたい。――ううん。必ずなるよ」
 いつかの少年の青臭い誓いは何の力も持ち合わせていませんでしたが、けれどあのとき、確かにホムラの心は揺さぶられたのです。
 無力感に沈む彼女の心を救ってあげられるのは、レックス、あなたの前向きな瞳だけですよ。

 ・・・ところでルクスリア王国の鎖国の事情予想、大ハズレでしたね。(ダイナシ)

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