わんだふるぷりきゅあ! 第14話感想 能動的に活動できて受動的な応対ができない人。

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私じゃ何もできないかもしれない。でも、でも――! 私もふたりの力になりたい!

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「まゆ、はじめてのお泊り」

大きな出来事

メインキャラクター:まゆ

目標

 いろはの家でのお泊まりを楽しむ。

課題

 ユキが体調を崩してしまい、いろはの家の動物病院に連れていくと、心配なら1日泊まっていったらどうかといろはから提案された。
 まゆは友達の家に泊まることが初めての体験だ。楽しそうだとは思うが、うまくできるか緊張する。

解決

 当のユキが背中を押してくれてチャレンジできた。

 いろはもお父さんお母さんも親切にしてくれて楽しく過ごすことができた。
 ついでに、いろはとこむぎがプリキュアであることを知ることができた。

バトル

苦戦

 ニワトリのガルガルが相手。鳴き声と一緒に超音波を発するため、耳のいいこむぎは耐えられない。

勝利

 勇気を出して駆けつけてくれたまゆのおかげで元気が出た。
 そのまま悟の作戦で超音波をバリアで返し、隙をつくった。

ピックアップ

点滴

 ユキが受けているのは皮下点滴。人間がよくやる静脈点滴と異なり、血管に直接ではなく皮下組織に輸液を投入する。5~10分という短時間で充分な量の輸液を一気に注ぎ込めるのがメリット。輸液は時間をかけてゆっくりと血管内に浸透する。

 人間の場合は犬や猫ほど皮膚が伸びないため静脈点滴と大差ない量しか投入できず、現代では皮下点滴はあまり行われていない。ただし、終末期患者など血管に針を刺すことに不都合がある場合や、インスリン注射などごく少量の薬液を患者自身の手で注射したい場合には皮下投入にもメリットがある。
 反対に、犬や猫の場合も緊急治療など速やかに薬効を引き出す必要がある場合は、入院を前提にして静脈点滴が行われる。

花壇の花

 色とりどりのキク科の花はオステオスペルマム。明るい色でのびのびと咲く様子から、花言葉は「元気」「無邪気」

 「まゆはユキが好きだわん!」

 ピンク色のユリ科の花はササユリ。花言葉は「清浄」「上品」。ユリ自体が清らかで高貴なイメージを持つためこういった花言葉を託される。

 「陽子先生が傍にいてくれれば安心だもんね」

餃子

 穀物を練った皮で肉や野菜の具を包んだ料理。ラビオリやピエロギなどにかたちを変えて世界中様々な文化圏に広く普及している。

 鍋料理以外で野菜をご飯のおかずにできるありがたいメニューのため、一人暮らしでも子育て世帯でも重宝している自炊の民は多い。冷凍も利くしね。
 私も学生時代は20円で買った半額おからと50円の豚脂ミンチに冷蔵庫の余り野菜を加えておから餃子を大量生産していたものだ。

犬の聴覚

 人間の可聴領域16~20,000Hzに対し、犬の可聴領域は65~50,000Hz。聞こえる周波数帯自体は犬のほうが広いが、低音を聞き取る能力なら人間の耳のほうが優れていることになる。音波は低周波数帯のほうが距離による減衰が起こりにくい。普通に考えるならより遠くの音を聞く力は人間のほうが強そうに思える。
 だが、実際は犬のほうが人間の16倍ほども遠くの音に対して敏感である。これは耳の構造ではなく、耳から送られてきた情報を処理する脳の性質の違いだと考えられている。

ニワトリ

 毎朝鳴くということは日の出に反応しているのかと思いきや、実は夏だろうが冬だろうが関係なく同じ時間に鳴いている。なんなら太陽が影も形もないうちから鳴いている。近所に養鶏場があると冬は大変だ。まあ、雪国だと雪かきにちょうどいい時間だと言う人もいるが。

 飛べない鳥というイメージがあるだろうが、キジ科の動物であり、実際には10mくらい悠々と飛ぶ。各家庭でニワトリを飼っていた時代は猫が近寄ったときなど、鶏小屋近くの木の上に避難している姿がしばしば見られたそうな。そしてそのまま脱走される。
 なお、産業用品種は心臓や骨にリスクを抱えているため、飛ぶ以前に激しい運動自体ができない。

