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ぐらんぶる 第12話感想 出会い、挑戦し、彼らは最初に望んでいたものをはるかに超えていく。

この記事は約13分で読めます。

すごいよな、ダイビング。海のなかだけじゃなくて船まで楽しいとは思わなかった。

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(主観的)あらすじ

 さて、沖縄合宿のメインイベント・宮古島でのダイビング&オトーリです!
 残念ながら伊織はライセンス取得が叶わなかったので、今回はひとりサークル外の初心者向けツアーに交じって海に潜ることになりました。このため伊織はダイビングの合間にみんなが語りあう話題に加わることができません。普段あれだけ騒がしいくせに今日はずいぶんおとなしくしているようにも見えます。千紗はどうにも気になって、ガラにもなく彼を励まそうと声をかけました。・・・単に船酔いしているだけでした。
 伊織はみんなと同じダイビング体験ができなかったことを残念に思ってはいましたが、気落ちしてはいませんでした。みんなの楽しそうな様子を眺めて彼は彼なりに楽しんでいて、次こそはみんなと同じ景色を見たいと決意を改めていたのでした。
 それはそれとして飲み会はPeek a Boo式です。合宿のスケジュールの大半を終えた感慨深さも相まって、普段よりもしんみりしたムード――且つ、アルコール度数は天元突破。テンションの乱高下がいつも以上にぶっ飛んでいますが、総じていつもどおり楽しい宴会でした。
 透明に高く広がる沖縄の空の下、伊織たちはめいめいに、ああ楽しかった、このサークルに入って良かった、まるで夢のような毎日だ、と幸せを噛みしめます。

 先週ああいう記事タイトルにしたところ、「ぐらんぶる セックス」という検索ワードでの流入がどっと増えました。
 釣るつもりはなかったんですが正直スマンかった。直帰率およそ95%、平均滞在時間8秒というえげつない数字を叩き出していました。つまりまったくもって期待されているような記事内容ではなかったということですね。いやはや、エロ画像の1枚も貼らずにホント申し訳ない。ウチはこういうブログです。
 もっとも、考察向きアニメ(と、映画や女児アニメ)以外の感想記事って元々こういう傾向はあるんですけどね。「面白かった」という気持ちの共有だけならSNSやまとめブログで事足りるので、個人ブログの長文感想は基本的に求められていません。作品のテーマがドウコウとか、視聴してアレソレについて考えたくなった、みたいな感想文を読みたがるアニメファンは特定の作品に集中している傾向があるように感じます。
 これから感想ブログをやってみたいと考えている方はそこらへん意識した方が良いかと思いますよ。読まれないブログというのは想像以上にモチベーションが保たないものです。アフィリエイトとかやらなくても。
 まあ、私は書くんですけどね。好き勝手。それで続けられているのは他に安定して読んでもらえる記事があるおかげだという意味です。(それでも一部更新が止まっちゃっているシリーズもありますが)

とりとめなく

耕平
 実は内気キャラのくせに、伊織に対してだけはやたら気安くボディタッチするんですよねこの子。私自身そういう性格なのでわかるわかる。こういう人って誰に対しても遠慮がちになるんじゃなくて、友達のなかでもごく少数の特別な相手だけを選んで兄弟みたいに気安く接したがる(場合が多い)んですよね。
 伊織以外にケバ子相手でもそんな感じ。遠慮がありません。異性だからかあっちの性格のせいか、ボディタッチまではしませんが。
 そんなんだから梓さんに誤解されるんですよ。伊織のカミングアウトのせいだけじゃなく。ああいう人って態度を使い分けているのを即座に見抜きますから。

ケバ子
 化粧ネタがあと数回来るものと思って“ケバ子”表記で通してきましたが、意外とそういうのありませんでしたね。
 この子も耕平と似ていて内気な性格です。内気というとちょっと語弊もありますが、内省的というか。何かあったときに周りのせいにするより自分を責めてしまうタイプ。他人が何を思うかより自分がどう捉えるかが大切。だからといって他人に興味がないわけじゃなくて、自分の思ったこと感じたことを周りの誰かと共有したい気持ちもあるから苦労します。
 Peek a Booのような場は案外こういう人たちにこそ合っているのかもしれません。暑苦しく干渉してくるんですが、個々人の気持ちは意外と尊重してくれます。新しいことに挑戦するきっかけだけくれて、それ以外は自分の思う自分らしさのままでいられます。お互いが楽しいと思えることだけを共有できます。

