ぐらんぶる 第5話感想 バカとゲストと合コン獣。

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俺は今日、固く心に誓ってきたんだ。どんなのが相手でも絶対に童貞を捨てる、と・・・!

(主観的)あらすじ

 伊織はおそらく死ぬでしょう。なんか知らんが伊豆春祭以降、大学の男連中から熱烈なラブレターが相次いで届くのです。おまけにあの海とゴミを見る目しか持たなかった千紗が、まるで天使のごとき微笑みでこちらを甘酸っぱく見つめてくるのです。天使と死神はいつから同じ顔になったのでしょうか。
 とりあえず耕平を巻き込むことにしました。
 そんなわけで伊織はしばらく千紗の恋人役を演じることになり、ついでに初めての合コンをセッティングすることになりました。女子側の幹事は脱皮したケバ子です。脱皮したと思いきやただちに皮を被りなおしやがりました。ケバ子は仲間を呼びました。ケバ子B、C、Dが現れました。メダパニ! メダパニ!

 人は相手によって時と場合によってそれぞれペルソナを使い分けるもの。今回新たに大学の悪友連中が登場しましたが、Peek a Booで飲んでるときの伊織と彼らとツルんでいるときの伊織とはまるで別人のようです。Peek a Booの伊織はどんなにバカやってても大抵どこかでカッコよさをみせるのですが、悪友連中と一緒にいるときの伊織は心の芯からバカでゲスです。略してバカゲスです。
 まるで本編と番外編のごとくキャラが変わっている気もするのですが、まあ、ほら、ケバ子だって厚化粧をキャストオフすればかわいいかわいい吉原愛菜になるわけで、それと似たようなものですメイビー。キャラの使い分けは正義。いわゆるTPOってやつです。デキる男の証明。
 ちなみに噂によると我が母校にも合コンを執り行うサークルは実在していたらしいですよ。まさか北東北のクソ田舎さもそったらハイカラなもんばこつやっちょるオシャンティがおりよるちゃあ。白木屋すらないくせに。

伊豆ジャパリパーク

 アフリカのサバンナは強きが食らい、弱きが食われる、厳しい焼肉定食の世界だといいますが、大学という世界も似たようなものです。
 「気安く話しかけんな!」
 「コロすぞ豚野郎!」
 

 みんな同じ憧れを夢見て大学へ進学してきました。
 友達とお酒を飲み交わしてキャッキャウフフしたり、かわいい彼女と手をつないでキャッキャウフフしたり、ロマンチックなレストランで向かいあって座ってキャッキャウフフしたり、ベッドの上で組んずほぐれつキャッキャウフフしたり、しゃぶったりねぶったり挿したり揉んだりしながらキャッキャウフフしたり、みんなそういう童貞臭い夢を解禁するために受験勉強に打ち込みました。
 誰だってそうです。あなたならなおさらそうです。

 「えへへへへ。うふふふふ。なあに、伊織」
 みんな童貞臭い夢を叶えるために大学へ進学した同志です。
 だから。
 「今? 話なら帰ってから部屋ですればいいじゃない」
 「ありがとう、伊織! 私のために命をかけてくれるのね!」

 最初に潰すライバルは大抵、人狼ゲームの初手で吊すべきタイプと一致しています。

 されどみんな平等に童貞臭い同志です。
 弱肉強食のこの世でタゲられても生き延びるコツは、単純な話、強くなればいいのです。少なくとも強いと見せかけられたらどうとでもなるのです。
 「お、俺たちをヤったら損だぞ!」
 「いや、いやいや、その、あれだ!」
 「合コン組んでやるよ!!」

 処女は一度も侵入を許していない砦、童貞は一度も侵入に成功していない兵士だとよく例えられますが、ならばウェーイは侵入に熟達した勇士として尊敬されるべき存在なのです。
 「誰かが仲よくなればまた合コンが組める。今日の合コンは明日のために。明日の合コンは明後日のために」
 TimTimエリートにコバンザメすればおこぼれにも預かれるというものなのです。
 赤信号みんなで渡れば恐くない、なのです。
 童貞にとって通常リア充どもは狩り場を荒らす害悪なのですが、ひとたび味方につければこれほど利用しがいのある手駒もありません。

 全ては我が本懐を遂げるために。
 ずっと憧れていた、かわいい彼女がいる大学生活をエンジョイするために。
 ベッドインしてジャストインしてオゥイエス!するために。
 童貞たちはときに同志を貶め、ときに同志を利用し、面従腹誹、面従後言、面従腹背、ただこの荒涼とした荒野で己が股間の存在意味を勝ち取るために、彼らは幾度も合コンの夢を見るのです。・・・何度やっても童貞卒業できないのです。

 「面白かったね」
 「最高だったよ、愛菜」
 「そう?」
 「うん。ホント面白かった」
 「動物園みたいで!!」

 そんなんだから言われちゃうのも仕方なし。

 とはいえ。
 「それに・・・見た目に関係なく優しい人こそが運命の相手だと思わない?」
 自分ではそんなことを思いつつ、それはそれとして十重二十重の策で片想い相手の他の女への突貫を徹底抑止していた愛菜。
 処女の世界もなにげにサバンナなのです。

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