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オクトパストラベラー プレイ日記その13 ハンイット第2章 at ストーンガード

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本当にいい師弟・・・親子なのね。

このブログはあなたがプレイ済みであることを前提に、割と躊躇なくネタバレします。

今回のバトルメンバー

トレサ(バトルジョブ:学者)
ハンイット(バトルジョブ:神官)
オルベリク(バトルジョブ:盗賊)
サイラス(バトルジョブ:狩人)

オープニングロール(=妄想)

 製本の街・ストーンガード――。

 この街でトレサは意外な人物と再会しました。
 「おや、あなたは・・・。ちょうどいい。記憶が確かならあなたは行商人でしたね。これらの品のアトラスダムでの相場はいくらになるか、少し計算していただけませんか」
 挨拶もそこそこに(というかろくにせずに)いきなり話しだしたこの変わり者の名はサイラス。アトラスダムという平原の街で学者をしていた人物でした。どうやらこの街の基幹産業である製紙工房の経営者と何やら商談をしている様子です。
 そういえばはじめて会ったときもいきなりだったな・・・と、思い出しながら、とりあえず彼の手にある品物を見てみると、それは質の悪い麻束と擦り切れて使えなくなった漁網でした。二束三文、どころか黙ってそこらのクズ入れにでも放り込まれそうな品物でした。
 事情がわからないのに気を使っても仕方ないのでトレサがそのとおり率直に答えると、工房の経営者は顎に手を当てて低く唸り、何やら考え込みはじめました。
 どうやらこの場の誰も状況を説明してくれそうにないので、トレサの方からサイラスに話を聞いてみると、彼はアトラスダムのときと同じく唐突に辻講義をはじめました。

 「トレサさんはこの街がどうして製本の街と呼ばれているかご存じですか? 製紙ではなく、製本と」
 ストーンガードで生産された紙の多くは地元の製本工場に送られ、書籍というかたちになってから街の外に出荷されていきます。どうしてわざわざ製本までこの街で済ませなければならないのかといえば・・・。
 「以前もお話ししたとおり、紙は輸送費が高くつくのですよ。なにしろ重いですからね。紙の最大の利点は羊皮紙より安いことにあるのですが、仲介する行商人の取り分と合わせると、アトラスダムに着くころには羊皮紙と大して変わらない価格になってしまうのです」
 「だからこの街にあるうちに加工できるだけ加工して、商品価値を高めてからアトラスダムに持っていくってことね」
 目の前の男は商人ではなく学者のはずですが、どうやらトレサに合わせて話の切り口を選んでくれているようです。トレサは興味深くふんふんとうなずきました。
 「そのとおりです。ですがこのやり方でも結局行商人の取り分はそれなりに発生します。アトラスダムで著された原書を先にこちらへ運ばなければならないので写本ができあがるまで時間もかかりますね。そこで――」
 「・・・え!? もしかしてサイラスさん、アトラスダムに製紙工房をつくろうとか考えているんですか?」
 「向こうに職人を送ろうにも問題は山積みだがな。だが、とりあえず材料は思ったより安く手に入るというのがわかったところだ」
 工房の経営者が口を挟みました。紙というものは植物を叩いて取り出した繊維を材料にしていると聞きます。アトラスダムでは麻布の素材となる亜麻を多く栽培しており、当然端材や不良品も多く出ます。近隣のリプルタイドで漁網に使っている素材も亜麻。サイラスはこれらを製紙に再利用できないかと考えたようです。
 「だが先生。水はどうするよ。紙を漉くには山のきれいな湧き水が必要だ。水が確保できなきゃ――」
 「申し訳ありませんが今回そこまでは提案できる話を用意できていません。あなたがたに少しでも興味を持って調べていただけたら、いずれそのあたりを解決する方法も見つかるかもしれないと考えていまして。十年先、二十年先でもいいのです。もしアトラスダムで紙が安く手に入るようになれば、貧しい生まれの生徒たちにも学問の門戸がいっそう広く開かれるのではないかと」
 こういうところはやはり学者でした。サイラスは自分の損得ではなく、ただ学問の広い普及だけを願っているようでした。

 「――生徒思いなんですね」
 製紙工房の経営者と別れてから、トレサはしげしげとサイラスの方を見ながら言いました。
 「なに、旅のついでに寄っただけだよ。それに生徒といっても私の教え子じゃない。私はもう学院を離れた。だが、いつか私が教えた誰かが教師になったとき、彼らの生徒たち全員の手元に紙の教本があると嬉しいね。学問は広く、自由にあるべきだ」
 そう語るサイラスの瞳はまるで少年のようにキラキラしていて、同時に大人らしい優しい色も湛えているのでした。
 「・・・あれ。あそこにいるの、ハンイットさんだ。何かトラブルみたい。サイラスさん、すみません。私、このあたりで失礼します」
 「いや。私も手伝おう。先ほどの礼をまだしていない。・・・そういえば図書泥棒の件の分もまだだったか」
 間の抜けたことを言いながら、サイラスはトレサの答えを聞かずに歩きはじめました。

(主観的)あらすじ

 ハンイットは師匠の行方を探る手がかりを求め、手紙に記されていたストーンガードの街を訪れていました。街の酒場では師匠が酒を飲んでは愛弟子の自慢話をよくしていたという話を聞きました。また、師匠が懇意にしていたというナタリアという女性に会うと、彼女からも似たような話を聞かされるのでした。
 そのなんともいえない照れくささにハンイットは自分と師匠との関係を思い返し、捨て子であった自分にとってはまるで父親のような存在だったと改めて思うのでした。

