猫屋敷まゆのキャラクター考察レポート

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結んで紡いでつながる世界! キュアリリアン! こわくない、こわくない。

↓これ何?っていう解説はこちらの記事で↓

 各キャラクターへの理解を深めるために毎年自分用につくっているメモです。
 毎年見せびらかしてるくせにあんまり読む人を楽しませるつくりになっていない自覚はあるので、せめてもの試みとして今年はスクショを添えてみます。

猫屋敷まゆ(キュアリリアン)

【過去】――何が自分をつくったのかという認識

1【誰の役に立ちたいか】(A+C)

「まゆは昔からものづくりが大好きだけど、つくったものはほとんど人にあげてしまったでしょう。時間をかけて一生懸命つくったものを全部あげちゃう。喜んでもらえるのが嬉しいからって」(第19話)

 自分が好きでつくったものを喜んでくれる人。

 まゆはものづくりが好きでした。誰かに喜んでもらえるのが好きだからつくっている・・・、というには創作そのものに熱が入りすぎていて、それでいて完成品に興味がないから配っているだけ・・・、というには心がこもりすぎていました。
 きっと両方が好きなのでしょう。まゆはきっかけを欲しがるタイプの子です。誰かに喜んでもらうためのものだと考えるからこそ徹底して完成度を高めたくなるし、新しいものをつくる機会になるからこそプレゼントを贈る相手やタイミングを常に探しているように見えます。
 両方ともが目的で、両方ともが手段なのです。

2【誰に支えられているか】(B+D)

「もしいきなり失敗しちゃったら・・・。みんなに嫌われちゃったら・・・。緊張してきたあ! どうしよう、ユキぃ!」(第8話)

 どんなに不安なときも、大きな失敗をしてしまったときも、いつも傍にいてくれるユキ。

 対人関係の失敗が日常茶飯事だったまゆにとって、何があっても絶対に友達でいてくれるユキの存在は心の拠りどころになっていました。
 いろはにとってのこむぎみたいな位置づけですね。自分自身を信じられなくなったとき、船の錨のようにどっしりとした信頼感でもって、本来あるべき自分の姿をつなぎ留めてくれる存在、みたいなところが共通しています。

3【嬉しかった想い出】(B+C)

「まゆちゃんすごい! メイクもすごいけど集中力もすごいね! ずっと一言も喋らずにやってたよ。一生懸命やってくれてありがと!」(第4話)

 いろはは自分のひたむきさを褒めてくれた。

 まゆの集中しすぎて周りが見えなくなってしまう悪癖を、ユキは認めてくれました。お母さんも認めてくれました。友達の立場から「すごい」って言ってくれたのは、いろはが初めてでした。
 単にまゆに友達づくりの経験が少なすぎて、それで褒めてくれる人になかなか巡り会えなかっただけなんですけどね。身内以外から自分らしさを認めてもらう機会に乏しかったのが、結果的にまゆの妙な自信のなさにつながってしまっていました。
 まゆの大して根拠もない自己不信感を外側からこじ開けてくれたのが、このシーンでのいろはの笑顔でした。

4【傷ついた出来事】(A+D)

「まゆは集中すると周りの声が聞こえなくなるの。だから――、話しかけてくる友達の声に気づけなくて。ふたりは誤解が解けないまま、友達じゃなくなってしまったのよ」(第21話)

 集中しすぎてしまう悪癖のせいで知覧さんを傷つけてしまった。

 今の全方位に臆病なまゆをかたちづくった、最大のトラウマ。
 まゆは小さなころから高いところや危ないものを怖がるところがありましたが、同時期に出会ったユキには逆にどんどん距離を詰めていったり、いろんな人に手づくりのプレゼントを配っていたあたり、ただ得意不得意のムラが極端なだけの子だったはずでした。
 それが、“友達”というポジティブな関係の相手にネガティブな失敗体験をさせられたせいで、対人関係全般に対して臆病になってしまっていたのです。
 たった1度の失敗ではありましたが、友達づくりの経験自体がその1回しか無かったまゆにとって、自分のありかたを根こそぎ否定したくなってしまうくらい大きな失敗として記憶に刻み込まれてしまいました。

【現在】――自分は何者なのかという認識

A【がんばっていること】(1+4)

「いっぱい友達できるといいね。――私? もちろん私もがんばって友達いっぱいつくるよ! あ。何その顔」(第1話)

 友達をつくりたい(と、思うこと)。

 実質いろはからのアプローチがあるまで何の行動もしていないようなものでしたが、本人に友達をつくりたいという意志はありました。
 手づくりのプレゼントを贈るのが好きな子だったわけですしね。友達の輪がひろがれば広がるほど、自分にとっても楽しみが増えることはわかりきった話のはずでした。

 まゆという子の最大の特徴は、自分の好きなことの属性と苦手なことの属性がいちいちチグハグすぎていたところです。
 こういう変な性格になるのって、だいたいみんな同じパターンなんですよね。本当は好きでも何でもないものを事情があってムリヤリ好きになろうとしているか、もしくは、嫌いになるべくしてなったのではなく何か不幸な偶然でトラウマを植えつけられたか。外部要因があるんです。

B【任せてほしいこと】(2+3)

「告白しよう! ずっといろはちゃんのことを思ってきたんでしょう? 言葉にしなきゃ伝わらないよ! ・・・いいの!? いろはちゃんが他の誰かと付きあっちゃっても!!」(第35話)

 自分の好きな話題になると人格が変わったみたいに積極的になる。

 おそらく、これが何事もなくのびのび成長できていた場合のまゆの自然な姿なんでしょう。
 知覧さんの件は主に友達関係のトラブルだったので、恋バナウキウキお姉さんは早い時期から何のしがらみもなく表に出てくることができていました。

