超人女子戦士ガリベンガーV 第81話感想 巻貝もいいけど女の子は白米とチョコレート。

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生徒役:電脳少女シロ、LIZ、花京院ちえり

これが芸人としての代表作ってダサいですよ。あっはっはっはっは!

出演バーチャルYouTuber

電脳少女シロ

「一斉に誘惑するよ! ・・・あ、もう! 英二君まだダメぇ。放課後に、ね? 次!」
「その艶やかなゆで卵おいしくいただいちゃうゾ! 次!」
「今日も明日も明後日もかわいいちえりちゃんはあなたのも・の! 英二はどのセリフがキュンとした?」
「ぶち殺してやろうか! 次!」

 バーチャルYouTuber黎明期にデビューし、今なお最前線で活躍の場を開拓しつづけている始まりの人。清楚で暴虐で奇矯で蠱惑的な独特の感性は、誰もの頭を為にする、華やかな魅力に満ちています。一方で共演者やスタッフへ心配りを欠かさない細やかさがあったり、多様な価値観へ理解を示す聡明さもあったりしますが、それらは基本的にギリギリまで相手を追い詰めるためにこそ発揮されるので油断は禁物です。

LIZ

「あのサザエの先っちょイケますか、みなさん」
「私、貝食べたことない。ホントホント。いや、食わず嫌いしてる。食べてない。アサリのお味噌汁も汁だけ飲んでた」
「え・・・? ええ・・・。そんな人が・・・」

 音楽ユニット・KMNZ(ケモノズ)の猫耳のほう。こう見えて人間の耳が付いていないタイプのケモ耳族です。時折ラジオMCなども務めますがほぼほぼ歌動画専門。VTuber Fes Japan 2021にて電脳少女シロ、花京院ちえり両名と1曲ずつ重唱しました。何気にデビュー間もない2018年に自身のラジオ番組でアイドル部プロデューサーのばあちゃるとも共演していたりします。めっちゃ手綱握られていました。

花京院ちえり

「かわいいですね。今日もね」
「ありがとう! 今日も言ってくれるなんて、さっすがー! ヘイヘイ!」
「もうルーティンだよ。――『おはようございます』『今日もよろしくお願いします』と同じ並びで『かわいい』って言ってますからね」

 世界で一番かわいいバーチャルYouTuber。ちなみに花京院ちえり以外の全人類全動植物全バーチャル存在みんなも世界一かわいいです。生真面目すぎる性格が災いして貧乏クジを引くこともしばしばですが、周りの友人に愛されてなんとかやっていけています。ちえりーらんどではみんなが従業員! みんなでゴミ箱を並べたり、脱走してみたり、ちえり社長と大喜利したりして楽しく暮らしています。お客さんはいません。

超難問:巻貝の謎を解明せよ!

特別講師&授業テーマ雑感

 黒住耐二先生は千葉県立中央博物館の上席研究員です。貝類について、生態や進化史などの生物学的研究はもちろんのこと、食料や螺鈿としての利用史など民俗学、考古学的な研究も多数手がけています。ガリベンガーVには第13話以来2年ぶりの出演。

 巻貝・・・。あれ? 最後に食べたのっていつだろう? LIZほど極端ではないはずですが、私も好き好んで貝を食べない人間で、しかも自炊派なのでなおさら食べる機会が全然ないんですよね。・・・あれ? シジミやホタテならともかく、巻貝となるとひょっとして生まれてこのかた一度も食べたことないのか・・・?

トピック1:巻貝の特徴はなに?

 「海の音が聞こえるー」

 なんてロマンチックなのちえり!
 貝がらを耳に当てると波の音がするというのは有名な話ですが、人によってどの音を「波の音」と言っているのかがそもそも異なるのか、どうもその原理についてはっきりとした説明はなされていないようです。
 耳を貝などで覆うと当然ながら外界から聞こえてくる音が遮られます。この遮られる程度には周波数帯ごとに差があって、ちょうど波の音と同じくらいの周波数帯は比較的遮られずに聞こえやすいんだそうです。また、この音は貝殻の内側で複雑に反響を繰り返すため、単に外界の音を一部切り出しただけではない独特の音として聞こえる、と。
 もしくは、耳を塞ぐことで自分の体のなかの音、たとえば第9話の樋口先生初出演回で出てきた筋音などが聞こえているのだという説もあります。