梓さん
 私の最も苦手なタイプにして最も尊敬できる人種。私には絶対できないことをしてくれる人。ときどき信頼をおっかぶせすぎて余計な苦労もかけちゃいますけどね。うん。うっかりしているとこの手の人のことは何でもできる無敵な人だと思っちゃいがちなんですよね。本当はただ私にできないことができるってだけなのに。
 本当は悲しい思いもしんどい思いもしますし、苦い経験も踏んでいて、個人的な夢だって持っています。そこらへんわかってあげられないと、たぶん前話のようなシチュエーションではセックスに踏み出しちゃうんでしょうね。

奈々華さん
 原作での本領発揮はむしろこの先だったりする人。かわいさの面でも、キャラクターとしての役割としても。
 基本的には包容力あるふにふにお姉さんなんですが、単に優しくておっとりしていて妹萌えしているというだけじゃ現在彼女の担っている役回りは務まりません。見た目以上に色々考えてくれている人です。

先輩ズ
 Peek a Booの精神そのものなふたり。そういう役どころだからか、彼らが大切なことを語るシーンではけっこうな割合で他の2~3回生会員が画面に現れません。私としてもこの人たちは個人として語りたくなかったので可能なかぎり名前で呼ばないようにしてきました。カッコいいですよね。
 ちなみに彼女持ちの時田先輩は持ち前の包容力で伊織たちの今の気持ちを優しく受け止めて、金髪の寿先輩がキザなセリフで彼らを新しい考えかたに導く、といった感じの役割分担をしています。

「私、3本目はやめとく。ちょっと耳やっちゃって」
 千紗はたぶん伊織のことを考えていて耳抜きを怠っちゃったんでしょうね。ダイビング経験がないのでこれが具体的にどういうものかよくわからないんですが、高い山に登ったときのあの鼓膜が突っ張った感じの逆バージョンなんでしょうか? 水中を縦に潜ったら、そこらの山道の比じゃない圧力(気圧 / 水圧)差があるでしょうしね。

お昼ごはん
 原作では仕出し弁当でしたが、アニメではおにぎらずを中心とした手づくり感あるメニューになっていますね。
 おにぎらずの具は卵焼きとランチョンミート。他にゴーヤちゃんぷるーとカマボコと、・・・紫色のは何? 紅芋のおはぎとか? さーたあんだぎー?

「船ってけっこう揺れるのな・・・」
 そもそも海の浅いところほど波の影響を受けやすいですし、体験ツアーだとそもそも潜水時間自体短めになっているかもしれませんね。話題を共有できる話し相手がいないことで気を紛らわす手段も欠くでしょう。
 船酔いの何が辛いって、逃げ場がないことだとよく聞きますね。これが自動車なら一旦外に出て深呼吸するという手もあるのですが。・・・私、絶対乗れないな。自分で自動車を運転していてすら車酔いするし。

スピリタス
 日本だと1銘柄しか見かけないのでお酒のブランド名だと思っていたのですが、Wikipediaによるとあれ実はジャンルらしいですね。ポーランド本国では3ブランドくらいつくられているようです。
 ちなみに本場でもあくまで水割りか果実酒にして飲むものであって、Peek a Booみたいにストレートで飲むなんてことは普通しません。私は学生のころよくコーラ割りにしていましたが、多少度数が高くても案外スルッといけちゃうので度数管理には気をつけましょう。たしか1:4くらいで割って酎ハイのノリでガブ飲みしていた気がする。

消毒用アルコール
 通常、研究室では無水アルコールを購入しますが、そのままでは扱いが大変なので(というか危険物指定なので)、消毒用には小分けして純水を加えたりするみたいですね。私は文系なのでよく知らない。昔は70度くらいの方がむしろ消毒効果が強く出るといわれていたとかなんとか。
 エチルアルコール+純水という本当にクリアな成分構成です。もしかしてそこらのウォッカよりもスムースな味わいだったりするのでしょうか。

泡盛(60%)
 そこらで市販されているのは25度~30度くらいのものが大半かと思いますが、泡盛は蒸留酒なので本来は80~90度くらいで抽出されます。焼酎も同様。商品化するときに加水しているだけです。なんか沖縄の方では60度のものが実際に市販されているらしいですね。多くはけっこうなお値段の古酒のようですが。

「見ろ北原。正しいオトーリの作法が載ってるぞ」
 肝心の度数に関する言及がないのにどうしてこれで助かると思ってしまうのか。

「初めて訪れた南の島で過ごす夜。高い空と広い海は最高の開放感。――だからなのかな。このバカが裸で外に出ちゃったのは」
 見るからに商店も何もなさそうな路地上で事情聴取を受けていますが、いったい何の目的で外に出たんですかねこのバカ。

