奇跡の変身!キュアモフルン! モフルンリンクルストーンはどうしてピンク?

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このブログはあなたが視聴済みであることを前提に、割と躊躇なくネタバレします。

 映画自体の感想記事は別にあります。

 久しぶりにおもちゃの公式サイトに行ったらリンクルストーンがメチャクチャ増えててびっくりしました。
 オリジナルリンクルストーン全21個(11/2時点)のうち、ストーンがピンク~赤系なのは10個。およそ半分がピンク~赤系。つまりモフルンリンクルストーンがピンク色なのは、それが女の子に人気の色だから! 完!

 ・・・なんて冗談はともかく、ここでは映画のストーリーからモフルンリンクルストーン(願いの石)の正体について想像を巡らします。
 そもそもどうしてリンクルストーンの色なんか気になるのさ? といえば、だってキュアモフルンが明らかに黄色プリキュアなんですもん。リンクルストーンも本当なら黄色であるべきでしょ。・・・ってだけの安易な理屈なので、本気にしないでください。

 「インカローズ」という石があります。正式な名称は「ロードクロサイト」ですが、日本ではインカローズの呼び名の方が有名ですね。ピンク~ローズくらいの色合いで、多くは白色の縞模様を呈します。割ると縞の具合からちょうどバラのような模様を見ることができるそうな。
 原石を眺める分には華やかな縞模様がステキですが、宝飾品に加工する際は縞がなく、透明感があって色の濃いものが高品質だとされるようです。ちょうど映画に登場する願いの石みたいな感じでしょうか。

 今回、調べ方が過去のネタ記事以上に地味でしたので、いくつか候補をあげてあーだこーだ検証する過程は省略します。はじめから結論ありき。
 いちおう簡単にだけ他の有力候補も紹介しておきます。

カーネリアン

 7月の誕生石のひとつ。「成功」「勝利」を象徴する、エネルギッシュなパワーストーン。
 色は赤褐色。願いの石のような濃い赤色ならともかく、モフルンリンクルストーンのような明るいピンク色はイメージに合わないかもしれません。

賢者の石

 錬金術の奥義。赤い結晶体であるとされ、これを触媒にすると卑金属を黄金に変え、不老不死すらも思いのままとされます。材料は火竜の舌、不可視物質の結晶、日食に咲く花、水銀と硫黄と塩の化合物の4つです。(某ザールブルグ)
 赤色の石で黄金を生むというモチーフだけならキュアモフルンによく似合っているのですが、全能の力とか不老不死とかはクマタにとってむしろ呪わしいものだろうということで却下。クマタの力の方の正体としてなら有りかもしれませんね。

バラ色の人生

 パワーストーンとしてのインカローズは、その華やかな色合いから「バラ色の人生」を象徴します。持ち主に生きる意味や楽しみを与え、心の傷から解き放ち、自分や他人を好きになるための前向きなパワーをくれる石です。
 なんだ、クマタの願い事もはじめからちゃんと聞き届けてくれていたんじゃないですか。

 「モフルンはずーっとみらいとおしゃべりしたかったモフ!」 プリキュアの力という降って湧いた幸福によって生を受けたモフルンは、魔法つかいプリキュア!の登場人物の誰よりも生きていることの幸せを噛み締めているキャラクターです。彼(まだ言う)の言動が大人びて見えるのは、自分がどれほどの祝福を受けているかを自覚しているからかもしれません。
 特に序盤のみらいは愛されている幸福に無頓着でしたし、リコに至ってはそもそも自己愛が大きく欠損していたので、なおさらモフルンの情緒的安定が際立って見えました。

 誰よりも純粋で大きな願い事を持っていたモフルン。それは近しい3人の願い事を叶えることであり、みらいと一緒にいたいことであり、つまりは互いに愛し愛されている今の「バラ色の人生」を守ることでした。
 愛すれば愛されること、愛されれば愛したくなること、手と手を繋ぐ愛の循環が自分とみんなにどれほどの幸せをもたらすかを自然体で理解していたモフルンにかかれば、屈折に屈折を重ねたクマタだって救うことができますとも。