 「海のなかをドリルみたいに回りながら進む」

 LIZの回答。
 そういえば、巻貝には右巻きのものと左巻きのものがあるのですが、自然界ではおよそ9割が右巻きになっているんだそうです。しかもランダムに巻きの向きを決めているのではなく、遺伝子によって生まれつき決定されているようです。
 ひょっとしたらドリル回転するために統一規格化しているのかもしれません。ドリル回転しているところ見たことないけど。

 キーワードは「頭部神経節」
 あんまりイメージがないかもしれませんが、巻貝はみんなカタツムリのような触角を持っています。
 触角を持っているということはそこから得た情報を受け取る脳があるはずです。巻貝といえば貝殻の奥側の部分に内臓の塊(※ 食べると苦い部分)があるわけですが、しかし実は巻貝の触角はこの内臓塊とつながっていません。
 巻貝の場合は内臓ではなく身のほうに神経組織の束があり、これが触手とつながって脳の役割を果たしているんです。この神経組織の束を頭部神経節といいます。

 ちなみに、巻貝の定義のひとつとして腹足類に分類されることが挙げられます。
 この意味ではカタツムリも立派な巻貝の一種。ナメクジやクリオネ、ウミウシなどは貝殻を持っていないものの、腹足類ではあるので近縁種と見なすことができます。
 反対に、オウムガイやアンモナイト、イカの一部には巻きのある貝殻を持つ種がいるのですが、これらは頭足類なので巻き貝ではないとされています。

かわいいの爪痕1

 (小峠教官がサザエの肝が苦手だという話の流れから)

 「ちえりちゃんはどうですか?」
 「ちえり苦いのダメー」
 「えええ・・・?」
(LIZの「貝食べたことない」発言に引きつづき困惑する黒住先生)
 「いいですよ。苦くてね。大丈夫大丈夫。苦いのダメね」
 「ねー。一緒に残そうねー。ダメなのー。一緒に残そうー」
 「いいですよ、食べなくて。うん。苦いんだからね。食べなくていいですよ」
 「苦いのー。かわいい? 食べなくても」

 このやりとりがアニメじゃない現実。

トピック2:アワビはどうやって歩くの?

 「匍匐前進、みたいな感じで」

 LIZの回答。
 ほぼ正解というか、素直に考えたらそれしか思いつきませんよね。ただ、手足がない状態での匍匐前進とは具体的にどういうものかという話でもあります。

 「転がるんじゃないかな。あ! ここで1曲歌わせていただきます!」
 「あ、ダメですね」
 「♪今日も――。え、なんで!? ちえりのオリジナル曲なんですけど!」

 ファンメイドのあたまわるい持ち歌を2曲も持っている花京院ちえり。
 黒住先生からも「ひねりがなかった」と言われてしまったわけですが、しかしナメてはいけない。恐るべきことに、彼女はこの脳みそ溶けてる楽曲群を引っさげて、これまでいくつもの音楽イベントを渡り歩いてきたんです。しかも毎回割と好評だったりして。歌自体はあたまわるいですが、歌っている花京院ちえりがすこぶるかわいいのです。

 キーワードは「足波」
 巻貝は筋肉を細かく伸縮し、波うたせることで前へ進みます。すると体の後ろから前のほうに向かって波紋が動いて見え、これが足波と呼ばれています。
 見た目はまるでベルトコンベアのようですが、よく見るとベルトコンベアとは流れる向きが逆ですね。回転運動を利用して摩擦力で接地面を蹴っているのか、伸縮運動で接地面に対し吸着力の弱い部分をつくって身体を前へ押し出しているかの違いです。

かわいいの爪痕2

 「ちえりちゃんは何が好きなんですか?」
 「ちえりはチョコレート。ちょこれーと」
 「おいしいですもんね、チョコレートね」
 「おいしいー。おいしいよねー」
 「ああ。そうですか。おいしいねー」
 「あ。英二と一緒で椎茸嫌いなのー」
 「嫌いだよねー。うん。おいしくないですよねー」
 「ね。一緒ねー。おいしくないねー。おいしくなーい」

 「すみませんね。先生」
 「いえいえ」
 「ガールズトークだ・・・」

 これを生身の芸能人巻き込んでやりきるクソ度胸よ。

トピック3:クマサカガイの変わった習性はなに?