「おのれ。テレビの電波が入らん!」
 沖縄は民放が3局で朝日系とテレ東が視聴できず&スマホのアンテナでは衛星放送も受信できないわけですが。リアルタイムでいったいどんなアニメが観られるというのか。

「画質はキレイなんだけど・・・。酷いギャップが」
 「でも結局撮るは撮るんだよね、ちーちゃん」
 「ヒドいヒドい。人に見せられない」
 「そんなことないわよ」

千紗

 まさかこの子にこんなに注目することになるとは。アニメを観るまでは思いもしませんでした。こうして感想文を書きながらじっくり観てみると、思いのほかちゃんとヒロインしてたんですねこの子。

 「あ、あのね、伊織。みんなと潜れないのは残念だけど、これが最後ってわけじゃないから。明日は体験でも行ける浅めのポイントにも行くらしいし。そ、そうそう。この前バイトで水族館の入場券もらったから、よかったら――」
 元々優しい子ではありましたが、少し前までこの子はこういう積極的な行動ができる子ではありませんでした。
 「実はね。ここに伊織くんを連れて行くよう言いだしたのは千紗ちゃんなの。――ダイビングを好きになってもらいたいからじゃない?」(第2話)
 伊織に海のなかの魅力を伝えるために水族館に連れて行くことを思いつきはしても、自分では誘う気になれず、奈々華さんに代わってもらっていました。
 「私も参加しなければいけませんか?」
 「私も着替えるんですか?」
(第2話)
 自分に必要ないと思うことにはどうにも気乗りがしない、協調性に欠ける子でした。
 そもそもPeek a Booに入会することになったのもお父さんが熱心に推したから不本意ながらでした。

 それがどうしてこんなおせっかいを焼けるようになったのかといえば。
 「あ。ここ、水族館に似て――。あそこからじゃ、遠いよね・・・」
 彼女にとって、伊織が同じ楽しみを共有できる仲間になったからです。
 仲間と同じ体験を共有したい欲は初めから持っていました。けれど、千紗に肝心のその仲間はほとんどいませんでした。Peek a Booに入会して、伊織や耕平やケバ子と同じ時間を過ごして、今、彼女の交友の輪は広がりつつあります。

 「実はね。ここに伊織くんを連れて行くよう言いだしたのは千紗ちゃんなの。――ダイビングを好きになってもらいたいからじゃない?」(第2話)
 「あのさ、伊織。大学生活が始まるときワクワクした? ――それならきっと、楽しめると思う」(第3話)
 この子はそもそも誰かと楽しみを共有したい子でした。だからこそ今、それを共有できずにいる伊織のことを残念がり、励ましたいと思って行動できています。
 それは、同じ楽しみを共有できる仲間がいなかったころにはできなかったことでした。

 古手川千紗はPeek a Booに入会して変わりました。これからもどんどん変わっていくことでしょう。
 自分がなりたかった自分らしく。

 千紗の夢はダイビングのインストラクターになることだそうです。

伊織

 「10年ぶりにやって来た海沿いの街。聞こえてくる潮騒と照りつける太陽――。今までとは違う環境で、俺はどんな出会いをするのだろう」(第1話)
 物語は新しい出会いに期待するモノローグからはじまりました。
 そして、伊織はPeek a Booという環境で、新しくダイビングに出会いました。

 「ダイビングに興味は?」
 「ありますよ。でもやる気はありません。俺、泳げませんから」
 「――ははは。さてはお前、国語が苦手だろう。だって“やりたい”か“やりたくない”に、“できる”“できない”で答えるなんて」
(第1話)
 はじめは泳ぐことにすら苦手意識がありました。それを気にしてダイビングに嫌気が差すことも何度もありました。けれど、Peek a Booの先輩たちはそんな伊織に辛抱強く付きあい、彼が自分たちと同じことを楽しめるようになるまで手伝ってくれました。
 そんなPeek a Booのステキな考えかたに間近に触れ、大きく影響を受け、伊織は今ここにいます。

 「私もそっちに混ぜてもらおうかな。だってうまく潜れるか自信ないし」
 「何をバカなことを。先輩たちもフォローしてくれるし、コイツだっているだろ。こんなキレイな海なんだから行けるところまで行ってこいよ」