 まゆは気ぶり昂り以外でも、1回遊んだだけの友達候補にいきなり手づくりハーネスを贈ってみたり、怖いなー怖いなーって思っている怪物をわざわざ自分から探しに行ったりと、他にも距離感がバグっている言動がちょくちょくありました。ユキが過保護になるわけですね。

C【よく気がつくこと】(1+3)

「わあ! 見て。私こんな大きな雪初めて! レースみたいでキレイだねえ。・・・って、猫ちゃんのほうが知ってるか。へへ」(第10話)

 身近で何気ないもののなかから自分が夢中になれるものを見つけるのが得意。

 まゆは好奇心の塊です。普通の人より多くのものに興味を持って、誰より深くのめり込んでいく気質があります。
 オタク気質と言ってしまえばそれまでなのですが、自分が夢中になったものをすぐ周りにシェアしたくなるあたり、オタクのなかでも現代風のオタクですね。これでどうして陽キャに育たなかったのか。(いや事情は知ってるけれども)
 いろんなものに興味を持つだけあって、その審美眼は確か。というか、楽しみかたを心得ていると捉えるべきか。豊かな感受性を持っていたおかげで、ひとりぼっちで乾いていたユキの心をみごとに潤すことができました。

D【耐えがたいこと】(2+4)

「あの子たちといたらまた怖い目に遭う。もう話しかけられても相手にしてはダメ。いいわね?」  「よくない! 勝手に決めないで!!」(第18話)

 何も言えないうちに周りにあれこれ決めつけられてしまうこと。

 ユキが最大の間違いを犯したシーン。まゆの本質が“キレイ”を見つける感受性にあるのか、リスクを怖れる臆病さにあるのか、ユキはその点を見誤っていました。ちなみに正解は好奇心です。
 おそらく知覧さんのことがあったからでしょう。まゆは何かにつけ、やらない理由探しをする悪癖が身についていました。誰かに迷惑がかかるかもしれないと思えば率先して自縄自縛していました。
 ですが、まゆの本質は好奇心にあります。誰にも迷惑がかからないところでは嬉々として自分のブレーキを外したがります。このときユキが束縛しようとしたのはまさにまゆのそういう本来的な性質。そりゃあ反発されますとも。
 まあ、自分のそういう自由奔放なところを自覚していなかったまゆが一番悪いんですが。

【未来】――これまでの総括とこれからの夢

α【自分の手で守りたいもの】(プリキュアになる最初の理由)(1+2+3+4)

「私にできるの? ユキや、いろはちゃんたちみたいなことが。ユキを守りたい。――そしてもしも、それが私にできるなら・・・!」(第19話 / まゆ)

 自分のやりたいことを貫ける自由。

 まゆはユキを守るためにプリキュアに変身しました。
 ・・・ここまではオーソドックスな展開なんですが、まゆの場合はユキがピンチになるよりだいぶ前からプリキュア活動に興味津々でした。それも、自分には手伝えることがないと決めつけたうえでです。それでもプリキュアの活躍を近くで見ていたかった。
 まゆにとって、できるかできないかは大した問題ではありませんでした。肝心なのは、やりたいかやりたくないか。そのうえで、“できない”のほうを理由にそれまで変身してこなかったのです。
 いざ、自分が変身しなければユキを助けられないという土壇場に遭遇してみれば、案外あっさり変身できたというのに。

β【自分にまだ足りないもの】(物語を通して成長したところ)(A+B+C+D)

「ねえ、ユキ。もしかしたら前の学校の知覧さんとも仲直りできるかな? したいな。――で、でも、急に会いに行くの変だよね。何かきっかけ・・・」(第31話)

 周りの反応を気にするあまり、きっかけがなければ動けない制限を自分に課していた。

 そんなわけで、まゆの成長において一番のキーポイントは、いかに自分自身を束縛することをやめるかでした。
 なにかにつけきっかけ探しをしていたのは、“できない”を探して好奇心に突き動かされがちな自分を抑えこもうとする気持ちの裏返し。少しだけ顔を上げて、周りを見渡してみれば、本当はまゆの暴走を迷惑がっている人なんて全然いませんでした。まゆ自身がひとりで怖がって、まゆ自身がひとりで自重していただけなのでした。

γ【いつか叶えたい理想の自分】(最終的に思い描く理想)(α+β+1+A)

「糸を結ぶように大切に大切に紡いでいったら――、いつの間にかたくさんの友達ができていた! そうしてみんなとつながった糸が今の私の力になってるの。だから私は怖くない!!」(第43話)

 たくさん友達ができたという結果からふり返り、自分の“好き”はみんなも喜んでくれるものなんだという自信を持つ。

 たとえばいろはは、まゆが自分では悪癖だと思っていた集中しすぎる性質を好ましく思ってくれました。
 たとえばユキは、まゆ自身は大したものじゃないと思っていた自分の感性や技術のことをいつも絶賛してくれていました。
 たとえば知覧さんに嫌われてしまったと思いこんでいたトラウマは、本当はそこまで気にするほどのことでもない、お互いのコミュニケーション不足が原因のものでした。
 ひとつひとつ紡がれた関係性を辿って、自分は思っていたよりダメじゃなかったんだという現実を確認していきました。すると、まゆが持つ豊かな才能はあっという間に花開き、どんどんみんなに好かれるようになっていったのです。

 怖がっていたのは最初から自分だけ。まゆと出会えたみんな、嬉しそうに歓迎してくれました。
 だから本当は、怖くない、怖くない。

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