超人女子戦士ガリベンガーV 第4回感想 むしろこれこそ授業の成果。

生徒役:電脳少女シロ、夜桜たま、北上ふたば

なんか、当てちゃうなんて、この授業を聞いてきた甲斐があるなあって思った。

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→ TVerアーカイブ配信(放送後1週間限定)

→ 未公開シーンが投稿されているYouTube公式チャンネル

出演バーチャルYouTuber

電脳少女シロ → YouTube公式チャンネル

「ぜ、絶対違うと思ったんだけど! ご、ごめ、あー・・・」
 
自然科学、歴史、ネット文化など多方面に見識を張り巡らせ、そのうえ3カ国語をも使いこなす才女。「偉人伝はいいぞ。だって人の一生をタダで覗き見できるんですよ。それほど勉強になることねえから!」などの過去の発言からもその教養の深さが垣間見えます。ちなみに苦手な科目は道徳。
 やたらと語録が豊富、そしてやたらと逸話も豊富。というのも彼女は多趣味・多芸なうえ、やたらと柔軟な発想力も持ちあわせ、ついでに傍若無人な性格なため、自由にさせると大抵常人に理解できない奇矯な言動をしはじめるからです。彼女の動画を見てなんともいえない気持ちになったときは「シロちゃんの動画は為になるなあ」と、とりあえず納得しましょう。彼女はあなたが為になることを望んでいます。
 まるでアブない人のようですが、そして実際アブない人なのは確かなのですが、こう見えて彼女は共演者をよく見ています。聡明です。共演者の対応力を推し測り、ギリギリ捌ききれる程度のムチャ振りを仕掛けるのです。きわめてタチが悪い。

夜桜たま → YouTube公式チャンネル

「インドの人って首を動かすじゃないですか。最初のハトがインドだったからそのなごりなのかなって」
 
起きている時間の9割9分をネット麻雀に費やすアイドル部員兼麻雀部部長兼生徒会長。話によると、麻雀プレイヤーにとって“会いに行けるアイドル”どころか“またまたたまちゃんかよたまんねーな”の域にあるとか。
 バーチャルyouTuberとしてのメインコンテンツももちろん麻雀。対局すれば4面打ちもソツなくこなし、実況すればあらゆる打牌の意図を解説することができます。その一方で女子力は皆無。葉物野菜の区別がつかなかったり醤油とポン酢の違いがわからなかったりやたら大雑把ですが、本人はまったく悪びれません。
 ・・・と、書くとなんだか麻雀を知らない人お断りって印象を受けますが、実際のところ彼女の配信は麻雀の基本ルールすら知らない私が見てもとても楽しい。 彼女は電脳少女シロにも劣らぬクレバーな人物です。“夜桜たま”というキャラクターがどういう視聴者層にどんな期待をされているか逐次分析しつつ、どうすれば楽しんでもらえるかを常に検討・工夫しています。どちらかというとプロデューサー寄りの才覚。冷静な視座と熱いパッションが同居しています。

北上ふたば → YouTube公式チャンネル

「ぷはー。お腹いっぱいだ」
 
kawaii癒やしボイスによって国内外のアニキたちを魅了しつづけるゆるふわガール。今はやりのASMRを得意としており、持って生まれた自分の武器と、それを生かすべく習熟した音響ノウハウによって、聞く者の脳を甘くとろけさせます。
 彼女はある意味、アイドル部のなかでも特にアイドルらしいキャラクターかもしれません。声という絶対的なアドバンテージを持つ彼女ですが、意外にもその歩んできた道はけっして平坦ではありませんでした。人より多くのトラブルにぶつかり、人より多くのことに悩んできました。たぶん、彼女が人一倍強い向上心を抱いていたからです。アドバンテージがあるからこそ頼りきりでいいのかと不安になり、自分を見つめなおす機会が増えるんです。挫折し、膝をつき、けれどそのたびに凜と立ち上がる姿はまさにアイドル。
 そんなわけで声から受ける印象とウラハラ、意外と精神的には成熟していたりします。気がついてみればいつの間にか貴重な常識人枠に。大食いとオッサンみたいなセクハラトークはご愛嬌。

授業構成おさらい

超難問:なぜハトは頭を前後に振りながら歩くの?

 まずは実際にハトが首を振りながら歩く姿を確認しました。
 授業の進行にはほぼ関係ないのですが、ここでダイエットだのインドだのと番組中盤まで引っぱっていく珍説をぶち上げていきました。

トピック1:ハトの動きの秘密

 ダンラップとモウラーの観察によると、どうやらハトは頭の位置を固定しながら歩いている様子。
 フリードマンの実験によると、ランニングマシン上を歩かせたハトは首を振らなかったそうです。
 この2つの研究から、ハトの首振り運動は自身の体の動きではなく風景の動きと連動しているのではないかと考察することができます。

トピック2:「人間」と「ハト」の目の違い

 トピック1により、今回の超難問を解き明かす鍵はハトの目にあると予想できました。
 ここで電脳少女シロがひとつ知識を披露。草食動物の目は顔の側面についていることを指摘します。少し前にカメラの手ぶれ補正機能みたいだと言っていたことと合わせて、これがほぼ正解。
 ハトは眼球を動かす筋肉が弱く、また側方に広い視野を持っているため、歩きながら風景を見ようとすると人間のように首を振って視点を固定させることができません。だから首の位置を空間に固定して風景を見ているわけです。