 ナタリアから聞いた話をもとに師匠が消息を絶つ前に入った森を捜索すると、そこには激しく争った跡があり、さらに奥には石と化した師匠が立っていました。師匠が追っていた“赤目”という魔物はどうやら石化の力を持っているようでした。
 師匠は最後の力をふりしぼって手紙を残していました。手紙には石化の術を解くことができる占い師の所在がしたためられており、また、“赤目”の恐ろしさが改めて語られていました。

 ナタリアに報告し、師匠を助けることを諦めないことを告げると、彼女は諦めない瞳の輝きが師匠そっくりだと言ってくれるのでした。
 ナタリアの見送りに感謝しつつ、ハンイットは再び旅立ちます。次の目的地はスティルスノウ。そこに師匠の石化を解く術があるはずです。

 サイラスにしゃべらせると文量が増えてしゃーない。

 それにしてもハンイットって意外とかわいらしいキャラクターですよね。旅の目的はプリムロゼの次くらいに重いのに、師匠の溺愛ぶりに照れる描写が多いおかげで重苦しさがだいぶ緩和されている印象です。
 ・・・耳が真っ赤になるまで羞恥責めしたい。

愛されドーター

 ハンイットの物語第2章は早くも師匠が見つかって旅の目的としては大きく前進ですが、話の趣旨は案外第1章からさほど変わっていません。
 ハンイットってばやっぱり師匠のことが大好きなんだなー、と、要はそういう物語です。

 「酔ったときによく言ってたんですよ。自分と違って真面目でまっすぐに育ってくれた弟子がいるって。自慢のお弟子さんだったのでしょう。実際にこの目で見ると納得です」
 「そう。あなたがハンイットさんなのね。ザンターさんから聞いているわ。ええ。自分を悪い手本にして、よくできた弟子に育ってくれたって」
 「ふふ。不思議ね。性格は全然違うのに、こういうときの目の輝きがそっくり。こうと決めたら絶対にやってのける、そういう強い意志を感じる目だわ。――本当にいい師弟・・・親子なのね」

 シ・ワルキ村でも同じようなやりとりがありましたが、故郷から遠く離れたこの地でもハンイットは様々な人にザンターの弟子として納得してもらえました。
 ハンイットとしてはとても嬉しいことでしょう。彼女は拾い子でした。師匠とは血のつながりがありません。だから、こうして第三者の目から「似ている」と言われるのはきっと救いになると思うんですよね。
 血のつながりという絶対的な絆がない分、狩人としての教えを絆に変えて。

 拾い子といえばオフィーリアもそうでしたね。彼女も育ての親を「大司教様」と他人行儀に呼んでいました。実際は肉親同然の愛情を感じていたくせに。
 彼女の方に心の整理がついていなかったんですよね。「父様」と呼べるようになったのは、改めて彼の口から自慢の娘だと言ってもらえたときからでした。
 それと同じ。やっぱりハンイットは村を出てよかったと思うんですよね。村を出て、師匠の足跡を辿って、自分と師匠との関係を第三者に見てもらえて、それでひとつずつ親子だという自信を獲得していく物語。
 周りにいる人みんなが身内のようなシ・ワルキではこのうれしさは得られなかったことでしょう。ヨーセフ大司教と違って素直な親ではなかったザンターのことですから、もし彼が何事もなく村に帰ってきたとしても、ハンイットが彼の口から親子である自信をもらえる言葉を引き出すのは難しかったでしょうし。

 「・・・ふふふ。お父さんの女性関係で悩む娘みたいよ」
 「・・・かも、しれないな。師匠は身寄りのなかった私を拾い、狩人として育ててくれた。師匠にとっては後継者がほしかった、それだけだろうが――。うん。私は父のようなものだと思っている」
 「そう・・・。なら心配よね。お父さんが行方知れずなんだもの」
 「ああ」

 初めて会う人々から似ていると認めてもらえて、それでハンイットはようやく自信を持って言えるようになるんです。
 あの人は父だ、と。
 「本当に仕方のない人だ、師匠は・・・」
 立派な父を思い、照れ隠しを交えながら。

エンディングロール(=妄想おかわり)

 トレサはハンイットと、それから新しく同道することになったサイラスを連れて宿に帰りました。サイラスの目的地がクオリークレストだというので、ちょうど大陸を右回りするつもりだったトレサが案内を申し出たのです。彼の豊富な知識が商売の役に立つかもしれないという目算もありました。

 「おかえりなさい、トレサ。また迷子にでもなっていたかしら?」
 トレサの姿を見るとプリムロゼがすかさず首に細い腕を絡ませてきました。腹のキズが癒えてきたからか、最近また抱きついてくる頻度が増えているのでした。
 「もう。やめてよプリムロゼさん。先にみんなにサイラスさんを紹介・・・またそうやって頭を撫でて! 子ども扱いしないでってば! ・・・ああもう! ハンイットさん助けて!」
 いつものやりとり。見慣れたじゃれあいでした。その光景にハンイットはほっとするような暖かいものを感じるのでした。
 「なあリンデ。しばらくハーゲンと離れることになるが、お前は寂しくないか」
 そう聞くと、リンデは小さく喉を鳴らしながら頭をハンイットの腰に擦りつけてきました。
 ハンイットもその頭の毛並みを撫でてやりました。暖かい体温が手のひらに伝わってきました。

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