 言ってしまうとこの子、みらいがテレビシリーズで拗らせ真っ最中であり、映画でも悩みに悩み抜いてようやく出せた答えをはじめから持っていたんですよね。さすが、生まれたときからずっと傍で暮らしてきただけのことはあります。

ソウルメイト

 インカローズを語るうえで欠かすことができないのがソウルメイトという概念です。前世からずっと魂で結ばれていた誰か。そんな運命的な相手との出会いを、この石は取り持ちます。
 運命論って割と敬遠される概念だとは思いますけどね。私もあんまり好きじゃないです。自分の意志決定は自分の責任下にあると思いたい。魔法つかいプリキュア!は序盤でやたらと「運命」だとか「伝説」だとかというワードが頻出していて、そこでヒいちゃう人もそれなりにいたんじゃないかなと思ってもいたり。

 ただまあ、ちょっと別の考え方をしてみるならそれほど悪い考え方でもないかな、とも最近は思うようになりましたけどね。
 「運命的な出会い」というフレーズがどういうときによく使われるのかといえば、それは例えばボーイミーツガールの類型だったりするわけですよ。自分の世界観を塗り替えるほどの鮮烈な出会いです。より幸せな生き方を見つけたり、鬱屈した過去から抜け出したりする、往々にして幸福な出会いです。不幸な出会いを「運命的な出会い」と呼ぶのは聞いたことがない気がします。
 つまりはここでいう「運命」ってやつは人を縛るようなものではないんですよ。たぶん。もっと素直に考えて、「自分を幸せにしてくれる人」を「運命の相手」として祝福しているだけに過ぎません。「前世」がどうこうと語られるのは要するに、「生まれる前からあなたは誰かの祝福を受けている」くらいの意味合いで受け取っていいんじゃないでしょうか。

 例えばリコとの出会いはみらいを変えました。無条件に与えられる親の愛を甘受していた、いかにも子どもらしい普通の女の子は、自分から相手にぶつかっていって主体的に愛を繋ぐことを知り、今まで与えられるばかりだった愛が実は当事者の努力によって支えられていたことを知りました。テレビシリーズの方ではまだちょっと変な方向に拗らせちゃっていますけどね。
 最近思い出しましたよ。そういえば私の魔法つかいプリキュア!の感想って、序盤は「子ども」とか「祝福」とかってワードが頻出していたなあと。今のみらいと比べると隔世の感があります。彼女の生き方は大きく変わりました。

 例えばリコは生まれたばかりのころに星の祝福を受けました。それ自体が彼女に何かをもたらしてくれたわけではありません。せいぜいリズ姉さんがペンダントを譲る理由のひとつになったくらいです。
 祝福されたところでリコの人生は順風満帆というわけではなく、むしろ魔法が使えない劣等生として辛酸を舐めました。ただ、そんなリコであっても家族や魔法商店街の人々にはとても愛されていて、みらいとの出会いをきっかけに、彼女がそのことをひとつひとつ自覚していくことによって、彼女の魔法はメキメキと上達していきました。無条件に与えられる祝福って、よく考えると本当にステキなことですね。

 映画においてはモフルンとみらいの関係、それからモフルンとクマタの出会いが「ソウルメイト」に相当するものですね。
 ただ生まれたときから一緒にいたというだけで、モフルンとみらいは互いに愛を与えあってきました。生まれたときから愛し愛されることができる幸運。きっと出会っていなければモフルンとみらいそれぞれの人生は大きく違っていたでしょう。世の中そういうささやかな祝福に溢れています。
 幸運にしてそういう経験をしてきたモフルンが、今度はクマタの運命を変えます。その出会いが前世から前世から繋がっているのかとか、そういうのは知りませんが、少なくともその出会いはクマタのこれからを幸せなものに変えました。祝福しましょう。「この出会いは運命だった」と。袖触れ合うも多生の縁ともいいますし、後付けでテキトーな理由をこじつけてみるのもいいかもしれません。

 ええと、何の話しているんでしたっけ? そうそう、世の中ってのはみんなが幸せな人生を送ってもいいようにつくられているって話でした。(おじいちゃんのような超強引なシメ)
 明日(今日?)もう一度キュアモフルンに会ってくる予定なのですが、さて今度私はどんな気持ちを受け取って劇場から帰ってくるんでしょうね。

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