 まさかのユキより先にこむぎたちが正体バレする展開。

 毎週観ている視聴者ならユキの過労の原因が毎晩パトロールに出ていたせいと察しがつくでしょうが、今回そのあたりは深掘りされませんでした。まゆがキュアニャミーの正体を知ったときにでも言及されるのでしょう。今話はあくまでまゆの「ドキドキ! 初めてのうれしはずかし大お泊まり会!」にのみフォーカスが当てられました。
 第1話とかそのあたりの最初期ならまゆはこういうイベントを提案されても断るキャラクターじゃないかと想像していたと思います。だけど今では全然違和感ない。
 まゆって昔からそういう子じゃん。こむぎたちがガルガルのところに行った? そりゃあ着いていくよねえ、まゆだもん。今ならそう納得します。そう納得させるだけの物語を重ねてきました。

 これもう、キュアニャミーの正体がユキだと気付き次第まゆも変身する流れよね。ユキが戦っているのを見てじっとしていられるような子じゃないですし。現状まゆが変身を辞退している理由もただ自信が無いからってだけですし。
 こわくない、こわくない。恐いことより大事なことがあるなら戦える。

遠慮に埋もれた勇気

 なんだその一口。小鳥か。(私も初対面の人に“だけ”よく言われる)

 まゆは引っ込み思案です。ただし、何事にもおっかなびっくりだからというより、単純に家族以外とゼロからの人間関係をつくる経験が足りていないからこういうことになっているだけ。根っこの部分はむしろ好奇心旺盛ですし、頭も柔らかくて予想外の出来事にすぐ適応できるタイプです。

 ユキはまゆがそういう人間であることを誰よりよく知っています。
 そうでなければユキが飼い猫になることはありませんでした。
 きっといつまでもひとりで、誰にも心許すことなくあの村に住みつづけたことでしょう。
 まゆが、ユキには気付けなかった世界の別のありようを見つけられる目を持っていたから。

 ユキは以前からまゆが友達づくりに失敗するなんてこと少しも心配していませんでした。
 むしろ大丈夫だから早よ行けと背中を押す日々。だってまゆみたいな子が嫌われるわけありませんから。
 ユキが心配するのはその反対。まゆが危険を伴う非日常に魅入られてしまうこと。
 まゆもきっと、ううん、絶対、ガルガルやプリキュアのことに興味を持ってしまうだろうし――。

 「ユキ。ちょっと行ってくる。待っててね、すぐ戻ってくるから」

 案の定、いろはたちが出かけてから10秒も経たないうちの出来事でした。

 カーディガンを羽織っていろはたちの後を追いかけて。
 そこには自分も襲われて恐い思いをした黒い怪物の姿があって。
 何故かその場にいた悟にも危ないから隠れてと言われて。
 謎のヒーローに変身したいろはたちが劣勢なのも見たうえで。

 「――猫屋敷さん!? 危ないから行っちゃダメだ!」

 それでも後先考えず飛び出していく猫屋敷まゆ。

 その蛮勇ぶりを見た誰もがきっと疑問に思うことでしょう。
 なんでこのクソ度胸を持ってる子が自己紹介のときはあんなだったの?

 「まゆちゃん!? なんでここに」
 「全部兎山くんに聞いた。私じゃ何もできないかもしれない。でも、でも――! 私もふたりの力になりたい!」

 その答えはこう。
 どこまでもひたすら、唯一ただこれだけ。

 自信がない。
 それも、文字どおり本当に自分を信じられないというわけじゃなくて、他人と比べたとき自分には誇れるものがないと思い悩んでいるタイプの子。
 なんの取り柄もない自分が他の人の邪魔をしちゃいけない。自分がやってもある程度まではうまくいくかもしれない。でも、自分が出しゃばるより他の誰かがやってくれたほうがどんなことでももっとキレイにまとまるはず。
 そういうふうに思うからこそ、他の人がいるところではこれでもかってくらい遠慮してしまうし、反対に周りに自分と同じことをしようとする人がいない場面では急に爆発的な行動力を発揮するんです。