 挑戦することをはじめから諦めてしまうのはPeek a Booらしくありません。そんなのもったいない。
 「最初から自分ができるモノだけ選んでいたら何もはじまらない。大事なのはお前が興味を抱いているかどうかだろ」(第1話)
 そんなことをいう人たちに背中を支えられて、伊織はずっと新しいことに挑戦しつづけてきました。
 「千紗! わかったよ、お前が言ってたこと! 海のなかで息ができるってすごいな! 俺全然泳げないのに! これが――新しい世界に触れるってことなんだな!」(第3話)
 そうして、挑戦することでどんどん新しい楽しみを発見していきました。
 「すごい幻想的でした・・・」
 伊織は新しいことに挑戦するステキを知っています。伊織はそれをPeek a Booの先輩たちから学び、受け継ぎ、今ではケバ子や他のたくさんの人たちにそれを伝える側に立っています。

 「クソっ! どうして俺が中心の女子高生美少女ハーレムサークルがないんだよ!」
 「大学に来たら新世界が広がって、夢のような生活が待っていると思っていたのに!」
(第1話)
 かつてバカがいました。現実とアニメやマンガをごっちゃにするようなとびきりのバカでした。
 けれど伊織も似たようなものでした。自分で男女比140:3の学部に入学しておきながら、大学進学の真の目的はカノジョをつくって大学生活をエンジョイすることでした。
 彼らはなんだかんだで無二の親友となりました。
 「しかし、改めて考えるとアレだな。まさかこのオレがこんなサークルに入るとはな」
 「お前にはよく似合ってると思うがな。――だって、お前の希望は叶ったじゃないか。ほら、言ってただろ。『大学に来たら夢のような生活が待ってると思ってた』って。この生活もある意味夢みたいなもんだろ」

 耕平がそう思うのなら、伊織にとっても間違いなくそのとおりです。だってふたりはなんだかんだで似たもの同士なんですから。

 ものっすごいあやふやな理想を思い描いて大学に進学しました。
 とりあえず大学に入りさえすればなんとかなるだろうと。
 叶いました。
 Peek a Booに半ばムリヤリ入会させられて、おせっかいな先輩たちに振りまわされて、けれどどうしてか自分からサークルを辞める気にはなれなくて。
 そうしているうちに、伊織は新しい世界に“夢のような日々”を見つけました。

 「大丈夫だって、千紗。俺はこの程度でダイビングが嫌いになったりしないからさ。すごいよな、ダイビング。海のなかだけじゃなくて船まで楽しいとは思わなかった」
 かつて先輩に教えられた金言が伊織の胸のなかで輝いています。
 「世のなかにムダな経験なんてモノは存在しない」(第1話)
 ライセンスを取りそびれて、ずっと行ってみたかった海のなかの世界に行くことができなくて、それでもそれならそれで、今の伊織は自分のまわりに新しい世界を見つける術を身につけました。
 “新しい出会い”なんてものは大学に入ったからといって自動的に訪れるものでもありませんでしたが、一度見つけかたを教わりさえすれば、それは案外容易に見つけられるものでした。

 「10年ぶりにやって来た海沿いの街。聞こえてくる潮騒と照りつける太陽――。今までとは違う環境で、俺はどんな出会いをするのだろう」(第1話)
 物語は新しい出会いに期待するモノローグからはじまりました。
 その答え。
 「すごいよな、ダイビング。海のなかだけじゃなくて船まで楽しいとは思わなかった。さっきこのポイントに移動してくるときに思ったんだよ。海のなかで見たものについて話したり、ボートの上でみんなで昼飯食ったり、潮風と日光を浴びながら移動したり。これって最高に気持ちいいよな」
 新しい挑戦に挑みつづけていれば、必然的に新しい発見と出会えるのでした。

 「体験ダイビングになったのは残念だけど、また来たいと思ったよ」
 「――そっか」
 「お前も3本目潜れなかったんだからリベンジに来たいだろ?」
 「まあ、そうだけど。伊織の奢りなら」
 「俺の懐事情知っててよく言えるな。ま、宝くじでも当たったら連れてきてやるよ」
 「ん。期待しないで待ってる」

 北原伊織はPeek a Booに入会して変わりました。これからもどんどん変わっていくことでしょう。
 新しい出会いを期待していた彼は、自分から新しい出会いを見つけに行く術を身につけました。

 ちなみに原作では↑の会話からさらに踏み込んで、もっと積極的にリベンジの機会をつかみ取ろうと行動しています。

 「――何やってんだか」
 少し前までは自分がこういう生活をするなんて想像もしていませんでした。
 ひとつの出会いは想像もしていなかった新しい出会いを次々に広げ、彼らは今、夢のような楽しい日々のなかで、毎日新しいことに挑戦しつづけています。

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