トピックex:ハトをもっと学ぼう

 ここからは超難問から少し離れた雑学。ハトの目は人間には見えない紫外線を捉えることができるとか、普段公園で見かけるハトと全然違う様々な見た目の品種が開発されているとかといった話題が披露されました。

回答:眼球が動かないから首を振ってフォロー

感想

 今回はハトの研究の歴史を紐解き、過去の研究者たちが出した成果を積み上げながら意外な答えへ展開していきました。研究史の話が主だったためか授業の主導権は教授が握り、生徒たちは都度賑やかにボケ倒すことに徹していたように見えます。

 結果的には電脳少女シロの2つの発言――
 「カメラの手ぶれ補正みたいな感じ?」
 「肉食の人間は寄り目で、草食のハトさんは目が外にある・・・?」
 
この2つが核心を突いていたわけですが、どうも彼女の話しぶりや授業の流れからして、あらかじめ結論を知っていたから出た発言ではなかったようですね。
 この番組の授業構成は論理をひとつひとつ積み上げて結論に近づいていくスタイルなので、察しの良い生徒ならこのように一足飛びに答えに到達してしまうことも当然ありえます。もっとも、今回に関しては“ハトは眼球周りの筋肉が弱い”という最後の情報が入る前の発言だったので、電脳少女シロも完全な回答にまでは考え至らなかったようですが。(だからこそ中盤で早々に核心を突く発言を漏らしてしまったわけですね)

 「すごいよくわかった。なんか、当てちゃうなんて、この授業を聞いてきた甲斐があるなあって思った。恥ずかしかったけど・・・。ありがとう、先生とコトウゲさんいつも!」
 
常に番組全体の流れやバランスを意識している彼女にとっては失敗してしまったという意識もあるのかもしれません。
 ですが、そもそもこの番組の授業スタイルは明らかに主体的に学習に取り組む生徒を育成するための構成なので、むしろこういう生徒が現れうると提示できたことはひとつの成果だと思います。視聴者だってこんな感じで「今の話は超難問とどうつながるんだ?」って考えながら観た方が絶対に楽しいはずです。
 誇っていいことなんじゃないでしょうか。

 今回も各バーチャルYouTuberの個性がよく出ていましたね。

 北上双葉はゆるふわな印象に反してとても真面目な人物です。それが仇となって授業中は他の生徒に追従したような発言が多くなっていましたが、最後のノートはとても面白いものでした。
 「鳩は顔が動かない」
 「電車に乗ると隣をみちゃう」
 
ハトの目が顔の側面にあり、首を左右に振れないことから連想したイメージですね。ちゃんと授業の核心を理解している証拠です。そのうえで茶目っ気まであります。
 もし電車のロングシートに座っている乗客がみんなハトだったらと想像すると・・・全員他の乗客の顔を凝視することになってしまって、すっごいシュールですよね。個人的には今回一番のお気に入り。

 一方で夜桜たまは聡明さと大雑把さが入り交じった性格を遺憾なく発揮。
 「インドの人って首を動かすじゃないですか。最初のハトがインドだったからそのなごりなのかなって」
 「つまり魚とハトはいっしょってこと? ――え、でも魚も(目が)横についてる」
 
発言自体がまず多く、発想もとてもユニークで、しかも言いたいことがコンパクトによくまとまっていました。番組に華を添えるという意味では大活躍でした。
 ・・・ちょっと残念だったのは、せっかくの発言がなかなか授業の核心と噛み合わなかったことなのですが。
 インドの話はおそらく前回の手汗と同様、種としてのルーツに答えがあるんじゃないかという予想だったんだと思います。
 魚の話は実際ある程度正しくて、側面に目がついている魚の場合はハトと同じく広い視野を持っています。ただしそこからもたらされる情報は電脳少女シロが直前に話していたことと完全に重複してしまっていますし、そもそも魚の場合はハトと違って首を持っていない分、逆に目の周りの筋肉の方を発達させています。今回の超難問は首振りの話なのでなかなか扱いにくい話題でした。
 ホント、発想はすっごく面白いんですが、その発想からどういう論理展開につなげていくかという部分で今回の授業とはなかなか噛み合わなかった感じですね。

 電脳少女シロはこのまま食い意地キャラとして押していくつもりでしょうか。食べ物の話題はなにかと応用が利くので良い方針だと思います。
 「やっぱり焼き鳥として最高級――」
 序盤で飛び出たこの発言は鶏の首肉(いわゆる“せせり”)のですね。コリコリした食感とジューシーな脂、濃厚な肉の旨みを兼ね備えていて、焼き鳥の素材としてたいへん人気がある部位です。
 これ、実は扱い次第では今回の超難問とうまくリンクしていたかもしれない話題です。というのも、ニワトリもハトと同じくよく首を動かしていて、その運動量のおかげで首の肉に独特の食感と旨みが出ているといわれているんです。今回やたらとダイエット押しだったことからも察するに、もしかして彼女は今回の超難問は鳥類の運動機能に何か秘密があるんだと当たりをつけていたのかもしれませんね。
 ぶっちゃけアドリブでこの話題を拾うのはよほどのグルメさんじゃないと不可能だと思いますが。
 ちなみに首肉は旨みが強い=濃厚なダシが出るので、焼き鳥だけじゃなく、親子丼や肉じゃがのようなさっと煮て汁ごと味わうタイプの料理にも好適します。スーパーで見かけることがあればお試しあれ。超オススメ。

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