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亜人ちゃんは語りたい 第9話感想 ハンディキャップで遊ぼう!

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・・・ここまでだったら使ってもいいかな。

 不謹慎だとか可哀想だとか言われがちなものがあります。ともすると当人より周りの人々の方が忌避感を抱きがちなものがあります。・・・そんなことを言われたって、生涯ソレと上手に付きあっていかなければいけない人たちがいます。
 どうせなら、毎日明るく愉快に暮らしたいものですね。

とりとめなく

 Asagi cool “DRY” YAYAKARAKUTI。てっきりオマージュ元はスーパードライかと思いきや、主原料が食物繊維と大豆ペプチド。第3のビール(死語)ってヤツですね。酒税法が改正されたら時代の徒花として消え去る運命なのでしょうが、いつか昭和レトロブームのように「あえて」で復刻するかもしれませんね。

 「困った人ですね。そんな困ったちゃんには指導が必要かな。指導ですかー? 指導ってどんな? あっ、あっそんな、高橋先生、居間でなんて! そんな、あっ、ダメっ、三角定規がっ、ああっ、三角の部分がっ、あっ・・・分度器も? はあっ、分度器もなんですか? ああっ! チョーク! チョークもお願いっ! 教育されちゃうーーっ!! あンっ」 やるやる。

 宇垣さん。どうした。何かメンドクサイ仕事押しつけられでもしましたか? 600品目の在庫管理日報を一ヶ月分の納品書1枚1枚と付き合わせて正誤確認するくらい不毛な業務でも押しつけられましたか? (※ 宇垣さんは事務屋でも下っ端でもありません)

 「お前の腰が重いのは、恋愛するうえで催淫することは避けられないが、恋愛の過程に催淫は持ち込みたくないというジレンマだな?」 第3話で気になっていましたが、ちゃんとこのあたり突っ込んでいくんですね。佐藤先生はあまりにも恋に恋しすぎ、恋愛を神聖視しすぎです。宇垣さんの指摘するとおり、この乙女思考がサキュバスとしてのハンディキャップに目を背けてしまう一因にもなってしまっています。
 「意中の相手を催淫することにも慣れていかなくてはならないんじゃないか?」 今話は亜人ちゃんたちがそれぞれ自分の性質に正面から向き合っていく物語です。・・・と書くと固すぎて語弊があるんですけどね。

 「半端な催淫じゃ高橋先生は表情すら崩さないからな」 ここのイメージ映像は佐藤先生から見た鉄男の人物評価っぽい気がします。第7話の喫煙室での対話を経た宇垣さんから見た鉄男はもっと思慮深い印象でしたでしょうし、なにより宇垣さんはサキュバスの催淫を耐えるということがどういうことか肌で知っています。

 「ちょっと見てみたいとは思わんか? 高橋先生の本気で照れた姿」 ヒトは自分が何かに働きかけて、その反応が返ってくることに喜びを見出す生き物です。・・・まあ、最近ゼルダの伝説BotWにドハマりしているからそう思うわけですが。
 佐藤先生の恋愛観はティーンエイジャー並みなので、このくらい素朴な動機付けはあった方がいいかもしれません。恋愛なんて(一面的には)家族や友達とのコミュニケーションの延長線上でしかありません。

 「高橋先生みたいなやつは書物の知識以上の情報を求めるタイプだ」 フィールドワーカーってヤツですね。頭の中でも色々と推論は立てますが、最終的な真実は適切なアプローチによって「発見」できるものだと考える人たち。
 私は書物の知識を頭の中でこねくり回して自分の言葉に変換する作業の方が好き。私にとっての真実は常に私の主観のなかで「醸成」されゆくものです。

 「リアクションが薄い!」 ヒトが外界への働きかけとその反応を求める生き物だと仮定するなら、鉄男のリアクションの薄さはひどくつまらないものです。悲しいです。欲求不満です。・・・ここでモヤモヤするのなら、もうこの時点で佐藤先生はサキュバスの呪縛から解放されているようなものですね。サキュバスの催淫を恐れるというのは則ち、外界への働きかけとその反応を拒絶するということですから。

 「いつものように全体を見ないようにしよう。目の少し上のあたりだけをこう・・・髪つやつやだなあ。ああ違う。しかし着こなしだけでこうも違うとは・・・」 視覚情報を遮断するより思索に耽る方がよっぽど気を紛らわせられる男、高橋鉄男。相変わらずの学者バカです。

 「毎日それだけ気を使うと窮屈でしょう」 毎日の身だしなみの手間が少ない男性ならではの視点ですね。人によっては、佐藤先生の野暮ったいジャージ姿は普通の女性が毎朝化粧をするのと同じようなものと考えるかもしれません。
 つまり、その本質はトラブルを回避できるかどうかではなく、自分がどう見られたいかにこそ係ってくるのでは、と。外界への働きかけとその反応のコントロールです。