 「クマサカガイって名前だから、クマと一緒でサケを食べる」

 花京院ちえりの回答。
 「クマサカガイ」という名前の由来は動物のクマではなく、平安時代の大泥棒・熊坂長範から来ているとされます。よって不正解。

 「クマやから、かわいい見た目を使って、こんな感じでかわいい女の子を引きよせて、『もりのくまさん』みたいなね」

 LIZの回答。
 『もりのくまさん』は女の子を引きよせているんじゃなくて、むしろ逃げられていたような。
 「引きよせる」という部分が黒住先生的にニアピン賞。

 「明らかにウインクしてる顔で、なんかアクセサリついてるみたいでオシャレだったので、インスタグラマーかなって思いました」

 隙あらば斜め上の回答をひねり出そうとする電脳少女シロの回答。
 「アクセサリ」という発想までは大正解なのですが、残念ながら今のところFacebook社は軟体動物向けにInstagramを提供していません。

 キーワードは「捕食回避」
 クマサカガイは身のまわりにある貝殻を自分の殻にくっつけて集めるという変わった生態を持つ巻貝です。
 見た目が泥棒の七つ道具を背負った熊坂長範に似ているからこの名になったといわれています。まあ、武蔵坊弁慶みたいなビジュアルをイメージすればだいたい合ってるはず。どちらも源義経縁の人物だし、弁慶も七つ道具担いでいたし。

 貝殻を集めるのは自分の殻を丈夫にするためとか、大きくすることで咥えられにくくするためとかいわれています。他に、よく見ると二枚貝なら内側、巻貝なら口の部分を必ず上向きにしているところから、死んだ貝に擬態しているんだという説もあります。生息域が深海なので実際のところはよくわかっていませんが、いずれにせよ外敵に捕食されるのを避けるための行動だと考えられているわけですね。
 ちなみにこのクマサカガイ、生物学者にとっては新発見の宝庫でもあるようです。なにせ人間がなかなか近寄れない深い海の底から未知の貝殻を拾ってきてくれるわけですから。貝殻のなかから珍しい藻が見つかることもあるようです。

 番組中では貴重な歩行映像も紹介されました。
 貝殻が重くなるからか、それとも足場の悪い泥質の海底に住んでいるからか、足波ではなく、一歩ごとに貝殻を持ち上げてのっそのっそと歩きます。

トピックex:先生厳選! 色んな巻貝を学ぶ

 細長い貝殻が特徴のヘビガイはアクアリウム好きな人にとって厄介者の貝です。岩場を覆うようにして次々繁殖し、しかもサンゴを傷つけてしまうとのこと。幸い貝殻は脆く、上から叩けば潰すことができます。
 ちなみに、食用にする地域はほとんどありませんが、ダシが濃く、酒蒸しにするとおいしいらしいです。

 鮮やかな緑色のミドリパプアマイマイと、まるで人の手で描いたようなストライプ模様のサオトメイトヒキマイマイはカタツムリの一種です。見た目がかわいいのでインテリア小物として市販されています。ヤドカリの家にする愛好家もいるようですね。

 ハデミノムシは稀少な貝らしく、ググっても情報がほとんど出てきません。

 「カタツムリの殻って分泌物で色とか決まるんですか?」

 花京院ちえりからの質問。
 そりゃあまあ、殻は自分でつくっているのでもちろん分泌物で決まります。
 普通のカタツムリの殻は茶色系が多いですが、ミドリパプアマイマイやサオトメイトヒキマイマイは暑い地域に生息しているので、周囲の植生などにあわせて(※ 保護色として)鮮やかな色になっているわけですね。

2年間の想い出

 番組が放送枠移動を記念してこれまでの2年間を振りかえる流れだったので、私からも想い出ひとつ。
 番組外で大変な時期でもあった2019年12月放送、第34話の小峠教官と花京院ちえりのやりとりです。

 「ちえりちゃんは元気ですか? 相変わらずかわいいですね」
 「わ、覚えてくれたの? ありがとう! でもね、聞いてください。ちえりちょっと、かわいいだけじゃダメだと思って。爪痕を残したいと思います。がんばります」
 「そうですか? いやいやいや。かわいいという爪痕を残してるじゃないですか」
 「いいの!? ありがとう! ありがとう!」

 「あれ? 今日優しいね、英二」

 以上でガリベンガーV感想記事の更新を終了します。

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