 「まゆちゃん、『力になりたい』って言ってくれたでしょ。すごくうれしかった! あのときのまゆちゃんだってすっごくカッコよかったよ!」
 「そうかな?」
 「まゆ、ワンダフルだったよ! あ! じゃあさじゃあさ、こむぎたちと一緒にプリキュアやろうよ!」
 「ええっ!? それは絶対無理! ――でも、私誰にも言わないし、兎山くんと同じでもし協力できることがあればするから」
 「本当!?」
 「・・・できることがあれば、だけど」

 このやりとりにしたって自信があるやらないやら。
 自分が言いだしたことは絶対にやり通せる確信を持っているくせに、人に期待されるといきなり不安でいっぱいになるんですよね、要するに。変なバランス感覚です。

 こういう子のポテンシャルを引き出してやるには“自分にしかできない”“代わりがいない”役割を与えてやるのが手っ取り早いんですが、はてさて。
 彼女、ユキの飼い主さんなので自分のペットを守ることに関しては絶対の責任感を持っているはずなのですが・・・?

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    コメント

    1. 亀ちゃん より:

      今日はまゆがいろはの家にお泊りする話でした
      そのまゆがアバンの時、「ウソでしょ?」と口にしたのはシックリ着たセリフでした!!☆☆♬
      私が好きなアニメでもある二次元作品的に感慨深いですね!!☆☆♬
      それから悟が「陽子先生がそばにいてくれたら安心だもんね」もシックリ着たセリフで、TVerで確認しました
      ドカベンのプロ野球編から私の経験談では始まって、さらに途中でプリキュアの小説の中でもモジったセリフを交えたので、プリキュア的にも感慨深いですね!!☆☆♬
      そしてキュアワンダフルの「こっち、こっち」もシックリ着たセリフでした!!☆☆♬
      本編が終わってみると5つぐらいシックリ着たセリフがあったように感じ取れましたが、実際には3つで意外に少なかったですね
      で、次回はメエメエの一日をルポする話です

      >プリキュアとは完全に無関係なことで言いたい雑談は
      ジョリーパスタはやっぱりチョコのアイスが美味かったですね!!☆☆♬
      コロナ禍時代でもチョコのアイスの美味さは継続は力なりで、バニラアイスも美味いと、なおさらうれしいです!!☆☆♬

      • 疲ぃ より:

         悟の口から陽子先生という言葉が出てきて正直ちょっとびっくりしたんですが、考えてみるとそりゃそうですよね。いろはのお母さんである前によく行くお店にいる獣医さんですよね。悟もペット飼ってるんですもんね。

    2. ピンク より:

      猫屋敷家が引っ越してそれなりに時間が経った頃ですし、『疲れが溜まってる』という診察結果はまあ妥当に見えるのかなと。

      なんだかんだ肝心のユキよりかは『お泊まり』に引きずられるこむぎたち一同、青春っぽい感じで良いですねえ。
      ああいうときやること=枕投げ(未遂)のイメージは令和にも通じるんですかw

      今回しれっと一気にまゆへの情報共有事項が整理されて、いよいよキュアニャミー仲間入り+キュアリリアンの初変身(今の感じだと、この2つが多分ほぼ同時?)に向けて集中できそうな予感です。

      • ピンク より:

        最初の文、書き忘れてしまいましたが『キュアニャミー=ユキだと知らない人が診察結果を見ても、まあ不自然に映らないのだろう』という意味合いです

      • 疲ぃ より:

         病気を疑う症状が見つからなかったから過労と診断したわけですしね。

         枕投げは一周まわってお泊まりイベントのアイコンとして根付いた印象があります。両手に水バケツ持って廊下に立たされるアレみたいな。自分では見たことないけどなんとなくそういうものだという共通認識があるっていうか。
         自分で書いといてなんですが、そういえば今ってマンガでもアニメでも廊下に立たされる描写無くなったんでしたね。枕投げも10年後には無くなってるかもしれません。ポスト枕投げは・・・、着ぐるみパジャマかな?