 「コンディションやシチュエーション、時と場合によって変わる魅力。すべてひっくるめてその人の魅力であるように、佐藤先生の魅力もまた、催淫込みで、あなたの魅力なんだと思います」 まあ、上のようなことを考えつつも、私も鉄男と同じ意見なんですけどね。ソレが不可分である以上、ソレはあなたが望むと望まないとに関わらず、あなたのものです。・・・残酷なことを言っている自覚はあります。

 「やっぱり、好きなんだろうな」 初めは勘違いから生まれた恋心。催淫がどうとか以前に、佐藤先生の恋はそもそもが最初からすでに紛い物でした。恋に恋していました。けれど、そこからもう少し別の恋心に発展したっていいじゃないですか。
 私はあの人に私の与えたいものを与えられる。あの人は私に私の欲しいものをくれる。恋ではなく、あの人を恋した瞬間。

 「ここまでだったら使ってもいいかな」 ヒトは自分が何かに働きかけて、その反応が返ってくることに喜びを見出す生き物です。

 「娘が巣立っていく寂しさってこんなのかな」 その範囲で胸中処理できるなら人として立派です。・・・宇垣さんが実は佐藤先生に惚れていたとか、そういう脳内設定の話じゃありませんよ?

 「催淫をコントロールして何を?」 日下部さんのリアクションはいつもほんのりオタクくさい。

 「同好の士、ですから」 あ、結局カミングアウトしたんですね、日下部さん。

 「自分の意志である程度冷気を出せるようになったらいいなって」 発想が若干マンガっぽいですが、初期のメンドクサイ思考よりはずいぶん前向きな考え方です。
 現実にもサヴァン症候群など、障害によって健常者より秀でた能力を発揮するケースは実在します。ただしアレは脳の特定の部位が本来あるべき能力に結びつかず、別の能力に使われてしまうことで発生するものと考えられています。(古い情報なので現在主流の学説とは違うかもしれません) 従ってその障害が当人の生活に支障をきたすことに変わりはなく、サヴァンは断じて幸福なギフテッドではありません。
 そもそもがノーマライゼーションな観点からすると、健常者と能力が違うことそれ自体が障害者の社会適応を阻害するバリアにもなりえます。
 仮に日下部さんがある程度冷気を操れるようになったとしても、それは単純に幸福だけをもたらすとは限りません。畏怖、奇異、疎外、そんな余計な差別の心を助長して、彼女を生き苦しくしてしまうかもしれません。
 ・・・けれど、そういう問題じゃないんですよね。ここで日下部さんがやろうとしていることは自分のハンディキャップに前向きになること。亜人を自分の個性として受け入れて、自分はなんて面白い人間なんだと、自分を好きになるための手続きです。佐藤先生が鉄男を催淫したのと同じ。
 亜人で遊んでみよう!

 「つまり演技だな。擬似的につくったネガティブな感情で冷気が出るかどうか」 いやいや。演技で自分自身を騙しきれたらそれは一線級の舞台俳優ですよ。鉄男さん、まず前提がムチャです。素人演技だと1ヶ月くらい毎日台本を読み込んで、毎日配役の人柄について解釈を深め、毎日練習に試行錯誤して、それでようやく舞台上でだけ役が自分の中に降りてくるかどうかって感じです。芝居の源流は祭事のトランスにありますが、それだってかなり早い段階から専門の巫女が職業として成立していたほどです。

 「忘れていた。亜人のことを相談すると、高橋先生はその一点に夢中になって、デリカシーが活動を止めてしまうのだ」 この学者バカ。もっとも、デリカシーがどっかいくからこそひかりを初めとした亜人ちゃんたちの信頼を勝ち得たんですけどね。
 それにしても日下部さん、羞恥関係の役どころやツッコミ担当が多い分、汗腺が少ない設定のくせにやたらと漫画符として冷や汗が描写されちゃいますね。実にグッドだと思います。

 体操着。ひかりの制服のYシャツはUVカット素材なのか、他の生徒よりやや暗めの色合いで描写されていますが、体操着はみんなと同じ色合いです。1時間程度の短い時間なら問題ないという家族の判断でしょうか。現実の色素失調症の対応事例に似ていますね。
 町のリュックサックの件のように、ハンディキャップは場合によって特別な配慮が必要となることもあります。けれど、なくてもなんとかなるときはあえて特別な配慮を拒否することもあります。やっぱり特別扱いって嬉しくないですからね。ノーマライゼーションは物質的にも心情的にも達成されることが理想です。

 町の怪談。要は町も町なりに自分のハンディキャップで遊んでみたわけですが、こういうのって腹芸とか女装芸みたいなもので、大抵滑稽な印象にしかなりませんね。それはそれで楽しいから成功。

 すいかたわわ。亜人じゃなくたって障害者じゃなくたって、世の中にはいくらでもハンディキャップの種はあるのです。おっきくたってちっさくたって。あ、私はちっさい方が好きです。

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