    3. 東堂伊豆守 より:

      猫屋敷まゆがワンダフル&フレンディ組のプリキュア活動に帯同することで飛躍的に高まる、ユキ/キュアニャミーが一番恐れている事態。それはニャミーがまゆの目の前で敢行することを徹底的に避けてきた“爪”攻撃を、まゆに目撃されてしまうことなんですよね。
      ワンダフル&フレンディ組に自主的に帯同しているまゆを(これまでのように)爪攻撃の瞬間だけ別の場所に移動させる、あるいはガルガルをまゆの目の前から移動させてから爪攻撃を仕掛けることは、まゆ自身に拒否されるか不信に思われるので最早不可能となってしまった。
      で、実際に爪攻撃を敢行して……それを目の当たりにしたまゆが、ニャミー=ユキに対してネガティブな反応を示す――――これがユキの恐れる最悪の事態で、このような事態を避けるためにこそユキはまゆにプリキュアの事を(まゆの安全確保には却って不利になるにもかかわらず)徹底的に秘密にしてきたわけで。
      ただ……それゆえに、ニャミーの爪攻撃を目撃した「文明人」猫屋敷まゆが「野生の掟に従い、自らの生存を阻む“障害”に向けて容赦なき殺傷を行う野獣」ユキ/キュアニャミーに如何なる態度で臨むのか――――が今後の物語の展開にとっての、殊にまゆが4人目のプリキュア「キュアリリアン」になるための、大きな鍵になるのだと思われます。
      そういえば、
      キュアニャミーの振るう“爪”って「HUGっとプリキュア」第11話・第40話や「ヒーリングっどプリキュア」第10話に登場した「プリキュアの剣」の再来っぽいんですよね。
      つまり本作「わんだふるぷりきゅあ」の「退治するんじゃなく逮捕する」路線は、これら過去の作品でやろうとし(て結局は徹底しきれなかっ)たコンセプトの完成を目指している、のかもしれませんが、さて。

      • 疲ぃ より:

         まあこむぎたちが一緒にいるならわざわざガルガルを攻撃せんでもあっちチームに浄化を任せたらいいだけなので、ユキはまゆの護衛に徹するんじゃないですかね。ユキ、別に攻撃したくて攻撃しているわけじゃありませんし。

         個人的にはプリキュアの姿から正体がユキだと見破る展開に期待です。人間形態とはいえ何気にキュアニャミー変身前と変身後の姿を当たり前みたいに同一視できてるんですよね、まゆ。キュアワンダフルとキュアフレンディの正体には気付かなかったのに。
         自分がユキに守られていることに気付く→飼い主ならユキを守る側でいなきゃ!の流れで変身するものと私は予想しています。

    4. 与方藤士朗 より:

      この回はまさに、こむぎとまゆの「蛮勇」が目立った回でしたね。
      まゆの前で犬が人語を話すことを隠すことなく、ガルガルという敵に向おうとしたこむぎ。
      こむぎといろはのプリキュアとして戦う中、危険を顧みず激励に向ったまゆ。
      この二つの「蛮勇」の交差点ともいうべき回でした。

      自分の御意見番の原稿を揃えるにあたり何度か見直しましたが、この二人(一人と一匹?)の二つの蛮勇、慶応義塾大学中興の祖たる小泉信三氏(慶応出身ではないので「君」づけはしません~苦笑)が御覧になれば、必ずや激賞されるのではないかと思わざるにいられませんでした。
      今回のこの二つはまさに、義を見ての蛮勇でした。

      さて、次回は人を見て法を説くことのもう一つできておらぬアイヒマン羊メエメエ氏のニコガルテンでの仕事ぶりを拝見することになりますな。
      凡庸な管理者なのか、それとも主体的に何かを為していく力のあるやり手なのか、じっくりと見ていきたいと思っております。

      • 疲ぃ より:

         もし「蛮勇」が言いかたちょっとアレなら「根性と覚悟」に言い換えてもいいかなと思うくらいに昭和人好みの“素質”でしたよね。本当に胸を打つ骨太さでした。
         敵に食らいつくかたちで発揮されたわけじゃないところがまたいい。友達のために、あるいは信念のために努力する成長物語はいつの時代も不変です。

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